1. ALWAYS 続・三丁目の夕日
嗚咽。いい歳して、両手で顔を覆って泣きました。演出・演技・VFX・音楽などが涙腺を震えさせます。無理矢理のエピソードを使った中だるみはありました。しかし、最後にはやられます。甘ちょろい考えとわかっていてもやられる。心の奥底では、人間はこう生きたいのではないかと考えさせられた。性善説万歳。暴力も、殺人も、異常犯罪も、病死も、何も使用しないで、心を射るのです。これこそ高等技術。この監督以外、この作品は撮れないだろうと思わせる卓越した仕事。ある意味、毒を吸収しながら生きているような社会で、特効な解毒剤を服用した感じにさせます。また夕日がきれいになる。三丁目のみなさん、またお会いすることを楽しみにしています。 [映画館(邦画)] 9点(2008-01-28 20:08:28) |
2. 男はつらいよ
第一回作品で、もうスタイルが出来上がっている。というよりも、これが良かったから、頑固にもマンネリズムでいったのですね。劇場で上映してる頃は人情の誇張に辟易したこともあったけれど、今の日本が無くした一番大切なものを描いています。久しぶりにビデオで見直して良かった。俺が芋食ったら、お前の尻から屁が出るか?的な寅さんの発言が印象的。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-09-24 15:39:27) |
3. 大奥(2006)
なんとOL。私(男)は、TVシリーズや過去の大奥映画をしっかり見たことはなかったのですが、女性がこの物語に食らいつく(下品な表現で失礼)意味が分かったような感じがしました。そう、女性の戦いはチクリチクリなんですよね。現代でもたくさん見かけるでしょう?。蛇や毒殺までは、なかなかいかないでしょうけれど。この映画、後半のほうが良い。結局、ほとんどがさびしい思いになる戦いの末路がよく描かれています。その中でちょっと得しているのは「したたかな女」・・(そうあの人)。女性の間で、「したたか」という言葉をよく耳にするのはこの事かと、ひとり微笑む寂しい男(私)でありました・・。 [試写会(字幕)] 6点(2007-01-15 17:53:03) |
4. ALWAYS 三丁目の夕日
まだ人間同士が、目に見えるもの話せるもの触れるものとして、実体を感じてつき合い生きていた時代。あの頃は人の強情、優しさ、弱さ、見栄、そして貧乏も分かりあえた。潰しあうより支えあうほうが美徳だった。 いいですねぇ昭和。お金と引き換えに無くした物が、多大に表現されていました。昔は損得ばかりではなかったのですよね。豪快な怒りんぼオヤジ、質素で優しいお母さん、近所のお人好しなインテリおにいちゃん、素朴で無垢なお嬢チャン。たまらない人物設定です。夕日もきれいに見えるわけだ。 [試写会(字幕)] 9点(2006-04-17 18:58:39) |
5. オアシス
《ネタバレ》 ほとんど予備知識ナシに拝見したので、女性は障害者本人が演技しているのかと思っていた。電車の中、あの瞬間は驚嘆しました。健常者も障害者も、生きていく支えに愛が必要であるという見事な指摘で描いた佳作。周りの人々の労苦も描いていて、主人公一方に偏っていないのも良かった。一生の中で自らのオアシスに辿り着くためには、運という強い見方が必要だ。 [DVD(字幕)] 7点(2006-02-24 14:25:21) |
6. オールド・ボーイ(2003)
《ネタバレ》 つらいですね。ラストはせめてもの微量なハッピーエンド。私としては、せっかく記憶をなくしたのだから、娘を外へ出してあげればいいのにと思った。それにしても、社長は長々とこんなこと考えて生きてきたのか。逆恨みに近い妄執のサド。自分の責任はどこへやら 。あんな狭い地域で、姉に手を出し昼間校内でいちゃつけば噂にもなるでしょう。こんな気持ちになるのもオルテスの一生懸命さに心がいってしまった結果か。おじさんもシェイプアップしてお洒落にすると見れるようになりますね。15年間といえども想像訓練だけであれだけ強くなってしまうのはさすが漫画という感じ。強すぎて最初はアンドロイドにされたのかと思った。 [DVD(字幕)] 8点(2005-05-03 22:28:09) |
7. 踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
