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プロフィール
コメント数 2446
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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1.  ミッション:インポッシブル/フォールアウト 《ネタバレ》 
やっぱお正月休みにはこれを観なくっちゃ、ミッション:インポッシブル=トム・クルーズ大サーカスをね(笑)。前作を観たのはずいぶん前だったのですっかり忘れていましたが、本作は実質的に前作の続編みたいなものです。思えばこのシリーズ、回を重ねるごとに尺が長くなっていて、最新作に至ってはPART1・2に別れていて、PART1だけで2時間40分の上映時間ですからねえ。本作はメイン舞台がパリでアドレナリン中毒のトム・クルーズが骨折までして身を張ったアクションを見せてくれますが、観てるこっちも麻痺しちゃってるのかもしれないけど心なしか地味な感じがしましたが、やっぱ終盤カシミールを舞台にしたチョッパー・アクションは見応えがありました。あれってやっぱトム・クルーズ本人がぶら下がってるんですかね?だとしたらやっぱこの人頭おかしいですよ(笑)。というか実際にカシミールでロケしたわけじゃないけど(ニュージーランドとノルウェーらしいです)、あんな凄い断崖絶壁で撮影したこと自体が狂ってます。ストーリーはよくあるカウントダウン・サスペンスで閉めるあたりはさすがにマンネリと脚本家は思ったのか前半にいろいろと複雑な要素を詰め込みましたが、とくに前作を観てないかストーリーを忘れてしまった自分の様な観客には状況を把握するのには骨がおれます。まあそれでもジョン・ラ―クの正体はすぐ判りましたけどね。ホワイト・ウィドウが一作目に登場した武器商人マックスの娘だというのにはシリーズ愛好者の琴線をくすぐりますが、ジュリアがイーサン・ハントの知らないうちに再婚していたのは、ちょっと衝撃でしたね。IMF長官のアレックス・ボールドウィンが殉職したのもなんか興味深い、なんせ彼は三年後の撮影事故騒動でハリウッドから追放状態になってしまったから妙にタイミングが良かったというか… というわけでシリーズお約束通りの出来栄えでしたが、みんなが期待している要素はとりあえず全部見せてくれたし、まあ自分としても満足できたと思います。やっぱこういうアクション満載の映画は、尺の長さは感じさせないところが好きです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-01-07 22:59:40)
2.  ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション 《ネタバレ》 
とうとう離陸するエアバスA400にしがみつくという狂気のスタントを見せるに至ったトム・クルーズ、やっぱ私思うにこの人は危険な目に遭うことの興奮が快楽な“アドレナリン摂取依存症”なんだろうな。しかもこんな凄いシーンが冒頭だけのいわばオープニングアクトみたいな位置付けなんだから呆れる。でもこんなに命を張ったアクションを見せても、「どうせCG使ってるんでしょ」と思われてしまうので、いちいちメイキング映像を見せてアピールしなければ信じてもらえないというのも痛し痒しでしょうね(笑)。 シリーズ四作目にしてついにIMF解体・CIAに吸収されて組織消滅の危機、そう言えば前作で長官が殉職してるからトップ不在の隙を突かれたわけです。いわばお役所間の権力争いというわけですが、CIAの長官がアレックス・ボールドウィンですからいかにも権力闘争には抜かりなさそうなキャラです。ストーリー自体も前作以上に複雑で、レベッカ・ファーガソンが敵なのか味方なのかさっぱり判らないという展開は、なかなか手強いですね。彼女がオペラ上演中に狙撃を阻止するシークエンスは、明らかにヒッチコックの『知りすぎていた男』へのオマージュでしょう。でもこんなに何度も裏切る奴を悪の親玉が許容するという展開は、ちょっとあり得ないと思うんですけどね。