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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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21.  21エモン 宇宙いけ!裸足のプリンセス 《ネタバレ》 
「21エモン」のテレビアニメシリーズの劇場版。数年前に初アニメ化作品である「宇宙へいらっしゃい」を見ているが、やはり自分にとっての「21エモン」はリアルタイムで見ていたこのテレビシリーズなので非常に懐かしく見た。「ローマの休日」を下敷きにしたストーリーとのことだったが、特にファナが迎賓館を抜け出してエモンたちと出会うまでの序盤部分はほぼそのまま。ファナが街を歩くシーンも彼女のお転婆ぶりや世間知らずぶりがコミカルに描かれているが、同時に魅力もしっかり出ているのが良かった。一転して後半はファナとともに宇宙に出たエモンたちがある事情から銀河ラリーに出場するという展開が「21エモン」らしいところかもしれない。ラストのファナとの別れが宇宙船の窓ガラス越しの会話というのがロマンチックでとても良かった。本作はテレビシリーズの最終回直前に「ドラえもん のび太と雲の王国」の同時上映作として公開されており、(当時毎年ドラえもんを映画館で見ていた故に本作も映画館で見てるハズだが、本作の記憶が完全に消えていた。でも今回見る上でそれは逆に良かったのかもしれない。)本作が全体的にも最後のエピソードになるわけだが、それを考えて今見るとこのラストシーンでファナがエモンたちに言う「また会いましょう」というセリフはアニメの視聴者である子供たちにも向けた言葉のように思えてくる。
[DVD(邦画)] 7点(2023-03-11 23:23:26)
22.  二百三高地 《ネタバレ》 
日露戦争の旅順攻略を描いた東映の大作映画。どちらかと言えば再現ドラマに終始している印象が強いが、これがすごくよくできていて、日本が最後に勝った戦争がけっして圧勝ではなく、多大な犠牲を払ってようやく勝てたというのがよく分かる内容で、戦争の全体像もつかみやすい。戦闘シーンも迫力じゅうぶんで、中野照慶監督率いる東宝のチームが担当した特撮(中野監督の特撮、かなり久しぶりに見るけど、やっぱこの人は派手な爆発シーンがよく似合う。)も含めて見ごたえがあった。そのひたすら続く戦闘シーンは決して娯楽的に描かれているわけではなく、戦場の惨状や悲惨さをこれでもかと言わんばかりに描写し、戦争の意味を問いかけてくる構成はさすがにこのころの戦争映画らしいつくり。ドラマ部分はやっぱり深みが足らない感じなのだが、狂言回し的存在のあおい輝彦演じる親ロシアの教師が従軍して戦っているうちにロシアを完全に敵視し始めるのはけっこうリアリティがあるし、二人の息子をこの戦争で失った乃木希典(仲代達矢)の悲しみを静かに表現する演出も良かった。それになんといっても新沼謙治演じる豆腐屋の息子の逞しさが印象的。終結後、明治天皇(三船敏郎)に報告をしていた乃木がこの戦争で散った兵士たちのことを思って、次第に抑えきれなくなって号泣するのはさすがに違和感がすごいのだが、このラストシーンが三船と仲代という60年代の黒澤明監督の映画ではおなじみの二人の共演シーンだったのは嬉しく、その意味でこのラストシーンはとても印象に残る。三時間と長尺な作品だが、多少の中だるみ感はあるものの、それほど長さは感じずに見ることができた。ただ、やはり、前半部分終了時に主題歌である「防人の詩」を画面を暗転させて延々歌詞テロップ付きで流しているのは意味が分からず、ひいてしまった。さだまさしもこの歌も嫌いではないが、普通にすべて終わったあとエンディングで初めて流すだけで良かったのではないかと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2019-01-04 16:19:35)
23.  日本侠客伝 白刃の盃
