21. ロスト・チルドレン
《ネタバレ》 美しいだけではなく独自性のある映像に惹かれる。では、映像だけの作品か?そんなことはない。喜怒哀楽がぎっしり詰め込まれたファンタジーで、しかもその喜怒哀楽を終始クールな少女ミエットのかすかに変わる表情で表す。窃盗団のリーダー的存在のミエットがワンの純真さに触れたときのとまどいの表情、ワンがミエットの靴を脱がし足をもむ時のやさしさに触れた時の表情、鏡に写るワンと自分を見る表情、窃盗団の少年達とわかれるときの、ノミに洗脳されたワンを見るときの、命がけでワンの弟を助けるときの表情、、、なんでこんな小さな女の子が大人顔負けの演技ができるんだろう。すっかり虜になってしまった。そしてアイディアもいっぱい。中でも印象的なのは双子のおばさん。料理を作ってるときのシーンは感心してしまう。最後、ゲップで爽快に終わるってのも良い。CGは使いようによっては映画をダメにもするし良くもする。この作品は、リアルに見せるためのCGではなく幻想的な非リアルな世界を作り上げるためのCG。なくてはならないものです。 10点(2004-08-17 16:01:08)(良:1票) |
22. ロリータ(1962)
「ロリータ」と「キューブリック」という二つのブランドの融合からイメージされるのは「人間の精神世界の中のエロス」といったところだろうか。しかしこの作品で「エロス」は前面に出てこない。少女ロリータはエロスの象徴でもなんでもなくごく普通の可愛い女の子。そのごく普通の女の子にまつわる大人達のドタバタぶりが描かれる。とりわけハンバートのうろたえぶり、執着ぶりは大人の男の滑稽さ、情けなさを凝縮している。同じ大人の男である自分にも全く当てはまらないというわけでもなく、ハンバートが暴走すればするほど、「もうやめてくれ~」と叫びたくなる。大人?いやいや、まるで子供である。ロリータの母も散らかったキッチンやハンバートに寄せる少女のようなときめき、そして日記を盗み見るほどの独占欲がやはり子供じみている。友人夫婦の行動も、ハンバートとロリータの母をひっつけようとする様はやっぱり子供じみている。クィルティなんてのはそのまんま子供である。つまりこの作品は少女偏愛の物語ではなく、大人の中の幼児性を描いた作品ではなかろうか。ちなみにリメイク版よりもこちらのほうが少し好きです。 6点(2004-07-27 17:59:09) |
23. ロリータ(1997)
《ネタバレ》 モリコーネの音楽と相成ってノスタルジーな雰囲気がなかなかいいのにまずびっくり。ドミニク・スウェインのロリータは魅力的だし演技もいいんだけど、小悪魔という感じではなかった。ドタバタ走る姿は「幼い」というよりバカっぽい。ジェレミー・アイアンズのハンバートはキューブリック版と比べるとちょっとかっこ良すぎるような。顔がってことじゃなくて。キューブリック版のハンバートはそりゃもうその情けない様っていったら見てるのがつらいぐらいロリータに対する下心がみえみえだったのに、こちらのハンバートはまだクールを装う余裕を感じる。どっちがいいというのではなく感じたままを書いてます。こちらのほうが中年男の内なる気持ちをうまく見せているようにも感じるけど、人殺しまで到ってしまう溺愛ということを考えればキューブリック版のハンバートのほうがしっくりくるような。 返り血をあびたハンバートがフラフラと運転しているシーン、コレなかなかいいんですけど、殺しのシーンでは全然返り血をあびてないんですけど..。 6点(2004-07-13 13:05:31) |
24. ロンゲスト・ヤード(1974)
《ネタバレ》 このような単純明快スポコンドラマにここまでの高得点は正直びっくりしたが、単純なのがいいってことなのでしょうね。冒頭のカーチェイスはバート・レイノルズの為に用意したとしか思えません(笑)。ストーリーは、どんな看守たちの仕打ちもどんな事件も、囚人達でアメフトチームをつくる→選手が集まる→試合→勝つ!という流れへ持っていく原因となり一切の無駄がありません。(ある意味出来すぎ。)試合の後半はシロートの寄せ集めチームとは思えないトリックプレーの数々(笑)。二度の股間攻撃は囚人たちといっしょに笑いました。ここまでしてくれると気持ちいいです。アメフトのルールがわからなくても楽しめると思います。そしてラストも爽快!全編に漂うこの男臭さは、バート・レイノルズだから見れるような気がします。 6点(2004-05-27 11:10:11) |
