1. ブラックアダム
《ネタバレ》 原作ではシャザムの敵として出てくるようですが本作は完璧な悪というよりダークヒーローといった感じ。 「俺ヒーローなんて一言も言ってねーし!」という開き直りからヒーローだろうが敵だろうが「俺の前に立つ奴はみんなまずぶっ飛ばす。話はそれから聞いてやる」な姿勢が逆にすがすがしくてよかったです。 もともとロック様自体が超人みたいな人なので、そんな人が神の力持って暴れてるというのであればそれは面白い¥くないわけありません。 バイオ5のウェスカーみたいに高速移動からの敵を翻弄しながら倒す疾走感や、ヒーローチームも個性的な面々でとにかく見ていて楽しいですし、「その名前はもう古い」からの最後のタイトルバックがデデンと出るところは最高に格好いいです。 「この星で俺に勝てる奴はいない」って言われて「ですよねー(笑)」っていう説得力があるのは本当にすごいと思います。 とても楽しい作品でした。 [映画館(吹替)] 7点(2022-12-04 20:19:51)(良:1票) |
2. ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー
《ネタバレ》 前作の主人公だったチャドウィック・ボーズマンがなくなってしまったので大幅な路線変更があったとのこと。代役を立てずにここまで持ち直したのはさすがと言う感じです。 現実世界での喪失と映画内の出来事をうまくリンクさせつつ、前へ進むという意味や、最後の「継がれていくもの」と言った演出は良かったともいますし、その他にも、征服者と非征服者の関係、力を持つが故の責任という某蜘蛛男を王仏とさせるテーマなど色々盛り込まれていて長いながらもとても楽しく観られました。 ブラックパンサーって言ってる割に実際出てくるのなんて30分程度じゃんかよ!とかもっと暴れてよ!とか色々と物申したいこともありますが、「復活」時の出立、兄とはまた違ったしなやかさなどこちらもとても良かったですし、なんだかんだ最後まで楽しめたので自今回は7点ということで。 あとこれは映画とは関係ないのですが、今回自分はとある事情で吹替で観ていますが、今回も続投で堂々主役を演じた夏菜子ちゃんは前作以上に役にはまって非常にいい声の演技をしていたと思います。 [映画館(吹替)] 7点(2022-11-26 00:14:19)(良:1票) |
3. プロヴァンス物語/マルセルの夏
《ネタバレ》 1900年のフランス、少年マルセルのひと夏の出会いと別れ。 雄大な丘の景色は懐かしいようでいてとにかく綺麗。 少年リリとの出会いからが俄然面白くなってきて、夏休みの終わりからささやかな決意のくだりまで、ちょっぴり寂しくなる展開。 具体的に何が起こるとかそういうのではなく、観始めた最初はあまりのまっすぐさに、もう少しフランス映画の毒気があってもいいのかな、とか思いましたが、だんだんと愛おしさのほうが勝ってくる作品でした。多分、この季節感、この(少年の)年代だからこそ感じられるものなんだと思います。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-10-16 19:58:55) |
4. ブレット・トレイン
《ネタバレ》 予告編にあるような全編ノンストップアクション!というのを想像していたら実際はそれほど連続したアクション、というわけではありませんでしたが、例えば格闘戦中に挿入されるコメディ要素だとか、新幹線内使った攻防などはとても楽しかったです。 ストーリーにしても二転三転していて飽きませんし、真田広之のキャラクターも立っていてとても良かったです。 原作は日本の小説ということですが、ハリウッドでの映画化ということで、外人が「フジヤ〜マ!ハラキ〜リ!カミカ〜ゼ!バンザ〜イ!!」とか叫びながら作ってそうで、後半に行けば行くほど尋常じゃない被害ですがそれもひっくるめて楽しい作品でした。 [映画館(字幕)] 7点(2022-09-25 19:00:03)(良:1票) |
5. 冬物語
《ネタバレ》 ロメール作品には拗らせ女子が付き物ですがこれはちょっと自分には合いませんでした。 ただ冒頭とラストだけ観る分にはいい映画っぽくなってるので、そこだけはよかったです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2022-08-13 12:25:37) |
6. ファイブヘッド・ジョーズ<TVM>
《ネタバレ》 サメが襲ってくるかもしれないのに船の縁に無防備に立ってたり、あれだけ仲間が死んでるっていってながら結局海に出るんかーい!とか、そういうことを機にするとキリがないのはわかってるんです。そもそも頭が五つってありえねーだろ(笑)とか。 とまあ、そういう野暮なこと言わなければ、結構ちゃんと作ってあるなぁという印象でした。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2022-05-27 02:30:40) |
7. ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密
《ネタバレ》 ハリー・ポッターシリーズよりもちょっと複雑?1作目まではなんとなくもう少し能天気な作風かと思えば2さくめからどんどん後期ポッターシリーズのような暗ーい展開になってきて、さて3作目、ということで、完全初見お断りとなっています。 というかあの魔法フィールドでの戦いみたいなやつ説明されなきゃどういう状況なのかわからないって、、、 と、思いながら、ストーリーに関してはあんまりあんまり面白くないんじゃね?と思ってしまうのですが、とにかくマッツ・ミケルセンのイケオジグリンデルバルドの存在感抜群でそれだけで十分です!と思えてしまうほど、。終盤のダンブルドア対グリンデルバルドの戦いは時間こそ短いけどある意味至高の時間でした。 はじまりは唐突ですが終わりは一応(事態は収拾してないけど)キリ良く終わる感じなので、昨今の@終わったと見せかけてまだ続く気満々!」という歯切れの悪いものでなかったのもよかったです。 このシリーズもちゃんとラストまで完走してくれることを楽しみにしています。 [映画館(吹替)] 7点(2022-04-11 01:09:23) |
8. フロッグ
《ネタバレ》 これは当たりでした、冒頭というか前半はヘレディタリーなどのホラー映画か?と思えるようなテイストで怖いし、中盤以降の「実は家に人が潜んでいました〜!」で二重の驚き、そして普通に怖い。 色々な不可解な現象が実は、、、という伏線もうまく回収されていましたし。 と思っていると最後のオチで「なるほどそれであそこまで固執してたのか!」となる展開。そういうの考えて観直すと色々と「あそこはこういうことか」という2度発見があるとても面白い作品でした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-03-23 20:25:05) |
9. ファイナル・デッドブリッジ
《ネタバレ》 どうやら新作が公開ということらしいので5作目鑑賞。観ていないと思っていたら結構前に観ていたのいですが、相変わらず気合の入ったゴア描写はCG感があるとはいえ結構過激。 「死のピタゴラスイッチ」と比喩されるように「一体どうやったら思いつくんだ?」というのはもはや見もの。 毎回お決まりのパターンですが、劇中で「ずいぶん古い携帯使ってんな?」と思えば実はこれが1作目の冒頭に繋がるのは見事。そして最後のオチもまた見事(笑) 結局助からねーじゃん?な展開なのですが、毎回助かろうと右往左往する登場人物と、今回どんな死に方が用意されているんだ?というのを楽しむ作品ですし、終盤はちょっとしたサイコホラーチックにもなるので、そういう意味でもなかなか面白かったです。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-01-16 19:03:38) |
10. ブラックサイト
《ネタバレ》 観覧数によって死の時間が早まるというジグソウもびっくりの仕掛けを使った猟奇殺人事件、昨今のネット文化、物見高い、または怖いもの見たさ、より過激なものを求める傾向を良く捉えてるなと思います。 現に新聞やメディアも、印象的な見出し、過激な事件を補導してばかりというのも人の内包するそういった負の感情を理解してるからなのでしょう。 犯人も、そうしたネット文化の被害者、と描かれているので、胸糞悪い事件も幾分かは同情のしようがある気がしますが全然関係ない捜査官を殺してる時点でただの八つ当たりにしか見えないのはちょっと残念でした。 カメラワークだったりとか、緊張感のある捜査シーンなど、なかなか良かったなと思う反面、R15という割にはゴア描写にパンチが無かったのと、唐突すぎるラストにちょっと呆気に取られてしまったので、5点ということで。 まあ作り物なので、それをわかっていて残虐なものを楽しんでる方がよっぽど健全だと個人的には思います。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2021-12-09 04:38:07) |
11. 舞踏会の手帖
《ネタバレ》 夫に先立たれた未亡人がかつて初めての舞踏会で踊った男性たちを思い出しながら訪ね歩いていくって、勝手に彼らの生活をかき乱しているようにも見えてしまう本作。 ですが初っ端から「息子を失って以来時が止まってしまった母親」というかなりハードな展開を見せつけてくれるのでこの先こんな感じで進んでいくかと思えば、途中に市長になった男性などはフランス特有のコメディ作品を見ているような展開だったり、山に恋した男性はこれまたおフランス産の恋愛ものを見ている感じで、エピソードそれぞれが違った毛色の演出ゆえかなかなか飽きずに観ることができました。 ラストの展開は唐突すぎて「俺、カット版でも観てしまったのか?」と思いましたがどうやらそうではないようで(笑) ただそれ以前のエピソードで「16歳の少女」を登場させたり、ラストの「初舞踏会」のくだりなどなかなか粋な展開があってよかったです。 [DVD(字幕)] 8点(2021-10-11 20:07:40) |
