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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2258
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  デッド・サイレンス(2007) 《ネタバレ》 
(結末が命の映画です。未見の方は観賞後にお読みくださいますようお願いします。)  ワン監督はサスペンスにおける“どんでん返し”の使い方と意味をよく理解していると感じます。①種明かし→②フラッシュバックで伏線回収→③間を置かず終幕。出世作『SAW』と全く同じ手法ですが、その手際の正しさを再確認しました。まるで極上のマジックを観ているような。特に重要なのが③と考えます。“そう言えば○○はずっと××の側に立っていたな”とか“××の顔色は異様なほど悪かった”という監督側の言い分のみを聞かされ、驚いているうちにすかさずエンドロールへ。余韻など無し。でも、じっくり検証されると粗が見つかってしまう訳ですから、このやり方が正解。詐欺や違法商売の店舗の店仕舞いが早いのと同じ理屈です。DVDにはアナザーエンディングも収録されていますが、オリジナルが○○=自動人形(byからくりサーカス)と読み取れるのに対し、アナザーエンディングでは“魂を売り渡した人間”と定義しています。後者の方が理に適いますが、その分説明に時間を取られています。ここで重要なのは、前述した通り速やかにお話を終わらせる事。1分でも30秒でも早く。観客に考える暇を与えないために。そういう意味で、オリジナルの結末が選ばれたのも納得なのでした。また感心するのは、どう転んでもバッドエンドにしか行き着かない脚本ではなく、主人公の選択次第ではハッピーエンドも望めた点。例えば人形が届いた段階で警察に引き渡していれば、主人公夫婦は無事だったはずです。酷い目に合うには、それ相当の理由があるのも自分好みでした。キャスティングも満点級。中でもメアリー・ショウとエラ役の女優さんのハマリ具合が素晴らしく、世界観構築に大きく貢献していたと思います。主人公は彼じゃなくても良かった気がしますが。勿体なかったのは、奥さん妊娠の件をさらりと流してしまったこと。あそこは旦那(主人公)がキレなきゃいけません。ドラマ要素をおざなりにしたのは、いただけません。本作は初見が全て。内容確認のために二度観る映画ではないでしょう。手品のタネは追求しても良い事はありません。素直に騙されておくのが正しい見方かと。
[DVD(吹替)] 8点(2014-01-07 18:31:53)(良:1票)
2.  ディア・ドクター 《ネタバレ》 
どうしても必要なものが手に入らなったら、人はどうするのでしょう。絶望する?諦める?いえ、代用品を探します。ハリボテだろうと、紛い物だろうと、無いよりはマシ。伊野という“張子の虎”を本物の医者と信じたのは、張子の出来が良かったからではなく、村人が信じたかったからだと推測します。少なくとも看護師は早々に伊野の正体を見抜いていたでしょう。でもその事実に蓋をしたのです。おそらくは村長も。そして一部の村民も。村ぐるみの知らなかったフリ。村人が優先したのは、医療技術ではなく“医師が在住している安心感”だったのでしょう。しかし、これは幻想でした。当たり前ですが、緊急事態に偽医者では役に立ちません。先にその事に気付いたのは、他ならぬ偽医者自身です。気胸の件はラッキーだっただけ。二度目はありません。伊野の額の脂汗が証拠。そういう意味では、かづ子の娘来訪は伊野にとって渡りに船でした。病気を見過ごすのは許されるのか?本物の医者ならどう判断するか?どんなに考えても、ニセモノに答えが出せるはずがありません。患者との約束を守りぬく覚悟も、嘘をつき通す信念も、彼には無かったのです。責任の重さに耐えきれなくなった伊野は、ついに逃げ出しました。暗闇の中、必死に伊野を探す研修医の姿が印象的です。失くしたものを探す。いや、初めから存在しなかったものを探す。この行為が、偽医者騒動の本質であったと考えます。『蛇イチゴ』でも感じた事ですが、西川監督のアプローチは複眼的です。伊野、研修医、看護師、村長、健康な人、病気を患っている人、そして部外者である警察。