1. ビヨンド・ユートピア 脱北
《ネタバレ》 人が命からがらなのにひどい言い方かもしれないが、思ったほどには面白くない。80のばあちゃんと女の子2人連れてのジャングルも超える脱北行なワケだから、どんな凄まじいスペクタクルかと思えば、想像できる程度にしかアドベンチャーじゃない。正しい支援牧師と可哀そうな脱北者という筋一辺倒で、本当はこちら側ももっとしたたかでなければいけないはずだが、と。今後の脱北活動を考えれば、明らかにできないことがあるのは承知はするが、でもせめて、なぜここにカメラが入ることができて、そこでどんな出演者との間に交渉があったのか、なども映像として組み込んでいけば、よりリアルに近づくのではないか?いやいや本作は実際の場面を使ったものであり、リアルな映像なんだけど、ホントにこんなもんなのかなあって思っちゃうんですよね。我ながら、最後まで人でなしです [映画館(字幕)] 5点(2024-01-28 00:06:19) |
2. ひみつの花園
《ネタバレ》 ただただ可笑しかったという記憶のみをたよりに、ほとんど忘れてしまったので再見。人形にスタントさせていたのは覚えてたけど、あらためて一つの発明ではないかと思います。周囲を振り回しながら、猪突猛進で目的に向かって進む彼女ですが、最後、計測機器がお亡くなりになって万策尽きたかと思われるところから、しかし五感で目的地がわかるというところがうまいと思いました。そういうもんだよ。こういう人は、なんかピンとくるんだよ。 [DVD(邦画)] 8点(2023-10-29 12:27:46) |
3. 非常宣言
《ネタバレ》 予告編を見たときには、「日本列島七曲がり」(筒井康隆)を思い出しましたが、そんなドタバタコメディではなく、力ずくでゴリゴリと面白い。あんまりこういうアングルで見たことなかったようなシーンが多い(カーチェイス中に事故って横転する車内の様子、きりもみ状態で墜落する飛行機の中の様子とか)。緩急がないとも言えるが、直球派。劇画調のおもしろさなんですよ。ラストであのシーンを見せるのも好き。オラはよかったなあ。 [DVD(字幕)] 8点(2023-06-19 17:10:40)(良:1票) |
4. ヒトラーのための虐殺会議〈TVM〉
《ネタバレ》 原題はDie Wannseekonferenz(ヴァンゼー会議)、英題はTHE CONFERENCE(会議)。硬派なタイトルにふさわしく、登場人物に激しく感情を高ぶらせることなく、ごく淡々と会議は進んで行きます。■ただ正直言って、自分がちゃんと理解できたか心許ない。この会議のあとに行われたことを思えば、それを決定した会議がこんなビジネスライクで事務的でいいのかという怖さはあるもの、会議参加者のうちアイヒマンくらいしか知らないワタシは、本当の怖さが分かっていないような気がする。視聴後、ニュルンベルク法のことをちょっと調べて、ああそうであったかと思うような次第。■おなじヴァンゼー会議を扱った「謀議(2001)」を見てみたい。そしていつかまた、本作をもう一度観てみたい。【追記】①邦題は、扇情的すぎてカッコ悪い。②上司にかわいがられつつ、秘書の女性に食べ物を運んでやりながら、はにかみつつもテキパキと「ユダヤ人問題の最終解決」にむけた仕事をするアイヒマンはやっぱり怖いよ。 [DVD(字幕)] 6点(2023-06-11 08:59:03) |
5. 引っ越し大名!
《ネタバレ》 内気な主人公がガールフレンドの応援を得ながら、持ち前の人柄の良さを武器に成長していく、っていう今までざんざん見てきたストーリーなワケですよ。ベーシックなフォーマットが嫌いなワケじゃないんだけど、ちょくちょく気になるシーンがある。■引っ越し奉行に抜擢された当初の春之介がとても2ヶ月で仕事を仕上げられる感じがしない。それだけで、ああ、例の(前記)フォーマットなのだな、と覚悟する(先が見える)くらい。■本を焼くのが考えられない。情報過多の、現代の引っ越しなら、資料・書物のダウンサイズは大事だと思いますが、江戸時代の引っ越しで、他の事物と同様に本(情報や知恵)を扱うのは蛮行に見える。■「百姓になる」ことの扱いが大袈裟すぎる。農業は単に職業のひとつ(当時であれば、なおさら)。■あれだけリストラして、(一応逡巡もあったが)簡単に於蘭をお嫁にして連れて行くか。■武士の子が、今時のこまっしゃくれた坊主のよう。■家宝の薙刀がどうしても武器として弱そう、など。ここがおもしろポイントなんだろうなというのはわかるんだけど、それらがどうにも雑な感じがしてなりません。□星野源氏の結婚祝いとして視聴しました(え、そうだったの?)。【追記240728】初見以降、すっと本を焼いたシーンが頭からはなれません。「大丈夫です。燃やしたものは、全て頭に入れました」って、主人公のセリフがなお罪深い。そういうことではないだろう。この主人公なら、必ずどこかに寄贈することを考えたはずだが、なぜ焼いてしまう展開にしたのか。すごくいやだ。4→1点。 [インターネット(邦画)] 1点(2021-05-21 23:14:49) |
