21. スピーシーズ/種の起源
はい、駄作。 地球外生命体が人間に取り付いて「こりゃ大変」という、ありがちなSFパニックモンスター映画。オリジナリティ皆無。 宇宙船のような閉鎖空間でもないし、「人間側が逃げるエイリアンを追う」という展開なので、緊迫感も無し。人類が滅亡するかも知れないという危機感も薄い。 霊能力者を始めとする追跡者たちの出番も個性も中途半端。続編を作れるようにしておくアンハッピーエンドオチも超ありがち。 サスペンスでもホラーでもそうだけど、結局、エロで話題作りしているような志の低い作品に傑作は無い法則が見事に当てはまる。 [地上波(吹替)] 1点(2005-06-25 16:50:22) |
22. スターシップ・トゥルーパーズ2
《ネタバレ》 「クリムゾン・リバー2」と「スターシップ・トゥル-パーズ2」。最近話題の「二大駄作続編」を一緒に借りてしまった。 「続編」としての名を冠する必然性がまったく分からないほど、前作の設定やテーマ性を無視。あげく「エイリアン」と「遊星からの物体X」を足して2で割ってヘボくしただけの、ありがちなSFホラーに成り下がり。この開き直ったような製作姿勢は見下げるものがある。 将軍を助けたハゲの怪しげな顔がアップになった地点で、「ま、まさか、こいつにバグが取り付いてんじゃないよなあ~、いくらなんでもそこまでバカなマネしないよなあ~」と思い込んでいたら、案の定。悪い予感は何故か良く当たる。 [ビデオ(字幕)] 1点(2005-06-18 20:56:07) |
23. 砂の器
個人的にミステリーに関しては、島田荘司由来の新本格嗜好なので、松本清張に代表されるような所謂「社会派」はあまり好きになれない。 「差別問題」や「偏見」に対する異議申し立てとしての意味合いは大きいものの、あまりにもテーマが重々し過ぎて、ミステリーやサスペンスとしてのカタルシスや娯楽要素はまったくない。そう言う意味で、あえてこのテーマを「推理もの」というジャンルで扱わなくてはならない必然性が分からない。ここまで主張性を含めたいならドキュメンタリーでやった方が早い。むしろ、こういう形でハンセン氏病を扱う事に疑問が残る。 入手した情報による点と線の結び方も強引で、論理的な推理部分はほとんど無い。それ以外は旅先の風景の叙情性でもっているようなもの。時間が長いのも辛い。 4点(2005-03-23 23:59:18)(良:2票) |
24. スクール・オブ・ロック
マイノリティである事をまるでマジョリティの抑圧によるものとする発想や、そこにアイデンティティの核を持ってくるという感覚自体、大人になっちゃうと、ちょっとカッコ悪いと感じてしまうようになった私は元ヘビメタバンドのドラマー(現30代)。 世の体制や諸矛盾に対する怒りの衝動こそがロックの原動力だろうが、その内なる衝動がヘンに社会問題と絡んだり、全共闘世代のように「反体制」自体が目的化してしまうことは非常にカッコ悪いのである。 この作品でも、生徒達のバンドを始める動機が勉強同様、ただ大人に押し付けられた価値観に流されているだけで、そこに自分の意思で何かを変えよう、変わろうとする衝動が無い。それは体制の中で安全を保障された「反体制ごっこ」であり、大人や社会の保護下にある子供のお遊びでしかない。所詮、学校での勉強や校則などは本当の意味での「抑圧」ではないのだから。そもそも生徒達の年齢が低すぎる。価値観を自分で選択する自由や、好き勝手に振舞うことを覚える前に、抑圧に対する忍耐というものを学ばなければならない時期だろう。義務を果たさずして主張される権利や理想などには何の説得力も価値もない。 主人公が生徒達を学歴社会という価値観から解放する者でありながら、また新たな抑圧者として自分のロック観を押し付ける抑圧者になるという欺瞞と矛盾がある。その対立構造を自覚した上での脚本なら秀逸だが、単に学校という管理社会からの解放のみを肯定しているとしたら幼稚な限り。 PS.自論ですが、所謂「価値観」というものは、「一周」しなきゃ身にならないと思います。 5点(2005-01-03 21:01:34) |
25. スカイハイ[劇場版](2003)
