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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 お世話になっております。
只今『真・女神転生VV』攻略中のため新規投稿お休みしております。

2024.6.28


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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21.  プラネット・テラー in グラインドハウス 《ネタバレ》 
先行して『デス・プルーフ』を鑑賞。たしかに2本立てで上映したら、マッチするような作品でした。内容に言及したい部分はありませんが、個人的には『デス~』より本作の方が楽しめました。片足マシンガンのビジュアルがイかしてる。サイコガン世代にはたまらないです。ただ、ウリの片足マシンガンが終盤にならないと出て来ないのはもったいないです。物語の構成としては品がありますが、本作には要らないかも。これでもかってくらい下品なドンパチが沢山観たい。
[DVD(字幕)] 6点(2008-10-06 21:41:48)
22.  腑抜けども、悲しみの愛を見せろ 《ネタバレ》 
劇場公開前日の某テレビ番組で披露されていたエピソードが思い出されます。監督から「(最初の演技よりも)2割気だるい感じで」と指示されて演技したサトエリ。少々やり過ぎだったらしく「今度は8割元気な感じで」と言われたところ、「じゃあ最初のでいいじゃん」と思ったそうです。サトエリがどういう女優なのかよく分かる。そもそも澄伽という役、よほど演技力に自信がないと務まらないと思う。というか恥ずかしくて出来ない。サトエリが自身を丸写しにしたような(大変失礼)この役を引き受けた時点で、本作の成功は約束されたと思います。人間の嫌な面全開のストーリー。みんな不器用なのでしょう。でも愛おしいと感じないのは、バカじゃないから。超自己中心主義、悲劇のヒロインからの開き直り、人生から目を逸らし続けること。どれも苦難を乗り越えるためのテクニックです。サトエリ、妹ちゃん、永作。タイプは違えど、みんな生きる術を心得ています。一人不器用なうえにバカだった永瀬が死んだのは、至極当然の結果。かくも人生は厳しい。傍からみたら惨めだろうと情けなかろうと、最終的に生き残った者が勝ち。泥だらけであどけなく眠るサトエリは、紛れもなく勝者だと思いました。でも共感はしませんが。追伸。サトエリ絡みの投稿はいつもこんな論調になってしまい、誠にすいません。もしかしたら、自分はサトエリが好きなのかもしれませんね。好きな子には意地悪する、みたいな。
[DVD(邦画)] 8点(2008-07-10 19:22:50)
23.  ファンタスティック・フォー:銀河の危機
脚本は前作に劣るかもしれない。結局なんだったの?というオチ。でも自分は前作より遥かに楽しめました。しょーもない痴話げんかと地球規模の危機とが同一レベルで語られるアメコミの真骨頂を味わいました。空中戦主体のアクションも見応えあり。ジェシカ・アルバも相変わらずカワイイし、コレはコレでいいんじゃないかと。だんだんこのノリに付いて行けるようになってきたみたい。
[DVD(字幕)] 6点(2008-04-07 21:37:28)
24.  ブラック・スネーク・モーン 《ネタバレ》 
『完全なる飼育』のアメリカバージョンかと思いきや全然違いました。主人公が少女を監禁したのは、彼女のセックス依存症を克服させるため。さしずめ滞在型カウンセリングプログラムといったところでしょうか。とは言いつつ、若いおなごを鎖で縛り付けるのはやっぱり尋常じゃない。目的が善ならば、手段は問わないなんて理屈は通りません。このまま主人公が少女を監禁し続けたならば、多くの観客は眉を顰めたはずです。ですから早々に秘密がばれ、彼女自らが主人公を頼る展開にしたのは正解だったと思います。少女を戒めた鎖は、彼女の心の拠所として身の内に根付いた様子。荒療治にも意味はあったようです。病気克服の道程はまだまだ始まったばかりですが、立ち直るキッカケを少女とその夫は掴みました。ただ気になるのは、主人公の心の問題が解決していないこと。彼が少女を監禁したのは、100%善意から出た発想ではありません。彼もまた心に闇を抱えていた。彼は少女に別れた妻の姿を重ね合わせ、自分の理想とする女性像に“調教”しようとした。結果的にプラスに作用したからいいようなものの、一歩間違えば2人とも破滅する可能性がありました。この大問題をスルーしてハッピーエンドと言われてもしっくりしない。後妻が見つかったからOKという話ではありません。主人公の言い分を聞く限りでは、別れた妻に非があるように思えます。でもそれを鵜呑みにしていいのか。主人公の心の闇にも言及した上で、道標を示すようなエンディングだったら良かったと思いました。