それに医師不足に終末医療の問題。視点や立場、角度を変えて事象を照らしてくれます。どれもが正しくて、全てが間違っているように思える妙。監督の主義主張も抜かりなく挿入されており(ラストのかづ子の笑顔こそ監督のメッセージ)、頭と心をフル稼働させて味わい尽くすに相応しい、質の高い映画でありました。最後に鶴瓶について語らせてください。元ぬかる民(←コレが言いたかっただけ)として、鶴瓶にシンパシーを感じている私ですが、それを差し引いても本作の伊野役は完璧でした。演技は上手いとは思いませんが、鶴瓶のキャラクターを100%活かした見事なキャスティングだったと思います。脇を固める俳優陣も非の打ちどころがありません。何度も観たい、大好きな映画に、またひとつ出会えました。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2013-11-15 18:25:42)(良:1票)
3.  デイブレイカー 《ネタバレ》 
“太陽で焼かれる”、“人血を求める”等、ヴァンパイアのメジャーな性質だけでなく“鏡に映らない”という極めてオカルトな特徴まで押さえているのはポイント高し。通常物理攻撃が無効だから、銀の矢を放てるボウガンなのですね。ハイテクノロジーを誇る近未来社会の中で描かれる正統派のオカルトホラー。えも言われぬ魅惑の世界観が広がります。一匹のコウモリから始まったという吸血鬼病。奇しくもそれは、人間にとって究極の夢“不老不死”を叶えるものでした。“人間を辞める”という犠牲を払ってでも、手に入れる価値のあるもの。製血会社の社長のように、自ら望んでヴァンパイアになった人間も少なくないはずです。また、ヴァンパイアが一定数(駆逐不可能な数)を超えた途端、人間を辞める決断をした者が多数いたであろうことも想像に難くありません。食物連鎖の頂点にいる事の重要性を、マジョリティであることの恩恵を、その座を脅かされて初めて人間は気づく。この設定にはリアリティを感じました。あなたにとって一番大切なものは何ですか。あなたが人間である証はありますか。冒頭、自らの命を絶った“老いぬ少女”の絶望を感じ取れるかどうか。観る者の価値観が問われます。ラスト、ただ吸血鬼病治癒の希望だけでなく、人類再生への具体案(自爆テロ方式ですが)を提示した点も評価させてください。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-02-28 22:13:43)(良:1票)
4.  テネイシャスD/運命のピックをさがせ! 《ネタバレ》 
やっぱりジャック・ブラックにはロックがよく似合う。『鬼に金棒』(又は子どもに棒きれ)あるいは、『猫にまたたび』(又は吉田類にホッピー)というべきか。JBがギターを持つと、しっくり来ます。カイル・ガスとのコンビネーションは流石だし、おバカ加減もイイ感じ。そして何より音楽が良かった。ミュージカルかと見紛う程、ふんだんに盛り込まれたロックンロールシーンは、どれもレベルが高く楽しめました。自分はリアルバンドの方の“テネイシャスD”の存在を知らずに映画を観ましたが、ノープロブレムでした。悪魔とのロック対決への持って行き方や、オチの付け方も上手いと思います。活き活きとしたJBを観られて満足しました。ただ劇中での大麻の扱い方だけは、どうにも受け入れ難い。カリフォルニア州は米国の中でも大麻に寛容な地区とのこと。現実に大麻は生活に入り込んでいるのかもしれないけど、アングラなものはひっそり扱って欲しいと思います。自分が監督だったら、マリファナの代わりに“緩衝材のエアクッション”を使うかな。あれでも結構トリップできますよ。勿論、悪魔の角は「無限ぷちぷち」で。
[映画館(字幕)] 6点(2012-06-13 19:39:19)
5.  伝染歌 《ネタバレ》 