よく考えたらオープニングのトム・クルーズのしがみつきとモロッコのシークエンス以外は大掛かりなアクションはなかったようですけど、その分バイクのチェイスはさすがに迫力がありました。IMFを解体する気満々だったアレックス・ボールドウィンがちゃっかり存続が決まったIMFの長官に収まる成功を収めるわけで、ここはジェレミー・レナ―が長官に大抜擢されるというオチの方が面白かったんじゃないかな。 ジェレミー・レナ―は最近雪上車に轢かれて大怪我を負うし、アレックス・ボールドウィンは例の誤射事件で訴追されて映画人キャリアが大ピンチに陥っています。どうもこのシリーズのイーサン・ハントの仲間を演じる俳優たちに不幸が襲いかかってきている感じです。サイモン・ペッグやヴィング・レイムスは大丈夫かな、そしてトム・クルーズも…
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-01-28 22:53:04)
3.  ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル 《ネタバレ》 
過去三作で敵役はIMF内部の裏切者でしたが、本作ではいよいよ満を持して世界的陰謀をたくらむ悪が登場。でもそれがスウェーデン人の物理学者の妄想的な陰謀というところが?なところです。けっきょく観通してもこの“コバルト”なる悪役の背景は理解できませんでした。“もと特殊部隊員の物理学者”なるぶっ飛んだ設定のキャラらしいのですが、その設定を活かしたイーサン・ハントとタイマンを張れるほどの腕っぷしの強さはイイとしても、何気に強面の部下を操っているしスペクターみたいな組織のボスみたいな感じでとても個人の暴走とは思えません。そういうところもあって全体的に詰めの甘い脚本で、そこにロシアのFSBまでが絡んでくるから真剣にストーリーを追うとどっと疲れます。いろいろと突っ込みたくなる要素に事欠かないけど、ラストの核ミサイルが発射されてから阻止するまでのシークエンスだけは、あり得な過ぎてもう笑ってしまいました。まあ簡単に言えば、ミサイルが発射されれば現実には合衆国は即座に探知して成功するかは別にしても迎撃しますから、いくらIMFが解体されていると言ってもそれは軍の仕事です。ましてどこの都市かは知らないけど高層ビルの先端を削ったところまで落ちてきて無力化成功、ってまさか核ミサイルが砲弾みたいな着発信管だと思ってるんじゃない?核は広島・長崎の頃から上空で爆発させる兵器です。 そういうディティールに拘ることを放棄した代わりに、アクションはもうアイデアてんこ盛りでキレは抜群ですね。ドバイの世界一の高層ビルでのトム・クルーズの見せるアクション、これスタントなしだったなんてちょと信じ難いです。この人は高所で跳んだり登ったりするアクション演技に拘っているような感じで、“逆高所恐怖症”と言うような高いところで危険な行動をするとアドレナリンが噴出して快感を感じる病気なのかな(笑)。 この映画は11年前の製作ですけど、ロシアが暴走し始める現在のような状況では、ロシアと米国の情報機関が仲良くというか共闘するような映画は今後撮られることはないんでしょうね。そしてロシアが徹底的に悪役となるウクライナ戦争をテーマにした映画が遅かれ早かれ登場するんじゃないかな。そうなればウクライナのゼレンスキー大統領はきっとジェレミー・レナ―が演じることとなるでしょう、だってこの二人そっくりじゃないですか。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2022-10-04 18:02:02)
4.  ミッドサマー 《ネタバレ》 
