1. ちょっと今から仕事やめてくる
《ネタバレ》 パワハラに遭っている社員が、変な兄ちゃんと出会って変化し、会社を見返していく系かな・・・と思いながら見ていたら、序盤の進行がえらく速い。いったん成功する(新規大口契約ゲット)→そこで予想外のピンチが起こる、といういわば定番の流れも、早々に登場する。これからどうするのかな、と思っていたら、そこからの展開はなかなかいい方向に予想を裏切ってくれました。良かった点は、田舎の両親というクッションのアクセント、メインの退職のシーンで啖呵の一つも切らずにやっぱり腰低いこと(でも表情が違う)、そして退職後は会社を一切映さないこと。バヌアツ云々はやっぱり唐突なんだけど、それまでは世界のすべてだったオフィスの狭苦しさ(物心両面の意味で)を事後的に強調する手法としては、やっぱり必要だったのかな。ちょっと余計なモノローグとか台詞も一部目にはつきましたが、許容範囲内でした。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2022-07-12 00:44:19) |
2. 沈黙の復讐
《ネタバレ》 マフィアと手を組むってのが、まあ、ちょっと捻ったつもりなのでしょうが・・・かえってグシャグシャになっただけでした。しかもラスボスの平時の業が「侵入強盗」って、証拠残しまくりな上に金銭的な意味では効率も悪そうで、速攻で捕まるんじゃないか? [CS・衛星(字幕)] 3点(2022-04-10 02:59:50) |
3. 沈黙 ーサイレンスー(2016)
《ネタバレ》 中盤過ぎくらいまではキリシタン弾圧場面がやたら執拗で、これはやっぱりキリスト教万歳映画だったんかいな、スコセッシは何がやりたかったんだ、と思ってきた頃に、待ってました、ニーソンとガーフィールドの対決。「日本人は毎朝登る太陽に神を見ている」というニーソンの一言は強烈で、この辺の議論をもっと聞きたかったのですが。また、「日本の信者は神のために死んだのではない、君のために死んだのだ」という一言も、本質を突いています。このシーンがあっただけで作品が大幅に救われました。あと、美術や衣装や役者の立ち居振る舞いは、最近の作品には珍しく、時代劇として及第点です。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-09-30 01:34:23) |
4. チェイス・ザ・ドリーム
田舎のオッサン同士がああだこうだ喋っているだけの作品にしか見えなかった・・・。レースがどうのこうのというのももっともらしく出てきますが、実際にレースに取り組んでいる場面はごく一部だし。そもそも、農場を舞台としていながら、農業のディテールに全然踏み込んでいないのが敗因だと思います。 [DVD(字幕)] 4点(2019-04-25 01:45:11) |
5. 小さいおうち
《ネタバレ》 平松恵美子という人と組んでいる山田洋次の脚本は、どれもこれもどうしようもなく最低レベルなんだけど、何で山田洋次はこの人と組み続けるんだろう?●それを演技とか撮影技術でカバーできればまだいいんだけど、役者に演技指導をつけた形跡はないし、カメラも照明も美術も平坦で何の工夫もないし、そもそも制作側にやる気があったのかどうかすら疑問。●唯一、「帯が逆」のシーンだけは光っていましたが、回想で出発時のシーンをわざわざ入れてしまうのが無粋だし、それをいちいち解説してしまうナレーションでさらにぶち壊し。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2019-03-22 00:24:44) |
6. チェンナイ・エクスプレス 愛と勇気のヒーロー参上
《ネタバレ》 まさにタイトル通りのチェンナイ・エクスプレスの中で、主人公がヒロインに出会う。回りには、敵役まる出しの変な男たちがゴロゴロと。ということはこのエクスプレスの中で、シチュエーション・コメディ的にいろんな危機と活躍が?と思っていたら、早々に列車からはさようなら。このタイトルは何だったんでしょう。で、中身なしのいい加減な主人公のシャー・ルクが、いつ覚醒して愛と勇気のヒーローになるのかと思っていたら、何とそれは最後の15分くらいだけです。それまではほぼ延々とヒロインとの間で半口喧嘩っぽいやりとりをしているだけです。まあそれはそれで面白いのですが、インド映画なんだから、ヒーローはやっぱり格好良くないと。 [DVD(字幕)] 6点(2018-09-23 00:56:45) |
7. チェイス!
《ネタバレ》 もうこれはほぼハリウッド・アクションのノリであって、インドっぽさはほとんど感じないのですが。しかし、一部に感じられるインド映画ならではの濃さとかしつこさというのが、例えば無意味に長々と(しかも何回も)繰り返されるカーチェイスなんかに表れており、つまり悪い方に転んでしまっている。それと無意味な時間稼ぎの(にしか見えない)スローモーション。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2018-03-05 02:07:21) |
8. 小さな命が呼ぶとき
《ネタバレ》 難病の存在をスタートとしながら、情緒に流れず、単なる苦労話に終わることもなく、作中の登場人物同様、まっすぐ目的に向かって作品が歩んでいる。ポイントは、薬品を製品として完成するための、ビジネスの側面や組織運営の側面に正面から向かっていること。その中で、主人公、博士、製薬会社の面々が、それぞれの立ち位置と間合いからぶつかり合っている。主人公は必要とあらば博士との決別も辞さないし、製薬会社の役員も、よくあるような金儲けだけ考えて終わりというようにはなっていない。だから、作品全体に力強さがみなぎっている。●作中、博士が60'sロックをがんがんにかけながら実験をするシーンがあるが、ラストでそれまでになかったような穏やかな笑みを浮かべる場面の挿入曲がクラプトンの"Change The World"というのは、ちゃんとシンクロしていて、気が利いてますね。 [DVD(字幕)] 7点(2015-05-13 00:19:13) |
9. チョコレートドーナツ
《ネタバレ》 作品のテーマは、ゲイでもダウン症でもなくて、裁判後に弁護士がさりげなく口にする「それでも我々は闘わなければならない」「いつか希望はある」。そこで前を向いて走りかけた矢先、まるでその足元を引っかけるかのように、さらに起こる衝撃の事実。それでも主人公は"I(We) Shall Be Released"と歌い続ける。だからこそ湧き起こる自然な感動。●作中、司法制度の理不尽さが存分に描かれていますが、実はこれと次元において同じことが、「現在の」日本の家庭裁判所でも、むしろ堂々とまかり通っている、ということは知っておくべきです。●主人公の二人と子供が心を通わせる過程は、もっと時間をかけて見たいところでした(1年経ってるようにはとても見えませんでした)。その方が、そこから後がもっと生きたと思いますが。 [映画館(字幕)] 7点(2015-02-06 22:28:50) |