1. 旅立ちの時
公開当時は、「泣かせる意図が見え見えの映画」などと叩かれた本作だが、家族の絆というものを淡々と描いた秀作である。リバー・フェニックスが年に似合わず落ち着いていること。確か撮影当時18かそこいらだったはず。彼自身、引越しを繰り返した少年時代を過ごしたからこそ本作は適役だったのだろう。アカデミー助演賞ノミネートも納得。ルックスだけのアイドルなどではない、本物の才能を持った「役者」だったのだと今更ながら気づかされた。あれからもう10年以上が過ぎた。ご冥福を。 8点(2004-03-26 21:49:35) |
2. ターミネーター3
《ネタバレ》 世評の悪さを前もって知っていたので鑑賞前は全く期待していなかったが、意外に面白かった。コミカルな場面が多く人類消滅というストーリーの割には少々シリアスさに欠けると感じたが、あのラストで帳消しである。1及び2のファンの人が文句を言うのも気持ちは分かるが、このラスト、私は結構気に入ってしまったのだ。人間ってそれぞれ使命を与えられてこの世に生を受けているのだなあと思わされた。<追記>人類消滅の未来は変わらなかったが、主人公の顔は変わったのには笑ってしまった。 6点(2004-03-20 16:49:42) |
3. 太陽がいっぱい
5歳ぐらいの時に初めて観た映画が実はこれ。その頃は当然のことながらストーリや字幕なんて理解できるはずがなかったのだが、子供心にも伝わるものは伝わってきた。現代の二転三転ばかりのサスペンス映画に慣れ親しんでいる人たちには、本作の結末は物足りないのかもしれないが実際の犯罪も得てしてああいう些細なミスで襤褸が出るものではないのだろうか。日本のサスペンスがつまらない理由は、トリックばかりに固執するあまり犯罪に手を染めるに至った人間の悲しさをきちんと描いていないからだと思う(「金田一少年の事件簿」がいい例)。貧しさ、卑しさから抜け出そうとするが結局は失敗する人間の悲しさ、切なさを描いた名作。 10点(2003-12-19 23:10:17)(良:2票) |
4. ダイ・ハード
廉価版のDVDを購入して数年ぶりに鑑賞、ふと気が付いた。「誰も携帯電話を持ってないな。」本作が作られたのは1988年、日本においては前年の87年に最初の携帯電話(高さ120mm 幅42mm 長さ180mm 重量約900gという今では想像できない重々しい代物)が発売されたばかりだった。もし今の時代なら誰かがテロリストの目を盗んでこっそり携帯のメールで警察に通報したりして。こういう細かい所から本作が15年も前の映画だということを思い出させた。にも拘わらず古さを感じさせないアクション映画の名作。 9点(2003-11-24 21:55:24) |
5. タイタニック(1997)
《ネタバレ》 劇中、ウィンスレットがバレエのつま先立ちをする場面について。あの場面、ぼってりとした体型のウィンスレットがつま先で立つことにより「私たちの乗っている船は実はこのつま先立ちのように非常に際どい状況にあるのよ」とタイタニックのその後の運命を予言していたように思える。彼女の巨体が実はタイタニックそのものを示していたのではないだろうか。深読みし過ぎかもしれないが私はそう思った。ディカプリオは車の中で精を使い尽くしたために氷点下の海水に耐える余力が残されていなかったのだろう。 3点(2003-09-28 15:46:48)(笑:1票) |