シリーズ第6作。今回はこれまでこのシリーズの脚本を手掛けていた笠原和夫や野上龍雄が関わっておらず、中島貞夫監督と鈴木則文監督が脚本を手掛けているが、舞台が運送屋で高倉健の役柄がトラック運転手であったりするのはこの間まで何本か見ていたためか思わず鈴木監督の「トラック野郎」シリーズを思い浮べてしまいそうになるのだが、もちろん「トラック野郎」のような話にはなっておらず、マキノ雅弘監督らしい任侠映画になっていて、先週見た「雷門の決斗」より面白かった。高倉健ももちろんカッコイイが、やはりマキノ監督の映画は脇役陣がイキイキとしていて、長門裕之、大木実はもちろん、砂塚秀夫も印象に残るし、東映任侠映画には珍しい気がする伴淳も良い味を出している。今回も悪役は天津敏だが、その演技は見ていて本当に憎たらしくなってくるし、高倉健演じる主人公がいかにしてこの悪役を倒すかというのがこのシリーズの見どころなのだが、マキノ監督はそのあたりの見せ方がうまく、ここがしっかりしているからラストの殴り込みシーンに大いに盛り上がることができるのだと思う。ドラマとしてはやや湿っぽく感じる部分も多く、少し気になるものの、それでもマキノ監督の演出は安定感があり、安心して見ていられるのが良い。高倉健の妻役を藤純子が演じている(出番がそれほど多くないのがちょっと残念。)が、このシリーズで主人公が妻帯者なのは初めて見たような気がする。
[DVD(邦画)] 7点(2018-09-05 23:18:50)
24.  21エモン 宇宙へいらっしゃい! 《ネタバレ》 
「21エモン」は小学生の頃に放送されていたテレビアニメをよく見ていた。本作はその10年前に作られた初アニメ化となる劇場版で、テレビアニメ化を経ずにいきなり映画化してるのが珍しい。それをテレビアニメを見ていたころから四半世紀以上経ってから初めて見た。「ドラえもん」以外の藤子アニメ劇場版は短編か中編というのがお決まりなのだが、本作は一時間半の長編で、前半がエモンやつづれ屋の日常、後半がエモン、モンガー、ゴンスケの三人の宇宙旅行という構成でメリハリが利いているし、なかなか面白かった。エモンやモンガーのデザインものちのテレビアニメ版とは違うのだが、今になって見るとこのデザインのほうがしっくりくる気がする。(でも、テレビアニメを見ていたころに本作を見ていたらきっと違和感を感じていたはず。)宇宙飛行士を夢見ているエモンが実家のホテルつづれ屋の将来のこともちゃんと考えているというのは、だだの夢見がちな主人公というふうになっていなくていいし、その両方を両立させるようなラストのエモンの提案もいかにも藤子F不二雄作品らしい発想。つづれ屋を買収するためにエモンの宇宙飛行士という夢を後押しするというホテルギャラクシー社長のしたたかさがなんとも言えないし、その社長が自分の策略によって宇宙旅行に出たエモンに命を救われるという展開はちょっと皮肉めいて感じた。このクライマックスの伏線になっているウキキの木が朝日を見るシーンが印象に残る。このウキキの木のエピソード中にドラえもんがカメオ出演的に登場しているが、同時上映は「ドラえもん ぼく、桃太郎のなんなのさ」だったとのことで、このシーンは双方に同じカットが使われているとのこと。こういうお遊びは楽しくて好きだ。音楽を藤子アニメではおなじみの菊池俊輔が担当していて、一部で「ドラえもん」のBGMも使われていて久々にアニメでこの人の音楽を聴けたのが懐かしかった。エモンの声を演じる井上和彦が歌うエンディングテーマがあまり藤子アニメっぽくない気がするのだが、それが逆に良かった。企画当初は本作の後にすぐテレビアニメ化の話もあったようだが、今になって実際本作を見た後に考えると、それが流れてしまったのがちょっと残念に思う。
[DVD(邦画)] 7点(2018-07-14 18:46:52)
25.  日本暗殺秘録 《ネタバレ》 
