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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  マダガスカル2 《ネタバレ》 
『3』公開前にチェックって事で。『1』に存在していた肉食と草食との問題が完全にスルーされちゃってて(アレックスがマーティのお尻に噛みついた事なんてネタと個体識別程度にしか使われてないし)辿り着いたアフリカではみんな仲良く共存してる状態なのが大きな疑問。それじゃ『1』の苦悩は元々無くてよかったって事になると思うのですが。一方、お笑いアニメとしては色々と楽しませてくれます。冒頭から『トワイライト・ゾーン』『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』『ジョーズ』とスピルバーグパロディが飛び出し、ニューヨーカーって事で『ニューヨーク・ニューヨーク』、『ウエストサイド物語』、自由の女神等のニューヨークネタも。キャラが画面のあちこちで好き勝手に騒ぎまわっている状態はガチャガチャと騒々しくて落ち着かないのですが、2作目という事でそれぞれの個性が更に明確になって楽しく。もうこれはキャラものとして楽しむって感じになっているのでしょうね。物語的には生まれ故郷に帰って親と再会し、だけど群れから追放され、危機が訪れ・・・って波乱万丈の展開が1時間20分程度の本編(エンドクレジットが長いです)の中でサッと流れていってしまう感じで終わってみればテーマやメッセージなんてあったかな?みたいなキャラのリアクションばかりが印象に残るって状態。一切の深刻さを捨てた感が無きにしもあらずですがそういう方向もアリなのでしょう。前作との齟齬はあるものの、前作にあった、大きな問題を安易な道で解決してしまう事への違和感は生じなくなった訳で。お気楽動物コメディアニメとして割り切り、キャラに親しんでナンボって、それがこのシリーズの個性で、そして限界、かな?
[DVD(吹替)] 6点(2012-07-29 21:34:53)(良:1票)
2.  マイレージ、マイライフ 《ネタバレ》 
登場人物に生き方の多様性を語らせながら結局は一方的な価値観を押し付けてくる困ったちゃんな映画。最終的に自分は、この映画の主人公のようにしか生きられないのが判っているので、送り手側の無神経な悪意すら感じたりします。このまだ若い監督の作品は、前作『ジュノ』にしろこれにしろ、なんだか無邪気過ぎてちょっと腹立たしく感じます。自殺するって主張し、実行した人間に対するドラマとしてのフォローが殆どないあたりに(主人公も若い女の子もさっさと逃げて全く引っ張りもしやしません)、この監督の浅さが表れていて。細かすぎるカット割りのシーンと長いコミュニケーションのシーンとで対比される形式やカタチだけのモノに対する否定と人間同士の結びつきの大切さは、あまりに安直で「いやいや判っちゃいるけれど、青臭さ爆発してるお前に言われたくはないよ」とグチの1つも言いたくなる感じ。まあ、30代前半くらいまでなら有効な映画かもしれませんが。そして私もこれを笑って生暖かい目で見られるところまでは、まだ到達してない状況ではありますが。
[映画館(字幕)] 4点(2010-03-30 22:03:07)(良:2票)
3.  マイマイ新子と千年の魔法 《ネタバレ》 
ディティールの描写に関してはかなりいいんですよね。新子の秘密の空間や、水の中に創造された美しい空間、千年前の少女の暮らしまで含めて、子供の世界を大切に、イマジネーション豊かに描いています。だけど全体を俯瞰すると、やたらに独り善がりな作品が浮かび上がってきてしまいます。大人の都合ってヤツとの対峙がクライマックスに据えられているのは判りますが、そこだけがまるっきり異質で作品に大きな歪みが生じています。そして、その歪みこそをこの映画は重視し、本来きっちり描かれていい筈の二つの重要な事柄を、サラリとエピローグ扱いにして流してしまいます。その重要な二つからあえて感情を排し、心を抜いてみせた意図、それはどう考えても独り善がりとして捉える以外にないのですよね。