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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1879
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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61.  シン・シティ 復讐の女神 《ネタバレ》 
罪の街、シン・シティ――。そこに集うクズどもの悪と悲哀に満ちた生き様を、これまでにない斬新な映像で魅せたバイオレンス・ノワールの待望の続編。そのあまりにも漫画チックで荒唐無稽なストーリーに賛否両論分かれた前作ですが、僕はあの他の追随を許さない独創的な世界観がけっこう気に入っていたので、本作も期待して今回鑑賞してみました。うーん……、期待が高すぎたのか、あらゆる意味で前作よりスケールダウンしちゃった感が否めなかったですね、これ。確かに映画としてある一定の水準に達してはいるのですが、前作での冴えに冴えまくっていたサイコーにかっちょ良い演出が今回は少々おとなしめ。こういうあまりにも馬鹿馬鹿しい荒唐無稽なお話は、もっともっと極限まではじけてもらわないとやっぱり観ていてちと辛い。エヴァ・グリーン演じる超絶悪女――そういえば彼女、同じくフランク・ミュラー原作の「300」の続編でも同じような超ドSな悪女を演じてましたね。うん、何度見ても良いおっぱいだ(笑)――は確かに魅力的だったのだけど、そんな彼女に翻弄されるジョシュ・ブローリンがあまりにもアホ過ぎてちっとも魅力が感じられなかったのも残念。とはいえ、猥雑な熱気に満ちた、この唯一無二の独創的な世界観は個人的に好みなので、ちょっぴりおまけして6点あげとこう。
[DVD(字幕)] 6点(2015-11-01 00:48:52)
62.  少女は自転車にのって 《ネタバレ》 
いまだイスラム教に厳格な保守層が支配する中東の大国、サウジアラビア。そこでは、女性たちはいまだ抑圧された窮屈な生活を強いられている。家族以外の男の前では全身を覆うスカーフを身に纏うことを強制され、お洒落をすることはおろか、車の運転をすることすら禁じられているのだ。思春期を迎えたばかりの幼い少女ワジダもまた、そんな抑圧された社会に疑問を感じながら暮らしていた。それでも、親や教師の目を盗んでは欧米の自由なポップソングをカセットで聴いたり、幼馴染みの少年と追いかけっこしたりして、ワジダはなんとか自分らしさを保っている。そんな中、彼女はとある店先でまるで自由への象徴のような格好良い自転車と出逢ってしまう――。女性が自転車に乗ることすら憚られるサウジアラビアで、必死に自分らしく生きようともがく少女の健気な姿を淡々と描いたアカデミー外国語映画賞候補作。詳しい経緯はあまりよく知らないのですが、そんな厳格なイスラム社会で女性監督がこのように挑戦的――まがりなりにも先進国の一員である我々にとってはあくまで普通のことなのですが――な内容の映画を撮れたことに、まずは賛辞を贈りたいと思います。DVDに収録された特典映像によると、本作はサウジ国内では上映不可能とのこと。少女が自転車に乗るというなんてことない映像ですら表現できない社会がいまだ存在しているという事実にあらためて驚かされてしまいます。さて肝心の内容ですが、とにかく主人公ワジダを演じた女の子のキラキラと輝くような笑顔がとても魅力的。そんな彼女が自転車が欲しい一心でコーラン暗唱大会に必死で挑む姿には素直に共感出来ました。変に政治的なメッセージを強調せず、あくまで一人の少女の日常を切り取ることで、サウジ社会が抱える問題を淡々と炙りだしたところも良かったと思います。ただ、あまりにもゆっくりとストーリーが進行してゆき、最後までいまいち心に残るシーンやエピソードに出会えなかったところが少々物足りなくも感じてしまいました。それでも最後、しっかりと前を見据え自転車を漕ぎ出すワジダのその凛とした後姿は、良い余韻となっていつまでも僕の心に残りそうです。いつの日か、彼女のような女の子が普通にお洒落したり恋をしたり自転車に乗って何処までも自由に旅をしたり出来る日がやって来ることを祈らずにはいられません。