このシリーズは事件のつじつまよりも人間模様で楽しむものだと決めて、筋の矛盾には目をつぶっていました。しかし、今回はさすがに弱りました。スワットが囲んでいるのにノコノコ犯人がいなくなったり、トンネルの中に堂々とアジトがあったり、数え上げるのも馬鹿らしくなる程の穴ぼこだらけ。エンターテイメントとしては人海戦術などでさすがに楽しむ事は出来ましたけど。「笑っていいとも!」を見るくらいの気軽な気持ちで見るといいでしょう。 [映画館(字幕)] 6点(2005-01-13 03:22:01) |
8. オーシャンズ12
私は、滅茶苦茶な筋運びに、鑑賞後ごくまれに途方にくれることがある。この作品はそうだった。コメディにもならずサスペンスにもならず・・。これは仲間内の記念撮影ととれば良いのだろう。この寒い冬の中、きれいで大きい試写会場で暖を取れただけでも有り難いと思わなければ。ロードショウで身銭を切ってこれを見に行く人々の鑑賞後の行状が心配だ。 オールスターキャストの勢いでプラス1点。 [試写会(字幕)] 3点(2005-01-12 17:57:08) |
9. 狼よさらば
無表情の表情。チャールズブロンソンこそがシブイという言葉が合う人だ。前半は今にはない落ち付いた感じがあって良かったのですが、後半は銃撃の連続という単調さがありました。でも皆、悪党に対してこういう思いはあるのではないでしょうか。 6点(2003-11-13 02:05:38) |
10. 狼たちの午後
私にとってはワンセット物(?)のスタンダード。悪事なのだが、なぜか憎めない二人でした。焦りながら細長い箱からライフルを出すシーンが印象的。パトライトで終わる形も私にとってはスタンダード。 8点(2003-09-11 00:50:44) |
11. オールド・ルーキー
ホームランではないけれど気持ちのよいヒット。家族、野球、そして夢。好きな作風です。デニスクエイドの抑えた演技によって表現される主人公の素直さが素敵。試練の溜めが弱く達成感が少なくなる面が気になりましたが、素直に生きる事の素晴らしさを感じさせられました。 7点(2003-08-05 12:40:26) |
12. オーメン(1976)
この映画は飽きないで最後まで見られるのですけど、どうもスルスルッときれいに入ってしまうのですよね。「エクソシスト」に比べると個性の足りなさを感じました。当時も。スパッとガラスはグッドアイデア。 6点(2003-07-10 17:41:58) |
13. 乙女の祈り
最初はメルヘンかなと思ったのですが、精神破綻者が親を殺すまでの話。自己愛性行動に行動にやりきれなさ、辛さ、腹立たしさを感じました。映像表現は頑張っていると思いますが、毎度の妄想シーンには飽きがきてました。 5点(2003-05-26 02:29:06) |
14. 鬼が来た!
日本人を殺すか殺さないかで皆で滑稽なくらい大変悩み迷う農民達。それに比べて、計画とも言える宴会で意図も簡単に殺戮を繰り返す日本軍。この比較を痛切に感じました。最後ナタを持って捕虜となった日本兵を切りまくるのは、戦争というものの残虐性に気がついた主人公の逆襲。目には目を鬼には鬼を。鬼のいる所に鬼は生まれ、また育っていく。昔風のくすんだ白黒画面がリアルさを出していました。 7点(2003-01-05 14:11:54) |
15. 陰陽師
しかし魅力的。野村万斉、野村万斉、野村万斉、野村万斉。野村万斉満載の映画。言いたい事(特撮問題、伊藤英明問題、「オレたちひょうきん族」のセットではないか問題、蜜虫ルックス問題)はいっぱいあるけど、もういいでしょう・・・。失礼。 5点(2002-07-04 11:28:41) |
16. オーシャンズ11
金庫破りも、ジュリアロバーツの取り合いもたいした事がない展開でした。見知らぬ人々がうろうろして,ドアの前で猿芝居をすれば潜り込めるなんてトリック以前のものです。逃走の為、なりすますのは面白かったですけど。豪華キャストにソダーバーグも押されすぎたか。このような洒落た作品は不得手かも。今までの作品見ても真面目だものね~。ジュリアロバーツの顔は、最近なぜかどんどんお馬さんになっていく。 5点(2002-02-18 23:59:52) |