[DVD(字幕)] 7点(2008-03-27 19:29:20)(良:1票)
25.  フォーン・ブース 《ネタバレ》 
興味を惹き付けるシチュエーションと、テンポ良く進む物語。あれよあれよという間に事件に引き込まれていきます。ただ、冷静になってみると結構粗い。パッと見はイイけど、結構安普請だったりします。蜘蛛の糸に絡み取られていくような恐怖を感じたいところですが、そうでもない。何度でも電話を切るチャンスがありました。自分なら絶対切っている。そう思えるということは、ご都合主義があるということ。銃で狙われていることが判明する前の段階で、もう一つ主人公が電話を切れない仕掛けが欲しいと思いました。生還の方法もあっけない。真犯人の大オチに至っては、オマケみたいなもの。伏線が無いから驚きもない。脚本はまだ練り込めたと思います。ただ、サラッと楽しむ分には十分な出来です。
[DVD(字幕)] 6点(2008-03-14 22:44:17)(良:1票)
26.  フォーガットン
「母子愛」と「逆バンジー」だけで押し切った印象です。凄い力技。個人的には説明過多よりは足りないくらいの方が好みです。想像する楽しみがあるので。しかし全く無いのも違う気がします。この手法を省略の美学と取るか、単なる手抜きと取るかは、あなた次第です!(スティーブン・セキルバーグ風)
[DVD(字幕)] 5点(2008-03-01 19:00:08)
27.  プレスリー VS ミイラ男 《ネタバレ》 
「面白いか?」と問われれば、胸を張って「ツマラナイ」と言える。でも「好きか嫌いか?」と尋ねられたら、「好きだ!」と思わず叫んでしまう。そんな作品でした。主人公は、“生きていたキング”ことプレスリー。その相棒はケネディを自称する黒人。相対するは、“古代エジプトの王様”。爺さん連合VSミイラ男。全員がキングだし、みんな棺桶に足を突っ込んでいる。このシチュエーションがたまらない。歩くのもままならない主人公。当然、アクションは控えめです。クライマックスの対決もグダグダ感タップリ。でも何か憎めない。爺さんが一所懸命に戦っているから応援したくなる。誰からも褒められず感謝もされない孤独な戦い。でも充実していたと思う。人生最後の達成感。それがあれば悪くない。
[DVD(字幕)] 6点(2008-01-24 19:09:50)
28.  ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月 《ネタバレ》 
マークとブリジットの愛の強さが明確なので、2人を襲うピンチがショボく見えてしまうのが難点。それに、ほとんどブリジットのひとり相撲。また“異国での投獄”というシチュエーションはかなり強引に感じました。観客と等身大のヒロイン像が魅力の作品。身近なエピソードの方が笑い易くていいかも。ところで、ブリジットの体重増について。前作は“ぽっちゃり”レベルでしたが、本作ではしっかりおデブの領域。「ありのままの君が好き」という言葉を鵜呑みにした結果です。ここで問題。マークは彼女の巨大化をどう考えているのか?①ルックスは全く気にならないね。彼女の内面に惚れたんだ。②むしろ大歓迎。デブ専ですから。③ストライクゾーンから少し外れたけど、まあOKでしょう。①か②ならノープロブレムです。本当にイイ人を見つけたと思う。もし③のケースだったら要注意。普通の男が口にする「ありのままの君が好き」とか「飾らない君でいて」系の口触りの良い台詞は、寝言かウソか勘違い。本気にすると痛い目に合う可能性大です。そこは見極めないといけない。親子の愛と男女の愛は別物。無償の愛は尊いけれど、努力を伴う愛には価値がある。彼女がその事を理解していると感じられたら、ハッピーエンドに素直に喜べたと思います。
[DVD(字幕)] 5点(2007-12-28 18:57:24)(良:2票)
29.  ブリジット・ジョーンズの日記 《ネタバレ》 