この映画は知ってる人にはすぐ判ると思うけど、明らかにあのカルト映画『ウィッカーマン』のリストラクション・再構築なんですよ、どっちかというとニコラス・ケイジ主演のリメイク版の方に近いかな。“コミューンの外部から種馬を連れてくる”というオリジナル版にはなくてニコジー版で採用されたプロットも引き継いでいるからね。クマの着ぐるみを着せられて…という衝撃のラストも一緒です。明らかに違うのは、コミューンに迷い込んだカップルのうち女性の方は完全にその異世界に取り込まれてしまうところ、そして異文化の衝突だけでなくアメリカ人と北欧人という異民族の対立的な要素も盛り込まれているでしょう。社会人類学を専攻して論文を書こうとしているアメリカ人学生たちもヒロインを含めて感情移入できるキャラは一人もおらず、中には住民が大切にしている神木みたいなものに小便を引っ掛けて「こんな枯れ木にションベンして何が悪い?」と開き直るサイテーな奴までおる。監督があの『ヘレデタリー/継承』のアリ・アスターだから、観客を不安・不快にさせる術はお手の物。耳に聴こえるか否かの重低音が基調の不気味な音楽や、エンド・ロールになると懐かしのポピュラーソングを流すところなんかも『ヘレデタリー/継承』と一緒(今回はフランキー・バリが歌う『太陽はもう輝かない』でした、もう渋い!)。グロいところやエロいところも確かにありましたが、クリスチャンが種付けをさせられた後で素っ裸のうえ股間を隠して戸外を駆けまわる絵面は、正直笑ってしまいました。 ラストにかけて、女王に選ばれたヒロインが感情を爆発させると、周囲の住民たちが同じようにトランス状態になるのにはゾッとしました。彼女もまた何かを“承継”したんですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-07-17 23:25:16)
5.  ミッドウェイ(2019) 《ネタバレ》 
ローランド・エメリッヒが監督なので最低線の期待しかしていませんでしたが、ギリギリの線で予想通りというのが感想です。ぶっちゃけて言えば、『パールハーバー』と『ミッドウェイ(76)』を足して二で割ったような映画ってとこでしょうか。 前半はお約束通り真珠湾攻撃から始まってB-25による東京初空襲までを流す、ここら辺はまるで『パールハーバー』のダイジェスト版リメイクを見せられている感じ。いちおう日本側には豊川悦司・浅野忠信・國村隼といった第一線俳優を使っているけど、あとは無名の日系俳優ばかり、それでも日本語だけはちゃんとしていたのは褒めておきましょう。でも、山本五十六が真珠湾奇襲に成功したことを知るシーン、京都の先斗町みたいなところに居て和服姿でしかも芸妓とくつろいでいるというのは、「そんなバカな!」と叫びたくなりました。三船敏郎なら絶対に撮らせなかったでしょうね。海戦に至る経緯はアメリカ側からの視点が主なんだけど、有名な暗号解読の経緯などはかなり飛ばし気味のあっさり風味、76年版もそうだったけどこの部分を上手く織り込んだ脚本じゃないとミッドウェイ海戦の本質が伝わらないと思います。アメリカじゃ「日本海軍の暗号を解いて待ち伏せして勝った」ということは、ちょっときまりが悪いところもあるのかな? 戦闘シーンはCG全盛時代ですから良くできていて当たり前、そうなると考証やディティールにどれだけ拘っているかが勝負なるでしょうが、ここはレベルがかなり低い。日米ともに艦船の再現度は高いといえますが、海戦シークエンスになるとツッコミどころ満載です。SBDドーントレスの爆撃シーンは臨場感あふれているけど爆弾をリリースする高度があまりに低すぎ、当たり前ですけど高度が高いほど爆弾の位置エネルギーが増すわけで、飛龍に着弾するシーンではいくら甲板が非装甲の日本空母でも甲板が貫けるわけがない、もし専門アドヴァイザーがいたら絶句すること間違いなしの珍シーンです。南雲機動部隊の艦隊陣形もあまりに各艦の距離が近すぎ、だいいちあんな近くに戦艦(金剛型?)がいるわけがない。などなど突っ込みだしたらキリがないんですけど、要は監督以下製作陣がミッドウェイ海戦というものを真剣に調査していないってことなんでしょう。まあ監督がエメリッヒでチャイナ・マネーがたっぷり注ぎ込まれた時点で、もう何を期待してもムダだってことです。 劇中で海戦当日にミッドウェイ島で記録映画を撮影していたジョン・フォードのエピソードが一瞬だけ挿入されていましたね。もし日本が海戦を制してミッドウェイ島を占領したら、戦死していなければフォードが捕虜になっていたかもしれないって、不謹慎かもしれませんがなんか面白くないですか?
