1. 大地の子守歌
逆境にもめげず、逞しく生きる一人の少女の姿を描いた作品。 辛辣なシーンの多い映画だが、タイトルの意味合いも含め、軸がぶれずにお話が進むのでわかりやすいし、とても鑑賞しやすい。 ヒロインのキャラ設定は、原田美枝子のイメージにはぴったり。演技自体はそれほどうまいとは思わないが、体当たりの熱演という印象が強く、ラストもいい。 時代背景が昭和初期ということで、佐藤祐介の長い髪だけはどうしても納得できなかった。 [ビデオ(邦画)] 6点(2012-11-23 04:33:32) |
2. 太陽を盗んだ男
今でもカルト的な人気があるということだが、どこがカルトなのか全然わからない、 突っ込み所満載の娯楽作品。当時人気絶頂だった沢田研二と菅原文太の共演ということで、 ちょっと話題にはなったのだが、宣伝に力を入れていなかったのか、興行的には今一つだった。 主人公のキャラやストーリー設定はちょっと「タクシー・ドライバー」に似ているんだけど、 不真面目な作りがとても笑える。沢田研二はハマリ役とは思えないが、それなりに見れるし、 菅原文太のハチャメチャさは抱腹絶倒もの、昭和の人間には思わずニヤリとするシーンも。 肩の力を抜いて、細かいことは何も考えずに鑑賞する映画。 [DVD(邦画)] 5点(2012-03-30 05:56:06) |
3. 007/私を愛したスパイ
公開当時はシリーズ最高傑作と言われた、ストレートで判り易い娯楽映画。 ボンドガール、秘密兵器は相変わらずの見所だが、殺し屋ジョーズのキャラも良かった。 映像はさすがに時代を感じるし、お話のほうも突っ込み所はあるけど、 このシリーズはあまり細かいところを気にせずに鑑賞するのがベスト。 マンガ的な、とても楽しい作品。 [地上波(吹替)] 4点(2012-01-05 05:46:26) |
4. タクシードライバー(1976)
鬱屈した一人の青年が狂気に走る様を描いたドラマ。 主人公の人物描写はたっぷりと描かれているのだが、彼自身の性格に大きな問題があって、 なかなか感情移入しずらかった。たぶんベトナム帰りという設定がポイントになるんだろうけど、 そちらの描写はいっさい描かれていないので、よほどのことがあったんだなと、 想像力で補うしかないのはちょっと辛いところ。ロバート・デニーロは好きな役者さんだが、 まだまだ若くて蒼い。皮肉な結末を迎えるラストは面白かった。 [DVD(字幕)] 6点(2011-12-27 12:58:28) |
5. ダーティハリー
殺人課の刑事の活躍を描いた作品だが、 この映画はストーリー云々より、やはり主人公の魅力がすべて。 この頃のクリント・イーストウッドはまさに脂が乗っているといった感じで、 非常にカッコ良く、無鉄砲なはみだし刑事の役がピタリとハマッている。 DVDを鑑賞している間、山田康雄氏の声が頭の中をぐるぐる回っていたのだが、 残念ながら彼の吹き替えは入っていなかった。映像が暗く、多少観づらいシーンがあるのが難点。 [DVD(字幕)] 6点(2011-09-20 08:06:04) |
6. ダーティハリー3
ハリーのキャラは相変わらず魅力たっぷりなんだけど、 本作では新人女性刑事のキャラが出てきて、これが今一つうまく流れていないような。 終盤の展開は無茶だし、ラストもこれはちょっと納得できない・・・というか後味が悪い。 もちろん、それなりに楽しめるアクション映画だとは思うけど。 [DVD(字幕)] 4点(2011-09-17 06:09:41) |
7. 大空港
人間ドラマを中心に描いたパニックもの。 作りは「タワーリング・インフェルノ」とほぼ同じだが、本作は事件が起こるまでに一時間以上。 今の若い人たちが観たらテンポが遅くて、前半は退屈と感じるかも。 パニックものとして見ても、「タワーリング・インフェルノ」よりは、スケールがひと回り、 ふた回り小さく、終盤ももうひと捻り欲しかったところ。 それでも登場人物が多いにも拘らず、個々のキャラがしっかりと描かれていて、 人間ドラマとしての見応えは十分にあり。個人的には楽しく鑑賞させてもらった。 [DVD(字幕)] 6点(2011-08-29 13:46:45) |
8. 大地震(1974)
