1. ウィッカーマン(2006)
アリアスター監督『ミッドサマー』が素晴らしく、方々のレビューや解析サイトを読むと、この映画が大変参考になることをしった。あいにく近所のTSUTAYAにはオリジナル版がなかったので、ニコラスケイジ版を見た。 ミッドサマーの禍々しさやエロさを期待していたが、禍々しくもエロくもなく、べつに魅力的な映画ではなかった。島に戻って、婚約予定だったあの女性が現れた瞬間「あー、こいつもクロだわ」って感づいてしまうので、真相が判明しても、たいして驚かなかった。 これからオリジナル版を見たほうがいいのかしら。 [DVD(吹替)] 6点(2020-03-23 15:10:18) |
2. 宇宙の法ー黎明編ー
《ネタバレ》 ザムザがわりと好きだ。 スタッフロールが終わっても席を立ってはいけない。ラストのラスト、暗転のスクリーン、神の目元がふわーっと現れ、何も言わずにふわーっと消えていく。そして映画館が明るくなる。あの明るくなった映画館の、みんなの苦笑いな空気が、イイネ。 [映画館(邦画)] 4点(2018-12-27 22:51:44) |
3. WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~
《ネタバレ》 一番心地よかったことは、疑似“脱都会”が出来たことだ。ド田舎のでこぼこ道とか古い民家のにおいとか田舎のばあちゃんのペースとかがたまらなく癒される。そして映画のメインステージである山奥の森林の雨、風、葉、虫、泥、汗そういったあのにおいが感じられた。長澤まさみや優香と一緒に都会をエクソダスして1年間も森林浴が出来る映画だ。 100年前に植えた苗が、今大きな木になって、それを伐採し商品にするという仕事。100年前に誰が植えたかと言うと、じいちゃん、ひいじいちゃんたちだという。それから100年、丁寧に間伐し、枝打ちし、美しい一本の樹となりてチェーンソーで切り倒す。この光景が神々しくないわけがない。そして今年も苗を植えて、100年後、きっと子孫がそれを伐採するんだろう。そういう大きな「生のサイクル」の一部分であることに気付いたのは主人公の青年だけではなく、映画を見る僕たちもそうだ。今僕が住むこの木造の家の材料でるwoodも、きっと大昔誰かが植えて、それを別の時代の誰かが伐採しているのだろう。そしてその木のにおいが心地よいこと。 [映画館(邦画)] 8点(2014-06-10 23:42:25) |
4. 宇宙人ポール
《ネタバレ》 面白かったですね。「なんで一人で捜索するの?」「警察二人とシガニーウィーバー死んでるけど、それは罪に問われないの?」など、脚本に対する突っ込みどころもあるけども、そこを懐深く受け止めてあげて、優しいめで宇宙人をかわいがっていればとても楽しい。 僕はイギリス映画がどうも生理的に合わないんだけども、これについては受け入れられた。『ホットファズ』の時のような、コンビネーションの面白さはあまりなく、宇宙人の人の良さ、追って追われるスピーディーな展開がメイン。できれば美しいヒロインが一人欲しかった。 [映画館(字幕)] 8点(2012-01-07 00:57:34) |
5. THE WAVE ウェイヴ
《ネタバレ》 esに比べて物足りなかった。 まず、生徒がああなっていくところにどうしてもリアリティがない。esには、「もし自分があの場にいたら、同じようになっていたのかもしれない」という気持ちにさせられるものがある。だけどもこの映画にはそれが無い。 この映画には“観測者”がいない。esには実験の主催者がいたので、それが観客の視点となり、心理の脆弱さに恐怖を覚えられる。しかしこの映画はその視点が無い。だからリアリティが無いのだろう。 そもそも、ナチスに心を奪われたあの民衆の「ジークハイル!」の大合唱(『意志の勝利』参照)は、心理実験で再現できるものなのだろうか。 どうせなら、学校中にあのウェイヴが広まって、取り返しがつかなくなってしまってからエンディングにいけば、面白い映画になったのだろうに。 [DVD(吹替)] 7点(2010-07-11 21:48:09) |
6. ヴェルクマイスター・ハーモニー
《ネタバレ》 シアターイメージフォーラムにて鑑賞。 145分もあるけど、冗長で退屈な長回しばかりなのでストーリーはのっしのっしと進んでいく。代わりに長回しを贅沢につかったダイナミックなシーンがとても見ごたえある。まず驚いたのは、クジラが入った巨大なトレーラーが、トラックによって運ばれてくるシーン。最初、遠ーくに小さくいるトレーラーが、大きなエンジン音でゆっくり手前に運ばれていく、奥から手前にむけて大きな照明がトレーラーを照らし、大きな影が壁に広がる。5分くらいかけて運ばれる。こんなに退屈で迫力満点な映画はない。実際こんな感じのシーンが繋がれていく。 ガスバンサント監督やジムジャームッシュ監督が影響うけてるんだそうだが、すごくうなずける。とくにガスバンサントに関しては撮り方とかパクリと言っても過言ではないくらい似てる。『エレファント』のときのようなステディカムによる死神のような人物の追跡や、『ジェリー』のときのような歩き続ける無言の男二人の無表情の横顔、おんなじことをこの映画はやってるし。 ただ、ガスバンサントが面白いかというと笑顔で首を縦に振りたいと思えない。 長回しのなかでとにかく印象に残るのが、音である。特に足音がガサガサうるさい。部屋に反響する食器のぶつかる音、子供がかき鳴らす太鼓の音、広場で焚かれる炎の音、ヘリコプターの爆音。そんなかんじでなんらかしら音がガガガガ止まない。きっと監督なりの意図があるんだろうけど、よくわからない。白黒の映像に環境音が栄える。 以上をまとめる限り決して面白い映画っぽく読めない。でもこの映画を見てよかったなーと思えるのが、ポイントのシーンで使われる音楽である。情感たっぷりに哀切に満ちたストリングス全力の音楽。もしかしたら特異な音律で演奏されているのかもしれない。青年がクジラを見つめるとき、暴動を起こす民衆が手を止めたとき、そしてエンディング、そういった要所要所で流れる。あれだけでもいいから聴くといい。 [映画館(字幕)] 8点(2010-02-28 03:12:11) |