周りの人たちは彼女に諭します。「もう時間が無いのよ」と。チクタクチクタク時計の針真似。デリカシーを欠いています。というかバカなのでしょう。ただ、言っていることは間違いではありません。主人公は30代前半。もし出産を望むなら、そろそろ本腰を入れなくてはヤバイのは事実。彼女自身がその事を一番承知しています。だから禁酒・禁煙・ダイエット。自分を磨く必要性を感じています。感じてはいるけど、そう簡単には行きません。彼女を「努力が足りない」と切り捨てるのは簡単なこと。だけど、みんなが立派なわけじゃありません。努力が空回りすることだってよくあります。彼女の境遇に、そして性格に親近感を覚えるのは自分もダメ人間な証拠でしょう。本来ブリジットは賑やかしの脇役か、エキストラ程度のキャラ。だけど『自分自身』という物語では、誰もが主役に違いありません。人の数だけ物語があります。勿論ラブストーリーだってそう。少々浮世離れした展開ではありましたが、こんなドラマがあっても構わないと思いました。ただ、個人的にはもうちょっとヒロインに頑張って欲しかったというのが本音です。タナボタ的に幸せが転がり込んできたのがちょっと不満(もっとも、努力が報われるとは限らないところが、恋愛の妙ではありますが。)文字通り「果報は寝て待て」で得た幸せ。そういうパターンもあるでしょうが、極めてレアなケースかと。真似せぬが吉だと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2007-12-25 19:16:53)(良:1票)
30.  フリージア 《ネタバレ》 
「敵討ち法」に惹かれて鑑賞することに。犯罪被害者が加害者に合法的に復讐することが認められている社会。それも一方的な制裁ではなく反撃(返り討ち)もアリだという。まさに江戸時代の仇討ちが現代に蘇ったという設定。被害者、加害者、助太刀、その仇討ちに関わる全ての人のドロドロ、葛藤などが見られるものと期待しました。ところが本作の焦点はそこにはなかった。冒頭のエピソード“フェンリル計画”の被害者である2人。心を凍てつかせてしまった2人が、感情を取り戻していく物語。フリーズ爆弾でフリーズしてしまった心。だからフリージアなのかな?いずれにしても、敵討ち法はあんまり関係なかった。これにはガックリ。“心が無い殺人者”という設定なら、ただの殺し屋で構わない。実際、メインのVS西島については合法ではありません。せっかく面白い設定なのだから、活かさないと。どのキャストの感情も分かりづらく、感情移入しそびれました。それなりにスタイリッシュ。でも自分の心を捉える「何か」はありませんでした。
[DVD(邦画)] 5点(2007-12-13 18:18:10)
31.  ファイナル・デッドコースター 《ネタバレ》 
殺しのピタゴラ度は、まずまず。予兆が写真に表れているというアイデアは良かったと思います。写りこんでいるアイテムや事象が何の暗示なのか。その辺のこじつけ具合が面白かった。ただ前作にはあった“生還要件”が本作では消えていたのが残念。個人的な好みで言えば前2作より劣るという印象です。というか同アイデアで3作はキツイ。流石に飽きてきます。どうせなら前作までの設定を逆手にとって、実は人間の殺人鬼がウラにはいた!みたいなオチでも面白かったかと。
[DVD(字幕)] 6点(2007-11-18 19:58:36)(良:2票)
32.  復讐者に憐れみを 《ネタバレ》 
本作には2人の主人公がいます。ともに復讐者であり、復讐される者でもある。彼らに感情移入し、憐れむことができるのか。聾唖者の青年(緑髪)の境遇には同情する。彼が闇の臓器売買人に対して復讐するのは理解できる。でもそれ以上に彼の犯した罪は重い。子供を死なせてしまったのは、100%彼のミスです。彼が殺したのも同然。彼は復讐されて然るべきです。ですから憐れむ余地はない。では、子供を無くした父親のほうはどうか。警察に怨恨の可能性を聞かれ、「自分は真面目に生きてきたつもり」と話します。踏みつけきた人間の痛みを、気に留めていないということ。その姿勢には眉をひそめます。でも誘拐はそれに見合った罰ではない。彼が復讐に走るのは理解できます。娘の命を奪った奴らは、みな苦しんで死ねばいい。そう思うのは当然です。しかし復讐が成されても、娘が帰ってくるわけではありません。より深い傷を心に負う。だから復讐は悲しい。ですから、本作の着地点は甘いと思います。ソン・ガンホを殺してしまっては意味がない。あれでは彼に赦しを与えているようなもの。彼にはあの刺客4人を返り討ちにして欲しかった。復讐連鎖のテーマにも沿うし、復讐の虚しさもより強く打ち出せたと思います。人を殺めた事実に苛まれて生きていくほうが、よほど辛い。自分は生きている人を憐れみます。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-29 19:01:25)(良:2票)