この監督は、そこに至るまでの観客の視点、心の動きをきちんと意識したんだろうか?と。それは舞台挨拶でこの映画をどう見るべきかを予め観客に説明した上、上映終了後に何を描いたかを解説までしてみせる、まるでうるさいラーメン屋のオヤジみたいな監督の姿勢、そして主役の声を担当した子の「自分にはああいう別れ方はできない」という本音に表れていたように思います。映画は世に送り出した時点で観客のものであるという根本的なところから見つめ直さないと、これからもこの監督は独り善がりな自己完結パターンを延々と繰り返す事になると思います。映画は無垢な状態で見させてよ・・・。
[映画館(邦画)] 5点(2009-12-12 09:42:06)
4.  曲がれ!スプーン 《ネタバレ》 
これは元の舞台の面白さなのでしょうかねぇ? この映画で面白いのはカフェ・ド・念力で繰り広げられる騒動の部分だけ。それ以外の部分は無駄が多くてジャマです。何しろ、本来主役のように思われた長澤まさみが本筋に絡むのは映画の半分以上が経過した時点、そこまでに重ねられる長澤側のドラマは退屈だし、本筋に絡んだところで超能力者達のリアクションを見せるためだけに存在してるだけだし。ポスターには彼女しか登場してないのに、実際は誰が演じてもいいような存在。せめてかわいく撮ってあげればいいのにね・・・。それに、この映画、超常現象を通して子供の頃の夢を大切にしましょうね、って言ってるワリには、片っ端から超常現象、不思議な存在を否定しまくって(ツチノコやらクッシーやら、無神経に×印付けまくるでしょ)、そんなモンはねえんだよ!って意識を露わにした上で白々しくテーマを語ってるところが大変にいやらしいです。腹の底じゃ冷めていながら熱い事語るなよ、ってカンジ。ラストのUFOと子供達のクドさ、意味のなさったら、もう。この監督、これも含めて今まで撮った映画、ウェットなシーン全部ダメ。ひたすらお笑いだけ撮ってればいいのに。それでも超能力者達のバカ騒ぎだけはかなり楽しめたので、この点数。
[映画館(邦画)] 5点(2009-11-25 18:09:13)
5.  マイケル・ジャクソン/THIS IS IT
映画用に撮られた映像ではないのですが、ちゃんと見られるものになっていたのは、頭から足元まできっちりフレームの中に収める映像をいっぱい撮ってあったからですね(一部ギリギリで切れてたりしたのはHDビデオとビスタサイズの比率差ゆえでしょう)。下手な映画よりよっぽどマトモな画が撮れてます。SD撮りなものはさすがに見づらい事になってますが。まだ出来たての頃の東京ドームでマイケルのステージを見ました。曲のイントロでいちいちドームが空気ごとドーン!って揺れるの。数万の人々が歓声と共に飛び上がるから。この映画のマイケルは、あの時の感覚を甦らせてくれますし、それよりももっと高いところに行っているようでもありますし。マイケルはこのステージの創造を通して無類の才能をどんどんどんどん広げていって、人を超えた何かになろうとしているような、そんな感じに映りました。彼自身が作品で、アートで、そして、神ではないけれど、それに似た何かになりたいと願って、そして届かなかった・・・。覚悟してましたが、やっぱり映画を見て感じたのは、切なさ淋しさ。死んで伝説になったとは思いたくないです。生きていれば、もっと大きな伝説になれたんじゃないかな。もちろん、永遠に神にはなれなかったでしょうけれど、それに挑んでみせた男の気概を感じたのでした。
[映画館(字幕)] 8点(2009-10-29 17:28:54)
6.  マーサの幸せレシピ
仕事としてのプロのこだわりの料理、だけど、愛情を持って誰かのために作る事、美味しいって言ってもらう事の大切さにはかなわないですね。マーサは料理人としては一流でも、人としては欠点だらけ。彼女の心が仕事にも反映されちゃってて、だけど大切な人達によって殻を破ってゆく姿には温かい気持ちになると共に、色々と考えさせられました。こだわりのラーメン屋の口うるさいオヤジなんかは、この映画を100回見るべきでしょー。
[映画館(字幕)] 7点(2009-07-06 23:40:41)
7.  マンマ・ミーア!