7. ウルトラミラクルラブストーリー
《ネタバレ》 首なし男と松山の会話のシーンが良い。カメラ固定でくねくねした道を歩くのだが、その道の異様な曲がり具合がファンタスティックであった。 麻生久美子の内面が後半見られない。松山に死なれて良かったと思ったのだろうか。最後の脳の扱いからして、さてどうでしょう。 赤塚不二夫の世界観に似ているかもしれない。 [DVD(邦画)] 8点(2010-02-21 23:00:48)(良:1票) |
8. 上島ジェーン
《ネタバレ》 傍若無人で不器用な上島っプリは正直腹が立つし、上島ファンである俺ですら嫌いになってしまうくらいひどい男である。それはつまり上島も有吉も上手ということだろう。 でもあんな上島であるから、最後の事故死が実はサーファーたちによる謀殺だったとしたらおもしろかったと思う。たとえば睡眠薬を混ぜていたとか。そうすれば『放送禁止』シリーズみたいな感じになるであろう。 [DVD(邦画)] 5点(2010-01-28 21:01:41) |
9. 運命じゃない人
《ネタバレ》 『アフタースクール』のときはイヤミがあってどうも気に入らなかったが、今作はそんなイヤミが上手に抜けていて、まるでビックリハウスのような複雑なお話でさえも素直に楽しめた。きっと役者たちが素直に演じていたからであろう。 『パルプフィクション』でラストのラスト、男が店員を呼んだ瞬間のカタルシスのように、中盤でよいので泣けるシーンが一つでもあれば名作となったであろう。 [DVD(邦画)] 9点(2009-05-25 01:12:37) |
10. ウォッチメン
《ネタバレ》 前田先生のおっしゃるとおり、青入道やロールシャッハはなんらかへのメタファーであるのかもしれないが、だとしたらもうすこしわかりやすくしてほしい。火星のでかい時計とか、最後の新聞屋さんとか、なんか意味があるんだろうけど、そこまで見抜くことができなかった。なので消化不良。 [映画館(字幕)] 8点(2009-04-06 00:45:41) |
11. ウォーリー
《ネタバレ》 船長が立ち上がる時、ツァラトゥストゥラがかく語り拍手。 最後、ウォーリーは復活して、それはそれで感動的なハッピーエンドだったんだが、もしかしてあのまま復活しないでも映画として閉じれたに違いない。ウォーリーと人間とロボットたちを後に一人地球を去っていくイヴの小さな光も泣けたろう。 [映画館(字幕)] 9点(2008-12-31 03:49:14) |
12. うなぎ
なーんかへんな映画ですね。導入がすばらしいです。 [DVD(字幕)] 8点(2006-02-09 22:51:31) |
13. ヴィタール
ただ単に解剖という一般には出来ないことをやりたかっただけで、それをえいがにするために安易なラブストーリーを絡めたというだけの映画。 [DVD(字幕)] 5点(2005-09-30 22:51:12) |
14. ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう
ばーかでー! [DVD(字幕)] 7点(2005-09-19 00:27:24) |
15. ヴァイブレータ
セリフが多すぎたと思います。長時間車に乗っていると話すことも億劫になる、彼女はまるで何年もずーっと車に乗っているかのようでした。だから男もあまり喋らなくてよかったと思う。ヤクザ事情とかそんなに語らなくても。 7点(2004-09-17 00:48:50) |
16. ウェルカム!ヘヴン
プロットがとても良いので、テレビドラマとかにすると売れると思う。そんなにわかな期待を抱いてしまう。一部分を日本語吹き替えで観たのですが、地獄の皆さんは言葉がが汚いということなので、吹き替えも強引に汚い言葉遣いになっていて楽しめた。もっと日本人好みの感動とか盛り上げとかしてくれたら日本でヒットしたろうに。もったいない。 8点(2004-07-18 01:53:00) |
17. ウォーターボーイズ
本番が終わって拍手を浴びてるとき、おかまっぽい男の子が泣くが、この涙が一番10代に必要なもの。いまの子どもたちにたりないもの。たくさんの10代にあの涙を流して欲しい。映画としては、かんじんのシンクロナイズドスイミングがちゃちい。もっと専門的なシンクロを見せて欲しい。どんなにがんばって練習しても、完成品がすばらしくないと評価されないのが芸術。シンクロもそうだし、映画もしかり。努力は認めよう。でも肝心のシンクロで減点。 7点(2004-02-20 22:59:25) |
18. 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993)<TVM>
夏の暑い日の夕暮れ、だんだん暗くなってゆく空。まだ鳴いているセミ。少年の夏。妄想映画だけど、妄想加減が小学生男子っぽくてよい。いやらしくないし。だから切なくなります。むしろ、迷子になって畑道を歩く少年たちが好きな人(セーラームーンとか)の名前を叫ぶ叫ぶ、同時にプールで奥菜と山崎が遊ぶ、このシーンがたまらなく感動しました。岩井俊二ではこれが一番好き。ラストの花火師のテンションが秀! 10点(2003-12-26 19:01:29) |
19. うずまき
阿部サダヲか良かったです。最後車にひかれて死ぬ子。「おまえも巻かれろー」って言ってましたが、これはそういう映画だったのですね?!よくわからなぃィ 5点(2003-12-26 18:47:44) |