1. スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
《ネタバレ》 誰か、サラ・コナーを連れてきてパドメの横っ面を張り飛ばしてやってくれぃっ!鬼気迫る母性を見せつけて、目を覚まさせてやってくれっ!サラの足の爪の垢でも煎じて飲むんだっ、パドメよ!さっさと逝っちゃってどーするよ!壮大な夢とロマンと勇気と希望にあふれた大宇宙冒険活劇ではマタニティ・ブルーなんか認めたくないやいっ!大体、ダースベイダーも、孤高で冷酷で慈悲のかけらもない非情さ、その呼吸音を聞いただけで背筋がゾクゾクくるような、強大な力を持った暗黒世界のダークヒーローなんだから!それ故に惹きつけられずにはいられないキャラクターだったのに、こんなに弱くて不安定で愚かなベイダーなんか見たかないやいっ!「ホントはね、ベイダーはやさしい人でね、つらい過去があってね」なんて楽しみ方はファンの想像の範囲で終わらせればいいのであって、こんなに丁寧に映像化されたのなんかいらないやいっ!美しいアナキンとパドメが草原でウフフフ♪ゴロゴロ♪(ep2)なんてどーでもいいやいっ!サル顔ルーク、フケ顔レイア、粗野なハン・ソロの方が何十倍もワクワクドキドキさせてくれたぞぉっっっっ・・・・・・って、まぁ作品として悪くはないと思うけど、スターウォーズと冠がついているだけに、なんだか釈然としない想いがep1~3までどーしても拭えなかった中年のタワゴトです。 [映画館(字幕)] 6点(2005-07-12 14:21:54)(笑:2票) (良:3票) |
2. スウィングガールズ
仮にもこのワタクシにもガールズと呼ばれる時代がありまして・・・女子高校生時代っていうのは結構その時代特有のドロドロしたものも思い返されたりするものですが(制服と学校の匂い/臭いまで思い出されます)これは素直に楽しめました。イノシシシーンは久々映画館で腹を抱えて笑いました。ただ、もうね、お腹いっぱいなんですよ。なにがって、あのT中さんの演技。もうそろそろアノ手の役どころは他の役者サンでいいのではないかと・・・ 7点(2004-12-01 01:29:26) |
3. スティング
ラストの痛快などんでん返しに負けないくらいに私の好きなシーンはゴンドルフがロネガンを最初にひっかける、シカゴ行きの列車の中でのポーカー賭博。非情なギャングのボスに対してのやりたい放題の下品なゴンドルフ最高!ニューマンは知的でちょっと下がり気味の目じりがクールなんだけど、人をおちょくったようなふざけた表情がよく似合う。一方潔癖で隙のないロバート・ショウ=ロネガンはもぉひんむいた目がギョロギョロ!テカテカギラギラ怒りを必死で押さえてる様は迫力はあるというより余裕なさ過ぎ、あぁもうニヤニヤ笑いが止まらない。もうこの時点ですっかりニューマン=ゴンドルフに押さえ込まれて勝負ありですね。ここで、ただの売春宿にかくまわれているヒモ同然のゴンドルフが、ただ者ではないっ!と突然華やかなオーラを発し始め、アレ?って感じで私達も見事な手さばきですっかりやられてしまう。そりゃ最後までまんまとだまされちゃうってもんですよ。それから詐欺師協同組合でもあるのか?ってなくらいにあちこちから名うての詐欺師が集うってとこも良いな。ここに描かれている彼らは自分の技術に誇りをもって楽しそうだ。かたぎの仕事に見きりをつけてゴンドルフと落ち合う時のなんと堂々たる生き生きとした表情!それに売春宿のおかみでゴンドルフの愛人、アイリーン・ブレナンってゴッツイ感じのおばちゃんなんだけど、女が憧れるイカす姐御だ!今見なおしてみれば、ニューマン&レッドフォード以外美男美女は出演してるのか?平均年齢の高いキャストだなって感じだけど、そこがまたしっかりとまとまった粋な映画といういい味わいをだしていて、私の幸せなニヤニヤ笑いは止まらないのです。 10点(2004-05-23 00:48:59)(良:5票) |