[DVD(字幕)] 6点(2015-01-01 12:06:57)
63.  縞模様のパジャマの少年 《ネタバレ》 
ホロコーストという未曾有の狂気が嵐のように拡がり始めた第二次大戦中のヨーロッパ大陸。立派なドイツ軍軍人である父と共に平穏な生活を送る8歳の少年ブルーノは今回、父の転勤によってドイツ郊外へと引っ越すことに。家族と共に新たな地で新生活を営もうとするブルーノ。だが、そこはユダヤ人という〝劣等民族〟を数多く収容する絶滅工場の隣地に建つ官舎だった――。何も知らない無垢な少年であるブルーノは、そこで常に〝縞模様のパジャマ〟を着て有刺鉄線の向こうで暮らす同い年の少年シュムールと出会うのだった。有刺鉄線越しにケーキやボールの遣り取りを交わし、次第に友情を育んでゆく彼ら。だが、過酷な現実がそんなブルーノとシュムールを呑み込んでいく……。20世紀において人類のもっとも愚かな過ちであるホロコーストという悲劇を、8歳の少年の純粋な目を通して描き出すヒューマンストーリー。政治的な背景を徹底的に排除し、何も知らない子供でもそんな悲劇的な史実を理解できるように何度も練られたであろう分かりやすい脚本の力もあり、最後まで引き込まれて観ることが出来ました。主人公ブルーノを演じた少年のナチュラルな演技も巧く、おかげでラストの衝撃の結末にも心を揺さぶられました。うん、素晴らしい良作であった……と、言いたいところなのだけど、観終わって冷静に考えてみると、この衝撃のラストを撮りたいがあまり、脚本の粗が目立つところが玉に瑕でしたね、これ。やっぱりあんなに簡単に収容所に入れちゃあかんでしょ。それに後半10分の展開が急ぎすぎで説得力に欠けます。もっと時間が長くなってもいいので、ブルーノが何度も収容所に進入して冒険を繰り返していたという展開にした方が、2人の友情ももっと深く描けただろうし、衝撃のラストももっと嫌な余韻を――それこそ誰もがもう二度とこんな悲劇を繰り返さないと心から思えるほどの最悪な余韻を残せたであろうに。惜しい。とはいえ、何も知らない子供にも分かりやすくホロコーストの残虐性を描いたドラマとして、なかなか良く出来ていたと思います。多くの子供たちに本作を観てもらい、『アンネの日記』や『ライフ・イズ・ビューティフル』といったさらなる素晴らしい作品を手にとるきっかけになってくれればと切に願います。
[DVD(字幕)] 6点(2014-11-25 20:22:08)
64.  思秋期 《ネタバレ》 
長年連れ添った妻を亡くし、癒しきれない孤独感から酒に溺れ、ロクでもないどん底生活を送っている初老の男ジョセフ。毎夜、深酒してはトラブルを引き起こす嫌われ者の彼だったが、とうとう酔った勢いで愛犬を蹴り殺してしまうほど、最悪の状態に。人生の〝思秋期〟を迎え、出口のない迷路へと迷い込んでいたそんなジョセフは、ある日、夫からの激しいDVに苦しむハンナという女性と出会う。最初は反発しあっていた2人だったが、閉塞感漂うお互いの人生に共鳴しあうかのように次第に距離が縮まってゆく。だが、彼らの仲を誤解した夫によってハンナは顔の形が変わるほどの酷い暴力をうけてしまうのだった。人間的にかなり問題のある登場人物たちが織り成す、最後までうんざりするくらい暗~い哀切な人間ドラマ。いやー、観終わった後の気分を一言で表すなら、鬱(笑)。治まっていたおれのアル中も再発しそうになっちまったじゃん、このヤロー。ただ、この作品を通して「もしかしたら人生なんてしょせんはクソなのかも」という疑問へと必死に抗おうとしている、この監督の切実な思いには素直に好感が持てました。みんな、こうやって反吐が出そうな思いを抱えて必死に生きてるんだよ、うん、分かる分かる。でも、映画監督として才能を感じるのは、やっぱり「人生なんて、しょせんはクソさ」というシニカルな思想を持った、ラース・フォン・トリアーやミヒャエル・ハネケなんだよねー、皮肉なことに。シンプルな人間ドラマとして良かったとは思うんですけど、ちょっぴり地味で古臭く感じたのも事実。もうちょっと新しい部分も欲しかったですね。なんだか、昭和枯れすすきのような作品でありました。
