21. バンディッツ(1997)
このジャンルだったら、もっとチャーミングなフィルムを見たい。 [映画館(字幕)] 5点(2006-05-14 23:38:26) |
22. パリ、テキサス
《ネタバレ》 私自身がダメ人間なので、ダメ人間をありのまま描いていることに文句はないのだけれど、でも作者ヴェンダースってば少しばかり開き直り過ぎじゃないの? 子どもがあまりに哲学的なセリフをポンポンとはくので、ありえなーい、とそこも気にくわんかった。子どもが哲学的でないとはいわんが、いかにも「セリフ」なんだもの。かわいくて達者な子役だっただけに、所詮は作り物だわいな、という感想が後から後から湧いてきて、映画に集中できなかった。映像の美しさ、ライ・クーダーの音楽は、確かにいいんですが。ようやくうち解けだした父親と息子が、道のこちら側と反対側を歩くシーンは、「お、いよいよこの映画もわが好みに近づいてきたか」と思ったが、それ以降はまったく盛り上がらず。夜明けの映像とか「おっ」と思わせるシーンはそこここにあったけど、母親と息子の再会、そして男は去っていく・・という、その展開は、私には何の感慨も浮かばず。あの女との生活が息子に幸せをもたらすとはとても思えないし、男はグダグダの生活に結局戻っていくんじゃん。あの男優のあそこまでの脱力系の演技には、何か見ていてすごく萎える。 5点(2004-08-22 02:53:06) |
23. バーバー
これをほかの人と一緒に見て楽しめた、という人なんて、いるんでしょうかねえ。「アメリカン・ビューティー」とかこれって、どうもそのあたりが解せない。私はいたたまれなかったですよー。そもそも映画って何のために見るんだろうか。何のために作るんだろうか。これを見て、何かプラスになったんだろうか。別に、ためになるものを見たいわけじゃないけど、自分にとってマイナスになるようなものをあえて見たいとは思わない。え? マイナスになったのか?って。よくわからない。よくわからない一品です。最近、コーエン兄弟作品があまり好きでなくなってきている自分を感じます。うまいなあ、とは思うけど、幸せな気分にはほど遠い。うまいなあというのは一度見りゃわかるから、これもたぶん、もう一度見たらさらに低い点になりそう。シニカルな作品が好きな方はどうぞ。私はもう二度と見ないだろうと思う。 7点(2004-07-18 10:00:50)(良:1票) |
24. バック・トゥ・ザ・フューチャー
楽しい名作でしょうけど、映画っていろんな見方ができるよね。 私にはこの映画はオチコボレ賛歌のように見える。 荒唐無稽なストーリーに、ある種の真実味のテイストがあるのは、そのせいなんじゃなかろうか? マンガだという指摘もなるほど、と。 言われてみると、マーティってのび太のキャラに近いかも。 マンガに近い映画、文学に近い映画、芸術に近い映画、といろいろあるよね。 私はマンガに近い映画がいっちゃん好きなのかも! 10点(2004-07-08 22:31:55)(良:1票) |
25. パリ空港の人々
パリ空港に「いる人々」の話じゃなく「住みついちゃってる人々」の話。 ホームレスの人もいれば、ホームレスに近い人たちもいる。 ホームレスの人とすれ違うとき、彼らと私の差ってほんのごくわずかだわ、と思う。 そんな私にはかなりツボでした。 但し日本の空港でだったらありえなそうな話、と思いましたが、どうなんでしょう? 成田や羽田は管理が厳しそうだもの。 フランスの空港って、けっこうテキトーかも?と思わせる雰囲気が、あの国にはありません? ところで。 スピルバーグが再びトム・ハンクスと組んで、空港に居着いてしまった人の話を作ったと聞いて、何かそんなの観たなあ、と本作を思い出しました。 まだストーリーはほとんど知らないけれど、パクッたのかしら? もしそうだったらズルーイ! そっちはお金をかけて空港をセットで作ってしまったそうだけど、映画が終われば当然とりこわすそんなものまで作ってしまうなんて、やりすぎとしか思えない。 そんなことまでしなきゃ映画って作れないもの!? スピルバーグのそういうところって、キライだわ。 そもそも空港にある雰囲気ってそこを行き交った大勢の人たちが生み出してきたものであって、人工的に作った空港なんて、所詮ドライフラワーみたいなものなんじゃないかしら。 本作のような映画こそ愛したいと思うなあ、私は。 これは思い切り低予算だったに違いないと思うけど、しみじみしてるしほろ苦さもある良作です。 7点(2004-07-05 18:45:00) |
26. ハイ・フィデリティ
アハハ、ふつう男ってここまで自分の心理をあからさまに言わないじゃないですか。ここまで自分のこと笑えちゃうジョン・キューザックにかえって好感持ってしまいました。みんなこれ見て勉強したらよろし。 7点(2004-07-04 22:24:54) |
27. 裸足の1500マイル
脇役に徹し、無知で傲慢で野蛮な文明人を体現しきったケネス・ブラナーを、初めて本気で賞賛したくなった。 やっぱりうまい人なんだな~。 でも映画全体は味が薄くて、肩すかしだったかも・・。 ケネス、少女たちの瞳、大地の力、音楽の魅力。 いくらパーツがよくたって、それに頼りすぎている感じで、映画としてのマインドが感じられない。残念。 5点(2004-07-04 20:02:05) |