桜田門外の変から226事件までの日本の暗殺テロ事件の歴史をオムニバス形式で描いた東映のオールスター大作。描かれる9つの事件はそれぞれを題材に個別に映画化していてもじゅうぶんに見ごたえがありそうなボリュームを感じるのだが、それをオールスターのオムニバスでやってしまったところがいかにも東映らしい企画で、東映だからこそできた映画だろう。最初の20数分間にダイジェスト的にひたすら暗殺シーンを描いているが、普通なら単調になってしまうような構成でも勢いがあり、それをほとんど感じさせないのがいい。その中で印象に残るのはやはり高橋長英主演のギロチン社事件のエピソードで、冒頭の土手で友達に自らの思考を話すシーンや、最後のシーン、死刑台に向かうときの独白がどこかこの主人公 古田大次郎の切なさが感じられて良かった。そして本作のメインエピソードである千葉真一主演の血盟団事件。このエピソードだけはたっぷりと時間を割いて描かれており、単なる見世物的でなく、主人公 小沼正の生き様を描いた人間ドラマとしても見ごたえのあるエピソードだ。小沼を演じる千葉真一は「仁義なき戦い 広島死闘篇」の大友役で、狂犬のようなキレた演技が印象に残っているが、それから4年前の作品である本作ではそれとは逆の繊細さもある青年役を演じていて新鮮だし、この小沼も大友と同じくハマリ役だと思う。「広島死闘篇」で北大路欣也が演じた山中を最初は千葉真一が演じることになっていたというのも本作の小沼を演じる千葉真一を見ればよく分かるし、もし演じていたらどんな山中になっていただろうとつい思ってしまった。その小沼の同志である藤井を演じる田宮二郎はこれが大映を解雇されたあとの初出演映画だそうだが、やはり存在感があり、熱演を見せていて素晴らしく、その熱演に本人のやっと映画に帰ってこれたといううれしさも垣間見えた。それからお竜さんとはまったく違う印象を残す藤純子も良かった。最後の226事件のエピソードが途中まで白黒というのもドキュメンタリーチックで効果的だった。主人公を演じる鶴田浩二が年齢的にちょっと無理のある青年将校の役だが、きっちりとハマっていて、存在感があり、ヤクザ映画でのカッコ良さとは別のカッコ良さがある。そして、死刑を待つだけの仲間たちが入った牢を横切るときの演技がなんともいえず、その鶴田浩二に一人ずつ声をかける仲間たちにも切なさを感じずにはいれない。このシーンはまさに名シーンだろう。全体的に見るとちょっとオムニバスとしては不満があるのも事実なのだが、骨太な力作で、見終わったあとはじゅうぶん満足できる映画だったと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2014-08-15 23:57:23)
26.  日本侠客伝 浪花篇 《ネタバレ》 
「日本侠客伝」シリーズ第2作。今回は弟の遺骨を引き取るために横浜から大阪へとやってきた健さん扮する堅気の主人公がそこでヤクザどうしの争いに巻き込まれるというストーリー。1作目とはまた違う雰囲気だが、個人的には1作目よりもこの2作目の方が面白かった。マキノ雅弘監督らしい盛り上がりのある演出がこの映画でも効いていて、とくにクライマックスの鶴田浩二の殴り込みに健さんが助太刀に入る展開は心地よく、そこからラストの二人が雪の中をあるいて行くシーンまでだれることがない。脇役陣もいい味を出していて、前作にも出演していて今回もメインキャストの一人を演じる長門裕之や、健さんが身を寄せる組の親分を演じる村田英雄(主題歌も担当。)、エピローグでちらっと出てくる屋台のうどん屋を演じる藤山寛美に至るまで抜かりなく魅力的に描かれていてあらためてマキノ監督の役者への演出のうまさも感じられた。中でも東映時代劇ではヒーロー役を演じていることが多い大友柳太朗が悪役を演じているのが印象的で、ヤクザ映画では初めて見たが、抜群の存在感を放っているのは新鮮に感じた。前作では長門裕之の恋人が南田洋子というのがややマキノ監督のお遊び的なキャスティングで面白かったが、今回の長門裕之の恋人役は八千草薫、それでいて南田洋子も出ているというひねりが面白い。鶴田浩二は前回の錦之助のような役回りではなく、さっき書いたように健さんと一緒にクライマックスで一緒に殴り込みをする役柄で、健さんを食い気味ではあるが、やはり健さんともどもカッコイイ。でも、冒頭の出演者クレジットで主演の健さんではなく、鶴田浩二がトップなのは無理があるし、一応、シリーズものなので少々違和感を感じる。
[DVD(邦画)] 7点(2013-05-09 13:57:33)
27.  日本一のゴリガン男 《ネタバレ》 