[DVD(字幕)] 6点(2014-02-26 08:50:23)
65.  シュガー・ラッシュ 《ネタバレ》 
昔からピクサーって「そこに目をつけるかー」っていう独特の発想から始まり、それをスタッフ同士で徹底的に議論を重ねて脚本に仕上げ、そして日夜進化する映像技術を駆使して誰も見たことがないような素晴らしい世界観を有したアニメーションへと仕上げてしまうところが凄いんだよなー。ただ、たまにその設定が許容できない作品があったりするけど(たとえば「バグズライフ」→蝶とカマキリが仲間ってどういうこと?エサじゃん!とか、あるいは「カーズ」→この車たちを造ったのは誰なん?彼らは進化した有機体なの?とか)、でもこのゲームセンターのゲームのキャラクターたちが閉店後に相互の世界を行き来しているという設定はちゃんと許容できました。ごりごりの近未来シューティングにかくかく二次元キャラが忍び込んだりとか、見てて普通に面白いし。ただ、僕が生来の酒飲みで甘いものが大の苦手なせいで、あの物語の主要舞台となる「シュガーラッシュ」の見れば見るほど胸焼けしそうなお砂糖120%の濃厚スウィーツワールドには若干辟易。観終わったあと、無性にイカの塩辛が食べたくなりました(笑)。あと、魅力的なキャラがいまいち少なかったかなー。普通に面白いとは思うんですけど、ピクサーの過去の傑作群に比べたら、少々見劣りする感が否めなかったです。僕がとっくの昔にゲームを卒業してしまって、あんまりこの世界に思い入れがないこともあるんだろうけどね。
[DVD(字幕)] 6点(2013-12-11 18:37:17)(良:1票)
66.  ジャッジ・ドレッド(2012) 《ネタバレ》 
核戦争により荒廃してしまった未来社会。崩壊寸前の秩序を維持するため、政府は犯罪者だと自分が判断したら問答無用で殺してよし!という、あり得ないくらい強権的な警察機構を有する司法システムを作り出していた(弁護士は全員廃業っすね笑)。ということで、日夜、ガンガン悪人どもを問答無用で殺し捲っていたドレッドは、上司の命令で、超能力を有するという新人の若い女と共に凶悪な女ボス〝ママ〟が支配する超高層ビルへと向かうのだったが…。すみません、スタローン主演の旧作は未見です(噂によるとトンデモ映画らしいですけど笑)。まあ、アメコミを原作にしたということで、アメリカ版・北斗の拳みたいなぶっ飛んだ世界観はけっこう楽しめました。でも、ちょっと主要キャラクターの描き方が弱いような気が…。悪ボス・ママ→もっとぶっ壊れてて周りの悪人を引かすくらい強烈なキャラでも良かったと思う。ヒロイン・ルーキー→理想だけは高い世間知らずのお転婆キャラでもっと主人公を困らせても良かったと思う。主人公・ドレッド→どうしてそんなに悪を憎むようになったのかという過去のエピソードとかを絡めて描いたほうが深みが増して良かったと思うのになー。結果として、観終わってみれば、特に心に残るもののない凡庸なSFアクションとなってしまいました。それでも、スローモーションを多用したグロくて乾いた映像にはけっこうセンスを感じたので6点。
[DVD(字幕)] 6点(2013-12-02 23:50:35)
67.  白雪姫と鏡の女王 《ネタバレ》 
誰もが知る名作童話を最新のCG技術を駆使して映像化、魔女役は往年の名女優、そして主役である白雪姫はダイヤの原石となるかもしれない新人若手女優を起用という、枠組みだけ見ればちょっと前に創られた「スノーホワイト」と似た作品ながら、何処までも真面目に撮られたあちらとは違い、今作は何処までも明るいコメディタッチの作品でありました。それに「ただ若いだけの女になんか、まだまだ負けないわよ!」と主演女優を完全に喰っていたシャーリーズ・セロンと違って、今作のジュリア・ロバーツはちゃんと若手女優と調和しており好印象。白雪姫役の女の子も、最初こそ「眉毛濃っ!」と思ったものの映画の進行とともにだんだんと可愛く見えてくるのだから不思議。ただ、昔からこの監督のセンスとは微妙に合わないんだよなー。面白いとは思うけど、そこまで心惹かれるものはなかったです。それに全編に散りばめられたギャグの数々も僕には笑えませんでした。これはもう好みの問題なんだろうけどね。
