61. トニー滝谷
素晴らしかったと思う。小説の映画化作品というものは多々あるけど、この映画ほど、小説の世界観が直接に伝わってくる作品は無かったと思う。まるで映像の中に、文体とそれが伝えるものが、うっすらと浮かんでくるようだった。 市川準監督らしい、淡々としたカメラワークの中で、二人の素晴らしい俳優が、これが映画であるということを忘れさせるくらいに、静かに、確実に、息づいていた。 [DVD(字幕)] 9点(2006-01-16 02:08:15) |
62. dot the i ドット・ジ・アイ
《ネタバレ》 スリラーなのか、ラブストーリーなのか、序盤から中盤に至るまでなかなか作品の“真意”というかテンション自体が掴みきれない。もしかしたら、ものすごく中途半端な駄作なのではと思ってしまうほどに。しかし、まさにその掴みきれない曖昧さこそが、この映画の意図するものだったわけで。完璧に納得のいく設定だとまでは言えないけど、この作品が試みたアイデアと映画の展開性は、挑戦的だし小気味いい。 「演技」の借りは「演技」で返すという、ラストの顛末も映画のテンションにふさわしく小憎らしさがあって良し。 [DVD(字幕)] 8点(2006-01-12 02:21:58) |
63. 逃亡者 木島丈一郎<TVM>
最初は、さすがに“スピンオフのスピンオフ”はやりすぎじゃなかろうか、と思った。だけれど、結果的には、なかなか面白い「番外編」に仕上がっている。「木島丈一郎」というキャラクター自体は、「踊る~」の世界観に対して強引過ぎる感が「交渉人~」の時からあったのだけれど、そこは流石、演じる寺島進の巧さがカバーしている。しっかりと“主人公”として成立しているのは、演者の能力の高さ故だと思う。 ストーリー的にも、序盤はありきたりなチープさが目立ったが、木島と少年とのロードムービー的要素を含みながらの展開には、まとまりがあったと思う。 スピンオフらしい小ネタも楽しみつつ、ラストでキレイに「交渉人 真下正義」の導入部につなげてみせたことが、ファンとしては嬉しい趣向だった。 個人的には最悪だった「容疑者~」よりは、よっぽど面白い作品であると思う。 「交渉人 真下正義」のDVD化を劇中時期のクリスマスに合わせ、さらにそれに合わせて、このスピンオフ作品を発表してくるあたり。相変わらず、このシリーズの制作サイドは商売がうまい。 [地上波(字幕)] 6点(2005-12-19 19:34:49) |
64. 時をかける少女(1983)
スゴイな。映画鑑賞暦20年。初めて“アイドル映画”というものを観た。 9割方“とんでもない”映画であり、変てこな映画である。しかし、これが原田知世というアイドルのアイドル映画である以上、これで“完璧”であるんだと思う。 実際、ハチャメチャなストーリーも、棒読みな台詞回しも、際どい映像センスも、原田知世に対する「カワイイ~」ですべてが好転する。奇想天外なストーリー、初々しい演技、革新的な映像世界、というふうに。 正直なところ、ラストシーンまで“???”疑問符が付きまとったが、スバラシイエンディングに迷いは消し飛んだ! [ビデオ(字幕)] 8点(2005-08-08 05:22:29)(良:1票) |
65. ドランク・モンキー/酔拳
この映画初めて見たのだけれど、どこか初めてという感じがしない。ジャッキー・チャンの真髄、そしてジャッキー・チェンが大好きな人たちの原点がこの作品の中に詰め込まれているからだと思う。“酔えば酔うほど強くなる”こんな特異なカンフースターを演じるのはジャッキー・チェンをおいて他にいないだろう。彼の超人的なアクション性はもちろんだが、何よりも、彼の人間的な大らかさとにじみ出るユーモアセンスが、彼をこの主人公にし、国際的スターへの道を歩ませたのだと思う。 7点(2005-02-01 16:13:49) |
66. ドラゴンヘッド