なんだか酷く雑な映画だなぁ、って。半分観光気分のロケでだらーって撮りました、って感じでメイクとかヘアメイクとか衣装とかカメラワークとかめちゃくちゃテキトーだし、振り付けって言えるだけのレベルのモノも映ってないし、みんなテキトーな演技しかしてないし(ブロスナンなんか、それでいいんかい?ってレベルだ)、そもそも中身なんてなーんにもない、ミュージカルって言っちゃいけない、ミュージカルごっこしてるだけってレベルの映画で。全ての歌がABBAのオリジナル楽曲に比べたらシロートのカラオケ大会レベルでしかなくって。でも、途中で気付きました。ほぼ自分がソラで歌える「ダンシングクイーン」のところで。これって映画と観客とがABBAを共有するモノなんだって。だから、本当は観客も歌ってナンボなんでないの?みたいな(歌詞字幕付き上映っていうのが存在するのも、多分そのためでしょう)。だから、他愛もない映画だけれども、ABBA心があれば楽しめるし、それがなければキツい、って。世代的にど真ん中な私は、以降は画面の登場人物達と共に歌う事を楽しみました。もちろん、500人以上は入ってるシネコン、周り誰も歌ってやしませんから、心の中で、ですが。一体化して楽しむって点じゃ舞台にゃ敵わないでしょう。とても受動的なメディアの映画じゃ客席の温度だって一定にゃならないでしょう。そういう点で、これを映画化した事はどうなんだろ?とは思うのですが、参加型映画なんてものが今の時代に成立しそうにない気がしないではないのですが、でもそういう「歌声映画」があってもいいんでないの?
[映画館(字幕)] 7点(2009-02-07 19:31:09)(良:1票)
8.  マイ・ブルーベリー・ナイツ
【あねやん記】部屋に夜景とか自然とかの風景の絵葉書をペタペタと飾っちゃう人がいるじゃない? ああいう、ちょっとイタい人向けの映画だわ。っていうかソレってアタシのコトだけどネ。誰が撮ろうが誰が出ようがその1作が映画として面白いかどうかっていうのがポイントだとアタシは思うわ。だけど、ウォン・カーウァイにノラ・ジョーンズにライ・クーダーにダリウス・コンジよ? そんな組み合わせでアタシにとってご馳走にならないワケないじゃない。もうね、期待の通りにキレイな画面とステキな音楽に最初っから最後まで酔いっぱなしよ。1カット1カット切り取って部屋に飾っておきたいくらいだわ。そして、それだけの映画。中身なんてないようなものね。そりゃ、ウォン・カーウァイの映画にいっつも感じる「人が好きなのに孤独、孤独だけど人が好き」って空気は今回もきっちり漂ってるケド、でも雰囲気に酔えるだけで十分だし、それ以上、何を望むの?ってカンジ。だから、キーワードにピンと来ない人が見ても意味ない気がするのよね(あ、ノラの歌は少ししか流れないので、彼女目当てだと残念かもしれないケド)。いっつもカメラ手前にピントが合ってないボヤけた何かが映ってる状態、赤と光とカクカク飛ぶ画、そんな毎度のカーウァイ節を鬱陶しく感じなくってウットリできる人なら、至福の1時間半ね(そうでない人にとっては拷問かしら)。最後に。スタイルばっかりのオシャレ映画だって存在を肯定されてもイイと思うわ。
[映画館(字幕)] 8点(2008-03-28 00:45:59)
9.  魔法にかけられて 《ネタバレ》 
