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1.  スオミの話をしよう
「スオミの話をしよう」の話をしようってわけで、この映画はミステリー要素もあるけど、やはり核はコメディだろう。と考えたとき、エンケンさんのパート以外、圧倒的に笑いが足りてない。「静」で笑いを取るのはハードルが高く、逆に瀬戸康史がセスナから〇〇のように「動」ではそこが容易になる感じがあったから、もっと俳優たちを動かしても良かったのかもね。その他では長澤まさみを堪能する、というシンプルな映画になっているが、この部分でも一つだけやらないでほしい演出があったんだよなー。最後の方だけど、元夫たちを前にそれぞれのスオミを演じ分けるみたいな… スオミをあそこまで痛い人にする必要は無かったはずだ。オリジナル企画が通りにくくなってる現代邦画界において三谷映画は貴重な存在なのだから次こそ奮起を期待したい。鎌倉殿を作れる人なんだからねー。監督は信頼できる人に任せて、脚本に集中するというのも一つの手だろうとは思う。
[映画館(邦画)] 4点(2024-09-16 22:30:25)(良:1票)
2.  スパイの妻《劇場版》
戦時下(=日中戦争)において関東軍の化学兵器製造とそれに伴う人体実験を告発しようとする夫婦の物語で、なかなかスリリングであったが、それ以上に二人の行動原理が興味深かった。基本的に夫は正義、妻は愛で動いていて、どちらも大望のために残酷な決断もする。「お見事ーっ」と言えるかどうかは分からないけど、驚きもあって楽しませてもらった。師弟関係にあるようだが黒沢清×濱口竜介は今考えたらかなり凄い。主演の蒼井優は当時の女優を意識したかのようなお芝居をしているがそれが吉と出たかは微妙なところか。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-12-16 22:30:29)
3.  すばらしき世界 《ネタバレ》 
<原作未読>出所した元ヤクザで殺人犯の男が「今度こそ堅気ぞ」と決意し社会復帰を目指すも、やはり壁にぶち当たる。しかし周囲は手を差し伸べる。身元引受人やケースワーカーは分かるけど、なぜスーパーの店長があんなに良くしてくれるんだ… すばらしき世界とはこういうことか。もちろん「めでたしめでたし」と簡単に終わるわけではない。終盤、三上がどっちの選択をしようと胸が締め付けられるような場面が出てくる。そんな"すばらしくない世界"もちゃんと見せつつ、自分の死に涙を流してくれる人がいる世界はやはりすばらしいのだと監督は最後に言ったような気がする。温かさを内包した脚本に、名優役所広司の憑依したような演技が加わってまた一つ、傑作が世に出た。
[映画館(邦画)] 9点(2021-02-12 10:45:35)
4.  スパイダーマン:スパイダーバース
2020年代初レビュー(観たのは昨年末だけど)。スパイダーマンに思い入れがない…というか知識もない自分でも楽しめたのだから良い映画なんだと思う。ストーリーは少年の成長が軸で、それこそオーソドックスなものだと思うが、映像面で差別化に成功。コミックスのテイストを取り入れた質感が新しかった。主人公が黒人なのは現代のハリウッドらしいっちゃらしいな。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2020-01-02 00:03:28)
5.  スター・ウォーズ/最後のジェダイ 《ネタバレ》 
前半はかなり退屈。何度かリタイアも考えたけど、天下のスター・ウォーズシリーズだからと我慢して見続けたら、後半はだいぶ盛り返した印象。レイとカイロ・レンの共闘シーンは凄くいい。敵はまんま武士だな(赤備えの)。そんで最後、いいところを持ってくルーク。演じた本人が苦言を呈し、ディープなファンもお怒りと聞くが、個人的にはただ「カッコいい」とだけ…。相当ライトなファンであるがゆえに楽しめたってことかな。複雑…。それでも反乱軍の馬鹿さ加減はやはり頂けないな。ここは9でガツンとやり返してもらいたいものだ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-11-26 21:22:04)
6.  スリー・ビルボード 《ネタバレ》 
小さな町で連鎖する怒りはどんどん大きくなって、どこへ向かうのか…。恐ろしい結末も頭をよぎる中、署長の遺書が今度は赦しの連鎖を生んだ。オレンジジュース差し入れのなんと感動的なことよ。善人の中の悪、悪人の中の善、いやこんな括り自体がナンセンスか。人間ってだいたいそんなもので、これは1000年前も1000年先も大して変わらないのだろう。まあ、一本の映画の中で多くのことが起こりすぎたと思わなくもないが、そのたび登場人物たちの色んな顔が見られた。人間模様の面白さを凝縮した2時間。俳優陣も素晴らしい。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-11-24 10:03:15)
7.  ズートピア