(冒頭からネタバレあります。未見の方はご注意ください。)  不遇な死を遂げたシンガーソングライター五井道子。彼女が自作した「僕の花」という歌が歌われる度、まるで呪文のように彼女の霊魂は呼び寄せられた。そして彼女は歌った人間の自殺願望を叶えてあげたのです。これが「歌うと死ぬ伝染歌」の正体。あんずの台詞にあるとおり、伝染歌は“歌うと死ぬ”というより、“死にたい者が歌う”が正しい。でも、それは道子の本意ではなかったと考えます。彼女は一家心中を図った父親から、少女を救うためにその身を犠牲にした女性。誰かを呪う意図はありません。彼女に在ったのは絶望。作品(歌)を盗まれた事に対する深い悲しみだけでした。少女を助けるためとはいえ、結果的に自殺した道子。その魂は成仏出来ず、絶望を抱いたまま現世をさまようことに。歌に導かれた道子の魂が、自殺希望者の絶望に呼応した。彼女は乞われるまま、幾度となく自殺希望者の頭上にその身を投じ続けます。自殺幇助の無間地獄。歌った当人が自覚しない小さな自殺への欲求まで叶えてしまう、不幸な死の連鎖です。これを断ち切るには、道子の絶望を解く必要がありました。彼女に命を助けられた少女=夏野あんずが道子の死の真相と向き合い、生に感謝して「僕の花」を歌う事でやっと道子は救われました。これが本作の“あらまし”と解します。秋元康原作のホラーといえば『着信アリ』。本作も同じようなトホホなホラーを予想していたのですが、良い意味で裏切られました。トンデモ系雑誌『MASAKA』の編集長、堀部(元K2)と遊人(エロマンガ家と同名異人)の胡散臭さが、AKB48の素人臭さと絶妙にマッチ。時間を巻き戻したり、カメラアングルを切り替えたりする演出も凝っており、作品には独特の空気感がありました。現在の大ブレイクしたAKBでは、このアングラな雰囲気は作り出せないと思います。アイドル映画としては異色ですが、自分は気に入りました。意外な掘り出し物を見つけた気分です。
[DVD(邦画)] 7点(2012-06-04 22:14:55)
6.  デコトラ★ギャル奈美 《ネタバレ》 
砂浜や河原で「お宝」を探すのが好きでした。砂に埋もれたキレイな貝殻、石ころの中のガラス片。一般的な価値はなくとも、子供の自分にとっては紛れも無く宝物でした。大人になった今、B級映画鑑賞に精を出しているのもその延長という気がする。膨大な凡作駄作の中から、自分だけのお気に入りを見つけ出す楽しみ。果たして本作はどうだったのか。2分で考えたプロット、2時間で仕上げた脚本、演技指導にかけた時間はゼロ。そんな雰囲気プンプンのザッツB級映画。いやC級以下か。それは間違いない。でもまったく駄目ってワケでもない。少なくともエロは頂戴した。結構な美乳を揉みしだいてもらった。そして何よりキャラ設定が気に入った。無理してつっぱてる主人公、そんな彼女にホの字のダサ男。ちょっとお馬鹿な弟子志願。愛せるタイプのキャラが揃っていると、難があってもイライラしません。主人公の弟子になりたいサセ子の必死さ、奈美とダサ男の初情交の甘苦さ。一瞬垣間見える心震わす何かに、道路に落ちている王冠くらいの“キラリ”は在った気がする。それだけに結末を安易なお涙頂戴にしてしまったのが残念でした。サセ子が、ただ可哀想な人になってしまった。処理しきれないドラマに手を出すくらいなら、平凡な人情喜劇の方がずっといいのに。カーチェイスシーンの使い回し、子供も騙せないふざけた展開、安普請もいいところです。でも受け入れてしまえばそこそこ楽しめる。人間の適応力に感謝したい。住めば都。口に入ればご馳走です。何十億円もかけた超大作に文句が言いたくなったら、肥えた目をダイエットしましょう。キャビアに飽きたら、とびっこ食っとけってね。本作はそんな映画です。
[DVD(邦画)] 4点(2011-08-25 21:46:54)
7.  テキサス・チェーンソー
(オリジナルを鑑賞したため、本作を再鑑賞しました。感想を書き直します。)脚本だけを比較するなら本作の方が出来はいい。オリジナルの説明不足を補い、設定の不具合を修正し、強化しています。例えば親父。ガススタンドのオッサンより、警官の方がずっと厄介でしょう。レザーフェイスの家族の体裁を整えた事で、より狂気性が増しました。被害者の顔をお面にして被るアイデアも悪くないです。リメイクとして正しいアプローチだと思います。ただし、『悪魔のいけにえ』に限って言えば、この手法は間違っていたと考えます。例えば熱烈なファンを持つラーメン○郎。体に悪いからといって脂を減らしたらどうなるか。頑固で有名な○野ラーメンの親父が丸くなったらどうでしょう(コレはいいのか)。欠点がすなわち長所となっている場合の修正は至難の業です。リメイクで再現すべきは、オリジナルが持っていた不条理さを特化することだったと思います。ホラーは、優等生ではつまらない。
