1. エリジウム
《ネタバレ》 映像は美しかった。エリジウムの政府の本拠地や、ラストの戦闘の背景にあった整理された機械群の美しさ、白を基調とした無機質な色使いだとかフォントのかっこよさ、質感は本当に美しかった。内容には正直がっかり。第9地区が素晴らしかっただけに期待して観た本作の内容はあまりに凡庸。ジョディ・フォスターが美しくすっきりとしたショートカットで凛とした立ち姿を見せ、ぶれない意志を持っていたのに結局ハリウッドのSFは世界を救うために戦闘狂とパワードスーツで殴り合って、落下と爆発がなきゃアクションの体裁を整えられないのか、としか思えない安易さ、これって取り入れないとダメな伝統芸能なのか。日本の映画がまた漫画原作?ドラマの延長?とか日本のアニメがまたラノベ原作で日常萌えでハーレム?っていう批判を何度も目にするけどハリウッドの映画ですら何十億かけても落下と爆発とパワードスーツなんだからなんてことないやと励まされました。この映画を見て「富裕層と貧困層がまるで現代の社会と同じだ!なんて痛烈な社会批判!」なんて思えませんでした。第9地区にはそれが痛いほどあったのに。 [DVD(字幕)] 4点(2014-04-24 05:13:53) |