日本一の男シリーズ第4作。冒頭の上下逆に撮影された映像をバックにしたタイトルバックが印象的。植木等のキャラは相変わらずポジティブで、彼を見ていると本当に悩みなんかどこかへ飛んでいきそうなくらいに明るくなれる。古澤憲吾監督らしさもよく出ていて面白かった。植木等が人見明と一緒に「しびれ節」を歌うシーンはなんだか新鮮だった。ほかのクレージーの面々が桜井センリ一人しか出ていないのだが、もうこの頃にはこの日本一の男シリーズは植木等単独主演シリーズとして確立してたんだろう。「誠に遺憾に存じます」と、植木等の持ち歌の歌詞を口にする左ト全がなにかお茶目。時代劇の悪役という印象の強い進藤英太郎が東宝現代劇の喜劇に出てるのはちょっと意外な感じがする。コック役の田中邦衛はほぼ青大将そのままの演技のような気がして、でもそれが逆に面白かった。
[DVD(邦画)] 7点(2010-12-15 02:17:11)
28.  日本一の色男 《ネタバレ》 
「無責任男」シリーズの進化系と言われる「日本一の男」シリーズ第1作。「無責任男」シリーズ2本同様に植木等演じる主人公のパワーあふれるサラリーマンの活躍が見ていて楽しいし、冒頭から卒業式で歌われる「蛍の光」から突然、植木等がコミカルな曲を歌いはじめる導入部から笑えて、タイトルの出るタイミングも古澤憲吾監督らしい演出で引き込まれた。植木等演じる主人公はとにかく女にモテまくり、仕事も出来るという男にとってまさに理想ともいうべき存在で、本当にこの頃の植木等の姿を見ると元気が出る。ただ、ラストシーンはあれだけモテていた主人公が本命の恋人(藤山陽子)に振られるというもので、どこか「男はつらいよ」シリーズのような感じで少し切なかった。こういうのは植木等主演の喜劇映画ではかなり異色な感じで、このシリーズの雰囲気にややそぐわない気もするが、個人的にはこういうのもアリだと思う。クレージーキャッツのほかのメンバーも出演していて楽しいが、先日谷啓が亡くなったこともあり、もうメンバーの中で生きているのは二人だけなんだなと思うとやっぱりさびしい気がした。犬塚弘と桜井センリにはほかのメンバーの分まで生きていてほしいと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2010-10-06 18:22:24)(良:1票)
29.  人間の約束
当時はまだ痴呆症と呼ばれていた認知症をテーマにした吉田喜重監督による社会派ドラマ。新藤兼人監督が同じテーマで手がけた「午後の遺言状」は、重い中にも時折ユーモラスなシーンもあったと記憶しているが、この映画は最初から最後までひたすら重く、身内の一人が認知症になってしまったことで起こる家族の問題がとてもリアルに描かれていて、見ていてとてもつらくなってくる映画だった。病院で10円玉を欲しがり、つながるはずのない電話をかける認知症の患者である老婆の姿は見ていて痛々しいく、ボケてしまった妻(村瀬幸子)を介護する夫(三國連太郎)がトイレの鏡に向かって挨拶をするシーンなど認知症の症状に関してもものすごくリアルである。村瀬幸子が「早く死なせておくれよー。」と叫ぶ姿も切なかったし、在宅介護となったそんな義母を介護する嫁(佐藤オリエ)にも感情移入できる部分があるので、もう見ていて本当につらいとしか言いようが無い。この映画は約四半世紀前に作られたものだが、今でもこういう状況はありえるのではないかと思わせてしまうところが怖かった。ラストは本当になんの救いもなく、そうするしか道はなかったのかと見ていて鬱な気分になってしまった。人にすすめようとは全く思わないし、好きな映画でもない。でも、社会派映画としてのメッセージ性は非常に強く、問題作であることは確かである。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-05-15 15:54:45)
30.  日本海大海戦
「日本のいちばん長い日」、「連合艦隊司令長官 山本五十六」に続く「東宝8・15シリーズ」の第3作で、日露戦争における日本海海戦を描いた大作映画。先週見た「日本海大海戦 海ゆかば」で東郷平八郎を演じていた三船がこの映画でも同じ役を演じていたりして何人か出演者がかぶっているのだが、こちらのほうが甘っちょろいエピソードもなく、純粋に日露戦争の経緯や政治ドラマが描かれていて見ごたえのある硬派な戦争映画に仕上がっていて面白かった。三船演じる東郷は「日本海大海戦 海ゆかば」でも重厚な存在感を放っていたが、本作では名実ともに主人公として描かれているためか、やはりこちらのほうがより存在感が大きくカッコイイ。