4. スクール・オブ・ロック
もう、ジャック・ブラックはアカ抜けないしね、いかがわしいしね、ひとりよがりだしね、濃すぎだよって思うんだけどね、この映画には愛があるんだよな、愛が。夢とか情熱とかってこれくらい思いっきりデフォルメしてムチャしてくれると、かえって直球で攻められたようで思いきりがいいんだよな。で、慣れ親しんだ名曲ロックが次々と繰り出され、白状するとちょっと泣けちゃったんだよな、黙っとこうと思ってたけど。ここのみんな熱いな、イエ~ィ! 8点(2004-05-13 01:10:58)(良:1票) |
5. スタンド・バイ・ミー
キングの作品では、理想的な親子像とはいえない親子の関係が描かれる事が多い。この作品では、ゴーディの両親は優秀なスポーツマンである兄を亡くした事をあからさまに嘆き、テディの父親は戦争の英雄であるのに頭がおかしいといわれ、クリスは自分の家庭は悪いから自分はろくな大人にならないと冷静に判断するような環境である。しかし胸がしめつけられるのはそんな両親でも子どもにとってはかけがえのない家族だということ。憎んでいても子どもにとっては自分から切り離す事のできない親。虐待を加えられても愛してやまない存在。ゴーディの哀しさも両親を愛すればこその痛みだと思う。この作品は友情を描いているけれども、少年達を結びつけていたのは、どうにもならない家族に対する切ない想いがあったからではないかと思う。ちっぽけな世界しか知らない無知で無力な子どもにとっては広い世界や知識や強い力をもっているはずの大人であっても、実は不完全な弱い人間であることに何の変わりもなく、自由にできるお金や知識や地位でそれを埋め合わせているに過ぎないのではないだろうか。子どもというのは純粋でかわいくて天使のような存在だとは思わない。冷静で鋭く賢い。ゴーディの父親は残された息子に対しとても残酷なことを言うが、それを言わしめたのは彼の思慮深さや人間的な奥行きがあったからではないか。そんな態度に直面させられた子どもは大変な責め苦を負わされる事になるが、実際ゴーディは素晴らしい友人との親交や様々な経験で少しづつ満たされない想いを埋め合わせていったのではないかと思う。冒険から帰ってきた朝、世界の全てだった街がちっぽけに見えたその時から、大きな存在であった大人達もちっぽけに感じはじめたのではないだろうか。そのようにして少年・少女時代の無邪気な淡い夢は終わりを告げるのかもしれない。 9点(2004-03-09 01:06:13)(良:3票) |
6. ストリート・オブ・ファイヤー
《ネタバレ》 街角で点滅するネオンサインと蒸気がもわもわっていうのがウォルター・ヒルのイメージ。憧れたよ、この映画の世界。エレンは舞台からレイベン達にさらわれ、ベッドに縛り付けられ監禁されるのだけど、下着はちゃんとつけてるし(確か)唇奪われる以外手荒なことはされていないようだし(多分)なんてさわやかな不良達なんだ、と感心したのを記憶している。だったら私も一度位さらわれてみたいな、誰か助けにきてよ!と乙女心がときめいた。ビジネスとして昔恋人だったエレンを救出するなんて、クールだよ、トム・コーディー。タフな女助っ人のマッコイもいい味だしてた。で、何に一番しびれたかというと、エレンのキラキラ真っ赤なステージ衣装!前から見るとシンプルなワンピースなんだけど、後ろのファスナー全開なんだな、こりゃ。当時若さと勢いはあったから真似したくてしかたなかった。でもやんなくてよかった。そんなことしてたらこの映画は“若気の至り・青春の悪夢編”の一本として私の記憶の中でお蔵入りしていただろう。多少なりとも常識をもちあわせていてよかった。 8点(2004-02-06 16:19:21)(笑:3票) |