[DVD(字幕)] 5点(2010-09-27 20:21:38)(良:2票)
8.  ディセント2 《ネタバレ》 
物語の基本構成(危機状況の作り方・話の組み立て)は前作の方が洗練されていると思います。ただ、前作は前半が上質なサバイバルサスペンスだったのに対し、後半はまるっきりB級モンスター映画。その落差に自分は落胆し、良い印象を持てませんでした。そこで続編となる本作。前作の余白「ぜんぶ主人公の妄想でした」という可能性を完全否定するデリカシーの無いアプローチに若干の反感を覚えたものの、結果この開き直りが吉と出た気がします。モンスターパニック映画として面白かった!それはひとえに徹底していたから。観客が生理的に嫌悪するであろう“痛い”“汚い”をとことん重ねました。精神は崩壊寸前、血と汗と糞が入り混じった臭気に意識は朦朧。観客を極限状態に追い込むことに成功しました。だからこそ、最後の最後で友情を取り戻したサラとジュノ、2人の心に共感できたのだと思います。絶望のサラが発した希望を繋ぐ雄叫びに震えました。前作と違い、作中で生還者が出たことも良ポイント。でも、あのオチはどうかと思います。後味の悪い映画は山ほどありますが、これほど脈略の無いのも珍しい。地底人の存在を隠しておくために、生還者を出す訳にはいかなかった。そんな続編製作への伏線が透けて見えるようです。そんなところに気が回るくらいなら、あのオッサンの素性について説明してくれよと言いたい。最後に味噌は付いたものの、後半の仕上がりは上々。後半失速した感のある前作よりも好印象でした。前作と本作、続けて観ると両方とも評価が上がるタイプの映画だと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-20 18:00:04)(良:1票)
9.  デス・レース(2008) 《ネタバレ》 
大迫力のカーレースに興奮し、復讐劇のカタルシスに酔いました。娯楽作品として手堅く計算されており、かつコンパクトに纏められていると思います。この手のバイオレンスアクションを好む人ならば、問題なく楽しめるでしょう。レースシーンは上等。アングルやカメラワークは若干煩わしいと感じるものの、臨場感は抜群でした。レースのルールも判り易く合理的で、各車に搭載したギミックの数々もマル。もう少し戦略的なバトルを観たかった気もしますが、取り立てて不満はありません。復讐も腑に落ちる結末でした。まるでジェイソン・ステイサムのボディのように、贅肉のないつくり。ただ難点を挙げるとすればその部分です。キレイ過ぎた。上手くまとめ過ぎた。本作の趣向を考えれば、ドラマが弱いのは仕方がないと思うものの、殺された奥さんの扱いが可哀相でした。結果的に主人公は、ブサイクな(失礼)古女房とおさらばして、ピチピチナイスバディのイケてるお姉ちゃんを手に入れた訳です。何となく後ろめたい。後日談を全部カットするか、あるいはお姉ちゃんより奥さんを圧倒的にイイ女にしないと、この背徳感は拭えません。バイオレンスに不釣合いな爽やかな余韻が良かったのか悪かったのか。本作とは設定が異なるというオリジナルも観てみたいです。
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-11 18:38:07)(良:1票)
10.  テケテケ2 《ネタバレ》 
(核心部分のネタバレあります。未見の方はご注意ください。)囲碁でAを打ってからBと打つべき局面で先にB、次にAと手順を逆にすることを「手順前後」と呼びます。これは、ほとんどが悪手です。結果的にAとBを打つのだとしても、その順番には意味がある。手順はモノの筋道であり、指し手の理念。冒頭で前作のヒロインがテケテケに殺されるのですが、これが酷い手順前後でした。“赤色の露見→テケテケに襲われる”と“テケテケに襲われる→赤色の露見”では意味が異なります。インパクトのあるのは後者。でもそれでは道理が通らない。案の定、前作で取得した重要なルール「赤色を身に着けていると襲われる」が本作では無視されてしまいました。これでは続編として立つ瀬がない。