33.  ファム・ファタール(2002) 《ネタバレ》 
こういう味わいの作品は以外と少ないと思いました。いわゆる“アレオチ”では片付けられない。やり直しともいえる2度目の人生。主人公とその共犯者が難を逃れたのは、ある奇跡が起こったから。トラックの運転手に渡したペンダント、アタッシュケース、そしてカメラのレンズ。キーアイテムがフル活用されています。ここで重要なのは、その連鎖がまったくもって“しょぼい”こと。ただの光の反射ですもん。なのに、何故か感心してしまう。それは、ラストカットが美しいから。一枚の画の力で感動を“ねじ込まれる”ような感覚を覚えました。よく考えるとハッピーエンドとは言い難い。しかし何やら清々しいから不思議です。トラック運転手のおじさんは誠にお気の毒でした。主人公と共犯者がまんまと逃げ切ってしまうのも、本来であれば腑に落ちないはず。しかし主人公は、悪は悪でも極悪じゃない。そのあたりの描写は丁寧です。人を殺めたかどうかは、天と地ほどの差があるということ。ソックリさんの命を助け、(結果的に)善行を選択した主人公に幸運が訪れないほうが、スッキリしません。だからこの結末で納得できる。いい感じにキツネにつままれたようなお話でした。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-16 17:44:31)(良:1票)
34.  プラダを着た悪魔 《ネタバレ》 
自分はファッションに興味がありません。ミランダほど強烈な上司の下に付いたこともありません。でも琴線がうずくのです。社会人1年生の頃を思い出します。今から考えると信じられないくらいに青かったと思います。使えない、本当にダメダメな新人でした。でもプライドだけは一人前だったりするです。だから仕事はつまらないし、辛いし、頭にくるのです。最初の頃のアンディと同じ。とくに彼女の場合は、ファッション業界に興味が無かったから尚更でしょう。自分の価値観の範疇の外。角界に例えると分かり易い(かな?)。例えばアメリカ人の新弟子。「OH!フンドシなんてナンセンス。」「チョンマゲカッコ悪いネ。」「股割りナンテ痛いだけヨ。」こんな事を言ったら、多分とっても“カワイがられる”でしょう。でもどちらに非があるかは一目瞭然です。世の中には理不尽な事がいっぱいあります。腑に落ちない事だらけ。でも観方を変えると、受け取り方も変わるのです。もしかしたら、自分が知らないだけで、意味があるのかもしれないのに。よしんば、本当に無駄な仕事だったとしても、一生懸命やれば充実感はあるでしょう。個々のマイナスを避けるよりも、トータルでプラスになればOK。それが生まれ変わった主人公の姿だった気がします。ただ、彼女は気付いてしまいました。大成する素質はあったのに、横綱の生き方に魅力を感じなくなってしまいました。大横綱も理事長になったら、あの体たらく(失礼)。寂しい。虚しい。自分には違う生き方が合っていると気付いてしまいました。どちらが良いか、悪いかの話ではありません。彼女は彼女の選んだ道を歩いていくのです。ちなみに関取になれずに廃業した元力士は、どんな業種でも潰しが効くそうです。“忍耐”“努力”なんて最近では流行らない言葉。でも大切なことは、いつの世も変わりません。頑張った人には、頑張っただけの報いがあると信じたいです。最後はちょっと泣けました。
[DVD(字幕)] 8点(2007-09-13 18:09:57)(良:2票)
35.  ファイナル・カット(2004) 《ネタバレ》 