<原作未読・TVシリーズ未見・映画のみの評価です> 何たる駄作。原作は知りませんが、幾つかあるエピソードのひとつなのかな?それとも完全に監督オリジナル?どちらにしても、よくこんな陳腐で幼稚な脚本を平気で作れるものです。いったい対象年齢はいくつなの?まともな感性があれば、今どき「悪魔を呼び出すために、人間の心臓を六芒星(ダビデの星)の頂点に捧げる」なんてウルトラ・スーパー・ド陳腐なオカルト要素を大真面目に入れるなんて、とても恥ずかしくて出来ませんよ(地図に三角形を書き始めた時、「ま、まさかなあ」と思ったら案の定)。 おまけにこの監督らしい中途半端なアクションで味付け。「ALIVE」や「VERSUS」、「あずみ」以来、相変わらずの演出センスの発展性の無さに呆れます(全部見てきている自分も自分ですが)。その他、「愛のためならこの世を地獄に変えたっていい」とか、「君のためなら世界を敵にまわしたっていい」といった、もはやギャグにしか使えないようなセリフの陳腐さ、クサさや、役者の学芸会レベルの大根っぷり等、いくらでも突っ込み所はありますが、疲れるので止めます。 1点(2004-08-30 09:55:31) |
26. スターシップ・トゥルーパーズ
自国に対する強烈な皮肉を込めた「反戦映画」とも取れるし、「戦意高揚軍国主義礼賛映画」とも取れる。単純にB級アクション映画として見る人もいるだろう。ただ、そうした「どっちにも逃げ道を用意しておく」というような監督の姿勢からは、あまり戦争に対する真剣な思想が見えないのも確か。いかにも「勝利者側の自責の念」から作られたような、言い訳のための内部批判とも取れる。軍国主義に対する批判があるなら、もっと大量破壊兵器による一方的な殺戮を描くべきだったのではないだろうか。特に今回は「人間」がいないんだから、降下前に巣のありそうな所に絨毯爆撃を仕掛ければいいのに、それをやらないのは、末端の兵士の犠牲をことさらに強調することで、「戦争はお互い様なんですよ」という正当化を暗に示唆するためなのではないかという疑念すら抱いてしまう。まあ、ここら辺の解釈は受け取る人次第なので、この点数で。 5点(2004-08-18 13:11:48) |
27. スティング
《ネタバレ》 詐欺師たちが仲間のために一致団結して、ギャングのボスに一泡吹かせるという、まさに悪人が悪人を騙すという、勧善懲悪ならぬ勧悪懲悪のような痛快な内容。コメディ寄りのため、どうしてもご都合主義的な部分も目立つが、そんなことをあまり気にさせないテンポの良い脚本構成がウマい。とにかくボスを騙すことを最優先させているので、余計な寄り道が無くてイイ。 8点(2004-07-20 03:16:56) |
28. スリーピー・ホロウ
【I wish】さんに同意ですね。ミステリー寄りのホラーかと思い期待して見始めたが、ホンモノの首なし騎士が出てきたのには唖然呆然。せっかくの主人公の「科学捜査官」という設定が完全に無意味になっている。序盤の雰囲気はいいのに残念。とにかく、ホラーとしてもミステリーとしてもサスペンスとしてもアクションとしても、何もかもが中途半端!なんでこういう中途半端な方向に持っていくの?おバカファンタジーサスペンスホラーとでも呼んで欲しいの?恐くもないし、ストーリーも印象に残らないし、感動もないし、謎解きのカタルシスもない。何がやりたいのか分からない。何でこんなに評価が高いのか不明。 1点(2004-06-25 02:19:55)(良:1票) |
29. スパイダー/少年は蜘蛛にキスをする
子供の頃の記憶の補完をしながらも、自我保全のために、自分の都合のいいように記憶を改竄していく主人公。しかし、精神世界の迷宮に落ち込んでしまった主人公にとっては、もはや何が真実であったのか、永遠に知ることは出来ない。記憶と幻覚、現実と非現実が混沌とし、自我境界を侵食していく展開は、「マルホランド・ドライブ」のように、見る者の精神の安定をも揺さぶる。ただ、いまいち割り切れていないと言うか、作品として中途半端な印象。後半のテンポの良さが前半にも欲しかった。惜しい。 6点(2004-01-11 01:46:11) |
30. スタンド・バイ・ミー
さすがに死体探しをやったことはないけど、この映画と似たような体験はきっと誰にでもあるはず。私の小学生時代の夏の思い出は、近所の堤防がどこまで続いているか、友達と確かめに出発したこと。途中で、ニワトリのバラバラ惨殺死体を発見して大騒ぎになったり、その川沿いに建てられていたボロボロの小屋を探索したり、拾った錆びたナイフを手裏剣のように投げて遊んだり、今から思えば他愛のないことなのに、当時は楽しかったなあ。結局、暗くなってきたので途中で帰ってきたけど。こうして、ここで語っていられるだけでも、あの頃の出来事に価値はあったのかも。なんつって。 10点(2003-12-19 16:58:21) |
31. ストリートファイターII MOVIES STREET FIGHTER!!
