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アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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61.  007/慰めの報酬
続編の体裁を取ったけど、ボンドはヴェスパーの仇は取ったのか? 実は良く分からなかった。そこが分からないと、続編の意味が半減するんじゃなかろうか…。さらに、ストーリーが見えなくなると、頑張ってるはずのアクションも、散発の打ち上げ花火か、温度の低い間欠泉みたいでした。前作のボンドガールに比べて評価低めのオルガ・キュリレンコだけど、私にはとっても魅力的でした。ちょっとキャサリン・ゼタ=ジョーンズに似てますなぁ。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2010-04-05 01:36:55)
62.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 《ネタバレ》 
過去にボンド役が変わるたびにイメージを変えていたボンド像の変更が全てマイナーチェンジだったと思えるくらいに、今作のボンドは衝撃的だった。ひと言でいうなら、アブナイ奴です。でも、もの凄く魅力的でした。冒頭の追いかけっこの後、大使館に押し入り銃口に囲まれた時の不敵な態度。あれで期待感が一気に高まり、それは最後まで裏切られなかった。暴走の魅力、とでも言うのだろうか。同時に、ポーカーの休憩中に大立ち回りを演じた後、部屋で強い酒をあおり懸命に落ち着きを取り戻そうとするあたりに、ただのスーパーマンではなく、ナマの人間を表現しようという努力も感じられた。アクションも、元祖アクション映画シリーズの誇りにかけて頑張ったって印象だった。これまでのボンド像を否定はしないが、もう後戻りできないくらいにやってくれました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-04-05 01:13:34)(良:1票)
63.  ターン/TURN 《ネタバレ》 
いきなり余談。原作と映画は別の創作物として鑑賞されるべきものである、と理屈では思う。しかし、原作を読んだ後に映画を観ると、原作との違いや、作品によってはその違いに対する不満が、映画の感想になってしまうことが多い。たまたま、北村薫を何冊か続けて読んでいるタイミングで今作を観る機会があったので、ひとつ実験をしてみた。文庫本で400ページ強の原作を100ページほど残して中断し、そこで映画を観て、その後に原作を最後まで読んだ。すると、本来は別々のものである文字の「ターン」と映像の「ターン」が、自分の中でひとつの作品として融合している印象である。文字から入ることで、作品世界の概念的把握が先行する。映画に移ると、牧瀬理穂の住いや人影のない世界の描写に、文字とは異なる温度を感じる。描写不足は記憶にある原作が補完してくれる。途中からは、初見のストーリー(今作でいうと、北村一輝が出てくるあたり)に変わり、それなりにドキドキしながら最後まで観る。そのあとに原作でもう一度、主人公の心情をトレースする。といった感じ。原作が映画のト書きになったようなイメージだ。もちろんこれは邪道で、どちらの「ターン」も中途半端にしか観賞していない罪悪感がある。しかし、不思議と不満や消化不良感は無い。原作と映画が合わさりひとつの「ターン」になった。原作の世界観が固着する前に映画を観たので、頭の中で都合良くフュージョンしたようだ。反対に、なんとなく分かったことは、原作が先でも、映画が先でも、作品のイメージが一度定着すると、後で触れるものは「似て非なるもの」に成らざるを得ない、ということ。…またまたレビューになっていない。すみません。ひとつだけ。頼りない泉さんは不満だ。あれはフュージョンしなかった。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2010-03-25 02:57:39)
64.  ダーティハリー 《ネタバレ》 