ディズニーの自虐的なお笑いで、本来ならばドリームワークスあたりが出してきそうな毒っ気のあるパロディ映画・・・のつもりで見ているハズが、終わってみれば「これがディズニーだ!」みたいなノスタルジックな感動に浸ってたりして。もしディズニーアニメのキャラが現実世界に現れたら、という大前提がワリと早くに崩れて、現実世界の側がディズニーワールドに寄ってゆくカタチなので、期待していたのとはちょっと違う、って感じではありますが、ディズニー映画やアニメ映画や全ての映画が過去に置いてきてしまったものを取り戻そうとしている健気な作品でもあって、でも単なるノスタルジーではなくて技術面ではきっちり進化させてて。手描きアニメであのグラデーション表現は、実はかなり凄かったりするんですよね。手描き、ロトスコープ、CGと新旧の技術を駆使した、手の込んだ作品であったりもします。おとぎ話と現実との対比が、映画から失われてゆくものに重なって、歳食ったおっちゃんには甘酸っぱくも切ないねぇ、って感じがしました。
[映画館(字幕)] 9点(2008-03-08 20:41:25)
10.  マドレーヌ(2002) 《ネタバレ》 
前半のラブストーリーは微笑ましくっていい感じでした。雨の中、黄色いレインコートを着て自転車で遊ぶシーンなんか、ほんわかしていいなぁ、って。でも後半になって妊娠話が大きくなってくると、物語が迷走しちゃったかな、と。ルームメイトがいちいち見当外れな行動を取ってしまう事で、物事がどんどんややこしくなって、なんか余計なコトすんなよ、と。元カレは悪いヤツだ、ってハッキリしているのに、そしてヒロインは元カレに会いたくもない、って立場をハッキリさせてるのに、なんでわざわざ二度も責任取らせに引っ張り出させちゃうかなぁ。流産してしまうのも元カレ再登場が原因な訳ですし。物語は若さから大人の成長を温かく見守っていますが、出だしが男側の視点で始まるのに、途中で男側を離れてしまったりする構成がちょっとひっかかりました。二人両方の視点を描くならば、最初から客観的に描かないとね。それにしても韓国映画はどうしてラストに「そうだったのか」ってなる仕掛けを用意したがりますかねぇ。ファーストキスの相手が実は、って。 蛇足ですが、映画本編はアナモフィックレンズ(シネマスコープ)で撮影されているのにDVDはビスタサイズで収録されているのが気になりました。主役2人を分割画面で捉えるカットでヒロインの顔が切れてしまっていて、ちょっとそれはないでしょう、って。
[DVD(字幕)] 5点(2006-12-10 01:58:44)
11.  間宮兄弟
ほとんど全編を「どこが面白いのか判らない」って意識で見てました。見れない、つまらない、って訳ではないけれど、兄弟にイライラするばかりでなーんの愛着も湧いてこなくて「しょーがねぇなー、あんたらイタイよ、イタ過ぎるよ」って感じでしか見てない状態。まあ、それは多分、個人的に笑うに笑えない、シャレになってない、近親憎悪ってヤツなんでしょうけれどね。さて、森田監督のセンスは、過去のものになりつつある感じがします。昔はそりゃそれぞれの作品のデキはともかく、おしゃれな画を撮る人でしたけど、今はもう邦画界にそういう画ばっかり溢れちゃってて、それが当たり前になってきちゃうと「もっとイイ映画撮る人いるよね」みたいな感じがしちゃって。色々な題材を選んで挑戦的だったりするのはいいんですけど、どうも打率低いカンジがねぇ。それに創作病というか、色々盛り込まないとならないって強迫観念でもあるのか、毎度作品世界が過剰にゴタゴタするのもねぇ(あのゴタゴタ感は『ご町内アルマゲドン』とでも形容したらいいかな)。今回は『メイン・テーマ』的ブチ壊しお遊び映画になってしまう危うさを見せつつも、なんとか抑制されてちょっとヘンな映画ってところに収まりましたが、良くも悪くも『模倣犯』までぶっ飛んだ監督が、こういうフツーな印象の映画を出してくると、それはそれでなんだかしっくり来ない心地の悪さを感じたりして。最後に間宮兄弟の同族として言わせて頂くと、個人的には常盤貴子よりも沢尻エリカよりも北川セーラーマーズ景子のなーんにも考えてなさそう加減が良かったかな。
[DVD(邦画)] 5点(2006-11-10 01:23:26)
12.  マッハ!!!!!!!!
