1. 探偵はBARにいる
ストーリーの起伏に富んでいるところは、さすが古沢良太脚本だと思わせるが、主人公のキザっぽさが鼻について魅力を感じない。 ハードボイルド系だからだろうけど、それならコメディタッチは中途半端に感じてしまって、あまり相性の良いものではない。 [インターネット(邦画)] 4点(2024-06-28 07:16:23) |
2. ダゲレオタイプの女
《ネタバレ》 芸術家の狂気、哲学臭のする異色のホラー・ラブストーリーともいえるが、最も苦手なタイプでまったく合わなかった。 見る人を選ぶ映画か。解釈を委ねられているようだが理解もできないので、最後まで見るのに何度もくじけそうになる。 黒沢清監督の「岸辺の旅」も琴線に触れずつまらなかったので、どうやらこの監督と相性が悪いのかも。 [DVD(字幕)] 2点(2020-11-29 17:08:08) |
3. 奪命金
《ネタバレ》 ジョニー・トー監督の「ザ・ミッション 非情の掟」「エグザイル/絆」などのマフェイアものは結構好きなのだが、こちらはそれとは違った趣向の作品だった。 投資担当で成績のふるわない女性銀行員、兄貴分の保釈金の金策に奔走するヤクザ、妻とマンション購入の件などでギクシャクしている警部補。 この三者のストーリーが金貸しの男の殺人事件で交錯する群像劇。 交錯はしているんだけど、がっつりストーリーが連動しているわけでもないので、感情移入はしにくい面がある。 [DVD(吹替)] 5点(2020-11-19 00:48:36) |
4. タチャ ~神の手~
《ネタバレ》 意外性を狙ったのだろうが、二転三転四転ごちゃごちゃこねくり回してわかりにくい。 同じ詐欺師の話でも「テキサスの五人の仲間」「スティング」のように切れ味良く一太刀でキレイに騙してくれると爽快感があるのだけれど、これは切れ味が悪すぎてメッタ切りにしている感じでスッキリしない。 ラストのイカサマの手法も不自然。イカサマ相手のラスボスが伝説のタチャなのに、それを見抜けないのも都合が良すぎる。 役者は良いのにもったいなかった。 [DVD(字幕)] 5点(2020-08-23 23:00:51) |
5. 男性の好きなスポーツ
《ネタバレ》 ぬるいラブコメ。コメディの面でも笑えないし、ラブストーリーの面でもアビーに魅力がない。 アビーに惹かれていく気持ちにまったく共感できないので、ラブコメの世界に入りこめない。 [DVD(字幕)] 3点(2020-05-01 22:44:52) |
6. ターミナル
《ネタバレ》 トム・ハンクス演じる英語もろくに話せない外国人が、母国のクーデターのせいでターミナルから出られなくなってのドタバタ劇。 吹替えで観たのが悪かったのだろうか、言葉が拙いゆえの言い間違いで笑わせようとするシーンが古臭いコントのように寒々しくて見てられない。 観ている途中で、たぶん実話を基にしてるんだろうなと感じたが、後で調べてみると案の定。 空港に長年住み着いた男がヒントになったらしいが、住み着いたいきさつ等はまったくのフィクションのようだ。 こういう設定ならいっそのことコメディに徹したらまた違ったかもしれないが、ラブストーリーを入れたり感動ヒューマン色を盛り込んだり、どっちつかずの中途半端なものになった気がする。 ビクターがアメリカに来た目的も父とのエピソードが不足していて感動できないし、アメリアとのロマンスにしても成り行きが不自然で一向に乗れない。 ストーリーに無理があるし演出も臭いし スピルバーグ監督にしてはガッカリのつまらなさ。 良かったのは、キャサリン・ゼタ=ジョーンズの美貌くらいか。 [CS・衛星(吹替)] 2点(2019-07-02 23:41:44)(良:1票) |
7. 第3逃亡者
《ネタバレ》 ヒッチコック得意の巻き込まれ型サスペンスだが、ロバートの飄々としたキャラでラブストーリーが並行し、重苦しいモードにはならない。 冒頭の男女のいざこざで犯人がその男だということは示唆されているので、見所は無実の罪を着せられた男がどうやってそれを証明するか。 最後は犯人の瞬きするクセで見つかるものの、そこに至るまでに粗い点がチラホラ目につく。 ロバートが法廷から簡単に逃げ出せたり、犯人が手がかりとなるようなホテルのマッチをコートに残すほど杜撰だったり。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-03-24 09:26:28) |