「日本のいちばん長い日」と「連合艦隊司令長官 山本五十六」でナレーターを担当していた仲代達矢が役者として出演しているのは満を持してという感じがする。(三船との絡みがなかったのはちょっと残念。)しかし、なんといってもクライマックスのバルチック艦隊との戦闘シーンは三笠側の視点だけでなく、ちゃんとバルチック側の視点も入り、いかにして三笠がバルチック艦隊に勝てたかが非常にわかりやすく描かれているほか、その特撮に関しても同じ戦闘シーンを描いているにもかかわらず「日本海大海戦 海ゆかば」とは全く違う印象で、本作にも助監督として参加している中野照慶監督の自己満足に終わった感が強かったあちらに比べて見ごたえ充分な仕上がりで改めて円谷英二監督の特殊技術の描写のうまさを感じさせるスペクタクルシーンとなっていて素晴らしかった。そういえばこれが円谷監督の遺作だったはず。
[DVD(邦画)] 7点(2009-08-18 13:48:42)
31.  日本沈没(1973)
橋本忍にしてはやや物足りない脚本だが、やっぱり作り手の気合いが違うのか、去年見たリメイク版よりもこちらのほうが何倍も面白かった。田所博士や山本総理を中心に話が進むため、リメイク版とはだいぶ印象が異なるが、演じる小林桂樹や丹波哲郎の渋い演技もあってか(特に丹波哲郎演じる総理大臣がすごく良い。)とても重厚で見ごたえのある作品になっていたのがとても良かった。リメイク版でやや唐突に感じた小野寺と玲子の恋愛もこれなら一応納得がいく。渡老人を演じた島田正吾も印象的だった。中野照慶による特撮(とくに爆破シーン)が派手すぎるのはちょっと気になるけど、見たあとじゅうぶんに満足できる映画だった。
[DVD(邦画)] 7点(2007-04-30 11:41:49)
32.  ニック・オブ・タイム
監督がジョン・バダムということであまり期待せずに見たのが良かったのか面白かった。上映時間と劇中時間を一致させるのはこの映画の公開当時でもそんなに目新しい手法ではないが、やはりそうすることによってサスペンスの緊迫感が一層盛り上がる。ジョニー・デップはやはり「パイレーツ・オブ・カリビアン」のような大作よりも、このような小品のほうがよく似合っているように思う。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-08-09 02:11:21)
33.  日本やくざ伝 総長への道 《ネタバレ》 
マキノ雅弘監督、高倉健主演の任侠映画。予告を見ると「シリーズ第1作」と銘打たれていてシリーズ化が予定されてたみたいだけど、これ一作で終わっている。それは時期が東映任侠映画最末期だったとかいろいろ事情を察することができるが、マキノ監督の映画としても引退作の一つ前の作品となるわけで、だからというわけではないが、マキノ監督の演出に彩が感じられず、至って普通の任侠映画という感じで確かにドラマとしては高倉健と若山富三郎の野川由美子をめぐる三角関係など面白くなくはないし、最後の殴り込みシーンは仕掛けるのがその高倉健と若山富三郎のコンビという珍しさはあるものの、全体的にマキノ監督らしい盛り上がりがあまり感じられずに、逆にマキノ監督、疲れてたんじゃないかと少し思ってしまったのがちょっと残念でなにか見ていて乗れない。冒頭に近衛十四郎が出ていたと思ったら、中盤あたりに松方弘樹が出てきて、一緒のシーンはないものの、この親子共演がけっこう印象に残った。調べると松方弘樹は本作で大映から東映に復帰したとのことで、近衛十四郎の出演はそれを祝うためだったのかもしれない。
[DVD(邦画)] 6点(2023-08-11 13:50:39)
34.  日本侠客伝 絶縁状
シリーズ第8作。このシリーズでは珍しく現代を舞台にしているが、そこが原因かどうかは分からないのだが、見ていてどうも違和感があるし、マキノ雅弘監督らしい勢いも感じられないのがちょっと残念。もちろん面白くないことはないし、藤山寛美の存在など笑える要素もあるのだがなにか物足りなさが残るし、悪役は前回に続いて渡辺文雄が演じているが、あまり間を置かずに見たせいか、ちょっとまたかという気になってしまった。ラストの殴り込みシーンだけはマキノ監督らしさも出ていて、高倉健もカッコイイのだが、全体としてやはり何か惜しい気がする。それにやはりこのシリーズや「昭和残侠伝」シリーズは現代よりも明治や大正を舞台にしていたほうがしっくりくるとあらためて感じた。それに音楽もこれまでずっと担当していた斎藤一郎から木下忠司に代わっているが、この違いも少し影響してるのかな。服役中の親分を演じている伊井友三郎がとても味わい深く、印象的だった。