ハリー・キャラハンの職業意識の根底にあるものは「正義」というより「怒り」である。この怒りが犯罪者だけではなく、犯罪を生む社会全体に均等に向けられているように感じられる。劇中でダーティハリーの由来を同僚に尋ねられて「汚れ仕事が多いからさ」と答えていたが、違うと思う。彼がその怒りを捜査に持ち込むと、自然とダーティな領域に踏み込んでしまうからだ。それは矛盾した制度や世の中に対する強烈な皮肉である。派手な刑事ドラマが多い中で錯覚している方もいると思うが、警察が行うことは検挙までであって刑の執行ではない。その意味で怒りに任せてスコルピオを撃ち殺したことは明らかに行き過ぎ。あれこそがダーティであるが、鑑賞者の目には正当に映る。ある意味、危険な映画とも言える。ラストで警察バッジを投げ捨たことは、制度に対する怒りなのか、その制度に収まりきらない怒りへの自己嫌悪なのか…。いずれにせよ正義とは言い難い決着の付け方は、世間の鬱憤を肩代わりして晴らしているようで、ネガティブな感情を昇華させてくれる。アンチヒーローのひとつのお手本。
[地上波(吹替)] 6点(2010-02-20 16:39:38)(良:1票)
65.  ダークシティ
世界観は雰囲気があって好きなんだけど、後半にバタバタっとまとめ過ぎた感じです。大立ち回りがあった割にはパーソナルで繊細なまとめ方だけど、主演の男の演技がそれに追従できず、バランスを悪くしている印象。ジェニファー・コネリーの出番をもっと増やして欲しかった。というより、彼女を主演にすれば良かったと思う。それなら点数が倍になったかも(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-02-20 16:02:13)
66.  誰も守ってくれない
マスコミやネットの描写の誇張に関しては、演出とはいえ、あそこまでやるのは悪ノリでしょう。でも目をつぶります。対象にされた人が理不尽に傷つけられると云う事実がある限り、リアリティの有無や演出の強弱は関係のない話だと思いました。内容のレビューからは外れますが、自分はワイドショー的ニュースメディアを心から憎んでいる人なので、これを見た現場の方々が少しでも自粛してくれることを祈ります。ネットの方も、匿名性を非難・中傷の自由と思い込んでいる輩がいることは事実です。ネット社会とは、利便性の裏にそういう資質を持つ人たちに無料のメディアを提供しているシステムです。その不完全な様は10年ほどで急激に成長した代償とも言える。法的な整備を願って止まない。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-12-26 00:18:40)(良:1票)
67.  太陽を盗んだ男
初見は公開後のテレビ放送でした。大学に入ったばかりの頃で当時は衝撃的でした。うだつの上がらない教師が原爆を作るという設定に驚いたものね。原発(だったかな…)に忍び込むジュリーがルパンみたいでカッコ良かった。これは高度成長が終焉した後の時代の閉塞感みたいなものを映し出している映画でしょう。比較的最近(と言っても10年ほど前か…)に再見した際には、すでに衝撃でも何でも無く、突っ込みどころが先行するクライム・サスペンスでした。今の時代に初めて観ていたならこんな点は付けないでしょう。思いっきり観るべき時代を選ぶ映画で、鮮度で勝負していたとも言える。比較的新鮮なうちに食して良かったです。長谷川和彦には、この後にも映画を創って欲しかったなぁ…。
[地上波(邦画)] 8点(2009-12-07 01:39:00)
68.  たとえ世界が終わっても 《ネタバレ》 
出来すぎのお話だと思うので手放しで褒めるのもなんですが、いい映画でした。死に囚われている心は何によって解放されるのか。その答えは死にたい深度によって様々だ。ラーメンを食ってボーリングをするだけで思い留まる人もいた。ちょっと安直に映ったが、実際にはそんなものじゃないか、とも思う。主人公の芦名星はもっと重症だった。彼女に対しては、今作のように誰かと一緒に生きて行くというのが手っ取り早くて分かりやすい模範回答でしょう。でもその論法だけなら、一緒にいる人が失われた時点で振り出しに戻る。今作で芦名星が自殺を止めたのは、安田顕に魅かれたからだけど、彼が失われても死のうとしなかったのは、彼女の中に生への動機が芽生えたからだ。他者の動機に便乗するのでは無く、自分の中に動機を持っている人は死にたいと思いません。この映画は丁寧にそこまで導いてくれる。その案内役が大森南朋が演じる妙田。「妙(な奴)だ」って意味だと思いますが、ホントにミョーダった。心地よい映画だったので、彼の正体はこの際どうでもよいでしょう。芦名星は「シルク」のミステリアスな少女役以降、注目している女優です。こういう暗い芝居で存在感を失わないところが彼女の良さでしょう。今後に期待大です。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-12-02 22:01:11)
