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プロフィール
コメント数 107
性別 男性
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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  マトリックス
今更ながらDVDで観賞。本作以降、似たような映像をよく見かけるようになったが、それでもオリジナルはやはり違う。かつて見たことがないような斬新な映像が、洪水のように画面から迸り出る様は圧巻である。監督はジャパニメーションからの影響を公言しているが、ただ単に影響されるのと、実写でやるのとは訳が違う。さすがハリウッドである。映画館で観たらさぞかし楽しいだろうと思う。カンフー、禅などの東洋趣味に、コンピューターによる人間支配と、いかにもヒッピーくずれのコンピューターオタク趣味でもあり、サイバーパンクの典型でもある。そういえばここまでストレートなのは、今まであるようであまりなかったかもしれない。というよりも一度廃れたものが、撮影技術の進歩とネットの普及によって復活したような形であろうか。終末思想、「眠れる森の美女」に「不思議の国のアリス」などの古典、ワイヤーアクションと様々な引用をぶち込みつつ、SF特有の難解さをなるべく排して、徹底的に娯楽作に仕上げている点には好感が持てる。と同時に、コンピューターと仮想世界からの開放を隠喩とすると、強力かつ深遠なメッセージ性が読み取れる。「人間は苦痛がないと生きられない」は名セリフだと思う。「ニューロマンサー」「功殻機動隊」に続くサイバーパンクの系譜に新たな歴史を刻み、映画の表現技法に革新をもたらし、社会現象まで巻き起こしたという点で名作であることは間違いない。
[DVD(字幕)] 10点(2006-07-06 03:43:52)
2.  プレタポルテ
全編爆笑の連続であった。しかし公開当時からの不評は現在でも相変わらずのようだ。確かにストーリーはあってないようなものでよくわからない。豪華俳優陣も演技というよりキャメオ気取りでふざけているようにしか見えない。しかしパリコレを舞台にレポーター、カメラマン、デザイナー、その他もろもろもろもろもろもろの関係者が入り乱れて殺人事件まで絡んだ、アルトマンお得意の群像劇である。ストーリーよりも小ネタ、演技よりもセレブ観賞である。そもそもファッション業界はストーリーの舞台背景ではなくあくまで主役であり、その点で最も重要なのは気分と雰囲気である。監督のシニカルな視線とユーモアのセンスは最高に冴えている。新旧セレブ総動員で魅せる、目くるめく華やかなショーとそれ以上に熱い舞台裏は、臨場感たっぷりで超ハイテンション。まるでシャンパンの洪水を一気に飲み干すかのごとく、ゴージャスで愉快な気分に浸れることは間違いない。最優秀演技賞はやはり「キティ・ポター」ベイシンガーや、最近滅多に見られない楽しそうな笑顔を見せてくれるジュリア・ロバーツを押さえて、ところかまわず糞しまくるプードルちゃんに決定。
10点(2005-02-18 22:48:06)
3.  ブレインデッド
ゾンビムービーの傑作。というかジャンルを超えた名作。友人と一緒に最初はいやいや観たのだが、あまりの壮絶さと面白さに驚愕した。その後ビデオで3回観た。ピーター・ジャクソンという名前どこかで聞いたことあるなと思っていたら、この作品の監督だったのか。本作はまだ、当時のゾンビムービーの例に漏れず低予算?で、CGもあまり使っていない。冒頭のラットモンキーはぎごちないし、ベイビーは「ポンキッキ」顔負けのもろ着ぐるみ。この後の「乙女の祈り」では発達したCG技術を縦横に駆使、少女たちの暴走する妄想をめくるめく映像美で再現。そして「ロード・オブ・ザ・リング」での成功へと続く。やっと映像の技術が、類まれな監督の想像力、そして構想力に追いついたというところだろうか。しかし、もし本作を「ロード・オブ・ザ・リング」ばりのCG使って撮ったとしたら、やはり魅力は半減するだろう。嵐のごとく降り注ぐ血糊の前には、生半可なCGなど単なる子供だましに過ぎない。タランティーノをも凌ぐクロスオーバー。ベイビーのシーンのはスピルバーグをも越えた。当時だからこそ撮れた、まさに奇跡のような名作。 