6. PMCザ・バンカー
《ネタバレ》 なんとも乱暴な映画だったと思いますね。アメリカの大統領選挙の行方を変えるために、北朝鮮の最高指導者を生きたまま奪取する。しかも、その影には中国がいる、ってなあ。マジンガーZ対鋼鉄ジークのような豪華さだ。その話の核になるチーム(キング奪取)をコントロールする隊長が、くわえタバコで仕事に取りかかったときには、この隊長には期待すまいと思ったものです。仲間を見捨てないことが話の主軸になるのかと思いましたが、チーム全滅ではないですか(この辺、予告編が罪深い)。ハリウッド映画みたいなんだけど、韓国映画にはそういうの求めてないんだけどなあ。コマ割りが面白い映画だったと思いますが、なんかゲームみたいとも思ったり。北朝鮮の最高指導者・キングはまるで本作中、活躍あるいは悪役の場がないのですね。デリケートな存在なのだとあらためて思いました。5点。 [DVD(字幕)] 5点(2020-09-22 07:45:43) |
7. ピラニア 3D
《ネタバレ》 ホラーとか、パニック映画とかではなくて、グロで、エロ要素もあって、コメディでって、言うなれば「バラエティ映画」とでもいうもんじゃないでしょうか。だから、見ていた頃には面白がってたんですけど、見終わってこうしてコメントを書く頃には、もう眉を潜めたくもなるんですよ。観客がどうせこういうもん見たいんだろって、割り切って作っている清々しさに6点です。 [インターネット(字幕)] 6点(2020-01-31 20:54:11) |
8. ビューティフル・マインド
《ネタバレ》 途中までは、いくら天才数学者だといっても、これで暗号解読なんてトンデモ映画だぞ、と思って見ていたものです。話が転調してからも、奥さんが見つけ出した封筒の束を見るまでは、えっどっちなのって思ってました。病んでる数学者役がピッタリのラッセル・クロウ。目つきがぴったりなんだ。実話ベース。見るのがきつい映画でしたので、終幕の幸せの結末にホッとしました。ペンのシーン、よかった。【追記】タイトルは原作本のタイトルのようですが、精神疾患の人のこころを、美しいものといっているなら、なにかやっぱり違っているような気はするよ。 [インターネット(字幕)] 7点(2019-10-27 22:06:30) |
9. ヒメアノ~ル
《ネタバレ》 幸福の絶頂から、この先は真っ逆さまにおちていきますんでと言わんばかりに、物語ちょうど折り返し地点で登場する不穏なオープニングタイトルは確かにかっこいい。実は森田がメインで、岡田とユカは狂言回し。いい年こいてオマエはと浴びせられるのを覚悟で、本作は虐げられたものの絶望のお話とワタシは言いたい。だから終幕間際で日和っちゃったのが惜しい。最後まで、容赦なく躊躇なくいって欲しかったと思っているオレは、いま、あんまり良くないかもしれない。 [DVD(邦画)] 7点(2016-12-02 23:28:36) |
10. ヒューゴの不思議な発明
《ネタバレ》 ジョルジュ・メリエスをちゃんと観たい。新しい鉱脈の可能性を教えてくれたところはよかったです。ヒューゴったら、もっと不思議な発明品でドキドキさせてくれると思ったのに、なんか口ほどにもないヤツだったなあって。いえ、それはヒューゴのせいじゃありません。邦題が悪い。 [DVD(字幕)] 3点(2016-05-05 17:03:11)(良:1票) |
11. 必死の逃亡者
《ネタバレ》 立てこもりの最中に娘をデートに出す犯人側の対応は脇が甘いのか、現実路線なのか。ゆるい犯人の対応を、最悪の状況を回避すべく、被害者である父親が幇助しつつ物語が進む。妙な味わいな映画だったと思います。本作の中心人物は、やっぱりお父さんですね。まったく、瞬きしてないんじゃないかというくらい気合いの入りまくってました。ハンフリー・ボガートを売りにせざるを得なかったと思いますので、犯人視点の邦題は当時としてはやむを得なかったのだろうと思います。が、今となってはヤスいタイトル、もったいないよなぁ。もう少し、たくさんの人に観てもらいたいです。 [DVD(字幕)] 8点(2016-03-12 17:44:11) |
12. ピクセル(2015)
《ネタバレ》 極めて質の高い悪ふざけですね。1分間に1つはギャグが入ってきます。マイフェイバリットは「オバマの次に好きな大統領です」。だから映画と言うより、ものスゴくお金のかかったコント。だとしても、これは、大好きだ。Tears For Fears のくだりでは鳥肌が立ちました。 [DVD(字幕)] 9点(2016-02-21 13:59:07) |
13. HERO(2015)
《ネタバレ》 これは、いいんじゃないか。結果的に、気持ちいい一本です。あまたのTVドラマの映画版のように、レンタル店で借りて観るドラマのファンをターゲットにしているワケです。観ている間、キムタクの劣化に時間の流れの残酷さを嘆いたり、年取っても分別が身につかない久利生検事にイライラしたり(たくさんの人の計らいで大使館に入るなら、ネクタイくらいして行けよ)。これはこのシリーズ、辞めどきが来ているなと思いましたよ。そしてラスト近く、雨宮とのシーン。あー、最善の引き際を逸したかにおもいました。が、最後のくだり。あれで満足しないんだ。性懲りもないんだな。いいじゃないですか。無分別な中年男。それなら、いっそすがすがしい。次回作も観たいですよ。 [DVD(邦画)] 8点(2016-02-11 16:29:51) |