[DVD(字幕)] 6点(2013-11-27 12:51:44)(良:1票)
68.  シャドー・ダンサー 《ネタバレ》 
IRAの工作員として、兄弟と共にテロ活動に勤しむコレット。任務中、英国情報部員マックに捕まってしまった彼女は、息子の安寧と引き換えに内部密告者として働くことに。しかし、事前に計画していたテロ活動が当局の待ち伏せにより失敗に終わってしまった仲間たちは、次第に彼女とその兄弟たちに疑いの目を向け始める。追い詰められ、最後の望みとしてマックに縋りつくコレットだったが、マックもまた隠されていたとある真実により情報部内で孤立を深めていくのだった。確かに、あまりにも淡々と描かれた前半部分は少々退屈という側面は否めないけど、中盤以降のコレットとテロリストのリーダーとの息詰まるような遣り取りは充分に見応えがありました。まあ、マックとコレットが急にキスして愛情が燃え上がるシーンは、ちょっと唐突過ぎてびっくりしましたけど(笑)。もっと二人の関係を丁寧に描写してほしかったなー。でも、そこにさえ目を瞑れば普通に楽しめると思います。クライブ・オーウェンの抑えたシブい演技もなかなか光ってました。
[DVD(字幕)] 6点(2013-11-25 00:26:02)
69.  ジュラシック・パーク 《ネタバレ》 
この映画から、それまでの映画の概念を変えるCGという革新的な技術が始まったんだよね。確かに最初観たときの、あのあまりにもリアルな恐竜たちの姿には圧倒されました。ただ、ストーリーがあまりにも陳腐では。いま観ると「あれ、地味にサミュエル・L・ジャクソン出てたんだ」ってことのほうに驚かされました。
[DVD(字幕)] 6点(2013-04-12 12:59:14)
70.  シャーロック・ホームズ(2009) 《ネタバレ》 
デビュー数年でずっと低迷していた監督が、久々に任された大作映画。旬な俳優も主演ということで、すべることが許されない状況だったからか、非常に無難なつくりになっております。押さえるべきセオリーもちゃんと心得ており、素直に楽しめるのですが、特に心に残るものもなかったです。
[DVD(字幕)] 6点(2012-06-03 22:13:04)
71.  SHE SAID/シー・セッド その名を暴け 《ネタバレ》 
ハリウッドを震撼させた、有名映画プロデューサーによる女優へのセクハラ疑惑。その件数は一つや二つではなく、しかも何十年も前から日常的に繰り返されてきたというのだ。映画業界で絶大な権力を持つその男の前では無力な一俳優やスタッフがいくら被害を訴えても黙殺されるだけ。長年泣き寝入りを強いられてきた多くの被害女性たち。だが、2016年、当時のニューヨークタイムズの記者が地道な取材を重ねてゆくと、そんな不都合な事実が少しずつ明らかとなってゆく。これまで自らの思いを必死に抑え込んできた数多くの被害女性たちは、次第に勇気を出して声を上げてゆくのだった――。のちに大きな社会ムーヴメントとなるMeToo運動のきっかけとなった、ハーヴェイ・ワインスタインによるセクハラ事件。本作は、そんな映画業界のみならず全世界に大きな衝撃を与えた事件を描いた社会派ドラマだ。まだ事件が明るみになってから数年しか経過していないこともあり、関係者の多くがいまだ映画業界で働いていること、加害者であるワインスタインがのちに有罪判決を受け現在服役中であること、日本をはじめ今も多くの国で過去の性被害が問題になっていること、そんな物凄くナイーブな問題を正面から扱った本作のテーマは意義深いことだと思う。これまで多くの女性たちが泣き寝入りをせざるをえなかった社会の構造的な欠陥を、地道な取材によって告発した主人公たちの勇気ある行動は称賛に値する。ただ、本作を映画という芸術的側面で論評させてもらうと自分はそこまで評価できなかった。これは、いくら社会的関心が高いテーマだとは言え、実際に起こった出来事をただ忠実に再現しそれを時系列順に並べたからといって必ずしも面白い映画とはならない典型的な例ではなかろうか。事実をただ羅列するのではなく、観客の興味をとらえより多くの人々の心に届けるための演出を行うのが監督やスタッフたちの役割だと自分は思う。今回本人役で登場したアシュレイ・ジャッドがクライマックス、自らも実名をあげて告発記事に名を連ねる決心をするシーンも、そこまでの丁寧な描写や伏線も何もないせいで唐突感がぬぐえず、いまいち心に響かない。これはひとえに脚本と演出のせいだろう。数年前にアカデミー賞を受賞した、カトリック教会内部での神父による性的虐待を描いた『スポットライト/世紀のスクープ』との違いはここにある。ここまでセンシティブなテーマに勇気をもって取り組んだ監督の熱意には好感が持てるだけに、惜しい。