いやあ、こりゃ香港も中国も日本も韓国もアメリカも、どの国の映画界もうかうかしてらんないですねぇ。なんちゅーパワフルさ。とにかく面白い映画を作ってやろう!って気概を感じます。物語は目的に向かう過程でゴタゴタとした脇道があって、今ひとつスッキリとはしませんでしたけど。見せ場を作り過ぎてて、その分、シーンがサクサクと進むのはいいのですが、流れを省略してカットを飛ばすくらいならもう少しシーン数を減らしても良かったんじゃないかな。それにしてもトニー・ジャーの見せるアクションはかっこいいわぁ。ミョーにハイトーンな声はともかく。ちゃんとした体があって、ちゃんと動いてる、って事の気持ち良さは格別ですね。肉体を駆使したアクションって、ワイヤーでふわふわ動いたり、CGでありえない飛び方したりするようなアクションでは感じられない高揚感があって、やっぱりアクションっていいもんだなぁ、と思わせてくれます。まあ、そこまで高められるには、それだけのアクションがこなせる役者がいてナンボ、ヘタな人がやってもショボくなるだけなんで「ワイヤー使えよ、CG使えよ」って映画が多かったりするのも事実なんですけど(特に邦画はね・・・)。ところでCGは1カットだけはあったと思うんですけど。アクションそのものをCGに頼ってるんじゃなくて、単にエフェクト重ねてるだけですが。まあ、細かいツッコミは不要ですね。
[DVD(字幕)] 7点(2006-10-20 00:21:05)
13.  マダガスカル 《ネタバレ》 
題材的に動物モノという安全パイのように見えながら、実際は作品的にたっぷりと難しい問題を抱え込んでしまっている映画でした。まずニューヨーカーな動物が野生で生きていくということをどう捉えるのかという問題、それから本来草食動物と肉食動物が仲良くしている不自然さをどう考えるのかという問題。その両方の問題を描きながらもちゃんとしたケリを付けずに放り出しちゃったような印象。それぞれの結論は「仲間がいれば大丈夫」と「魚食べりゃいいじゃん」。なんてぇ激甘娯楽映画逃げなんだぁ。アイディアは面白かっただけに、着地点がそんなトコでいいんかい?って感じでした。なんだかハイテンションでウザいキャラばかりだし、ハッとするような美しいCGはあるけれど、リアリズムとデフォルメの調和が取れてない気がするし。どうもドリームワークスブランドのアニメは毎回ピンと来ません。それに、アメリカ産アニメに総じて言えるのですが、今回も世界が狭すぎな感じ。ニューヨークを飛び出して海に出てマダガスカルに辿り着く、という巨大スケールなのに、実際に展開する舞台の範囲はちょぼちょぼ。マダガスカルじゃ、原住生物はおサルとハイエナみたいなヤツだけの社会で、他の動物はちょこっと出てくるだけの、全く蚊帳の外状態ですからねぇ。カワイイキャラがちょこちょこと出てくるたびにガボーっと喰われてしまう、っていうブラックな展開の部分、あそここそが本来のこの映画の本質であるべきなんじゃないかな、とは思うんですが、そりゃ子供向けアニメじゃキツ過ぎですか・・・。
[DVD(字幕)] 5点(2006-09-11 00:46:18)(良:2票)
14.  真夜中の弥次さん喜多さん 《ネタバレ》 
ちぇ。なんだかこの映画の目指した方向と私の思考はどうやら全くの逆ベクトルらしいや。だって前半最高なんですよ。もうどんだけ楽しいんだ!10点!!みたいな。「花のピュンピュン丸」や「ヤッターマン」見てたらごくフツーじゃないですか、この世界(やっぱ書く事が古いな・・・)。江戸時代がああなってるのを、ごく当たり前に受け入れちゃってて。長瀬のバカ演技最高だしね。ああいうふっ切れたハイテンション演技っていいなぁ。でも、リアルをマジに語りだしてからの後半は拷問のように苦痛。個々に異なるモノに答えを求めたって仕方ないじゃん、それよりもっと踊ってよ、とスチャラカ主義な私としては説明的になってしまう後半に不満ぶーぶー。理路整然と説明された不条理なんて退屈過ぎです。全ての生命は荒川良々に帰結するのだ、というイヤさ加減は笑っちゃいましたけど。夢のようなお伊勢さまに辿り着いて完結、ってな状態を望む私には、全くこの映画の主張は無力だったりするんでないの?と思ったり。映画ってどうひっくり返ったって現実でなくて光と影と音の幻だもの。その中でリアルを求めて足掻いているのは、どうも居心地悪いですわなぁ。それも計算のうちなんでしょうけどね。
[DVD(邦画)] 6点(2006-08-22 10:19:57)