25. ロング・キス・グッドナイト
「カットスロート~」でアクションに目覚めてしまったジーナ・デイビスが旦那のレニー・ハーリンに無理やり作らせたかどうか知らないが、結構アクションが板についてる。設定、ストーリーともにありきたりだがあるところではド派手なアクションで目くらませ、あるところではサミュエル他の脇役陣がいい味出して持たせている。終わってみれば結構バランスのとれた作品に仕上がっているというのが素直な感想。 6点(2004-02-03 13:37:31) |
26. ロッキー
ロッキーのモデルとされるチャック・ウェプナーにとうとう損害賠償を求める訴訟を起こされちゃいました。その額1500万ドル(約16億5000万円)!何を今更って思いますよね。まあ「ロッキー」で一躍スターとなったスタローンもウェプナーとアリの対戦を見て脚本作らなかったら今の生活もなかったのかもと思うと安いもんかも。作品はマイノリティの這い上がりをスタローン自身とロッキーをだぶらせて感動的に見せてくれます。ただ、日本人に強く支持される「水戸黄門」や「遠山の金さん」みたいな、オチが解かってて案心して見れる類のものが個人的に合わないもんで、コレも例に漏れずです。ビル・コンティの音楽は傑作です。作品を何十倍も良くしていると思います。 6点(2003-12-01 09:57:20) |
27. ロッキー5/最後のドラマ
なんだかんだ文句を言いつつ「1」以外劇場にて拝見してきた。「6」ができるの?うそでしょー、やめてください。 3点(2003-11-29 12:09:48) |
28. ロッキー4/炎の友情
結構人気のある「4」だが個人的にはダメ。炎のロッキーがアメリカの象徴で氷のドラゴがソ連の象徴みたいな設定からしてダメ(個人的にですよ)。最後はソ連の観客から拍手喝采って描写もダメ(個人的にですよ)。 3点(2003-11-29 12:00:40) |
29. ロッキー3
もともと解かりやすいストーリーだがどんどんお子様向けになっていってる。ミスターTのキャラクターも解かりやすすぎ。主題歌「アイ・オブ・ザ・タイガー」を歌ったサバイバーはコレだけで消えてしまいました。 5点(2003-11-29 11:49:55) |
30. ロッキー2
1と同様ベタな筋。解かりやすくっていいんですけど。 6点(2003-11-29 11:27:45) |
31. RONIN
社会主義国の相次ぐ崩壊、冷戦終結により職を失った情報部員(スパイ)=君主を失った侍(浪人)たちが秘密裏に集められ...おっ!好きな展開かも!と思ったが、国家があまり絡んでこない。いや、本当は最初から絡んでるんだけど、もっと、国家が作り出したRONIN達の苦しみだとか国家の無情さだとかが描かれてればと思った。このキャストだと単なるアクションもので終わらせるにはもったいない。 5点(2003-07-19 16:19:04) |
32. ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
クスリでいっちゃってる女がソファーに同化してるのは笑えた。よくスナッチと比較されてますが、みなさんと違いスナッチのほうが上だと感じてます。どちらも死にすぎってぐらい人がたくさん死んでるけど、ロックストックはほとんど同士討。撃ち合って両方がみんな死ぬなんてそうそう無いと思うんですが...でも爽快感はありますね。こういうタイプの映画って結構あるけど、スナッチ同様ここまでうまく仕上がったものはそうは無いでしょう。 8点(2003-05-07 10:40:57) |