12. フェイズIV/戦慄!昆虫パニック
《ネタバレ》 タイトル的には昆虫がワラワラと襲ってきて人間どもを襲いまくる!という感じの雰囲気を出していますが、実際は全然違います。 ドキュメンタリーか?と思わせるような蟻たちの接写、事実や実験の結果を積み重ねてある仮説を立証していくというある意味「淡々と」進んでいきますが、これがなかなか見応えあり。 個人的に「アンドロメダ・・・」などの雰囲気の作品が好きなので、これも非常に面白かったです。 聞くところによると、「サイコ」のシャワーシーンの件で色々とあった人らしいのですが、止め画の画作りは本当に素晴らしいと思いさすがだと思いました。 [DVD(字幕)] 7点(2021-09-23 13:13:57) |
13. ブラッディ・バレンタイン 3D
《ネタバレ》 オリジナルの「血のバレンタイン」に比べると、犯人の動機というか伏線もなんとなく納得する出来だったり、確かに丁寧に作ってある気がします。 ただ、オリジナルが「そんな伏線全然なかったじゃねぇか!」だったのに対し、本作は「ある意味夢オチ的な反則技じゃねぇか!」なので、やはり犯人当てという点で言えばかなりアンフェアです(笑) 所々3D作品らしくいろんなものが飛んできたり、殺戮シーンが結構オリジナル版(ノーカット版)に寄せてあったり、知っていると結構楽しい部分もあります。 まあ、若者が馬鹿騒ぎしてる後ろでせっせと殺人が起きているオリジナルのある意味ノーテンキさか、犯人当てに焦点を当てた結構シリアスな本作かは好みが分かれるところ。個人的にはオリジナルの方が雰囲気共々好きです。 しかし、ガスマスクにツルハシという絶大なインパクトは、近年のサイコキラーものにはないインパクトがあるので、今回はこの点で。 [DVD(字幕)] 6点(2021-08-18 20:11:42) |
14. フリー・ガイ
《ネタバレ》 自分が暮らしている世界が実はGTAのようなオンラインゲームの世界、しかも主人公ではなくモブキャラ!という設定、なんでもありのネットゲームが舞台というのはどことなく「レディ・プレイヤー1」を彷彿とさせますが、あちらのような「元からヲタク心をくすぐる」ような作りではなく、ゲーム会社のあれこれ、主人公の成長などを主軸にした作品でした。 そこかしこにニヤリとするネタが込められていたり、終盤盛大に「キャップ」のシールドや「ライトセイバー」をスコア付きで登場させるなどのニクい演出いもあり、結果とても楽しい作品でした。 まあ、「ゲームの中のAIが人工知能持つのってちょっと強引すぎない?」っと、ゲーム内のコードがいきなり最先端技術に変わる点は気になるのですが、最後の「自身の役割を知って身を引く」シーンからの「自由」を手に入れるシーンなどはなかなか見応えあるので、十分満足です。 [映画館(吹替)] 7点(2021-08-13 23:37:16) |
15. ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ
《ネタバレ》 散々言われているように「13日の金曜日」をはじめとしたスラッシャー映画をパロっている割には肝心の残虐な殺人シーンがほぼない、というのはちょっとパンチがかけてると思います。 しかし、主題が80年代に流行った作品群をオマージュしつつ、スラッシャー映画に登場す「ただ殺されているだけのキャラクター」に焦点を当てたコメディとしては、十分面白かったですし、なんかこれから登場人物たちのこととをもう少し考えようかな、と思いました。 死別したお母ちゃんとの映画の中での再会も、セリフである通り「映画を見ればいつでも会える」というのが、本作に限らずに全ての映画に言えることだな、と思い、不覚にも感動してしまいました。 あとはやっやり主演のタイッサ・ファーミガの可愛さにつきます(笑) [インターネット(字幕)] 7点(2021-08-12 14:05:27)(良:1票) |
16. ブレードランナー/ファイナル・カット
《ネタバレ》 以前に鑑賞した際はまだ未熟だったせいか、映像美などは凄いなと思ったけれど実はそれほどピンとくるものがありませんでした。 しかし、機会がありこのファイナル・カット版を鑑賞しましたが、以前よりも琴線に触れるものが多くありました。 今ではすっかり、レトロフューチャー感が増してしまったシド・ミードの舞台造形や、ヴァンゲリスのスコア、退廃的な雰囲気を持つ未来都市、そしてレプリカントと人間とは?と、様々なことが交差し、とても見ごたえのある作品でした。 実際、以前に観たのが十数年前の一度きりなので、どこがどう変わった、とかはよくわからないのですが、それでも十分に楽しめました。 そして最初にこの形態を鑑賞したのが実はCSだったのですが、作中舞台と同じ2019年に劇場で公開されたのを機に再び鑑賞しなおし、やはり大スクリーンで見てこその映画だな、と思いました。 そして、同年に亡くなったルトガー・ハウアーの冥福をお祈りします。 [映画館(字幕)] 8点(2021-08-06 13:14:32)(良:1票) |