8. 大統領の執事の涙
《ネタバレ》 ドラマに深みがないような。もっと掘り下げてほしかったが、意外と淡白に終わってしまったという印象。 白人に従順に仕える父と過激な黒人解放運動に走った長男の対立と和解が、少しあっけなく感じられた。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2018-03-20 22:40:38) |
9. ダウト ~あるカトリック学校で~
《ネタバレ》 カトリック教会に初めて黒人の少年が入学。 イジメられる少年を目にかけサポートする神父に、性的虐待疑惑が。 担任の女性教師から疑惑を知った女校長は、神父をクロと決め付け追放を図る。 神父がクロかシロかは明らかにされず、どちらともとれるのがミソ。 神父のリアクションから、状況的には限りなくクロに近いと思うんだけど、決定的な証拠はない。 柔和だが胡散臭さの漂う神父と厳格で独断的な女校長のバトルには息を飲む。 神父の心証がクロなので校長がんばれ!と肩入れしてしまうものの、万が一神父がシロなら校長の決め付けはとんでもない過ちということになる。 特効薬にも猛毒にもなりうる、年増女のアクを凝縮したような校長をメリル・ストリープが好演。 黒人少年の母親の複雑な思いも絡まって、サスペンスと人間ドラマに最後まで引き込まれる。 [DVD(吹替)] 7点(2017-12-29 00:56:41) |
10. ダウン・バイ・ロー
《ネタバレ》 児童買春の冤罪にハメられた、顔の細長い男。 移動を頼まれた車のトランクに死体が入っていて、刑務所に入れられた猿顔の男。 いがみ合う二人が収監された監獄に、新たに加わったカタコト英語のイタリア人。 ロベルト・ベニーニは「ライフ・イズ・ビューディフル」と同じような口数の多い陽気な男。 この三人の脱獄ものだが、特にこれといった盛り上がりもなく「え?これで終わり?」というようなラスト。 三人のやりとりの妙や空気感、雰囲気を楽しめばいい映画だが、軸となるストーリーが全然物足りないので好みの映画じゃない。 [DVD(字幕)] 3点(2017-12-29 00:54:07) |
11. ダーティ・ダンシング
ベタな青春ダンスラブストーリー。 [DVD(字幕)] 5点(2016-09-10 21:55:41) |
12. 007/ロシアより愛をこめて
歴代ボンドガールの中でも屈指の美貌を誇るダニエラ・ビアンキ。「北北西に進路を取れ」を思わせるヘリの襲撃。猫を撫でながら冷酷な指示を出す、顔の見えないボス。仕掛け満載のカバン。耳に残るテーマ曲。 今のスパイもの、アクションものと比べてどうしても全般的に温さを感じるのは否めないけど、印象に残るものがいろいろ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-12-20 10:01:59) |
13. ダーク・ブラッド
《ネタバレ》 リバー・フェニックスが急逝して未完成で終わるかと思われた映画を、無理やり編集して完成させたために完成度はかなり低い。ナレーションを多用してなんとかごまかしているが、違和感ありあり。 ネイティブインディアンの血を引くイカれた妄想青年、平凡な夫、その二人の間で揺れ動く妻。メインの三人ともに魅力がないし、リアリティもない。青年の仲間も何しに出てきたのかわからない役回りで、青年が殺されたのに夫婦に何もせずに引き上げてしまう。核実験場が舞台になっていて、土地を追い出されたインディアンもいて、社会問題的な視点もこめられいるのだろうけど、よくわからない。 もしリバーが生きていたとしても、面白い映画になったかは疑問。リバーのファンしか見る価値はなさそう。 [CS・衛星(吹替)] 2点(2015-11-16 21:50:13) |
14. 大災難P.T.A.
