1. バーディ
《ネタバレ》 鳩を通じて友情を深めた二人に、ベトナム戦争の傷跡がくっきり。ベットの端にとまり木のように裸でたたずんでいるバーディの姿が異様。一体何があったのかと引っ張られるのだけれど、これといった展開もないのでだんだんダレてくる。 鳥になりたくて妄想と現実の境目が曖昧になっていく過程に、いまひとつピンと来ず。ベトナム戦争を扱った映画は幾つも観たけど、やっぱりその体験がないのでリアルではない遠くのことに感じてしまう。 ラストは明らかに鳥のように飛び降りるだろうと予測させておいての裏切り。予想をひっくり返されて痛快なこともあるけれど、こういうのはスッキリしないので好きじゃない。狙いすませたこだわりのラストなのはわかるが、その矢は自分の的にはまったく刺さらなかった。 髪がフサフサのニコラス・ケイジが若い。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2019-12-30 11:06:41) |
2. パリ、テキサス
《ネタバレ》 トラヴィスにもジェーンにもまったく共感できなかったので、ひたすら長く感じられた。 男と女の哀しいすれ違いはマジックミラーで象徴的に表されているが、その切なさを感じるよりも子供のいる大人二人の身勝手さのほうに引いてしまう。捨てた子供を今度は勝手に連れ出されては、わが子のように何年も育てたウォルトとアンもたまったものではない。トラヴィスとジェーンの苦悩よりそっちの二人のほうが気にかかった。 道路を挟んで帰る父子の姿は良かったけれど、いい年をしたこの男は何の責任も取れていない。自分がいないほうが子供と女の幸福になると考えてのことだろうが、それをもって最善を尽くしたとは到底思えない。 ところどころに象徴的で意味深いシーンもあるのだが、主人公が好きになれない時点で心に染みてこない。ダメ男でも共感できて好きな映画もあるけれど、これは自分にとって全然だった。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2017-09-10 22:10:45)(良:2票) |
3. バカヤロー!2 幸せになりたい
《ネタバレ》 シリーズ二作目だが、前回よりパワーダウン。 ①旅行代理店苦情処理係が家族にも責められ怒りを爆発。オチが曖昧。 ②コンビニ客の常識ハズレな行動にキレる店員。オチが弱くて、客と仲直りするのが予定調和すぎる。 ③家電の進化に翻弄される夫婦。四話の中では一番共感できる。これだけアタリで後はハズレ。 ④27歳の女が年齢がネックとなって再就職で苦戦。なんということもない話で面白みに欠ける。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-11-18 23:46:11) |
4. 薔薇の名前
《ネタバレ》 中世の修道院を舞台にした殺人ミステリー。金田一少年の事件簿に出てきそうなおどろおどろしい設定。 キリスト教を背景に展開する独特の世界観には惹かれる。ただ、話にはついていけないところも。 盲目のホルヘ師があそこまで笑いを嫌悪するのが理解不能。なのでネタバラシされても、殺人の動機としてすんなり胸に落ちてこない。 異端への激しい弾圧、同性愛、教会内での対立。閉鎖的で偏った修道院の世界。その一方で貧困にあえぐ民衆が対比的に浮き彫りにされる。 弟子のアドソと名もない貧しい娘のラブロマンスが切ない。アドソにとっては生涯ただ一度の恋。メインとなる謎解きのサイドストーリーで結構激しい濡れ場もあったのは意外な印象。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-09-24 20:21:33) |
5. 遥かなる山の呼び声
《ネタバレ》 健さんと倍賞美津子は相性ぴったり。安心して見ていられる。 ラストのハナ肇と倍賞千恵子の小芝居は、あくまで健さんと他人のフリを通したほうがオシャレだったかも。 『幸福の黄色いハンカチ』と幾つも類似点があり、『幸福~』が好みならこちらもきっと合うだろう。 吉岡秀隆は「北の国から」が始まるより以前だが、幼いながらも存在感がちゃんとあって純君の片鱗がうかがえる。 武田鉄矢は物語の展開に大きく絡んでくるのかと思ったら、顔見せ的な役であまり必要でなかった。 [DVD(邦画)] 6点(2014-11-01 21:55:02) |
6. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2
1のほうがシンプルで話の流れに入りやすい。 名作の続編はどうしても見劣りしてしまうものが多い。 [DVD(吹替)] 6点(2013-11-13 21:00:27) |
7. バックマン家の人々
《ネタバレ》 ギル役のスティーヴ・マーティンを『裸の銃を持つ男』のレスリー・ニールセンと勘違いしていたおかげで、スラップスティック・コメディと思い込んでいた。 それっぽい妄想シーンが時折り挿入されるものの、ちゃんとしたストーリーのあるホームドラマだった。 コミカルな会話が軽妙でウィットに富んでいてとてもいい。 そうしたユーモアのセンスはハリウッド映画独特のテイストで優れたものに感じる。 カレンが聞きかじりのストレス解消法をギルに試して、交通事故を起こしたシーンは爆笑もの。 笑えるだけでなく家族愛を描いたハートウォーミングな作品になっている。 派手な展開はないが登場人物が個性的で魅力たっぷり、もう一度見直したくなる佳作。 メリーゴーランドよりジェットコースターがいいというおばあちゃんの言葉が素敵。 [ビデオ(吹替)] 8点(2013-06-02 00:49:13) |
8. バカヤロー! 私、怒ってます
バカヤローと怒鳴らざるをえないところまで追いこんだ人たちに対する怒りを描いた四話のオムニバス。 ①ダイエットを強要するセレブ男への怒りが爆発。最近見かけない相楽晴子がヒロイン役。 ②都心から離れた家にいつも終電で帰らなければいけない女が、それが原因で男にフラれる。話としては一番物足りないが、全盛期の安田成美を見れる。 ③客になぐられて鼻血を出すタクシー運転手の情けない顔が大地康夫にピッタリでちょっとかわいい。 ④英語コンプレックスに苦しむサラリーマン。同様のコンプレックスを持つ日本人は多いだろうし、クスっとできるお話。四話の中では一番。 四話とも怒りに共感を覚えるような内容で、それを爆発させることにカタルシスを感じる。小話としてまとまっていて、映画館で改まって見るような内容ではないが、気軽にテレビで観るぶんにはちょうどいいかも。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-01-10 00:34:49) |
9. 裸の銃を持つ男
昔、このシリーズを映画館で見たが、くだらなくて全然笑えなかった。 内容はもうすっかり忘れたが、激しく後悔したことは覚えている。 今見直したらどう感じるかと思って、試してみることに。 やっぱり、この手のドタバタナンセンスコメディはあまり好みではないことを確認。 でも、以前とは違って良さも見えてきた。 全編隙間なく繰り出されるギャグの嵐。 よく練られた小ネタの速射砲にハマる人もいるだろうと納得。 また映画館で観ようとは思わないが、気軽にDVDで観るならと印象が変わった。 [映画館(字幕)] 5点(2013-01-07 00:19:13) |
10. バック・トゥ・ザ・フューチャー
これぞエンターテイメント、万人が楽しめる映画。 マーティがタイムマシンで過去に戻り、自分の両親たちとも絡みながら奮戦する様子が楽しい。 久しぶりに見直してみると、伏線がしっかり張られて無駄のない構成に感心する。、 タイムマシンのパラドックスを巧妙にストーリーに組み入れているが、難解な解説抜きでわかりやすく話に乗っていけるように仕上げた手腕はすばらしい。 [ビデオ(吹替)] 8点(2012-12-05 14:26:50) |