15.  MIND GAME マインド・ゲーム(2004) 《ネタバレ》 
渋谷の猥雑なラブホテル街の中に新しく出来たミニシアターシネコン。旧作とも知らずどんな映画かも判らず、ただ「時間が合う映画がこれだけ」という理由で入り、始まったのは関西弁炸裂のシネスコアニメでした。自由な(ハチャメチャな)表現でパワフルに突き抜ける世界、溢れかえる映像の波は猥雑で、舞台の大阪という街によく似合っていて、たちまちのうちに映画の中に惹きこまれました。映画がどこへ向うのか、何を言おうというのかも全く見えてこなくて、だけど、破天荒な展開に次はどうなる?って常にワクワク。今田耕司という人にまんまシンクロしているような西の面白さ、理想のヒロイン像からぐりぐりんと遠く離れてヘンなクサみを放つみょんとヤンの魅力もあって、これってもしかして大傑作?と思いました。残念ながら、鯨の腹の中を舞台に移して以降、物語もその場に定住してしまう状態で失速してしまい、観念的なオチへ至ったので褪めてしまった感があります。クライマックスの怒涛の疾走も、かつての『うる星やつら』や『クレしん』の『オトナ帝国』のしんのすけ階段上がり、『カスカベボーイズ』のカスカベ防衛隊疾走のノリで斬新な高揚感!とまではいきませんでしたし。それでも、こういう挑戦的で挑発的なアニメを見ると、まだまだ日本のアニメもやりますのう、と思いますね。神様のシークエンスがなんつーか、古川タク、九里洋二、木下連三あたりを思い出させて懐かしい感じもあって味わいありました。2006年の、明日はワールドカップの決勝、って日に見たのは(ちょうどこの映画でのキーになる日)、何か運命的なものがあるのかも。ないか。
[映画館(邦画)] 7点(2006-07-09 22:06:49)
16.  マジェスティック(2001) 《ネタバレ》 
映画館再建に映画の夢が描かれていて、父と子のドラマがあって、戦争で愛すべき人々を失ったり、傷ついたりした人々のドラマがあって、赤狩りに対する自由の闘いが描かれてと、盛り沢山なのだけれども、んじゃ、どれがいちばん重要なの? その1つ1つが、感動という名の結論に辿り着くための道具にしか思えないのはどうかと思うんですけれど。正体がバレてしまう前にハリーが病死してしまう展開も、良く言えば優しい展開、悪く言えばご都合主義。息子が帰ってきたと信じていたまま幸せに死ねて良かったね、と。それから、この監督の映画でいつもひっかかってしまうのが、勿体ぶったタメの演出。世間的には評判のいい「ショーシャンクの空に」も、原作を読んでいる身にとっちゃ、クライマックスからラストにかけてが、あざとくタメ過ぎに感じられて。その傾向が、この映画にもあちこちに見られました。結果として2時間33分、長すぎ。私だったら、冒頭20分ばっさり切ります。ピートのハリウッドでの生活を一切カットして、いきなり浜辺で倒れてるところからスタート。記憶をなくす前の部分は謎として取っておいて、と。そうすると映画のカラーそのものが変わってきちゃうけれど、少しは展開に秘密があったっていいでしょう。感動のツボみたいなのはいっぱいあって、いろんな人間に対応するようにいろんな要素を散りばめてあって、そこにしたたかさというか、小ズルさを感じてしまう私でした。
[映画館(字幕)] 5点(2005-12-07 02:16:17)
17.  マトリックス レボリューションズ 《ネタバレ》 
「リローデッド」は眠くて仕方なかったんですけど、これはちゃんと起きてました。生キアヌも見られたしね。でも、大きなオチを用意したら、それがネタだとみんなに気付かれず(デウス・エクス・マキナを創作用語通りに出してみました、という)、思いっきりハズしちゃいました、みたいな感じが悲しいウォシャウスキー兄弟。ちょっと映画がシリアスになり過ぎちゃったのかな? CGお腹いっぱいな戦闘シーンは凄いけど、「マトリックス」で見たい映像じゃなかったですし。求めていたのは、1作目の、あの、ひたすらカッコつけたアクションの世界だったんですけどねぇ。 【追加】ああっ、眠ったままのネオを救いにゆく展開、甦ったものの主力戦には参加しない主人公一同、この展開は「スター・ウォーズ」の「帝国」~「ジェダイ」の流れではっ?・・・ってそれに気付いたからどーなの?・・・むぅ。
[映画館(字幕)] 5点(2005-12-02 00:33:23)(良:1票)
18.  マトリックス リローデッド