この手のゲームキャラを使ったOVAにしては、最低限のラインはクリアしている。当時、「まったく期待せず見た」割には、そこそこだったので、まさにこの点数。 キャラの技(竜巻旋風脚、スピニングバード等)の描写が、ゲームよりもリアル路線なのが◎。ただ、肝心のキャラ描写自体はかなり大雑把。会議室や病院、街中などで、ゲーム中のコスチュームのままというのは、いくらなんでも違和感がある。春麗の上司が「キミ、そのコスプレは何とかならんのかね」と注意しないのも、ある意味問題(笑)。こういう部分こそリアルにすべきでは?序盤のキャミーも目立つこと目立つこと。暗殺に最も適さない格好。声優もメインキャラにこそプロを充てて欲しかった。最後のエンドロールのトラックは不必要でしょう。何でベガ様がトラックに?どうせなら、地平の彼方からサイコクラッシャーで飛んで来て欲しかった。 4点(2003-12-10 11:20:16)(笑:1票) |
32. ストリートファイター(1994)
ストⅡの基本設定までキャンセルされるとは思わなかった。ある意味、満点なんだけど。 0点(2003-12-06 03:57:16)(笑:1票) |
33. スター・ウォーズ
実は今まで食わず嫌いで見てなかったのですが、見てみてビックリ。面白いです(笑)。正直言って、単純でご都合主義的なストーリーやチープなキャラデザ等、気になる部分は多いのですが、それでも最後まで飽きずに見れてしまうのですから、やはりこの作品の持つ力はスゴイものだと思いました。優れた名作に共通するものとして、「世界を感じる」というのがあると思いますが、この作品がまさにそれです。今の技術から見ればチープな着ぐるみや特撮なのに、そんな違和感を上回ってしまう確固とした「世界」があります。もし安易にCGを使えていたら、多分この雰囲気は出なかったでしょうね。もし当時リアルタイムで見ていたら10点です。 7点(2003-11-11 11:49:13) |
34. スパイダーマン(2002)
一般的な評価が高いので期待していたが、思った通りの内容で期待ハズレ。基本的にアメコミのセンスが嫌いなので、特にそう思うのかも知れないが、とにかくストーリーが幼稚。これなら、最近の日本の戦隊モノのほうがレベルが高い。敵役のデザインセンスなども、はっきり言ってダサ過ぎ。 3点(2003-11-03 03:23:19) |
35. 酔拳2
ジャッキー映画の中では一番完成されている。登場人物全員が生き生きとしていて魅力的。特にお母さんは最高。ボスの足技もカッコいい!アクションシーンの迫力は、最近のワイヤーアクションやCGを多用する映画とは比べものにならない完成度。ただ、ジャッキー映画に共通している欠点は「終わり方がぞんざい」という点と、「ストーリー性が弱い」という二点(口からシャボン玉を吐き出したところでいきなり終わったのには唖然)。 そのため見所がアクションシーンにしかなく、何度も見られる内容ではないのが残念。作品として「娯楽映画」以上でも以下でもないため、どうしても点数的には7点以上にはならない。 7点(2003-10-28 23:44:02)(良:1票) |
36. スウィーニー・トッド<TVM>
《ネタバレ》 切り裂きジャックの別解釈的な内容か?犯人は最初から分かっているし、動機も基本的に金銭目的なので、作品として何の工夫もインパクトも無い。19世紀末のロンドンの不潔で雑多な街の雰囲気はよく出来ているだけに勿体ない。 3点(2003-08-30 07:20:12) |
37. スパイダー
《ネタバレ》 前半までは退屈な展開。犯人も面が割れている状態から始まるし、刑事との駆け引きもありきたり。このまま行きそうだなーと思っていたが、後半でその犯人が死んでからがこの作品の本筋。いわゆる「どんでん返し」。これが意外とよく考えられている。本格ミステリーとして見れば、脚本管理の粗さに突っ込みのひとつも入れたくなるが、この手のサスペンスものとしてなら合格点。実際、真犯人の意外性はなかなか。誘拐犯を利用する手順はあまり現実的とは言えず、ご都合主義的な展開も多いが、不自然なほどではない。 6点(2003-07-02 17:07:40) |