10点(2004-08-08 04:02:24)
4.  エニイ・ギブン・サンデー
オリバー・ストーンの偏ったキャラクター造形がスポ根によくはまるというのは盲点であった。こういういかれた男たちのギラギラした熱い世界を描かせたら右に出るものはいない。マイケル・マンのナルシシズムと生真面目さは観ていて疲れることも多いが、ストーン監督のある種投げやりな明るさと単純さは実に爽快である。「ウォール街」のアメフト版がつまらないわけがない。感傷を徹底的に排したスポーツビジネスの裏側と若者の成長物語は、感動というより痛快という言葉が似合う。「ニクソン」や「アレキサンダー」など(未見だが)のシリアスな大作が失敗するのを見ると、本作のような作品をもっと撮ればいいのにと思うのだが。本来品のない人間が、重厚な人間ドラマに挑むのが間違いの元だ。しかし結局本作で一番評価すべきなのは、試合シーンの編集と音楽かもしれない。トリッピーでトリッキーな編集には昔から定評がある。「JFK」「ナチュラル・ボーン・キラーズ」「ウォール街」しかり。ジェイミー・フォックスが出演していたとは知らなかった。
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-19 03:11:54)
5.  マン・オン・ザ・ムーン
オープニングで多少、というかかなり不安になったがそれも杞憂だった。実在のコメディアンの伝記映画で、作品中では彼のプライベートよりも、彼の芸やステージのシーンの方が多いにもかかわらず、一番笑えたのは彼が癌を患ってそれを告白したのに、家族にさえ信用されないというエピソードなのは実に皮肉だ。国民性の違いか、あるいは単なる趣味の問題だろうか?しかし感動作としてはあまり笑えない方がいいのかもしれない。アメリカのエンターテイメントの中でも日本人には特に馴染みの薄い、お笑いの世界の一端を覗けるのは興味深い。彼の過激な芸の根底にあるのは、ただ単に人々を驚かせたい、楽しませたいという純粋な思いだったのだ。その純粋さゆえに、周囲の人々から見ると、彼は暴走し、芸は過激になり、観客は付いていくことができなくなった。この辺りエンターテイナーや芸術家が根源的に抱えるジレンマかもしれない。しかしエンターテイナーとして最後まで自身の芸に殉じる姿は立派である。過激さの中にも人々や世界に対する大きな愛情みたいなものが見え隠れしていて感動させられる。それにしてもジム・キャリーは上手い。
9点(2005-01-02 02:03:47)
6.  蜘蛛女(1993)
レナ・オリン大暴れ。手錠を後ろ手にかけられたまま、運転中のゲーリーの頸を脚で絞め(なんていう技だったっけ)、フロントガラスをハイヒールで突き破り、手錠でベッドにつないだゲーリーの上で、乳丸出しでボンデージの衣装のボタンをパチパチさせ、「踊ってよ、ジャック」といいつつ、スカートを脱ぎ捨て、T-バックの尻をプリプリさせ、別に踊るだけならスカート脱がなくてもいいじゃん、というツッコミも忘れさせてしまう。もうやりたい放題。ゲーリーと遊んでいる時は最高に楽しそうなのに、ロイ・シャイダーに命乞いをされて、「知ったこっちゃないわよ」と冷たくはき捨てる豹変ぶりが、最高に笑える。ある意味女らしい一面。最近ニュースとか見ていると、こういう女がその辺に本当にいそうなのが恐ろしい。でもモナみたいないい女だったらOKか?怖いといえばアナベラ・シオンの方も相当なものだ。女たちの渦巻く情念が、もやもやと纏わりついて離れない。ゲーリーのうろたえ、あたふたした表情は最高にキュートだ。B級パルプギャングノワールに、SM趣味と、ホラーの技法をミックス、最高にいかした作品に仕上がった。今までにない、全く新しい経験。 
