41. ホテル・ルワンダ
スピルバーグのようなどうしてここまでと思える殺害描写は無くとも、「金の切れ目が縁の切れ目」を見せつける展開が恐ろしい。白人・黒人、フツ族・ツチ族、ゴキブリからみたら全て同じヒトなのに。ベルギーがルワンダで行ってきた事を描いてもらいたかった。 [インターネット(字幕)] 7点(2015-10-17 16:04:58) |
42. ホルテンさんのはじめての冒険
仰天のジャンプ以外はこれが冒険?というものばかり。しかし、40年間実直に勤め上げ定年となったホルテンさんの滋味溢れる表情から、一つ一つの行動は紛れもない冒険なのです。これからも続けて行くのであろう、続けていって欲しい。じんわりと沁みる作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2013-09-22 16:07:19) |
43. ぼくは怖くない
鑑賞中ずっと「わたしは怖かった」 余りにも身勝手な大人たちの中にあって、怖くない筈がないであろうに意志を通す10歳の少年に頭が下がります。あの銃声の絶望感はかつて味わった事がないものでした。哀しい時に見る景色は綺麗である事を思い起こされる大地の光景と共に心に残る作品です。 [DVD(字幕)] 8点(2013-09-14 12:48:44) |
44. 火垂るの墓(1988)
あどけない妹を守れなかった兄の行為は浅はかの誹りを受けるものかもしれません。 しかし、兄とてまだまだ思慮浅き子供。 防ぎようのない天変地異ではなく、戦乱状況に子供を追い込んだのは意志を持った大人。 無慈悲に子供達の未来を毟り取っておきながら、「子供達の未来の為に」と謳う戦争指導者の浅はかさこそ万死に値します。 次世代に語り継がねばならない作品です。 [地上波(邦画)] 7点(2012-05-27 18:50:58) |
45. ポセイドン・アドベンチャー(1972)
パニックムービーの一級品。今観直してみてもその思いは変わりません。窮地にあって誰に付き従うか等生死を分けるものは神のみぞ知る紙一重である事を思い知らされます。その神様。苦しい時に頼るのではなく、どのような結果であっても感謝するのだと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2012-04-28 10:12:27) |
46. ぼくの美しい人だから
ノーラは卑下し、マックスは世間体を気にしている。歳の差や暮らしぶり以上に価値観の違いがそうさせているように見えました。肉欲以外に何処に惹かれあったのか(特にマックス)分かりません。起承転結すべてがぬるい話でした。野暮を承知で言わずにいられないのがラストシーン。勤務後にしなさい、そこは世間体を気にしなさい、そこは年上を自覚しなさい。 [DVD(字幕)] 4点(2012-04-15 01:09:00) |
47. ポセイドン・アドベンチャー<TVM>(2005)
人間ドラマとして見るべきところは皆無。ご都合主義丸出しの展開。一家の脱出行も緊迫感はなく終盤は「何をグダグダ言うてんのや!さっさと行け!」毒づきまくりでした。オリジナルと思って借りたら、存在を知らなかったリメイク作品。せっかくだからと思って観ましたが、とんでもないシロモノを180分に亘って見せ付けられました。災難でした。 [DVD(字幕)] 1点(2010-08-18 01:11:51) |
48. 望郷(1937)
《ネタバレ》 ペペが破滅へと至る過程に、因果応報であるという思いと、損得を抜きにした感情の迸りに対する強い羨望が入り混じります。ジャン・ギャバンといえばあの場面が真っ先に思い浮かぶ名演出が見事です。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-01-06 02:16:59) |
49. ボルサリーノ2
《ネタバレ》 摑まってアルコール漬けにされてヨレヨレになるところに悲しみ、3年(2年だったか?)後に復活して舞い戻る「ボルサリーノ号」に大喜びし、大暴れに喝采し・・言う事なしの作品です。 [地上波(吹替)] 7点(2009-11-19 03:30:41) |
50. 炎のランナー
《ネタバレ》 印象深かったのがリンゼイ卿です。何かの為に誰かの為にという意志は見えないのですが、シャンパングラスを乗せたハードルを越える姿、リデルに出場を譲った姿に、単に何不自由ないボンボンではない、貴族という地位に見合う立ち居振る舞い、心根を見ました。エイブラハムはユダヤに対する偏見を見返す為に、リデルはキリスト教伝道の為に、一途な思いを貫きそれなりに好感が持てましたが五輪での直接対決がなく盛り上がりに欠けました。エイブラハムに「君のやり方は下賎だ」と言った学長が現在の五輪を見れば卒倒してしまうのでしょう。 [DVD(字幕)] 6点(2009-07-05 05:08:48) |
51. ポゼッション(1981)
ポーランド人監督によるベルリンが舞台であろう1980年に製作された本作。尋常ならざる情念をぶつけ合う男女は、変革していこうとする国家の体制であるように感じました。私もアンナと保母さんが一人二役である事になかなか気づきませんでした。何時もの「恋に破れた果て」ではないアジャーニの完全に常軌を逸した様の凄まじさ。彼女の役者魂にただただ脱帽です。不明な点が多々ありましたので、また観てみたい作品です。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-01-24 22:40:24) |
52. 亡国のイージス
《ネタバレ》 観光地の遊覧船でなく、普通の人々の普通の暮らしを守るべく巨額の税金で建造されたイージス艦の副長宮津の反乱の動機に『盗人にも三分の理』を感じられず、私怨をヨンファにつけ込まれたように思えます。こういう人物についていった部下の死に顔に、国の為にという本望さを感じられないのがやりきれません。守るべき国うんぬんより、守るべき幹部がこんな体たらくでよいのでしょうか。いくらフィクションとはいえこんな脚本に自衛隊が協力した事が不思議で、金目当てのテロリストとの対決で良かったと思います。アクションシーンもどこぞで観た事のあるシーンが満載で、どこをとっても自分にはハズレの作品でした。 [映画館(字幕)] 2点(2005-08-11 22:49:16) |
53. ボビー・デアフィールド
《ネタバレ》 F1レーサーのボビーと難病のリリアン。「死」を覚悟しながらも、その時をただじっと待っているのではなく、その時が来るまでの「生きる」力強さをお互いに感じとり、惹かれ合ったのではないでしょうか。二人の束の間の幸せは、お互いが一日一日「今日が最後かもしれない」と思いがあるからでしょうか、輝いて見えました。最期を看取る者、看取られる者の姿は二人ならではのもので、静かな様子にとてつもない悲しみを感じました。静かなパチーノもまた素晴らしいです。 7点(2004-12-01 23:47:10) |
54. 鉄道員(ぽっぽや)(1999)
外国映画特にアメリカ映画で夫が仕事一途な夫婦は、相手の心の痛みに気付こうともしないで自分だけがどれだけ傷ついたかをお互いにまくしたてて離婚へというシーンをよく見かける。この夫婦は夫が一途に仕事を愛し仕事に誇りを持ち真っ直ぐに生きてきたからこそ妻もついていったのだろうし、そういう妻だったからこそ不器用にも最期まで鉄道員をまっとうしたのだと感じた。こういう夫婦のありかたは羨ましく思う。 7点(2004-02-06 00:34:57)(良:2票) |
55. ホタル(2001)
戦争で亡くなられた方の無念さは言うまでもないことだが、残された者としての辛さを感じた作品だった。「俺達は二人でひとつだろう」という言葉に、懸命に生きてきた夫婦の絆の強さを感じた。現在、生活していて国に対して文句は山ほどあるけれど、戦争していないのは心の底からありがたい事だと感謝している。未来永劫起こらない事を祈りたい。 7点(2004-01-30 00:13:42) |