41. パリ、恋人たちの2日間
《ネタバレ》 どうしても「恋人までの~」「ビフォア~」の続編クラスを期待してしまい、ハードルが高くなってしまうのだが・・・この作品の弱点は、映像としての撮られ方にまで考慮がいっていないこと。カメラワークは最悪に近い。また、脚本も、デルピーの力の入り方は伝わってくるが、ところどころ、あからさまに「ここがフランスとアメリカの違いなんですよ~」的な誇張があるのが難点。ただし、全体として、自分はこういうのが作りたいのだという作り手の一貫した執念があるのは、嫌いではない。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-01-11 00:59:43) |
42. バーダー・マインホフ 理想の果てに
《ネタバレ》 俳優陣が揃って気迫のこもった演技に満ちており、多少登場人物の区別がつかなくなることはあっても、集団として1つの動きがあったことが明確に伝わってくる。また、エキストラの使い方、記録映像の入れ方などにも気が配られており、それによって2時間半があっという間。ただ、描写としては、同じような爆破シーンや暗殺シーンが繰り返されて、ところにより単調になりかけているのが気になった。 [DVD(字幕)] 7点(2011-01-08 01:41:30) |
43. パラダイス・ナウ
《ネタバレ》 日常生活の中でいきなり自爆を命じられ、しかもさして違和感もなく受けいれるところとか、いざ突入しても上手くいかずあっさり撤退するところなどは、ギミックのない生々しさがあって良かったのです。ところがその後サイード探しに延々時間を取ったり、ラスト前にわざとらしい分離があったりして、せっかくの緊張感が途切れてしまいました。とはいえ、普段あまり目にしない地域の風景や生活状況が存分に見られたのは、貴重でした。 [DVD(字幕)] 7点(2011-01-04 04:03:49) |
44. パッション(2004)
ひたすら残酷映像続きだけの内容だったらどうしようと思っていたのですが、確かにリンチ描写は恐ろしく凄惨であったものの、それだけに終わっていないところが、作品としてのインパクトを高めていました。特に、身柄拘束後のイエスが、毅然として粛々と磔に至るのではなく、むしろ弱々しく追い詰められた表情を終始示しているのが印象的でした。技術的には、エキストラの使い方の上手さを評価したい。 [DVD(字幕)] 7点(2010-11-13 01:50:36) |
45. パニック・フライト
《ネタバレ》 前半にしても後半にしても、割とチマチマした空間で攻防が展開されるのであるが、手を拡げすぎず、単純なやりとりに徹しているのに好感を持った。心理戦の要素をもう少し入れてくれれば、まだ良くなったとは思うが・・・。レイチェル・マクアダムスは、久々に、「怯え顔が上手い女優」だと思う。 [DVD(字幕)] 5点(2010-09-25 03:07:47) |
46. バンテージ・ポイント
《ネタバレ》 多角視点モノは好きなので、点数は甘め。全体としては、視点の違いが視点の違いにしかなっておらず、心理的な裏返しの部分にまでは至っていないのだが、それでも90分をノンストップで見せ切る突進力はなかなかのもの。締めの強引さとか、場所的なつじつまの合わなさもご愛敬ですね。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-09-13 01:43:44) |
47. 初雪の恋 ヴァージン・スノー
《ネタバレ》 序盤のところは、韓国のラブロマンスと日本のラブロマンスの違いが見事なくらい悪い方に作用しています。何であの2人がうまくいくのか、まったく説明も説得力もないですね。中盤以降も展開に何の工夫もありません。目標もポイントもなくずるずると最後まで続けているだけです。 [地上波(邦画)] 2点(2009-12-31 00:39:16) |
48. パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト
《ネタバレ》 所詮は単純ヒーローものなんだから悪どい敵とガンガンやりあっておけばいいのに、いきなり主人公が勝手に悩み出して違う方向に行ったり、そこで突然それまでなかった設定を重ねてきたりするものだから、何が何だかわけが分からなくなってしまっています。前作はヒーローものの枠組を外さなかったからこそ、細かい設定や各キャラの濃さが生きていたわけで、本作は前作の成功の要因を勘違いしたとしかいえませんね。オーランド・ブルームの演技の下手さは前からですが、デップやナイトレイの演技にもやる気が感じられません。最後に一瞬登場するジェフリー・ラッシュ御大だけが画面を引き締めているのが皮肉。ここに3点。 [DVD(字幕)] 3点(2009-11-03 01:10:48)(良:1票) |
49. バットマン ビギンズ
《ネタバレ》 ビギンズなんだから説明の部分が多いんだろうなあとは予測していましたが、やっぱりそのとおりでした。前半前置き、中盤バットマンの誕生、終盤アクションと考えれば、当然一番面白いのは中盤なのですが、ここにもっと時間を取って見たかったですね。 [DVD(字幕)] 6点(2009-02-16 00:55:04) |
50. ハリウッド的殺人事件
これってどうみてもお馬鹿アクション・コメディの設定ですよね?(邦題もそんな感じだし)何でこんなに、というかこんな中途半端に格好良さげに撮ろうとするの?いやその前に、この映像の汚さは何?これって笑わせようとしてるんだろうかという部分も含めて、何がしたかったのかさっぱり分かりませんでした。大体、この作品でハリソン君やハートネットというキャスティングがまずありえないでしょ。 [DVD(字幕)] 2点(2009-01-01 03:46:43) |
51. 母と娘(2000)