28. パリの恋人
昔むかし、パリなんて今よりもっと遠い「あこがれの都」で、「エル」とか「ヴォーグ」なんていうファッション雑誌も、1ページ1ページためいきもので見ていた、なんて時代もあったわけです。 そんなよき時代にトリップさせてくれるような映画。 何にも考えずにウットリしてりゃいいんだから、アタマを使いすぎて疲れたときにはオススメですね。 お話の構造がちょっと「マイフェアレディ」に似てるかな。 清楚なオードリー、ゴージャスなオードリー、可憐に踊るオードリー、とたくさん楽しめます。 でも正直言うと、私はこういう「かわいい着せ替え人形」タイプの女優さんて苦手。「マイ・・」も「ローマ・・」も見てません(「マイ・・」は日本の俳優が演じた舞台は見たのでストーリーは知っています)。つうか、オードリー作品は見た作品を挙げるほうが早い。これとあと2作品しか見ていません(あ、びっくり。違った。3作品でした。「オールウェイズ」を忘れてた。でも往年のファンはあれは出演作に入れてないかも!?(^_^;)) 私の世代では、かなり変わり者かもしれませんですね。 TVでやってた午後のロードショーで本作を吹き替えで見て、もうおなかいっぱいになっちゃったんですよ・・。 6点(2004-06-13 23:42:31) |
29. ハンナとその姉妹
苦手なウディ・アレンですが、これはかなり面白かった! 世間的にも評価の高い本作にはたくさんレビューが寄せられてるかと思いきや、また、平均点ももっと高いかと思いきや、このサイトではアレンて人気ないんですかね。びっくりするほどすくなっ! ドロドロしたメロドラマが、情けなくて、コミカルで、でも何か知的に描かれていて、とても多彩な味わいが、さすがアレン、て感じですかね。(でもやっぱり苦手だ~、と思う作品のほうが実は多いけど・・) 8点(2004-04-20 09:45:31)(良:1票) |
30. バード・オン・ワイヤー
つまらなくはなかった。その後のメル・ギブソンの路線と違うから、肩すかしのように思う人もいるのかも。感動路線のメルより、昔のオトボケ路線のほうが好きな人には、案外ウケルのでは? 私も、こっちの方が好きです。 7点(2004-04-06 22:24:09) |
31. 二十日鼠と人間(1992)
うーん・・、微妙。日本の劇団の芝居で見たことがあり、その後原作も読んでいたため、本作は「ストーリーをなぞった」感がぬぐえませんでした。役者の「味」はよく出ていますが、たとえば肉体労働につかざるをえない彼らのやるせなさ、汗くささやどうしようもなさが不足していて、何かこぎれいにまとまってしまっている印象すらあります。労働が終わったときの膝がわらってしまいそうな疲労感だとか、そういうものが感じられない。たとえば老犬のエピソードのあたりをもっと短くテンポよくして、労働の場面をふくらませたほうがリアリティーにつながったかも。マルコビッチもゲイリー・シニーズも、真摯に演じていたとは思うのですけどね・・。ストーリーを知らずにこの映画だけ見た人には十分満足できる完成度だったかもしれないとは思いますが、日本の小さな劇団の上演時のほうが、ずっとずっと切なさを感じました。それと、ほかの俳優さんの監督作品を見ても思うことですが、自分を一番かっこいい役にキャスティングするのって、かっこわるいと思わないんですかね? まあこれは、北野武の映画でも感じたりするけど。 7点(2004-03-30 22:12:42) |
32. 八月のクリスマス(1998)
この映画の、ハン・ソッキュ以外の見所について考えてみました。唐突なようですが、たとえていうなら、私にとっては邦画の「がんばっていきまっしょい」を観た時のショックに似ていました。つまり、気の利いたセリフが特にあるわけではない、映像美というほどのカットもない、だけど無理矢理感動させようという下心が全然見えない。これもまた唐突ですが、柄本明氏が劇団のテストを受けに来た若者に志望動機を尋ねたときに「観客を感動させたい」という言葉が多く、これには参る、といった話をされてましたが(ちょっと言葉はうろ覚え。ごめんなさい、柄本さん)、そんなエピソードも思い出します。いい演技、演出とはどんなものか、ということについてはさまさまな意見があるでしょうが、私は、そこにその人があまりに自然なさまで動き、話しているとき、とても感動をおぼえます。たとえば、人は亡くなる瞬間のその前までは、確実に生きています。微笑を送り、人を思いやり、その日を生きるわけですよね。ふつうの人の、ふつうの日々は、とりたてて何が起きるはずもない。そういう日々のコラージュ。そんな趣きの映画です。最初にレビューを書いたときには、「人にはすすめられない」と書きましたが、撤回。何も言わない、何も起こらない、クライマックスをあえて隠すからこそ、心に伝わってくる、そんな映画が好きな人にお勧めします。あ、それと。私も人がほめているのを聞いてビデオを借り、最初に観たときは「え? クリスマスってどういう意味? このあっけなさは何? 確かにハン・ソッキュの雰囲気はいいけど」と思ったクチでした。2度目に観たら、なぜかジワーと、いいわーと。泣くまでには至りませんでしたが、泣いた、という人の気持はわかります。かみしめるとわかる、スルメのような味、かもね。 7点(2004-03-06 03:25:59) |
33. ハッシュ!