[DVD(邦画)] 6点(2022-12-04 22:53:57)
35.  日本侠客伝 雷門の血斗 《ネタバレ》 
シリーズ第5作。今回は足を洗って演劇一座になった元ヤクザとかつて対立していたヤクザとのいざこざを描いていて、芸能とヤクザという観点からすれば興味をひくし、シリーズを順番どおりに見てきて、今までは錦之助や鶴田浩二といった大物スターが脇で助演していたのが、今回はそういった助演がないのも高倉健がいよいよ本格的に売れはじめたというのが分かるのだが、マキノ雅弘監督の演出はこの監督らしいにぎやかさはあるものの、どこかおとなしい気がしたし、全体的にも面白いことは面白いのだが、なにかパッとしない部分も多かったか。藤純子も久しぶりに見るのだが、これも役柄的にちょっとイマイチ。それでも脇役陣が良いのがマキノ監督らしいところで、藤山寛美がクライマックスで健さんと一緒に殴り込むという役なのは珍しいし、またマキノ監督のこのシリーズではおなじみの長門裕之の登場が後半からというのも珍しい感じがする。(その分、今回はあまり目立っていない気がするが。)元ヤクザとしてのさすがの貫ろくとすごみを見せる島田正吾も良い。若干の物足りなさもあるのだが、それでもなんだかんだ言って楽しめる映画にはなっており、娯楽映画としての水準はじゅうぶんにクリアしていると思う。でも、マキノ監督の良さが出た任侠映画はもっとほかにあるとも感じる。
[DVD(邦画)] 6点(2018-09-01 17:37:24)
36.  日本侠客伝 決斗神田祭り 《ネタバレ》 
シリーズ第4作。このシリーズ今のところ順番どおりに見てるんだけど、4作目にして脚本をひとりが担当しているのがなにか新鮮に感じる。いつもの東映の任侠映画だと悪役であることの多い河津清三郎が最後まで善玉という捻ったキャスティングも面白く、多少違和感はあるものの、これはこれでいいし、善人役を演じていても悪役とは違う持ち味を出している河津清三郎の演技の幅の広さが感じられる。しかし、今までの三本と比べるとなにか物足りないのも事実で、主人公が火消しでタイトルに祭りと入っているといういかにもマキノ雅弘監督らしい盛り上がる設定ながら、どこかマキノ監督の演出もおとなしめで、躍動感もあまり感じられなかったのは残念だったか。高倉健と藤純子、鶴田浩二と野際陽子(←だよね。)それぞれのドラマも何か物足りないし、鶴田浩二の単身殴り込みのシーンも説得力に欠けイマイチグッとくるものがなく、鶴田浩二が殺されてしまったあとに高倉健が殴り込むというのはパターン上分かってはいるが、少々まどろっこしく感じてしまったのもちょっと残念。マキノ監督らしく脇役陣は光っていて、藤山寛美や出番はそれほど多くないものの長門裕之も印象に残る。でも全体としては決してつまらなくはないもののやっぱり物足りなさが残る一編であることは確かである。
[DVD(邦画)] 6点(2017-05-26 21:15:36)
37.  ニセものバズがやって来た 《ネタバレ》 
「トイ・ストーリー」シリーズの短編第2作。今回はボニーと一緒に外出していたバズがファーストフード店の展示用のミニバズと入れ替わってしまうストーリーで、「トイ・ストーリー2」のウッディを思い出すが、捨てられたり遊んでもらえないおもちゃの心情が描かれているのも2と同じで、短編とはいえ、そこが丁寧に描きこまれているのはこのシリーズらしい。惜しむらくはこのストーリーならやっぱり短編ではなく、長編で見たかった気もする。でも、面白かった。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2016-03-13 09:47:37)
38.  忍たま乱太郎(2011) 《ネタバレ》 