もっとも、そんないい加減なところも都市伝説らしいと言えますが、それなら伝説の面白解釈をもっと頑張って欲しかった。襲われる人間の名前に着目したのは良いとしても、肝となる「呪文を唱えると助かる」の解釈を放棄したのは失敗です。何故男の呪文は効かなくて、女子高生の呪文は効いたのか?是非真相を知りたい。仲村みうの上半身が不自然に起きていた時点で、その後の展開は予想されたものの、“何故そうなるのか”は不明。名前が似ていたから?それだけ?ちゃんと肉付けすれば面白くなりそうな題材なのに勿体ないです。前作に比べて殺戮シーンが増えたのはエンタメ的にプラスですが、被害者がみな無用心で緊張感が希薄なのはマイナス。さらに女子高生ボスの殺され方が一番のお楽しみなのに、どう殺されたのか判り難いのもマズかった。前作は「悪くなかった」、本作は「良くないな」という印象。「アートポート製作の2部作は右肩下がり」という法則が自分の中で出来つつあります。1作目しか観ていない『クレーマー』シリーズの2作目も確認のために観てみようかな(苦笑)
[DVD(邦画)] 4点(2010-06-09 18:09:09)
11.  テケテケ 《ネタバレ》 
邦画ホラーは本当にハズレが多いので、この出来なら自分は及第点を付けられます。ただ、もう少し何とかならなかったものかとも思う。難点は後半部の脚本の粗さです。『リング』よろしく、テケテケの死の呪縛から逃れるため、解決策を模索する主人公たち。手をこまねいて死を待つのではなく、生き延びる努力をするから緊張感が生まれます。結構ドキドキしました。だからもう一歩、感情移入するための工夫が欲しい。問題解決までの道のりを丁寧に描いて欲しかった。棚ぼた方式で難問の答えが見つかったのではツマラナイです。テケテケが人を襲う理由もいまいちグッと来ません。都市伝説のオモシロ解釈もお楽しみの一つでは?グロテスクな殺傷シーンを極力抑え、クライマックスの“真っ二つ”にインパクトを与える演出プランは悪くありません。でも折角グラマラスな女優さんを血祭りにあげる訳ですから、その肉体的魅力を事前にアピールしておかない手はありません。真実ちゃんにはセクシーな衣装を着せてあげてください。下世話なところもB級ホラーには必要です。そういう意味では、もっとガツガツとスプラッターシーンを放り込んでも良かったかもしれません。予告編を観る限り、『テケテケ2』はそんな映画っぽいですが、同じアートポート製作の2部作・『制服サバイガール』を鑑みると、2作目の方の出来が芳しくない傾向にあるようです。(またもや仲村みうが主役級ですよ!)『テケテケ2』観ようか観まいか、悩むところですな(嘘)。
[DVD(邦画)] 6点(2010-06-06 19:10:22)(笑:1票) (良:1票)
12.  鉄コン筋クリート 《ネタバレ》 
子供の頃、宮崎駿の『未来少年コナン』や『カリオストロの城』が大好きでした。いや愛していました。今もそれは変わりません。ロマン溢れる物語もさることながら、あの“動き”に魅了されたのだと思います。「コナンの足の指掴み」とか、「ルパンの大ジャンプ」とか。思い出しただけでワクワクする。物語世界の中で自分も一緒に走り回って跳び跳ねました。その感覚に近いものを本作から感じ取りました。縦横無尽に街の中を疾走するシロとクロ。まさしくネコのよう。これがもう楽しくて楽しくて。常職の垣根を越えたアクションに脳が喜びました。それは終盤、クロの内面世界に突入しても継続します。今度はイメージの渦に飲み込まれる。ゆっくりと闇に心が奪われていく。絵に侵されていくような感覚。“アニメ”という手法が持つ武器を最大限に発揮していると感じます。これはもうホントに素晴らしい。かといって、派手な要素のみが優れている訳ではありません。ちゃんと人が演技をしている。ドラマがある。人間の役者顔負けです。あのアクの強いキャラクターに魂を宿すのだから大したもの。そう、声優も良かった。特に蒼井優。声質がたまらなく魅力的です。「こちら地球星シロ隊員。応答どーじょー」頭の中でリフレインしています。その他声優素人さんの淡白な声も世界にマッチしていました。メッセージもしっかり胸に届きましたよ。文句なし。これぞ魅せるアニメーションです。『マインドゲーム』に引き続き、またしてもスタジオ4℃にやられました。
[DVD(邦画)] 9点(2009-07-16 21:18:12)