《ネタバレ》 見る前はシリアスなパニック映画だと早とちりしていたが、かなりベタでオーソドックスなコメディだった。無神経なデブ男にイライラさせられながらも、最後は情が通ってしまうロードムービー。パターン通りのちょっと古い印象で笑うまでには至らず、物足りなさは残った。 [DVD(字幕)] 4点(2015-11-08 23:14:28) |
15. タクシデルミア ある剥製師の遺言
《ネタバレ》 斬新でエキセントリック。チャレンジャーだとは思うが、好みの映画ではなかった。グロテスクで変態的、悪趣味とも取れる映像は、ちょっと苦手なクローネンバーグ監督を彷彿させる。 ハンガリーを舞台に祖父、父、息子の三代に渡るドラマ。祖父は第二次大戦の兵士で、上官からカス扱いされて変態的な妄想オナニーに耽る。 父は共産主義華下での大食い選手。息子は剥製師で少しはまともそうに見えたけど、血筋には逆らえないのか何ともアングラ漫画的な最期。 メイクを初めとして特殊効果が秀逸で、ゲロは本当に吐いてるのかと思った。見る人を選ぶ作品で、地上波では絶対放送できないだろうし、途中で見るのを止める人もいそう。 [DVD(字幕)] 4点(2015-11-08 23:13:00) |
16. 第十七捕虜収容所
好きな監督だから期待してしまったけど、舞台を映画化したものだからか、演技までがいやに舞台っぽくて不自然な役者がいて違和感が。 [DVD(字幕)] 5点(2015-11-02 23:01:33) |
17. 誰よりも狙われた男
銃を一切使わない重厚なスパイ映画。リアルだけれど地味すぎてちょっと趣味じゃなかった。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-09-28 22:20:45) |
18. ダメージ
《ネタバレ》 息子の婚約者とあまりにも簡単に関係を持つ父。てっきりそれまでに面識があって何かエピソードが隠されての成り行きだと思ったが、そういうのはなかったことにビックリ。まるで街でナンパしたくらいの軽さで唐突なベッドイン。息子の婚約者で正体もよくわからない女に、ちょっとモーションをかけられたからといってホイホイ乗る父親ってのもどうなんだろう。 ルイ・マル監督の描く男女の関係は、いかにもフランスっぽい雰囲気。どろどろとした情熱的な不倫を、禁じられたロマンスのように官能的に描く。少しでも理性があれば火の中に飛び込むようなマネはしないように思えるが、コントロールを失って破滅しか待っていない恋に身を焦がす。すべてを失った本人は自業自得としか言いようがないけれど、裏切られた妻と息子は救われない。ジュリエット・ビノシュは、いい年した男がすべてを捨ててのめりこむほどの女には見えなかった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-07-19 21:50:30) |
19. 脱出(1972)
《ネタバレ》 4人の楽しい川下り冒険が、2人組の悪漢に絡まれてとんだ事件に。巻き込まれ型なので、誰もがこうならないという保証はないだけにどうなることかと引き込まれるが、最後はなんだか中途半端な幕切れ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-06-18 00:07:29) |
20. 大空港
《ネタバレ》 群像劇としてよくできている。さまざまな人間模様があり、キャラも立っている。特に、常習犯の無銭乗客の老婆。なんとも食えない婆さんだが、憎たらしくも面白い。保険金のために機内の乗客を道連れにする爆弾犯は、自分勝手でとんでもないヤツ。死ぬなら勝手に一人で死ねと思うが、そんな夫を愛する妻の姿が哀れで切ない。不倫の機長とスチュワーデスのラブストーリーの裏で、無事を喜んで出迎えた妻の姿も痛々しい。着陸に成功してめでたしめでたしばかりではなく、悲喜こもごものドラマが交錯している。 一つ疑問に思ったのが、関係者が爆弾犯と断定するのに勘がよすぎた点。そこへ辿りつくのには、もっと根拠があったほうが良かったように思える。でも、脚本は無駄がなくてとてもうまい。群像劇で人物をしっかり描きながら、いくつもに張られた伏線を収束させる手腕はお見事。『タワーリング・インフェルノ』『ポセイドン・アドベンチャー』と並んで、パニック映画の古典としてお手本的な出来栄え。ただし、演出にユーモアと余裕のようなものがあるので、航空機事故のパニックの緊迫感は薄れている。そういった生々しい緊迫感だけでいえば、『アフターショック』のような近年のパニックものには到底及ばない。 [地上波(吹替)] 8点(2015-05-04 21:20:27) |