NHKの長寿アニメ「忍たま乱太郎」の実写映画化作品。アニメと同じ脚本家(浦沢義雄)が脚本を担当し、同じ主題歌を使っているが、アニメのオリジナルキャラクターであるヘムヘムとシゲが登場しないこともあってか、アニメよりも原作の漫画をベースにして作られているのかもしれない。とにかく登場する大人の出演者たちが加藤清史郎ら子役たちよりも明らかにノリノリで演じていて楽しそうなのが印象に残る映画で、大御所俳優たちがひたすらバカみたいなことをやっているが、それが見ていて楽しく、子供向けだろうなという見る前の予想を覆して、退屈することなく楽しめた。先週見たばかりの「十三人の刺客」と同じ三池崇史監督だが、「十三人の刺客」にも出演していて渋い演技を見せていた平幹二朗や松方弘樹が特殊メイクを施した姿でコミカルに役を演じているのはギャップを感じる。でもそのギャップも笑えるのだ。もうこれだけで単なる子供向け映画ではない。ラストの鐘を鳴らすシーンも、そう来たかという感じで、たぶんアニメだとやらない展開だと思うが、自分的にはぜんぜんOK。取り立てて深い内容があるわけではないが、子供よりも大人のほうが見ていて楽しめるのではないかと思った。(でも合わない人も多そう。)個人的にはある意味ではアニメよりも面白かったけど、そんなに高い評価をする映画でもないので、まあアニメの劇場版と同じ6点が妥当かな。
[DVD(邦画)] 6点(2013-01-08 13:45:41)(良:1票)
39.  日本侠客伝 《ネタバレ》 
マキノ雅弘監督、高倉健主演による任侠映画シリーズ第一作。東映が時代劇から任侠映画に移行しはじめた時期の作品ではあるが、かなり豪華なキャストで、力の入った映画になっている。東映の任侠映画は何本か見ているが、この初期作にしてパターンが既に出来上がっていて、初期作ということをあまり意識せずとも楽しめた。津川雅彦と長門裕之の共演もマキノ監督の映画では初めて見るような気がする。長門裕之の片思いの相手が南田洋子であるのは思わず突っ込みたくなるが、これもマキノ監督ならではのことだろう。健さんは開始20分ほどしてからの登場だが、登場までがけっこうじれったかったが、登場してからはなんだか安心。でも、特別出演とある錦之助の扱いがなんだかなあという感じで、単身殴り込みの前の妻(三田佳子)とのシーンは良かったものの、その後、拳銃片手に殴り込みをするのは違和感バリバリで、せめてドスを片手に殴りこんでほしかったし、死に方もあっけない。本人もこれは不本意だったのではないかと思う。それに錦之助といえば時代劇俳優という印象がどうしても強く、こういう任侠映画ではちょっと浮いて見え、その意味でももったいない気がする。錦之助が宮本武蔵を演じた同時期の「宮本武蔵」シリーズ(内田吐夢監督)ではライバルの佐々木小次郎を演じる健さんに違和感があったが、この映画では逆のことが起きてしまっている。錦之助は時代劇にこだわりがあると聞いたことがあるが、この映画を見てあらためて錦之助は時代劇でこそ映える役者なのだと思った。
[DVD(邦画)] 6点(2012-12-06 14:30:53)
40.  日本暴力列島 京阪神殺しの軍団 《ネタバレ》 
東映実録ヤクザ映画の一本で殺しの軍団と異名を取るヤクザ組織を描いた作品だが、ややドラマとしての盛り上がりに欠け、印象は「仁義なき戦い」などと比べるとかなり普通。小林旭扮する主人公が朝鮮人である設定はもっと生かすことができたのではないかという気がするし、組織に利用されるだけされて結局は使い捨てにされるという主人公を描いているのだが、あまり掘り下げられているとは言えず、深みは感じられない。山下耕作監督の実録ものは初めて見たが、深作欣二監督の演出と違ってやはり落ち着いているが、小林旭や梅宮辰夫、成田三樹夫、金子信雄など「仁義なき戦い」シリーズで印象に残っている俳優が多数出ているからか、(ナレーターも同じ人だし。)その延長線上で見てしまい、もう少し勢いがほしいところだった。しかし、同じ山下監督の晩年作「極道の妻たち 最後の戦い」でかたせ梨乃が殺されるシーンが印象に残っているのだが、この映画でも梅宮辰夫が殺されるシーンは同じように山下監督らしい演出でとても印象に残るものとなっている。
[DVD(邦画)] 6点(2012-10-17 11:28:02)
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