うーん、退屈。スローテンポ&状況説明ばかりの前半に、二度目は途中で寝てしまいました。ただのボンクラ映画じゃダメなんですかねぇ? ウォシャウスキー兄弟、優等生狙いみたいな感じがしちゃって、意味を求め過ぎちゃってる気がして、精彩を欠いているように思いました。100人スミスやカーチェイスのシーンはとてもエキサイティングなんですけれど、それは物語の本筋からはあまり関係のない事で、アクションが映画の進行を停滞させているような印象を受けます。前作のように、ただ単純にかっこいいアクションを見せたいだけの映画ならばいいのですが、タイムリミットが設定され、テーマが与えられ、謎が散りばめられ、という状況下では、過剰なアクションが障害になるだけという、このシリーズの肝の部分そのものを危機に陥れる本末転倒状態を呼び起こしてしまったように思えます。それは、完結編のクセしてメインの登場人物が目立たないという「レボリューションズ」で更に顕著になってしまうんですけれど。
[映画館(字幕)] 4点(2005-11-30 01:10:46)(良:1票)
19.  マラソン(2005) 《ネタバレ》 
韓国映画って、人々の顔も風景も日本とあまり変わらなくて、画調も邦画の空気そのまま、なのに言葉が全く理解できなくて、クレジットが読めない(アメリカやフランス、イタリア映画の方がまだ読めたり)状態なのが不思議な感覚。さて、実話を基にした「マラソン」ですが、韓国で記録的大ヒット、映画賞独占だそうで。でも私の感想は、ちょっとビミョー。決して悪い映画ではないんです。自閉症の青年が、母の愛情の元でマラソンに取り組んでゆく姿を、真面目に、きっちりと描いて、真摯な姿勢が垣間見える映画です。でも、日本なら「文部省特選」って看板背負ってそーな、小学校の体育館で見せられるよーな、後で感想文書かされるよーな映画で、んー、悪い言い方をしてしまうと、映画館でお金払って見るような映画ではないわなぁ、と。ラジオ番組のプレゼントで貰ったタダ券で見ておいてナンなんですけど。演出からカメラワークから演技から音楽から、もう、マジメ過ぎちゃって面白味には欠けまくっている上、障害者とどう生活してゆくべきなのか、障害者がどう生きてゆくのか、というのが、とっても類型的で何ら明快な答えを示唆していないんですよね。うちも障害者家庭なのですが、理想的なオチは存在しても、ここから現実問題に対してあるべき姿勢、というのは感じられませんでした。結局のところ、きれいにまとめられた一家庭の「物語」として閉じてしまっているんです。母と、父や弟との問題も、マラソンに参加する事で解決してしまっているような感じで、そんなに簡単なモノではないでしょ?と。それに社会との摩擦は、ただ描写が存在しているだけで、社会の視点から捉えた時に、障害者を一方的に避けているような描かれ方に終始している状態が気になりますし。障害者映画の多くが、障害者から視点が微妙に外れて、障害者によって影響を受ける人々の物語となってしまい、障害者当人の問題については答えがはぐらかされてしまっているのですが、この映画もそんな中の一本、という印象です。あと、映像表現で面白いな、と思ったのは、ハリウッド映画のような、見せたいモノは即見せる、というやり方ではなく、見せたいモノを見せるまでのタメがクドい。それは日本映画とよく似ていて、ちょっと民族性を垣間見た感じもしました。まあ、そのタメをもう少しなんとかして欲しかったのが正直なところですが。どうもテンポ悪くて・・・。
[映画館(字幕)] 5点(2005-07-30 16:14:56)(良:1票)
20.  マッスルヒート 《ネタバレ》 
劇場招待券を貰ったんで見に行きました。自分の意志じゃ見なかっただろーなー、って感じの映画ですね。全体的に「ストリート・オブ・ファイヤー」の露骨な影響が見られるのがツラめ。それ以外にも、なんだか見た事のあるエピソードの寄せ集め低予算映画で、そんなに色々盛り込まないでも、どこか一点豪華主義で描けば良かったんじゃないかなぁ、って思いました。ヘンにSF的な設定なんかは盛り込まず、単にアクションだけに特化させればいいと思うんですけどねぇ。ケインにアクション映画一本魅せるだけの力があるのかどうかは、ちょと疑問ではあるんですけれど(演技がねぇ・・・)、哀川翔の痛々しいアクションやゾンビ演技、展開ミエミエな子供達の反撃ドラマ(まだそんな段階かよ!さっさと先進めよ!みたいな)を見せられるよりは、ねぇ・・・。
[映画館(字幕)] 4点(2005-04-17 03:02:16)
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