13.  転々 《ネタバレ》 
三木監督の笑いは、少々自分には過度だったりします。結構グロかったり、頻度が過多だったり。物語のテイストはユルくても意外と疲れます。でも本作は違った。相変わらずユルいのだけれど、ちょっと質が異なるような。序盤は戸惑いがちだった今までの作品と比べて、冒頭からとても心地良く観られました。作品全体が本当の散歩のような空気感。リラックスしているので小ネタがバンバンはまるのです。クスッ・ニヤッ・爆笑の連続でした。三木作品の中で一番笑いました。肝心の物語はどうか。最初から明確に提示されていたとはいえ、あまりにもあっけない結末。エンドロールを眺めながら、物足りなさを感じました。起承転結の結が抜けている。句読点の句点が打たれていないような。エンドロール後、ワンカットでもオダギリの表情が写されていたら納得したと思います。彼がまた歩き出してくれたら、スッキリ出来た気がする。でも最後に映されたのはお馬鹿トリオのどうでもいいお話。ゴム臭いのは最初から分かってますって。ここに来てこのスカシ。でもこれこそが三木聡イズム。本作はいわばファンタジーです。主人公が過ごしたこの数日間は夢と何ら変わらない。こんなに都合の良いことは現実にはありません。福原が去って目覚まし時計が鳴りました。さてどうしますか?これから彼は“今”を生きるのか。それとも小泉の元で夢の続きを見るのか。主人公がどんな道を進むのかヒントさえ出ないまま終わる。なんて不親切なんでしょう。でも人生はそんなもの。夢を見るのは自由だけど、時間は無限ではありませんよ。何処へ向かうかは自分で決めてね。誰にも当てはまる痛烈な真実を突きつけてきます。本作のテイストには相応しくない“福原は人殺し”という設定もそのために在ると思えば納得です。彼に、私たち観客に、「逃げる」選択肢を与えないため。転々とお散歩。楽しいね。でもいつか終わる時がくる。だからなるべく笑って歩きたい。
[DVD(邦画)] 10点(2008-11-14 19:23:06)(良:4票)
14.  デート・ウィズ・ドリュー 《ネタバレ》 
ご指摘のレビュワー様もおられるように、雰囲気はモーガン・スパーロックのドキュメンタリーのよう。でもかの作品のように洗練されていません。展開に戦略性が足りない。本当に素人が行き当たりばったりで撮ったみたいです。ドキュメンタリー映画としての完成度は決して高くありません。でも、心に響きました。観終わって不覚にも涙しました。半分は頑張った主人公に感動して、半分は彼が羨ましくて。“リスクを冒さないのは、人生の浪費だ”その言葉が胸に刺さりました。若い頃は金もないし、地位もない。守るべきものなんてありません。裏を返せば何でも出来るということ。誰でも知っています。でも実践は意外と難しい。周りの顔色を窺って、ちっぽけなプライドを守って、当たり触らず生きてきた自分を呪う。人生、一度くらい無茶しなきゃ。当たらなくてもいい。とりあえずバットは振っておかないと。主人公(監督)が、この“冒険”で手にしたのは何か。お金?自信?業界へのコネ?いや違う。彼が手にした最大の宝物は、「死ぬ間際にニッコリ出来る権利」だと思いました。彼がこの先、悲惨な人生を歩んだとしても(失礼)、この冒険譚は彼の心を満たしてくれるはずです。自分はこの権利を手にするために生きている気がする。よーし、明日から毎日長澤まさみにファンレターを書くぞ! ←コレは違う。
[DVD(字幕)] 8点(2008-09-19 21:21:10)(良:1票)
15.  デス・プルーフ in グラインドハウス
監督が愛情と郷愁を込めて作った“ザッツB級”映画。例えるなら駄菓子だと思いました。大人にとっては懐かしの味。駄菓子の特徴は、欠点がそのまま長所だということ。曰く、品質が悪い、安っぽい、栄養価が低い、子供騙し…。けなすことならいくらでも出来ます。でも好きな人にはソコがたまらないポイント。だから本作は批判を受け付けない作品だと思います。文句を言ったほうが負ける。でもあえて言いましょう。本作は『う○い棒』だと。その心は…味は濃いけど中はスカスカ。でも好きなんだよな、チーズ味。
[DVD(字幕)] 5点(2008-06-12 19:33:43)(笑:1票) (良:1票)
16.  デンジャラス・ビューティー2