9点(2004-07-10 03:59:58)
7.  ピースメーカー 《ネタバレ》 
公開前は、ドリームワークス第一弾にしてはいささか地味ではないか?といわれていたものだが、封切り後は、そんな杞憂も見事に吹き飛んだ。冒頭、列車事故の救出に向かう農夫たちが、核の閃光に飲み込まれる。その一瞬のシーンで、監督のミミ・ロジャースは、核の恐怖と被爆者への哀れみを、観る者の心にしっかりと刻み込んでみせる。「トータル・フィアーズ」とはたいした違いである。その後は、切れ味鋭い演出、圧倒的なスリルとスピード感とによって、全世界を股にかけた、ポリティカル・アクションとしてのスケール感をも全く感じさせないほど、凄まじい勢いでストーリーが展開していく。これはもちろん嬉しい悲鳴である。「007」シリーズさえ霞んで見えるほどだ。そして何よりも、連続する派手なアクションシーンの合間に描かれる、哀しい人間ドラマ、苦悩するテロリストの悲壮な姿が、観る者の心をうつ。繊細さとスマートさが際立つ演出は、監督が女性だからというのは、単純にすぎるだろうか?主演の二人も最高にいかしている。ステンドグラスをぶち抜くラストシーンがまた最高。その辺の、凡庸なハリウッド産アクションとは一線を画する名作。  
9点(2004-07-10 03:34:15)
8.  櫻の園(1990)
初めてこの作品を観たのは、某タブロイド紙?の映画賞の授賞式においてでした。友人が何故か招待券を持っていたので、何の予備知識もなく一緒に観に行きました。授賞式が始まる前から、一番前の席に、制服をきた女子高生がずらっと並んでいて、一体何だろうと思っていたらなんと、この作品で演劇部員を演じた皆さんだったんですね。授賞式では皆さんがステージ上に一列に並んで、それはそれは壮観な光景でした。今は亡き田山力哉氏が、「天と○」や「稲○ジェーン」をコキ下ろしたり、今となってはいい思い出です。ついでに個人的なエピソードをもう一つ。屋上でボイトレをするシーンで、どこか見覚えのある景色だと思って見ていたのですが、エンドロールで気がつきました。撮影に使われたのはなんと、私の地元にある私立S学園だったのです。赤いタワーと山並みが特徴です。当時高校生ながら、いや、だからこそかもしれませんが、音、特に学校独特の静けさとか騒々しさがリアルで感心した記憶があります。脚本家の方は、電車で女子高生の会話を盗聴して、研究したそうです。作家は女性を描ければ一流といいますが、映画にも当てはまるかもしれませんね。  
9点(2004-06-26 01:21:25)
9.  ツイスター
初めての時は14インチのTVだったが、真夜中に電気を消して観ていたら気持ち悪くなった。まさに、ジェットコースタームービーというキャッチコピーがピッタリだ。大迫力のツイスターの映像が素晴らしいのは言うまでもないが、決してSFXだけのハッタリ映画ではない。この点に関しては賛否両論あるようだが、私は人間ドラマもきちんと描かれていると思う。大自然の猛威に敢然と立ち向かう人々の姿には、感動すらおぼえる。決して正義感や使命感だけではなく、皆ツイスターのスリルに取り付かれているという設定がいい。ああいういかれた連中はとても好きだ。彼らが竜巻を発見して、出陣するシーンの高揚感といったらない。ツイスターの中に飛び込んでいく観測チームの中に、さらに普通の人であるジャミー・ガーツが飛び込んできて振り回されるという二重構造の設定によって、ツイスターの恐怖をより鮮明に描くことに成功しているのだと思う。普通の人間がそこにいることが必要だったのだ。脚本家の秀逸なテクニックを感じる。クライマックスで、空き缶の羽を付けたセンサー?がツイスターの中で舞い上がるシーンは、映像的にも、ストーリー面からみても鳥肌ものだった。アメリカでは、96年度の映画興業収入第2位という大ヒットだったにも関わらず、日本ではいまいち評価が低い。ツイスターの脅威とは無縁な日本では、やはり映画に対するリアリティが薄いのだろうか?あるいは、ヘレン・ハントの気合入りまくりの演技に皆引いてしまったのか?ストーリーが単純という意見も多いが、映像の派手さを邪魔しないためにも、このぐらいのシンプルさがちょうどいいと思う。必ずしも、映画に複雑なプロットが必要というわけではない。ジャミー・ガーツを久々に観たことにもちょっと感動。ネイチャー・パニックムービーの傑作。