素朴ないい話を期待していたのですが、何よりも肝心の母親がぎゃーぎゃーうるさいだけなのがよくない。また、軸となる母娘の対立にしても、作り手がそうさせたいからそうなっているという感じで、その背景に何があるのかが見えません。説明台詞も多いです。つまり、人物造形がまだまだということですね。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-11-07 00:47:28) |
52. バンジージャンプする
《ネタバレ》 ビョンホンとウンジュが出ているという付加価値がなかったら、どうしようもなくなっちゃっていたのではないでしょうか。前半は平々凡々な内容でまったく食い足りないし、肝心の後半は、担任している男子高校生が彼女の生まれ変わりという超強引な設定をしているのであれば、もっと前半とのリンク率を高めるなり対象男子の描写を深めるなりして、観衆にとっても生まれ変わり説を確信させる程度の強力な工夫をしないとダメです。あと、邦題もやる気が感じられません。 [DVD(字幕)] 3点(2008-01-05 02:52:38) |
53. パンチドランク・ラブ
《ネタバレ》 アダム・サンドラーなのにここまで暗い作品だったとは・・・。いつまでたっても幸せなロマンスになっていかないので、びっくりしました。ほとんどは主人公のああだこうだの日常を描いているだけなのですが、別に面白くはありません。95分がとてつもなく長く感じました。 [DVD(字幕)] 3点(2007-11-30 02:02:54) |
54. パンズ・ラビリンス
《ネタバレ》 冒険系ファンタジーの割には話の規模としてはごく狭い範囲内に収まっているのだが、この作品が優れているのは、無意味に展開を拡げすぎずに、あくまでも現実の迫り来る危機と表裏一体のものとしてファンタジーの部分を位置づけていること、そして、中途半端にお約束的なハッピーエンドの方向に持っていかなかったこと。そのことが、全体に少女の生々しい息づかいを与え、地に足のついたファンタジーという難易度の高い世界を創り上げることに成功しています。それにしても、主演のイバナ・バケロの、気品と可愛らしさが完全に両立した存在感にはびっくり。演技も安定していて、今から次作が楽しみ。 [映画館(字幕)] 7点(2007-10-08 22:31:25) |
55. パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
私が一番驚いたのは、最初に出てくる少女時代のエリザベスが、顔のつくりも体型もしっかりキーラに似ていたこと。こういう細かいところでも手を抜かないのは偉い。そんな風に隅々まで親切に作ってある作品なのだから、あとは素直にワクワクドキドキしながら楽しめばいいわけです。単純エンターテインメントとしては十分です。 [DVD(字幕)] 6点(2007-06-02 00:37:10) |
56. バベル
《ネタバレ》 4つのストーリーに共通するのは、言葉や想いがもう少しで伝わりそうなのに伝わらないことに対するもどかしさ、苛立たしさ。そして、一つの出来事を巡ってどこかで互いにごく薄くは関連していながら、そんなことを露知らずに我々は生きていること。そのことを念頭に置いて見れば、これほど分かりやすい作品もない。その中で、落ち着いた描写でじわじわと「ちょっとずつ進んでいく」雰囲気が実に心地よい。ただし、脚本としては、冒頭はやはり説明抜きで銃撃の場面から始まり、そこから遡るべきだったと思うし、東京のセクションは銃がモロッコへ渡ることでつながるのだから、「渡るまで」のものとして構成し、最後は銃を渡すシーンで閉じられるべきだったと思う。あと、ほとんどが横になって呻いているだけの演技なのにこれほどの強烈な存在感を示すケイト・ブランシェットという人は、しみじみ凄いと思います。 [映画館(字幕)] 7点(2007-05-28 01:03:37) |
57. ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
素朴な疑問ですが、このシリーズって、どれもこれもどうしてこんなに尺が長いんでしょうね?一つ一つのシーンが無意味に長く、テンポも悪いし、何が表現したいのかも分からなくなっています。私にとっては、スネイプ先生の変な渋さくらいしか見所がありませんでした。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2007-04-07 22:30:14) |
58. バースデイ・ガール
《ネタバレ》 ロシア語の部分以外に目新しい要素は何もないが、あっけらかんとしたハッピーエンドで見た後の印象は悪くはない。ただし、2002年にもなってニコール・キッドマンが何でこんなB級作品をわざわざ選んだのかは謎。 [DVD(字幕)] 4点(2007-02-15 02:37:24) |
59. 背信の行方
戯曲用の台詞をきちんと映画としてアレンジできていない脚本がまず問題(したがって、聞いていてやたらまわりくどく感じる)。話が進むほどにどんどん間延びしてスリルが薄れていくのにも参った。ニック・ノルティとジェフ・ブリッジズも、終盤はほとんどキャラが重複してなかったか? [地上波(字幕)] 3点(2007-02-06 04:01:16) |
60. 春の日は過ぎゆく
《ネタバレ》 紹介文には「離婚歴があるがゆえのヒロインの心の揺れ」みたいなことが書いてあったような気がしたのですが、そんなものは最後までかけらも出てくることはなく、単に男女の出会いと交際と別れを淡々と描いた作品でした。それはそれでよいのですが、この内容ならば120分近くもいらなかったはず。90分台でまとめられると思います。台詞を極力削り取ったホ・ジノならではの世界は相変わらず良い。 [DVD(字幕)] 6点(2006-07-08 02:53:41) |