[DVD(字幕)] 5点(2024-01-25 10:50:56)
72.  シニアイヤー 《ネタバレ》 
チアリーディング部のキャプテンとして、恋に友情にと青春を謳歌していたリア充女子高生、ステファニー。だが、プロムクイーンを目指して練習に励んでいたまさにその日、彼女はライバル同級生の策略により、瀕死の重傷を負ってしまう。意識不明となって病院へと担ぎ込まれたステファニーはなんとそれから20年も昏睡状態のまま月日が流れてしまうのだった――。20年ぶりに目覚めた彼女は意識こそ17歳のままだが、その外見は年相応のぽっちゃりとしたおばさん体形。スマホやSNSといった当時はなかった先端技術にも戸惑うばかり。でもステファニーは持ち前の明るい性格から、すぐに失った月日を取り戻そうと前を向いて生活し始める。高校へと戻り再びチアリーディングを始めた彼女は、もう一度プロムクイーンを目指して努力を重ねるのだが……。17歳で昏睡状態となってしまった女子高生が20年ぶりに目覚めたことから巻き起こる騒動を終始軽快に描いた青春コメディ。まぁ完全なる出オチ映画ではあるけれど、レベル・ウィルソンのすっとぼけた存在感で前半はけっこう面白かったですね。病院で目覚めた彼女が鏡に映った自分の姿を見て「ちょっとこのおばさん、誰?」と看護師に聞くシーンとか普通に笑っちゃいました。それが自分だと分かった瞬間、失神するなんてレベル・ウィルソン以外がやったら絶対すべってたでしょうね。ツイッターやインスタグラムといった当時なかった技術との世代間ギャップで笑いを取るのもベタながらあり。行き過ぎたポリコレからかなり窮屈となってしまった現代社会を揶揄するネタもけっこういいとこついてる。ただ、結局それだけの映画なので後半のグダグダ具合はちょっと観てられないレベル。特にこの主人公の自己チューっぷりには見ていて腹立って来ましたわ。『ディープ・インパクト』を観ながらライバルをやり込めるために悪態つきまくるシーンは率直に最悪。映画館で思いっ切りでかい声でネタバレ叫ぶなんて一番やっちゃいかんことでしょ!深刻なテーマをあくまで軽く扱うのも良いとは思うけど、さすがにちょっとやりすぎ。最後のエンドロールで撮影風景を楽しそうに流すのも、なんか仲間内のハッピー押し売り感がウザかったです。前半はそこそこ面白かったんですけどね~。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-02-13 08:31:18)
73.  ジェントルメン(2019) 《ネタバレ》 
引退を決意した麻薬王の資産を狙って、それぞれに蠢き始めた暗黒街の〝紳士たち〟を終始軽快に描いたクライム・サスペンス。マシュー・マコノヒーやコリン・ファレル、それに懐かしのヒュー・グラントなど豪華な面々がそんな個性豊かなワルたちをのびのびと演じております。監督は、この手のジャンルを得意とするガイ・リッチー。と言う訳で今回期待して鑑賞してみました。うーん、期待が高すぎたのか、なんかイマイチな出来でしたね、これ。とにかくテンポが悪い!探偵と麻薬組織の幹部がボスの秘密をめぐってひたすら駆け引きを繰り返す会話劇が物語の縦軸となり、そこから過去の話が回想形式で再現されるという本作の構造。これがうまく機能してないんじゃないかな。この先面白くなりそう!ってところでいちいち現在のシーンに戻るので、なんか集中力が途切れちゃうんですよね。演技派でならしたマシュー・マコノヒーだけにタメの演技を多用しているのもテンポの悪さに拍車をかけているような?お話自体はそこそこ面白かっただけに、もう少し見せ方を頑張ってほしかったです。うーん、次作に期待!