14. 非情の罠
《ネタバレ》 行き当たりばったりとみるのか、悪夢のようなと評価するのか。ここは、好意的に後者で考えたい。たぶん、「父と姉と義兄の話」も作り話。デービーの出発に間に合わなかったと思わせる汽笛の音がニクい演出。あーあ、間に合っちまった。ワタシは、もう一幕悪夢が始まると思わせる最後のキスは、Killer's Kissであり、非情の罠だったかと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2016-02-06 19:25:24) |
15. ヒックとドラゴン2
《ネタバレ》 お話自体は王道的というか、古典的というか、むしろ伝統芸能的といってもいいくらいクラシックなお話。ただ、ドラゴンに乗っているがごとくダイナミックで躍動感のある映像が魅力。だから、これを日本では劇場未公開というのは、どんなチカラ関係があるのか知りませんが、もったいないことです。 [DVD(字幕)] 5点(2015-07-26 16:17:19) |
16. 百円の恋
《ネタバレ》 かく言うワタクシメも「好きじゃねえんだよなあ、一生懸命なヤツ見んの」っていうゲス野郎です。だから、前半の方のつげ義春的というか、業田良家的な世界の方が好きだったな、後半カッコよくなってからよりもさ、とかね。あ、この控え室からリングまでの間をじっくり見せるシーンはいいな、一子にとっては試合に出られたことがピークだからね、むしろ試合シーン全カットでもいいかもとかね。後ろ向きなことを考えながら見ていましたが。しかし。い~い試合じゃないですか。「負けてしかるべき展開であるが、しかしそれはともかく勝て!」と力が入りましたもん。これは、いいぞ。 [DVD(邦画)] 9点(2015-07-11 22:01:35)(良:1票) |
17. ヒックとドラゴン
《ネタバレ》 息子を信じたい父親の気持ちとリーダーとして取るべき行動のジレンマ。息子を信じ切れなかった無念。あえて、族長ストイックの物語としてとらえたい。 [DVD(吹替)] 9点(2015-05-16 19:36:12) |
18. ひゃくはち
《ネタバレ》 いい。まず、これどうやって撮ったんだろうと思うのは、野球のシーンがさりげなく、強いチームのそれらしく見えること。野球の上手い児を役者にしたのか、役者を徹底的にしごいたのか。1年立花のフルスイングしたあと手応えを確認する様。夜中のトスバッティング。ノブを迎えにいくシーンでの雅人の芯ブレのない走り、などなど。手抜きなし。森監督はサンダーのような人か。すごいぞ。こういうのが面白くないわけがないんだ。本筋について。常勝校の野球部員の生活は、修行僧のよう。煩悩に振り回されつつも、目の前の精進にひた走る。「最後の夏までやり遂げてからだったら、答えられるかも知れない」。眩しすぎる。最後のアレは、全国高校野球部そこかしこで、ささやかれているネタのような気がする。伝令ギャグ。練習が裏切らなかったことに、ワタシは血圧が上がってポーッとなる。オレもがんばろう、と一人ごちる。 [DVD(邦画)] 10点(2014-11-15 07:37:03)(良:1票) |
19. ビッグ
《ネタバレ》 12歳の少年がトム・ハンクスの躰をもつって話なら、もう後は推して知るべしってモノ。だから何か文句があるなら、それなら観るなというハナシだと思いますが、それでもちょっと残念だと思うことがある。物語中で13歳の誕生日を迎える主人公。13歳ったら、あんなに子供子供していなくって、ある程度はいろんなこと分かってますよ。ラッキーに恵まれてよいポジションを得ることができたなら、子供の感性なんてモンだけに頼らずに、戦略的に仕事をやり遂げた喜びを勝ち取る成長譚などもあって良かったのじゃないか。スーザンとの関係においても、背伸びしたいのだけれどどうしたらいいのか分からないもどかしさみたいなものが欲しかった。いや、そんな御託を並べるような映画じゃないとは思いますけど。だんだんうちに帰ろうという気持ちになっていくシーン(子供が2人で野球の練習をしてるのを眺めているところ)、良かったです。 [DVD(字幕)] 5点(2014-02-23 16:43:02) |
20. ヒロシマナガサキ
「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」、「未知への飛行」。本作を触れると、これらの高評価2作品がとてもじゃないが観られなくなります。少しでも早く平均点ベストランキングで肩を並べて欲しくてこの点です。みなさん、どうか観てレビューしてください。 [DVD(吹替)] 9点(2013-07-11 21:48:33) |