主人公の暗い過去。人を殺めてしまった負の記憶。悪い方向へ記憶を改ざんしていたことに驚きました。自分の常職ではそんな事はあり得ない。記憶は常に自己に都合の良い方向へ改ざんするものだと思っていました。特に、本件のように人の生死に関わるものなら尚更。でもその逆パターンがあってもおかしくない。罪の意識から逃れる手段としては、その行為を正当化あるいは軽減させるのが、やはり一般的だと思います。罪の意識を弱めるために。でも彼の心はそれを許さなかった。それだけ倫理規範が強い子どもと言えます。逃げてしまったのは自身の非。罪の意識がある者にとって、それ相当の罰が与えられないのは耐え難いこと。彼は罰を受けたかった。それが負の方向への記憶の改ざんに繋がった。現実の罪以上の罰を受けることで、彼の心は赦しを請うたのだと思います。 (注)本当にメガネ君が死んでいないことは、彼が一番知っています。だから自責の念に苛まれて心を病むには至らない。それでは本末転倒だから。これも自己防衛の一つのかたち。興味深い事例です。 一見、“記憶はあいまいだ”という単純な結論ながら、含むところは深いと思います。惜しいのは、ゾーイにまつわる社会の設定が甘すぎること。この技術では社会が容認するとは思えない。しかし、“記憶の保存”に甘美な魅力があるのは間違いない。なぜなら“記憶”は生きていた証そのものだから。現実に、証を残せる人間はほとんどいません。偉大な芸術家や政治家等、後世に名を残すことが出来る偉人はほんの一握り。大多数は“生きていた”のかどうか問題にもされない。だから、証を残すために子をつくるのかもしれません。もしお金で“証”が手に入るなら(それも都合のいい証なら)、幾らお金を出しても惜しくはない。そういう発想へ行き着くのは不自然ではないと感じました。ですから設定は甘くても、着想は悪くないと思います。編集機械の名前が“ギロチン”というのは、あまりに皮肉。まさしく、死後その人生の意義を裁かれるよう。個人的には、やっぱりゾーイはいらないです。この世に証ばかりが溢れかえったら、それはそれでうっとおしい。ゾーイ作品が映しだされていた、あるお墓。誰も見ていないのに。あれは流石にみっともない、というか哀れです。誰の記憶にも残らずキレイにこの世からおさらばしたい。一般庶民の言い訳ではなく、そう思います。
[DVD(字幕)] 6点(2007-08-23 18:19:46)
36.  武士の一分 《ネタバレ》 
個人的に危惧していた木村拓哉の演技は悪くなかった。殺陣もいい。壇れいの清楚な雰囲気も素晴らしい。総じて悪い部分は見当たりません。結末もハッピーエンドだし良かった良かった。ただ、前2作に比べると圧倒的に厚みが足りない気がする。それは心情が1色で表現されているから。例えば木村。根底にあるのは妻、坂東、そして己に対する憤り。渦巻く感情のせめぎあい、葛藤が感じられません。壇れいにしても、感じられるのは後悔の念ばかり。その結果、本作の見所は木村と坂東の果し合いに絞られています。むしろ決闘に行くまでの心情の描写がメインであった、前2作との大きな違いです。木村は最初から死を覚悟している。いや正確には、視力を失った時点で“武士として”既に死んでいる。一分は、彼に残された矜持。勝ち負け(生死)はもはや関係ない。立ち会うこと自体に意味がある。当時の倫理観をもってすれば、それは当然のことでしょう。彼の選択がオカシイとは思いません。ただし、山田監督が描いてきた時代劇は、そういうものではなかったはず。主人公に義務付けられていたのは、生きること。生きなくてはならないから、切ない。そこに観客は自身を重ねて、共感してきたのだと思います。本作にある共感は、いわば可哀想レベル。そこから更に踏み込んだ部分に価値がある。作品の出来は標準以上だとは思いますが、自分にはキレイすぎました。
[DVD(邦画)] 6点(2007-07-14 18:13:27)(良:1票)
37.  ファイナル・デスティネーション 《ネタバレ》 
娯楽ホラー。某国営放送の子供向け番組『ピタゴ○スイッチ』を彷彿とさせる死の仕掛け(死のデザイン)が見ものです。その徹底した悪ノリぶりが好き。コレ系に付きものの殺人鬼が姿を見せないのもいい。概念としての“死神”が、その存在を匂わせるだけ。多少物足りなくもあります。逃げ応えがないし、どうすれば助かるのかもよく分からないから。でも死とは本来そういうもの。誰もが気付かないうちに、死神デザインの死の仕掛けに組み込まれている。そう考えるとゾっとします。天災に巻き込まれるのか、はたまた事故か。さしずめ自分の場合はメタボリックですかね(苦笑&冷汗)。
[DVD(字幕)] 7点(2007-05-29 18:06:49)
38.  ブレイブストーリー 《ネタバレ》 