69.  007/消されたライセンス 《ネタバレ》 
組織の人間ではなく、個人として麻薬王を追うボンド。それは、逮捕するという目的ではなく殺すためだ。つまり、暗殺者である。ためらいなく暗殺者になれるのは、人を殺すことに慣れているから。彼はそこに疑問を覚えず突き進む。良くも悪くも、ボンドとはそういう人だということを改めて示している作品でした。007映画に倫理観を求めるものじゃないのだろうが、大義なく人を殺すのは後味悪かった。あの足を失った友人の立ち直りの早さも、その思いを強くした。若かりし頃のデル・トロが出ていますが、さすがの存在感でした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2009-12-01 21:45:41)
70.  ダニー・ザ・ドッグ 《ネタバレ》 
この人が主演なのでアクションシーンは必須だけど、体を使わない芝居でも頑張っていたと思います。そういう意味で、モーガン・フリーマンはさすが一流のバイプレイヤー。強い主人公には強い敵役が必要ですが、不死身のおっさんには笑ってしまった。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2009-12-01 00:35:56)
71.  タイムリミット
不倫していながら、相手の旦那に自信満々に啖呵を切る主人公が好きになれない。すると、真犯人では無いとはいえ、状況証拠を消して回るシーンに自業自得という言葉が浮かび、楽しく見られない。そうなると、ラストのハッピーな終わり方などは、以ての外という印象になる。笑えないコメディを観たような違和感でした。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2009-11-04 00:21:31)
72.  探偵物語(1983) 《ネタバレ》 
当時、薬師丸ひろ子のファンだった友人が、ラストのキスシーンが乱暴すぎると言って松田優作に腹を立てていましたね。そのラストシーンだけど、久しぶりに観賞して思ったことは、薬師丸ひろ子に感情移入していれば悲しいお別れシーンと映るかも知れないが、松田優作に感情移入していれば、助けてもらったお礼の義理キスに見えるってことだ。私は後者でした。劇中の松田優作は彼女に恋愛感情を持っていないと思いますね。薬師丸ひろ子に思い入れが無ければ、見どころのないアイドル映画でしょう。脱線しますが、そのアイドル映画について考えてしまった。当時、アイドル映画といえば薬師丸ひろ子や原田知世の角川映画路線と、いわゆるアイドル歌手の映画出演(松田聖子など…)の2方向でした。どちらの路線も映画としては空虚な印象が拭えないんだけど、たま~に見応えのある作品が出来ることもある。松田聖子の「野菊の墓」や薬師丸の「Wの悲劇」がその例。シナリオと監督のおかげですね。つまり、アイドル映画の中に稀に良作が現れていたという印象。それに比べると、現代の邦画は様相が違いますね。若手女優が真っ当な演技力を求められています(って、当たり前か…)。この2年、邦画の興行収入が洋画を上回っている背景のひとつに若手女優の頑張りが挙げられると思っている。どの作品でも、彼女たちは個性を主張しようと奮闘していて、たま~に製作側の勘違いでアイドル映画然とした作品が混ざっているという印象。いつの頃からか、主演女優が主題歌を歌わなくなったけど、それも良い傾向だと思います。
[映画館(邦画)] 3点(2009-11-03 01:09:01)
73.  大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス 《ネタバレ》 