よかったー! 細部までとてもナチュラルでした。たとえば蕎麦を食べるときのナオヤの手つきとか・・。彼の演技の秀逸さは「手」ですね。全然わざとらしくないの! 朝子の、切実さのこもった、アドリブ的に見える演技にも共感しました。なんか、この映画に関しては俳優サンの名前でなく、役の名前で呼びたくなるのです。脇役に至るまで、監督の求めるものによく応えてる感じなんだけど、がんばりすぎてなくて、とにかくナチュラル。だから個人としてみんなちゃんと立っている。『二十才の微熱』と比べると、誰にでも薦められるエンタティメントに昇華されたなー、と思います。ただ、『二十才の微熱』のラストにこめられた、身を削られるほどの切実さはすでにないんですよね。時代も、監督も、大人になった、ということだと思います。プレ・ハッシュ!として、『二十才・・』も、ぜひ多くの人に見て欲しい。 9点(2004-02-11 09:37:14)(良:2票) |
34. バットマン(1989)
ゴッサム・シティ(表記はこれで合ってるのかしらん? 間違ってたらあとで直しますだす)が、なんとまあ美しかったです。アメコミなんて、とバカにしていましたが、実際に見たら、先入観はダメだなー、と痛感しました。暗さと、ティム・バートンならではの映像へのコリ方に、ゾクゾクしちゃいました。あと、主演が、元からアニメ顔?のマイケル・キートンだからこその雰囲気でもありますね。ほかの役者にしちゃダメよん。 7点(2004-01-28 00:56:37) |
35. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3
西部劇へのノスタルジーをこのシリーズにうまく溶かし込んだもの、と感心。それだけとらえても、傑作といえるでしょう。この時代の貞操感や恋愛感とドクのキャラとがうまくマッチしていたし。「商売上手」に腹を立てるのはヤボというもんだ、と思います。 8点(2004-01-02 20:06:52) |
36. パッセンジャー57
場面が飛行機内にとどまらず、サスペンスが続いていくことに、けっこう面白みがあったと思う。ダーティーなイメージがつく前の、この頃の スナイプスが好き。ちゃんとヒーローになっていたと思います。身のこなしもかっこよかったしね。最近は(「ブレイド」なんか見ると)ブキミっぽくて、イヤ。 7点(2004-01-02 14:08:44) |
37. 8月のメモワール
この真摯な名画にこんな安っぽい邦題をつけちゃいけない。世の中には確かにいい邦題もないとはいいきれないが、ひどいもののほうが多すぎる。ランキングをつけるとしたら、これはベストじゃなかった、ワースト3に入るね。邦題“撤廃”運動を起こしたいくらいである。映画のほうは、久々にケビン・コスナーを見直しました。イライジャの芸達者ぶりもよくわかります。家族をテーマにしていますが、案外スケール感のある話です。もっと大勢に見てほしい。隠れた名作です。 9点(2003-12-29 12:22:11)(良:1票) |
38. バッドボーイズ(1995)
特に嫌わなければいけないような映画ではないでしょ。私は安っぽいのが好きだから、楽しかった。若いアンチャンたちが口からアワ飛ばしながら何かがんばってるってだけで、点が甘くなっちゃうの。 7点(2003-12-28 00:08:16) |
39. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2
あれだけの完成度の「1」をいったんこわしても、「1」もビクともしない(どころか面白さが再発見できる)し、「2」も面白い。そこが一番スゴイわ(もっともね、「1」をいじるな~、と言いたかった人の気持もわかる。わかるんだけどね、でもこういう「オモチャ」は神格化<オオゲサな言い方だけど>しないほうがいいと思う。そういう意味でも、この路線はこれでよし、と思うの)。「1」よりかえって細部まで凝っていて、映画らし~いダークさも快調で、これもやはり名作、と言うっきゃないでしょう。 9点(2003-12-24 14:55:14) |
40. ハード・プレイ
私はスポーツオンチ。だから、Soze.さんが言うほど2人のプレイがうまいのかどうか、よくわかんない。でもあんまりにも面白かったこの映画がどうやらあまり知られてないのは、ちょぉ~~~クヤシイ。ところで、Soze.さん、お帰りなさい。DeVanteさん、8ヵ月ぶりのご来訪者様でうれしいです。ところで久々に見たいと思って近所のレンタルショップに行ったらちゃんと今でもあって、うれしかった~。今はまず息子が先に見て、「い~、い~。バツグ~ン」ともだえております。主演の2人が若くてびっくりですが、今でもこの映画の楽しさ、変わりません。一人でも多くの方に見てほしいな~。案外、人種偏見の問題にもやんわりと気づかせてくれる良作ですよ。 7点(2003-12-20 02:08:52) |