[DVD(字幕)] 5点(2022-06-17 02:48:01)
74.  ジュリアン(2017) 《ネタバレ》 
両親が離婚調停中で、母親の元に引き取られた10歳の男の子、ジュリアン。裁判所の取り決めにより、彼は週末ごとに父親と会うことを義務付けられていた。でも、ジュリアンはこの父と過ごす時間が憂鬱で仕方がない。何故なら、横柄で自己中心的な父親は気に入らないことがあるとすぐ癇癪を起こし、何かとトラブルが絶えないからだ。その週末もジュリアンに妻の現在の住所を執拗に聞いてくる父親。するとジュリアンは恐怖心から思わず、父親に口を割ってしまう。そして、それが悲劇の始まりだった――。複雑な家庭環境に生きる幼い少年ジュリアンの鬱屈した日々を描いた哀切なヒューマン・ドラマ。まあ言いたいことは分かるし、こんな単純なお話なのに最後まで淡々と見せきる監督の手腕はなかなかのものだし、それぞれの家族のドラマも非常に丁寧に描かれていたしで、充分好感は持てるものの、いかんせんお話の方がオーソドックス過ぎますね、これ。別れた夫が嫉妬に狂って暴走し、最後は一線を越えて銃を手に家へと押しかけてくる……。確かにジュリアンたち当事者にとっては非常に切実な問題なのは分かります。ですが、この手のお話は今も世界中に溢れ返っているわけで、敢えて誤解を恐れずに言えば、あまりにもひねりがなさ過ぎではないでしょうか。人が何故物語を求めるかと言うと、やはり悲劇的な現実を乗り越えられるような希望を、その作品の中に見出したいからだと僕は思うのです。対して本作、結局最後は偶然の重なりによって主人公は助かるというオチ。これでは、「ジュリアン、運が良かったね」と言う感想しか残りません。やはり映画である以上、主人公には酷い現実を乗り越えるために何らかの行動を起こしてほしかった。社会的弱者の切実な思いに寄り添って映画を創ろうというそのスタンスには好感が持てるだけに、もっとフィクションの力で魅せて欲しい。
[DVD(字幕)] 5点(2020-10-06 05:00:57)
75.  6アンダーグラウンド 《ネタバレ》 
ゴーストたちはお互いの名前すら知らない――。自らの存在を死んだものとして表舞台から消し去り、裏の世界で暗躍する6人のプロフェッショナル集団。その目的は、法で裁けぬ巨悪を人知れず打ち倒すこと。彼らは安全のために、それぞれの詳しい経歴はおろか名前すら知らず、お互いを数字で呼び合っていた。皆のリーダーで億万長者のワン、諜報活動の専門家で元CIA職員のトゥー、銃器のプロフェッショナルで遠く離れた目標でも一撃必殺のヒットマン・スリー、超人的な身体能力でどんなに高いビルでも素手で昇ってゆく通称スカイウォーカー・フォー、医学の専門家でいくら危険な現場でも仲間の命を救うために最善を尽くすドクターのファイブ、そこに道があればその超絶ドライビング・テクニックで何処までも逃げとおすドライバーのシックス。彼らの今回の任務は、東アジアの小国で独裁者として猛威を振るう大統領を失脚させること。だが、作戦の途中でドライバーのシックスが帰らぬ人となった。それでも目的を諦めるわけにはいかない。新たな仲間候補として元軍人に目を付けたワンだったが……。自らの正義のために、世界で暗躍するプロフェッショナルたちの活躍を怒涛のような勢いで描くアクション・エンタメ。監督を務めるのはこの分野の巨匠?マイケル・ベイ。冒頭の激しいカーチェイスから文字通りノンストップで最後まで突っ走る、もういかにも彼らしい脳筋映画のそんな本作。まあ観る前からおおよそ分かってはいましたが、それでもさすがにこれは中身スカスカ過ぎちゃいまっか。ストーリーなんてあってなきが如し、登場人物も潔いくらいステレオタイプ(だって名前すらないんですから!笑)で、ただひたすらアクションに次ぐアクション。だいたいこんなことを言うのは野暮かもしれませんけど、独裁者の弟で民主化リーダーのあの薄っぺらい演説だけで国の体制を変えるようなクーデターが起こるなんてあり得ませんて!!あまりにも大味すぎて、最後の方はもういいから早く終わってくれーー!!と半ば呆れながら観てましたわ。まあこればっかりは好みの問題と言ってしまえばそれまでなんだろうけど、僕はもうちょっと中身のある映画が観たいっす。お金を存分に掛けたであろう冒頭のカーチェイス・シーンだけはさすがの迫力だったので、+1点!