本作の価値は、バタ臭い男顔のサンドラ・ブロックにオカマ役をやらせた事に尽きると思います。あとは可もなし不可もなし。なお、テレビ吹替え版で観賞したのですが、やたら流行語を取り入れた日本語訳が耳につきました。スパイス程度ならご愛嬌ですが、連発されると正直鬱陶しいです。
[地上波(吹替)] 5点(2008-03-09 19:51:20)
17.  DOA/デッド・オア・アライブ(2006)
原作ゲームは未プレイですが、“パイの揺れが好評だった対戦格闘モノ”であることくらいは知っていました。だからてっきりFカップ以上のボインちゃん祭りかと思いきや、これがなんとも控えめな。もっとも個人的には小さめが好みなのでむしろ大歓迎。ただ、デボン青木の顔はスキじゃない。肉体的にも忍者には見えない華奢っぷり。もうちょっと適任者はいなかったものかと。本作についてはストーリーについて言及する必要なし。ワイヤーバリバリのマーシャルアーツ系格闘アクションをぼんやり眺めていればいいのだと思います。気負いなく観られるのがイイ。正月に観るのには丁度良かったです。
[DVD(字幕)] 5点(2008-01-02 19:01:56)
18.  デッドコースター
設定だけでなく、前作の流れを汲んだ正統派の続編。ショッキングシーンのえげつなさはパワーアップ。でもスッキリと見せる工夫をしているので、悪趣味ではありません。殺しのバリエーション豊富。フェイクもふんだんに取り入れられており、飽きずに観られました。生還要件が提示された部分が、前作と一番の違い。そして長所です。漠然と死の恐怖から逃げるよりも、生き残る希望があったほうが、恐怖が高まると思います。ただ難点もちらほら。死の予兆が無いトラップが散見されたこと。助かるための要件がいとも簡単に(何の根拠もなく)提示されたこと。仕掛けそのものの遊び心が弱まった点等々。それでもテンポの良さがこれら短所を目立たなくしています。概ね良好。個人的には前作よりも高評価です。
[DVD(字幕)] 7点(2007-11-05 18:19:26)(良:2票)
19.  デンジャラス・ビューティー
サンドラ・ブロックのキャスティングが絶妙。意外とこの役は役者を選ぶと思います。ブサイクでは勿論務まらないし、美人がその美貌を隠すのは難しい。美人にも見えるし、ブサイクにも見える“ふり幅”が必要になってきます。その点で、サンドラのバタ臭い顔はピッタリ。おめかしすれば、その美しさは際立ちます。逆にあれだけ下品に振舞えば、セックスアピールは消えて無くなる。ブタ鼻には笑ってしまいました。物語のほうは、予定調和でしたがまずまず。サスペンスの要素は低いですが、コメディとして笑えるポイントが多々ありで好印象でした。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-08 18:13:43)(良:2票)
20.  10ミニッツ・アフター 《ネタバレ》 
久々に衝撃的な作品に出会いました。本作のキモとなる設定は“10分間だけ時間を遡れる”というタイムマシーン。当然、この設定を活かす展開を予想しました。でも、誰もこのスーパーアイテムを活用する気がありません。タイムスリップもので、これだけメインアイテムがないがしろにされるケースも珍しい。監督の興味は、もっぱら凝ったカメラアングルにあるよう。タイムマシーンの理論はサッパリですが、物語のほうは分かり易い。不用意に撃たれまくるキャスト。まるで殺されるために銃口の前に体を晒しているみたい。こうなると、行き着くラストは一つしかない。もはや基本設定も何も関係ない。外国人俳優の大根ぶりは、日本人には判り難いものですが、本作の場合は明白。ラディッシュアクター祭りでした。正直、「ないな~」と思いつつ観ていましたが、予想通りのラストでも、後味は悪く無い。それにタイムマシーンを操る主人公が“悪人であってはならない”というタイムスリップもののお約束が守られていたので、個人的にはちょっと満足。自分の判断基準だと2点クラスの作品ですが、+2点でお願いします。
[DVD(字幕)] 4点(2007-08-26 18:47:23)
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