旧シリーズではこれがダントツの出来映えだと思う。ギャオスの設定に尽きる。自分は小学生になったばかりの頃にテレビで観たんだけど、とにかく怖かった。血を好み太陽に弱い。まるでドラキュラだ。巨大な怪獣にして妖怪のような不気味さを併せ持っていました。初対決でガメラの腕を切り落とさんばかりの威力を発揮した超音波メスには戦慄しました。怪獣映画であれほど明確に傷口を見せ、血を噴出させたシーンは記憶にない。子供としては正視できないほどのショッキングなシーンでした。ゴジラシリーズを含めても、恐ろしい怪獣という意味では、間違いなく今作のギャオスが一番だと思います。また、ストーリーも格段の進歩を見せました。道路用地売買をめぐる地元民のやり取りや、いくつも作戦を練ってギャオスに挑む軍事行動と怪獣同士の直接対決が見事に絡まり、怪獣映画としては骨太な物語を形作る。ギャオスに名前を付けた子供の絡み方も適度だったと思います。この作品で、ゴジラシリーズに比肩するスタンスを築いたと思うのだけど、なぜこのペースを維持できなかったのか。これ以降の作品の凋落ぶりは理解に苦しみます。
[地上波(邦画)] 7点(2009-10-29 23:31:42)(良:1票)
74.  大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン 《ネタバレ》 
たぶん第一作のうざったいガキに批判が集中したのだと思う。この作品には子供が絡んでいない。色調も全体にダークな印象で大人向けの雰囲気でした。ガメラは人類の味方という訳ではなく、バルゴンよりは大人しいかも…くらいの微妙なスタンス。ゴジラの方と比べると数年前に「三大怪獣」でキングギドラが大暴れしていた時代で、まだまだ特撮技術の差は歴然だけど、前作に比べると努力と進歩の跡がうかがえる。少しオリジナリティを主張し始めた感のある第二作でした。
[地上波(邦画)] 5点(2009-10-29 23:27:48)
75.  大怪獣ガメラ 《ネタバレ》 
平成シリーズを含めて、ガメラの映画は全部観ているけど、実はこれをいちばん最後に観た。しかも中年になってからだ。それも手伝ってか「これで始まったのね」という以上の感想を持てない内容の無さに幻滅。あの亀好きのガキが許せん。うざいを越えている。当時はあんなガキを野放しにすることが良識と勘違いされていたのか? ガメラがあのガキを踏み潰してくれていたら啓示に溢れた映画になっていたんだけど、残念だw。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2009-10-29 23:23:39)(笑:1票)
76.  007/美しき獲物たち 《ネタバレ》 
プロットは「ゴールドフィンガー」に似ていますが、設定やストーリーは良い方だと思います。金ではなくICに目を付けたたところや、クリストファー・ウォーケンが心が壊れた天才試験管ベビーという設定に時代背景を感じます。でも、ロジャー・ムーアの動きが重い。スタントがやっているショットは抜群に体がキレるんだけど、本人が出ているカットは気の毒になるくらいにモタモタ&ノロノロ。ゴールデンゲートブリッジの上では、ウォーケンが斧を当てないように苦労しているのが分かりましたね。往年のジャイアント馬場のプロレスを思い出しました。今作を最後にティモシー・ダルトンへバトンタッチしましたが、これはもう仕方の無いことでしょう。初めて劇場で観た007が「私を愛したスパイ」だったので、自分が最も親しんだボンド役は彼です。ショーン・コネリーが持っていた野性味や毒気が抜けた優男のボンドだったけど、安心して観ていられる意味で、007映画を安定した娯楽シリーズに定着させたのは彼の功績だと思います。今さらながらだけど、お疲れさまでした。
[ビデオ(字幕)] 5点(2009-10-28 03:24:11)
77.  たみおのしあわせ 《ネタバレ》 
最後はいきなり、ある名画のパロディになりました。あの展開には違和感を覚える人が大多数だと思う。以下、自分の解釈です。親父は至って真面目な人。息子の嫁=自分の娘で、手を出したりしたら禁断の関係という感覚。息子が大切で、義母にしろ、嫁にしろ、どんな女性が息子に相応しいかに腐心して生きてきた。嫁の思わせぶりな態度に戸惑っていたところ、式直前に抱きつかれ困惑極まれり。「こんな嫁はいらない」。これは、息子コンプレックスだ。一方の息子。死んだ母は唯一崇高な存在で、親父が付き合う女性を母と同格に考えることが出来なかった。父の愛人と叔父の関係を知り、自分の理解を超えた男女の関係に穢れたものを感じる。式直前に、その穢れを直接に目撃する。彼にとっては、無条件に信頼がおける女性は死んだ母だけ。「もしかしたら、女ってみんな穢れてるんじゃないか? 自分はそんなイキモノと暮らして行けるのか?」。母は亡くなっているので分かりにくいが、息子の症状はマザコンだ。女性の存在が巨大な恐怖として彼を包囲したとき、親父が救いの手を差し伸べ、そして二人で逃げた。誰から? 母以外のすべての女性からだ。ラストシーンが象徴的でした。母に見える女性を追って草むらに消えるマザコンの息子と、追従する息子コンプレックスの親父。きっと、この先も二人で暮らして行きます。それが「たみおのしあわせ」です。麻生久美子も大竹しのぶも、父子のコンプレックスの狂言回しです。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-08-28 00:20:09)(良:2票)