実際に起きたロス地震をベースに製作されたパニック映画。 作りは「タワーリング・インフェルノ」や「ポセイドン・アドベンチャー」などとほぼ同じだが、 本作のスケールは、それらの作品よりはすべてにおいて物足りない。 CGのないこの時代で大地震の様子を表現するのは、ちょっと難しかったのかも。 ドラマのほうは決して悪くはないんだけど、何せ広い地域で起こっている状況のうえに、 登場人物が多数出てくるので、今ひとつまとまりに欠ける印象を覚えた。 ラストも、う~ん、やっぱり今ひとつかな。 [DVD(字幕)] 4点(2011-08-29 13:14:18) |
9. ダーティハリー2
う~ん、あまり面白くなかった。 ハリーのキャラは相変わらずいいんだけど、時間が長いせいか、中だるみ感を覚える。 敵方のキャラは魅力を感じないし、ストーリーの展開も今一つだったかな。 終盤に入ってからようやくテンポがよくなって、そこだけは楽しめた。 [DVD(字幕)] 4点(2011-08-18 08:54:09) |
10. 007/ムーンレイカー
いくら"ムーンレイカー"とはいえ、あまりにもぶっ飛び過ぎ。 元々マンガ的なシリーズだが、さすがにここまで来ると、もう笑うしかなかった。 それでもボンドの活躍が変わることはなく、新型兵器やボンドガール、 そして前作で評判だった悪役ジョーズも登場するので、万人向けの娯楽作には仕上がっている。 スパイアクションというよりは、ほとんどSFアクションコメディー。 [映画館(字幕)] 3点(2011-08-05 05:36:32) |
11. 脱出(1972)
《ネタバレ》 川下りに挑戦した4人の男達を襲う危機を描いたサスペンス。 ジョン・ヴォイトが若く、バート・レイノルズが懐かしい。 男たちのセリフを聞いていると、あまり深い友人関係というわけでもなさそうだが、 そのあたりの設定が今ひとつ不明瞭なため、中々物語に入っていけない。 大の大人が無謀な冒険をする展開もちょっと無茶。 それ以上に、彼らを危機的状況に陥れるきっかけとなった"ある事件"が何ともショボい。 もっと他に適切な設定があったのでは? 一応サスペンスなので、登場キャラたちの心理描写も物語を構成するうえでの 重要ポイントになるはずなのだが、こちらもしっかり表現できているとは言えず、 見所は彼らが劇中で見せるギターとバンジョーのセッションだけ、という結果になってしまった。 [地上波(吹替)] 2点(2011-08-01 05:25:21) |
12. タワーリング・インフェルノ
20世紀フォックスとワーナーブラザーズの合作映画。 共同会見時、出演する二大スターの名が挙げられた瞬間、 記者席は「オーッ!」という歓声に包まれたとか。 とにかくスケールの大きな映画で、135階建てのタワーは今見るとチープな模型のようだが、 当時スクリーンで見た時は凄まじい迫力だった。 単なるパニック映画ではなく、人間の見栄と愚かさに対する警鐘をテーマにしているのもいい。 ポール・ニューマンは建築家としてストーリーの中心を担い、 マックィーンはカッコいい消防士の役でしっかりと見せ所を押さえている。 ビッグスター二人をうまく使い分けた演出は見事だったが、 そのため他の出演者たちのドラマ性が薄くなってしまった感は否めない。 フェイ・ダナウェイは、もう単なる刺身のツマ扱いだもんね。 それでもこの映画がドラマ性の高い作品であることに変わりはなく、 近年の映像中心ばかりの内容の薄っぺらな娯楽映画などは足元にも及ばない。 [映画館(字幕)] 9点(2011-07-26 06:25:33) |
13. ダウンタウン物語
ギャング同士の抗争を描いた作品なのに、なんと出演者のすべてが子供。 マシンガンの弾が漆喰、クラシックカーがペダルこぎというのが笑えるし、 随所に織り込まれている歌やダンスも見所。(歌は大人が吹き替えてるのかな?) 全体の雰囲気がほのぼのとしており、最後まで安心して鑑賞できるが、 下手をしたら学芸会で終わってしまいそうな内容を、秀逸な演出で、 エンターテイメント性に溢れた作品に仕上げている。妖艶な歌姫役ジョディ・フォスターもいい。 万人向けのお薦め作品。 [DVD(字幕)] 7点(2011-07-22 16:09:30) |