新天地アメリカ合衆国は移民で成り立ち、自由・平等・幸福の追求を掲げ建国したユートピアだった。この建国の理念はアメリカに繁栄をもたらし、同国を世界のリーダーたらしめた。そんな積み重ねを一気に壊しかねない近年の流れを大いに嘆く。でも、そういうことを意識しない子供でも楽しめる作りになっている。いや、それは当然のことか。未来を作るのは子供たちだから。心の中にこの映画が残り続けるといいんだけどなー。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2017-03-29 22:05:47)
8.  スポットライト 世紀のスクープ
地味。淡々としていて盛り上がりに欠ける。そういった演出の象徴でもあるようなリーヴ・シュレイバー演じる編集局長にはこの事件にこだわる理由、過去があるんだろうと思っていた。しかしこの映画はそうは来ない。闘争心を掻き立てるような悪役もいない。あえて盛り上げるための味付けは控えたという感じ。そこでスポットが当たるのはこのチームの原動力。正義感と使命感、言うなればジャーナリスト魂。これはアメリカに限らず現在奮闘している世界中の記者を励ますものだろう。なんだかんだで佳作、秀作の部類に入るか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-03-25 19:50:07)
9.  スター・ウォーズ/フォースの覚醒
「スターウォーズ」を観た。という感じですね。これが結構重要だと思う。ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、マーク・ハミルと元祖の俳優が出演していることや、オマージュの数々、そして親子の物語という軸の継承。8、9と続く予定であり、7は序章の域にあるものの、新シリーズ1作目にして大きな決断もあって、見ごたえは十分。新キャストの若い俳優陣も良かったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-11-30 19:12:13)
10.  スウィッチ 《ネタバレ》 
冤罪を晴らすための逃亡劇。まあ、定番ネタですな。なんと追う刑事がエリック・カントナ。俳優になったとは聞いていたけど、演技も板に付いていて違和感無かった(フランス語が分かるわけじゃないけど)。全体としてスピード感もあり、同類のハリウッド映画と比較しても見劣りしないクオリティ。後は事件の真相次第で評価が決まってくる訳だけど、ここは残念だった。「恨む相手を間違ってますよ」「一人で生きていけるんだから昔のことは忘れて楽しく生きたらいいじゃない?」 そんなツッコミを入れながら観ていたけど、終わる頃に思い出した。犯人は病気だったんだ。Q、なぜ彼女に復讐するの?→A、精神を病んでいるから。Q、なぜこれほど手の込んだことをするの?→A、精神を病んでいるから。これで片付けざるを得ないってのがこっちとしては面白くないんだ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-03-02 21:13:15)
11.  ストリート・オブ・ファイヤー 《ネタバレ》 
やってることは(同じ頃に?)日本でも流行った不良映画と似たような感じなんだろうけど、テンポが良くてなかなか面白い。そして圧倒的に音楽が良い。エレンと黒人グループの歌声はお金を出す価値があるというものだ(どっちも吹き替えらしいけど)。あとはマイケル・パレの美男子ぶり。これに対し、ライバルのウィレム・デフォーはダサい格好をさせられて可哀想である。いろいろと80年代だなーって感じ。まあ嫌いではないかな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-03-31 00:01:17)(良:1票)
12.  ステキな金縛り ONCE IN A BLUE MOON 《ネタバレ》 
まー… 長いかな。前半はそれなりに面白かったんだけど、後半ダレてしまった。何故だろうと考えていたけど、後で「ザ・マジックアワー」を観たらその理由が分かった(観る順番逆っ)。どちらもコメディではあるけど、マジックアワーは「ばれたらどうしよう」っていう、ある程度の緊張感があり、飽きさせない。逆に「金縛り」は裁判長がとても優しく、理解がある人なものだから「どうにかなるだろう」みたいな安心感が強い。検事は検事でああいう事態だしな~。編集を厳しくして120分程度に収めていれば大分印象が違ったと思う。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2013-02-09 23:01:31)
13.  スリーデイズ 《ネタバレ》 
<オリジナル版未見>ラッセル・クロウが愛する妻を脱獄させるお話。リーアム・ニーソンからアドバイスを受け、こつこつ、入念に準備をしていくが、この準備段階もなかなか面白く出来ている。「あんたは必死すぎる」と言われるくらいのジョン。妻を一切疑うことなく突き進んでいく。そして、いよいよ決行となってからは圧巻だが、ここでも息子をめぐって決断を迫られるなど、夫婦愛、家族愛もテーマになっているようだ。当然だが、計画通りに進めば爽快だし、不測の事態が起こればハラハラドキドキできる。本作はこのバランスがちょうど良く、どちらの面でも大満足という結果に。どんな決断をし、どう窮地を乗り越えたのか? 充実の内容だ。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-12-11 22:36:28)(良:1票)