[インターネット(字幕)] 5点(2020-05-02 00:46:24)(良:1票)
76.  シュガー・ラッシュ:オンライン 《ネタバレ》 
ゲームキャラクターたちがゲームの枠を乗り越えて大冒険するCGアニメシリーズ第二弾。前作では小さなゲームセンターにあるアーケードゲーム内だけのお話だったのが、今回はお馴染みの二人がWiFiからインターネットの広大な世界に飛び出して大活躍するという内容。確かにインターネットの世界を巧く映像化した前半部分はなかなか良かったのですが、その後、レースゲームが終わったあたりから僕のテンションは徐々に下がってゆくばかり。うーん、このシリーズとは相性が悪いのか僕は全く嵌まらないんですよね~。ストーリーもごちゃごちゃしててよく分かんないし、キャラクターにも別段魅力を感じず。だってこのラルフってキャラ、客観的に見たら単なるロリコン親父じゃないですか(笑)。映像はさすがのクオリティなんで、5点!
[DVD(字幕)] 5点(2019-07-09 05:10:47)
77.  ジュラシック・ワールド/炎の王国 《ネタバレ》 
大人気シリーズの最新作。お金があほほどかかっているだけあって映像は確かに素晴らしいし、ストーリーもベタながら分かりやすいし、これと言って悪くはないんだけど、なんだろう、このワクワク感のなさは。やっぱりこのシリーズの醍醐味って、安全と思われていた恐竜たちが突如として暴走するという緩急の付け方にあると思うのだけど、本作は最初から凶悪な恐竜たちがジャングルをうろついているという設定なので、主人公がそこに自ら乗り込んでいってもいまいち緊迫感が感じられないんです。「わー、この檻に入った恐竜たち、かっこいい!あ、意外に可愛い奴もいる!」と楽しんでいたのが、「え、何?なんか緊急事態だって?えー、恐竜たちが逃げ出した?」「わー、恐竜たちが俺たちを喰おうと襲い掛かってきた!!キャー!!助けて!!」、これですよ、これ。しかもその恐竜たちも火山の噴火に脅かされ、挙句ハンターたちに追われる始末。これでは、このシリーズの「凶悪な恐竜たちに追われる恐怖」という醍醐味が半減してしまって当然です。前作の続編ということでそうするしかなかったんだろうけど、もう少し何とかならなかったものか。好きな監督の作品だっただけに残念っす。
[DVD(字幕)] 5点(2019-04-01 00:51:27)
78.  ショートウェーブ 《ネタバレ》 
過去のフラッシュバック映像が細切れに挿入され、そこにノイズのような不快な音楽を延々繰り返されるのは見ていてとっても不愉快であります。内容にはちょっとだけセンスを感じました。
[DVD(字幕)] 5点(2019-01-28 00:06:52)
79.  ジョイ 《ネタバレ》 
困窮した生活を送っていたシングルマザーが、自ら発明したモップの特許で大成功を収め、大富豪へと成りあがったお話を実話を基にして描いたヒューマンドラマ。毎度おなじみの豪華役者陣を揃え、いかにもこの監督らしい直球勝負の作品なのですが、なんだか良くも悪くもワンパターンなイメージ。もう少しパンチの効いた演出が欲しかったところ。可もなく不可もなくの優等生的作品で完成度は高いのでしょうけど、僕はそこまで面白くは感じなかったです。
[DVD(字幕)] 5点(2018-01-25 22:59:04)
80.  ジェーン 《ネタバレ》 
元彼と今彼を使って、悪徳売春男に立ち向かう女ガンマンのお話。ガンアクションを多用したエンタメ西部劇にしたいのか、戦争に運命を翻弄された恋人たちの人間ドラマを見せたいのか、かなり中途半端な出来。つーか、画面もお話もどっちも暗いよ!ナタリー・ポートマンが出ているのでおまけの5点。
[DVD(字幕)] 5点(2017-11-22 21:46:31)
010.05%
190.48%
2492.61%
31266.71%
424813.20%
532917.51%
648525.81%
733117.62%
821611.50%
9713.78%
10140.75%

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