78.  ダークナイト(2008) 《ネタバレ》 
面白い映画とはどんな映画か? それに対するひとつの答えが今作にある。ほとんどの映画はフィクションだ。だけど、そこにどれだけのリアリティを感じさせ、観る者の共感を得るかが全ての映画が持つ命題となる。このバットマンシリーズはヒーローコミックが元にあり、バットマンが出てくるだけでリアリティという部分で大きなビハインドを負う。ジョーカーの登場も巨大なハンディになって、ちょっと気を抜くだけですぐにお話が絵空事になってしまう。が、今作は最後まで緊迫した空気の中でストーリーから現実味が消えることは無かった。これは緻密な計算の結果だ。前作に比べてバットマンは微妙に弱く、時には雑魚敵に苦労する。満身創痍で自分で傷口を縫う。ヒロインに選んでもらえない。でも、選ばれたと云う哀しい思い込み。時間が経つと剥がれてくるジョーカーメイク。バットマンを「ならず者の自警団」として非難する声、等々。これらはすべて、映画をリアルへ引き戻すための演出です。この映画の設定自体が持ち合わせる大きなフィクションのベクトルを、脚本と演出の努力によってリアル方向へのベクトルで相殺する。結果、ヒーローアクションムービーならではの吸引力に硬質で奥深い説得力を加えることに成功している。これこそ面白い映画の見本である。ちょっとだけ残念だったのは、フェリーに仕掛けられた爆弾を囚人の親玉みたいな人が船外に投げ捨てたシーンだ。あそこだけは、ご都合色が顔を覗かせた。そこにマイナス1点。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2009-08-24 01:28:39)(良:4票)
79.  ただ、君を愛してる 《ネタバレ》 
このストーリーにリアリティは無い。あんな美人二人の間にいながら、しかも同棲(彼女は下宿と言っとりました)しながら、何事もなく卒業まで過ごすなんてありえない。あんなに爛漫に「好きな人が好きな人を、好きになりたい」とか言える人も現実にはいないだろう。でも、最後までしんみりと観てしまったのは役者たちの魅力です。めがねを取ったらハッとするほど美人って、大昔から使い古されたネタを堂々とやってくれて、それを可愛いと思ってしまった自分の負けです。彼女の死には自分も相当に落胆しました。ストーリーは4点。宮崎あおいに+1点。黒木メイサと上原美佐の水着に+1点。メガネを取った宮崎あおいに、大サービスでさらに+1点。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-08-18 02:28:49)(良:1票)
80.  大決戦!超ウルトラ8兄弟 《ネタバレ》 
新しい4人のウルトラマンは全く知らないが、昭和ウルトラマンの4人には随分とお世話になった。自分が幼稚園に入る前の年にウルトラマンの放送が始まったから、現役視聴の最年少が自分の年代だ。さすがに幼稚園の同窓会はやったことがないけど、この映画は自分にとって最も古い仲間との同窓会という趣きだ。同窓会の大きな目的のひとつは好きだった女の子との再会だけど、ヒロインたちを全員出席、じゃなくて出演させたスタッフは偉い。昭和ウルトラマンたちの回想シーン、特にウルトラセブンのそれには、強烈な懐かしさに涙が出そうになった。ウルトラマンは自分にとってのヒーロー第一号。それが、ゴジラに変わり、ブルース・リーに変わり、ヤマトやガンダムに変わり、色々なコンテンツを経て、今の自分がいる。でもウルトラマンの前に好きだったものは思い出せない。自分の中で最も長い時間居座っているヒーローがウルトラマンだ。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-08-08 02:19:25)(良:1票)
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