「完成度」は低いのかもしれない。しかし重要なのは、何を持って「完成している」と言うかではないか。役者の演技やリアリティのない映像に低評価の要因が集中しているようだが、果たしてそうか?アイドル俳優達の誇張された演技は確かに不自然かもしれない。しかし、映画の持つ空気感として、あれほどまで崩壊し混沌とした世界の中に存在する人間の「自然さ」をぼくたちは本当に理解できるのか。そう言ってしまうとほとんど屁理屈だろうが、そういう観点、そして原作「ドラゴンヘッド」の雰囲気からしても彼らの演技がそれほどまでに不自然だとは思わなかった。加えてそれは映像についても言える。極限まで崩壊し続ける世界を、非現実的に美しく描き出したビジュアルには決して違和感は無い。映画における「完成」とは、あくまでもその映画世界の統一性にあると思う。その点でこの映画は優れていたし、もしこれに原作に忠実な「真意」が描かれていたとしたら、物凄い傑作になっていたと思う。 7点(2004-08-26 01:44:51) |
67. ドッグヴィル
なんという映画だろう。と、思う。この作品の核心を語る言葉など無いような気がする。ただただとめどない感情が心情を駆け回って抑えつけることができない。何が正しく、何が間違いか、何が愚かで、何が崇高なのか、そんな結論などは遠く彼方で彷徨っている。すべてが終わり、あまりにも大きな重圧に押し潰されそうになった時に残るのは、何とも言い難い疲労感と恥辱感、そして自らで認めざるを得ない屈折した爽快感だった。この映画には点数などあまり意味がない。あるとすればそれは0か10かだ。そしてそのどちらであっても本質に違いがあるとは思えない。ただぼくは10点をつけた、本当にそれはただそれだけのことだと思う。 10点(2004-08-11 17:54:15) |
68. トロイ(2004)
《ネタバレ》 エンターテイメント映画としては、おそらくほとんど問題はないと思う。ただそこに史実的な男たちのドラマという要素を入れるとしたら、何だか物足りないというのは正直なところだ。登場人物たちの心情がいまひとつ描ききれていなかったように思う。どこか人物描写が希薄だから、アキレスの己の宿命に対する葛藤が単に優柔不断に見えたり、盲目的に愛を貫き通すパリスが軟弱なアホ王子に見えたりするのだと思う。「歴史に名を残す」という男たちの思いを群像的に描く上でこの人物描写の弱さは、痛いところだ。その影響が、明らかにスゴイはずの映像世界のパワーをも弱めているようで、益々残念である。 しかしながら、やはり圧倒的なビジュアルに裏づけされる娯楽性は大したもので、大スペクタクル映画としての要素は存分に備わった作品であることは確かだ。トロイの木馬、アキレスの唯一の弱点という史話的に非常に有名なエピソードをそつなく抑えたクライマックスは見事だと言える。 [映画館(字幕)] 6点(2004-06-03 19:18:45) |
69. トレマーズ4
《ネタバレ》 もはやカルト的な人気を誇るトレマーズシリーズ第4弾。パート3の時点で進化しきってしまった感があるクラボイスだったが、設定を西部時代にすることで、まったく未知な生物として再登場させるあたり、くだらないけどなんだか楽しい。シリーズのレギュラーキャラクターとして登場するマイケル・グロス演じるガンマニアの男が、今作では銃を全く扱えない彼の先祖として主役をはる。これまでの彼のキャラとは一転するので最初は違和感があるが、クライマックスにかけて銃に魅せられていく様がこれまた嬉しい。映画の世界観のすべてがチープでありきたりとも言えるが、それでも観客を楽しませてくれるのが、B級映画シリーズの頂点として君臨する今作の不思議な魅力であろう。第一作「トレマーズ」につながる小ネタ的な伏線もファンには嬉しい。 7点(2004-06-02 14:23:19) |
70. ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ
《ネタバレ》 あの世が滅茶苦茶になって死んだ敵キャラが復活するというあらすじに少しひかれたのだが、セリフ有りで復活するのはフリーザのみ、しかもあまりにあっさりと今作では脇役の悟飯に片付けられる…。弱くてもいいからナッパとかリクームが総勢復活することを期待したのだが。作品の総括としては、オリジナルとどうしたって繋がらない陳腐なストーリーに加え、どうにもならない低俗コメディーに何も言うことはない。散々…。 1点(2004-04-22 21:58:07) |
71. ドラッグストア・ガール
何をおいても「田中麗奈がたまらなくカワイイ」と言わずにはいられない。クドカン節ならではのコメディセンス、柄本明をはじめとする個性派揃いの脇役陣のナイスな演技はもちろん特筆すべきものだが(特に柄本明の壊れっぷりはスゴイ)、やはり何よりもこの映画の魅力は田中麗奈という女優そのものに他ならない。彼女の笑顔、元気、そしてミニスカにションボリ商店街のオヤジたち同様、虜になる。 [映画館(邦画)] 3点(2004-02-15 22:37:38) |
72. ドラゴンボールZ
《ネタバレ》 神様のかつてのライバルガーリックジュニアがドラゴンボールによる不老不死を望んで暗躍するストーリー。Z版としては最初の映画作品。ストーリー的には悟飯がさらわれるなど、原作でのラディッツのくだりに似ている。ラスト、ガーリックは不老不死を得るがそのまま異次元に閉じこまれてしまう。哀れ。 [ビデオ(邦画)] 4点(2004-02-10 10:57:51) |
73. ドラゴンボール 摩訶不思議大冒険
原作とはまったく違う設定で登場するキャラクターが楽しい。確か餃子が天皇だったり、天津飯がその付き人だったりする。アラレちゃんやカリン様も出てくる。亀仙人が活躍したりと娯楽性が高い。 [ビデオ(邦画)] 5点(2004-02-08 13:24:56) |
74. ドラゴンボール 魔神城のねむり姫
最初の方のドラゴンボール映画は、完全なオリジナルストーリーで原作の主要キャラクターがまったく違うキャラクターとして登場する。今作は確か、不気味な城に潜入して行くやつですよね。なーんか気持ち悪い雰囲気だけ覚えている。 [ビデオ(邦画)] 4点(2004-02-08 13:21:45) |
75. ドラゴンボールZ この世で一番強いヤツ
確かに亀仙人がチラっと活躍したりすると嬉しかったりする。展開としてはありきたりで今作以降まったく同じようなもんなんだけど、まあ楽しめる。 [ビデオ(邦画)] 4点(2004-02-08 13:19:59) |
76. ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦
ブロリーどうよ?今作から3作も映画版に登場するわけだけど、そんなに魅力的なキャラだろうかね。 [ビデオ(邦画)] 3点(2004-02-08 13:14:03) |
77. ドラゴンボールZ 超戦士撃破!!勝つのはオレだ
なぜブロリーはここまで映画シリーズで重宝されたのだろう。さすがにしつこいでしょう。まあドラゴンボールだからな、しょうがないか。 [ビデオ(邦画)] 2点(2004-02-08 13:10:30) |
78. ドラゴンボールZ 極限バトル!!三大超サイヤ人
あーなんか変な人造人間が出てくるやつね。毎度のことながら原作の展開の合間にもこんなに闘って、彼らはいつ休んでいるのだろう。 [ビデオ(邦画)] 2点(2004-02-08 13:07:24) |
79. ドラゴンボールZ 激突!!100億パワーの戦士たち
倒した敵がサイボーグ化して再登場という展開はドラゴンボールでは常識なわけで、メタルクウラの登場にも納得するしかない。映画だけの登場ながらインパクトの強いクウラのキャラクター性は評価できる。 [ビデオ(邦画)] 3点(2004-02-08 13:04:12) |
80. ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強
フリーザに対してクウラだからね、相変わらず鳥山明のキャラクターつくりはいい加減だ。それでもなぜかしっくりくるから不思議です。 [ビデオ(邦画)] 3点(2004-02-08 13:01:38) |