14.  砂の女 《ネタバレ》 
<原作既読>何たる不条理。昆虫採集に訪れた地で監禁され労働を強いられる男。どうにかして逃げ出そうとするが、砂がそれを許さない。女とのちょいエロな関係(岸田今日子が絶妙)、不気味な村人との闘い、スリリングだ。しかし人間とはなんと面白い生き物か。こんな事態にも適応し始める。働かなければ水も貰えないが、逆に働きさえすれば酒、タバコといった嗜好品も配給され、気がつけば同じく配給された雑誌のちょっとしたイラストに大笑いしていたりする。偶然の発明である貯水装置に至ってはもはや生きがいのようでもあった。貯水装置の事を村の人々に話したいという欲望にも共感できる。ココで認められたいと…。現状に何となく満足して、変化に億劫になる。若干耳が痛いが、これも人間の本質か。「逃げる手立ては翌日にでも考えればいい」その結果は…。大変面白うございました。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2012-12-04 17:46:30)
15.  スーパー! 《ネタバレ》 
「キック・アス」と同じ年に似たような映画が公開されていたのか。しかし「キック・アス」よりもさらに現実に近くなっていて、ヒット・ガール的存在に頼ることは出来ない。とにかくリアルな痛みを描き出しているため、こちらとしては困惑しきり。これを見てスッキリしたり、ワクワクしたり…という訳にはいかない。多大な犠牲を払った結果の微妙な結末こそ、この映画が言いたい事なのだろう。ヒーローがいたとしたら、それはむしろ選ばれざる者なのかもしれないなー。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-12-02 13:00:52)(良:1票)
16.  SUPER8/スーパーエイト(2011) 《ネタバレ》 
地球外生命体が巨大かつ凶暴(知的レベルも高いのはちょっと笑える)。「E.T.」+「スタンド・バイ・ミー」(だったかな?)とCMでやっていたから、この展開には驚いた。かといってモンスターパニック映画としては物足りないし、中途半端な映画だなと…。個人的には主人公とアリスの恋愛模様をじっくり見たかった。親同士の複雑な関係があり、おデブだけどライバルもいる事だし、これで2時間持つよ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-06-05 17:02:11)
17.  スリーピー・ホロウ 《ネタバレ》 
黒幕は誰だ!?なんて事より、もっと首なし騎士を見ていたいなぁと思った。もともと剣の腕が立つうえ、死んでるから不死身みたいなものでかなりの強敵。教会には足を踏み入れられないみたいだけど、なんと外から…。これはインパクト大、ちょっと惚れた。その首なし騎士にびびりながらも立ち向かうジョニー・デップも面白い。ティム・バートンとの黄金コンビで独特の雰囲気を作り出している。楽しめた。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-04-29 11:07:09)
18.  スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団
この映画を作った人は日本のカルチャーが好きなんだろうな~。まあ、それはありがたいんだけど、ストーリーは主人公がラモーナの元カレたちと戦っていくだけの内容で、どうもイマイチ…。映像で遊ぶのはいいけど、それだけじゃ飽きてくる。ファーストバトルが始まるまでの30分間が良かっただけにちょっと残念だった。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-03-16 00:01:12)
19.  スーパーマン(1978) 《ネタバレ》 
ぎこちない映像は今となっては味がある。懐かしい気分になった。しかし、スーパーマンがここまでスーパーとは知らなかったな~。もう笑うしかない。地球を逆回転させて時間を巻き戻すなんてのは神の領域だし…。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-12-15 18:34:36)
20.  ステップファーザー 殺人鬼の棲む家
オリジナル版は未見。いかにも低予算だし、ベタな演出の連続だが、それなりにハラハラドキドキできたので一定の満足感はある。こういう映画も嫌いではない。ただ、デヴィッド・ハリス(継父)の目的や、殺しの動機に面白みがない。邦題にある「殺人鬼」という言葉で片付けるしかないのは残念だ。その点「エスター」は良く出来た映画だったんだなと改めて思った。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-12-06 18:30:12)
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