[CS・衛星(字幕)] 3点(2021-08-18 23:17:22)(良:1票)
6.  ミロクローゼ 《ネタバレ》 
ぶっ飛んでます。山田孝之はへんな役でも感性が合えば嬉々として演じる人ですが、伝説のTV番組『オー!マイキー』や映画『狂わせたいの』で知る人ぞ知る石橋義正とタッグを組むとは、ほんと彼はいいセンスしてます。山田孝之は三種類のキャラを演じていますが、その中でもやはり「青春相談員熊谷ベッソン」がサイコーでした。彼のキレッキレッのダンスは見応えがあり、このノリでおバカミュージカルを一本撮ってほしいですね。このパートがわずか10分足らずというのは実に惜しい。時空を超えた時代劇という感じの「片目の浪人多聞」が一番長い尺なのですが、まあこれは『キル・ビル』のいわゆる“青葉屋の死闘”へのオマージュがしたくて撮ったって感じです。この多聞が暴れる天拓楼は美術に凝りまくっていて、スローで見せる山田孝之の殺陣もかなりのレベルとお見受けいたしました。驚いたのは壺振り役の原田美枝子、メイクの効果もあるかもしれませんがとても撮影当時50代とは信じられない美魔女ぶりです。ちなみに天拓楼遊女七人衆の軟体遊女は、山田孝之の実姉である椿かおりなんだそうです。でもこの多聞、どうして「片目」という役名なのかは謎です(笑)。そういやオブレネリなんとかというキャラも出ていましたが、このエピソードはイマイチ理解不能でした(笑)。 石橋義正は最近は目立った活動がないのですが、どうしちゃったのかな?
[CS・衛星(邦画)] 7点(2019-01-05 22:37:37)
7.  ミッドナイト・アフター 《ネタバレ》 
あまりにふざけた内容(言いたくはないけど、監督の名前からしてフルーツ・チャンとは…)に驚きましたが、原作が一応あってそれが香港の携帯小説なんだそうです。それで無茶苦茶なストーリーのわけを何となく納得しました、国は違えども携帯小説って代物にはほんとロクなもんがないですね。私が今まで観た映画の中でもツッコミどころの多さではほとんど最高峰に位置しちゃってます。でもプロットと言うかストーリーのつかみは、すごくイイと思います。『アイ・アム・レジェンド』や『28日後...』の様な人類滅亡後の無人の大都市に取り残されるというプロットが、なんか好きなんですよ。でもバスの乗客以外は消え失せてしまったはずなのに、ぽつぽつとビルの窓に灯りが点いているって可笑しいだろ、ってあたりからは伏線にもならない単なる矛盾の連続でラストまで突っ走ってしまうとは予想外でした。挙句の果てにはフクシマまで引っ張り出して来て、さすがに「中国人、日本を舐めんなよ!」となってしまいます。 まあバカの創作した携帯小説ごときにいきり立ってもしょうがないですけどね。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2017-12-22 22:35:50)
8.  ミケランジェロ・プロジェクト 《ネタバレ》 
「ナチスから名画を奪還せよ!」とくればどうしても自分には『大列車作戦』ということになるんですが、実話の映画化だそうで、なるほどこういうことも米軍はやっていたんだな、と納得しました。監督はジョージ・クルーニーですけど、『グッドナイト&グッドラック』なんかもそうでしたけど非常に淡々とした撮り方で、これはもう映画作家としての彼の持ち味でしょうね。でも心なしか監督としての力量はついてきているみたいです。ちなみにラストに登場する30年後のクルーニーを演じているのは彼の父親ニック・クルーニーです。これはちょっとしたシャレですよね。 現代美術を全く理解できないヒトラーやゲーリングの命でピカソの作品なんかが火炎放射器で燃やされるシーンはショッキングで心が痛みます。またソ連もスターリンの指令で美術品を略奪していたとは初めて知りました。スターリンに美術趣味があったわけがなく、これはきっと倍賞金代わりのつもりだったんでしょう。 第二次大戦のお話ですけど、直接の戦闘シーンはほぼ皆無です。それなのに軍事考証はかなりのハイレベルなのでびっくりしました。クルーニーたち“モニュメンツ・メン”が鹵獲したキューベルワーゲンをずっと乗り回しているところは楽しいですし、背景を走っているだけの車輌や飛行場に置かれた航空機までも憎いぐらいの凝りようです。ジョージ・クルーニーにこんな拘りがあったとは意外でしたが、“神は細部に宿る”と言いますし、戦争映画ではここ大事なんですよ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-08-24 20:45:57)
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