使い古したファンタジーの世界観にベタな冒険譚。薄っぺらいし、安っぽい。ヴィジョンへすんなりと足を踏み入れたこと。また内なる自分との戦いがあることから、異界の物語は全てワタルの心の世界との解釈が妥当かもしれません。少年の心の成長をRPG風に描き出したと。仮にそうであっても芳しくない印象は変わりません。そこで、です。原作未読であることを逆手にとって、自分勝手な解釈を試みてみます。まず気になるのは、主人公がヴィジョンに来た目的です。彼の願いは、“お母さんを助けて”というもの。母想いの良い子です。でも何故“家族みんなで暮らしたい”ではないのでしょう。次にミツルについて。彼は一家心中で家族を失っています。その時“母親の知人の男性”も心中に巻き込まれたとのニュースが。知人の男性?つまり母親の愛人と推測されます。不倫が最悪の事態を引き起こした。家庭を壊した男に天罰が下ったのです。そして謎の少女。序盤から主人公の意識に語りかけます。ヒントを与え、彼の進む道を気遣います。その正体は大きな蛙。「あなたのために、こんなにもしてあげたのに」という台詞。この口調、耳にしたことはないでしょうか。それに何故“蛙”なのか。そういえば、蛙の飲み込んだ先がフィールドでした。蛙の特徴は変態するということ。おたまじゃくしが子供なら、カエルは親。そう、これらの事柄から導かれるのは、“謎の少女の正体はワタルの母親”。そして“ヴィジョンは彼女の心の世界”。母親が我が子を主人公にしたRPGを頭の中でやっている。離婚のショックと心の拠所が子供だけになったことが引き金です。真の主人公はワタルの母。そう考えても、結構納得がいく。父親が出て行った直後の母親のリアクションは、現実を受け止めていなかったように見えました。RPGの設定が少々古臭いのは、母親の子供時代に流行したゲームだから。ワタルが大した困難にぶつからないのは親の願い。父親が悪く描かれるのも合点がいく。世界を統治するのが女神である理由も。ただワタルの出した答えは、母を助けないというものでした。母にとっては予想外だったかもしれません。でも子供は親の期待を裏切って成長していくもの。そして過去より未来を目指すもの。大きく姿を変えた勇者の剣はまるで翼のよう。もう飛び立つ準備は出来ました。本作は、親が子離れをする“勇気”の物語だった。こう考えるとちょっと面白いのでは。
[地上波(邦画)] 6点(2007-05-07 17:56:13)(良:2票)
39.  フライトプラン 《ネタバレ》 
食傷気味の妄想・夢オチ系で無かったことにまず一安心。主人公が娘の存在を確信してからは、スリリングで見応えがありました。“空飛ぶ密室”の特殊性は活かされていましたし、娘が誘拐された理由にも納得できました。ただ設定ゆえ仕方がないのですが、もう少し画にメリハリが欲しいと思いました。娘の居場所にも意外性が無かった。主人公のキャラ付けは、ややキツイ気がしました。“母は強し”というよりも“ジョディは強し”。普段は弱い人間が、娘のためになら強くなれるほうが好みです。あらぬ疑いをかけたアラブ人に、謝罪のひとつもないのは残念でした(最後にせっかくチャンスがあったのに!)。でもワンアイデアをコンパクトにまとめていて、観易かったです。自分の中ではスマッシュヒット。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-03-08 18:11:27)(良:1票)
40.  ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
良くも悪くも大味な作品でした。これをすんなり受け入れるには、原作既読であるか、あるいはアメコミというジャンルに対する正しい理解が必要だと思いました。自分は両方持ち合わせていないため、正直戸惑いました。メッセージとか物語の論理性などを求めてはいけない。ツッコミは入れるだけ野暮。とにかく楽しもうとする姿勢が大事だと思いました。ポップコーンとコーラを相棒に、隣りの客とハイタッチを交わしながら「イエ~イ」とやるくらいのノリが必要かと(気分的にはネ)。なお本作はあくまでプロローグですので、あるなら続編の方が面白くなりそうだと思いました。ちなみに個人的には、ジェシカ・アルバのナイスバディをもっと見たかった(おっさん目線でスミマセン)。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-01-12 19:20:10)
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