17. フッド ザ・ビギニング(2018)
《ネタバレ》 昔から何度も映画化されているほど有名な題材で、自分も90年代映画化されたものと2010年のものは観ていますが、正直語り尽くされてるだけあってストーリーに関しては正直、普通です。 では今作の魅力はどこかと言われば、近年のシャーロック・ホームズや三銃士作品に顕著な「スタイリッシュなアクション」に重点を置かれているところ。 まあ正直この題材でその演出?という感じも受けるのですが、みんな大好きキングスマンのタロン・エガートンの、レゴラスやホークアイもビックリなトリックショットやフードを被った出立ちは素直に格好いいって思いました。 冒頭の十字軍の場面がほぼ現代戦の如き矢が降ってくるじゃん、とか、ロビンフッドというよりもはやアサシンクリードじゃね?とか思えるのですが、最後の賞金首の紙を射抜くシーンや俺の顔を見て死ね、の伏線を回収した部分とか、素直に楽しいなと思ったので今回は7点ということで。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-07-25 16:01:54) |
18. ブローニュの森の貴婦人たち
《ネタバレ》 現代で言うところのメンヘラ女の復讐劇ですが、現代のような直接的なものではなく非常にまどろっこしい方法。 ですが途中からほぼ、復讐相手の男と新たな女の恋の行方、女の過去との葛藤などが主軸んきなっていく感じで、最後ようやく「あ、そう言うことになるのね」といった感じ。 ブレッソンの作品としてはあまり洗練されてるとは思えませんでしたが、なんというか、自分の目的のために男は愚か友人の母子までも巻き込む女お恐ろしさが大きかったです。 [DVD(字幕)] 6点(2021-07-18 15:16:15) |
19. プロミシング・ヤング・ウーマン
《ネタバレ》 簡単にいえばリベンジものなのですが、血生臭い描写だったり過激な描写で押し通す作品ではなく、ストーリーと演出で見せてくれる作品でした。 お持ち帰り男に精彩を加える場面と、主人公がだんだん前を無効とする場面の対比や、制裁を加える場面では、実際に何をしたか、というのを明確に描写していない分恐怖心を煽るものでとても良かったです。 せっかくできた恋人が実は、な展開はだいたい予想ができますが、自身が始めた弔い合戦が元で、結局破滅してしまう不毛さ、そして加害者側はのうのうと生きている非常さはなかなか恐ろしいものがありました。 結局、実際に何があったのか、などは明言されていないので、どこまで彼らがひどいことをしたのかはこちらの解釈に委ねられるのですが、若気の至りで許されるのか、命をかけるまでのことだったのか、復習は果たして最善の策だったのか、などなど、色々と考えさせられる作品でした。 そんな悶々とした考えをふっ飛ばしてくれる痛快のラストは、一件の価値ありだと思います。 [映画館(字幕)] 7点(2021-07-17 12:20:50) |
20. ブラック・ウィドウ(2020)
《ネタバレ》 一応単体の作品ですが、MCUという一連の作品群の中の一つというカテゴリーのため過去作・関連作を観ていないと結構置いてけぼりを食らってしまう点、魔術師や神様、ミュータントなど「人外」のメンバーが多いアベンジャーズのメンツの中で基本的に「人」なので、どうしても個人のスキルの華が少ない印象を受けてしまう点など、いくつかのマイナス要因は結構でかいのかな、と思います。 ですが、近年流行の「スタイリッシュ・スパイアクション」+アメコミ特有の荒唐無稽な登場人物、ガジェット等々がうまくブレンドされており、中盤の「レッド・ルーム」に潜入するあたりからはどんどん盛り上がってきて観ていて楽しかったです。 ブラック・ウィドウことナターシャの末路を知っていると余計、観終わった後のなんともいえない感情に襲われますが、彼女の劇中の活躍を観て、関連作をまた再鑑賞したいな、という気分になりました。 ある程度の前提知識が必要のため、単体作品としてそれは致命的なんじゃない?とは思いますが(MCUという作品群だとしても単体で作っている以上、その作品のみで完結できるような情報量でないといけないと思うので)、中盤からの盛り上がり、そして他の作品が配信のみに切り替わる中で一部劇場といえどちゃんと劇場で公開してくれたことへの気持ちを込めて7点献上。 [映画館(吹替)] 7点(2021-07-10 00:23:03)(良:1票) |