9点(2002-12-14 00:16:01)
10.  追跡者(1998)
「逃亡者」での演技力が評価されて、この続編になったわけであるが、トミー・リーはせっかく主役を掴んだわりに、どうも最初から最後までぎこちなく、何となく自分が中心になっているのが居心地が悪そうで、演技に精彩を欠いている印象だ。前作でハリソン君を追いかけていた時の方が生き生きとしている。本人が元々乗り気でないのか、謙虚なのか、ただ単に華がないだけなのかわからないが、役者というのは演技力だけでは評価できないということがよくわかった。大根であってもハリソン君の方が華があって、安心して観ていられる。とはいえ、作品自体は充分に面白い。「エグゼクティブ・デシジョン」の監督だけあって、アクションは少ないが演出はタイトでスリリングだ。特に墓地での撃ち合いに萌えました。捜査チームのキャストもそのままなのがいいですね。「逃亡者」の列車転覆シーンに対抗したのか、本作でも飛行機を墜落させているが、これも監督の趣味なのだろうか。残骸の散らばる事故現場を空撮するシーンは金かかってます。ある意味一番の見所かもしれない。追いかけっこだけではスケール感に欠けるところを、上手くカバーしている。
[DVD(字幕)] 8点(2006-08-09 21:38:45)(良:1票)
11.  死の標的
実にオーソドックスなB級セガールアクションです。セガールがまだ若くてスリムで、アクションも冴えてます。表情一つ変えずに、一回りも小さいジャマイカ人ギャングどもをバタバタと投げ飛ばし、ポキポキと腕を折り、プスプスとスナイプし、最後は華麗な剣技を披露しています。懺悔までして刑事辞めたっつーのに、いくら何でもそりゃヤバイだろうというくらいの大虐殺。セガール最高です。初期の傑作。
[地上波(吹替)] 8点(2006-05-20 00:05:23)
12.  アルマゲドン(1998)
感動大作というには脚本、演出両面で少々粗すぎる。そのわりにカットが細かい。スピード感があって飽きないがその分重みに欠ける。単純なアクションならともかく、スケール感が必要なSF大作でこの演出は如何なものか。まあこのプロデューサーコンビでは仕方ないか。先日野口さんが宇宙に行った時に断熱タイル1枚で大騒ぎしていたが、その後で観ると「あんなシャトルで大気圏突入できるのか?」とか「ミールの宇宙飛行士杜撰すぎ」とか思ってしまったりもする。しかしNASA、ミール、シャトル、小惑星とプチ宇宙マニアにはたまらない要素がてんこ盛りである。私はシャトルの打ち上げシーンの美しさだけで結構イケた。エンドクレジットでミニチュア製作と出ていたがミールも模型なのだろうか。ゴジラも出てきたし。スターウォーズのオールCGも考えものだ。いくらアメリカ万歳と言ったところで、実際宇宙に行けるのはNASAだけだし、結局我々はハリウッド映画を見るしかない。未知のフロンティアで世紀のミッションに挑むのがNASAのエリートでは興醒めであろう。陽気でタフな荒くれ者どもでなければ意味がない。決死のミッションにパーティ気分で挑み、何人死んでも超ハッピーエンド。これぞハリウッド映画の伝統と真髄である。それが嫌ならジャパニメーションの名作「プラネテス」でも観ているべきであろう。何やかやと言っても、最後は泣ける。うぅっ。何気にインドロケが凄い。ビリー・ボブ・ソーントンが渋い。ボブ・シーガーの曲もいい。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-08-28 18:53:17)
13.  RONIN 《ネタバレ》 
路地裏でカーチェイス、ハイウェイを逆走、屋台をブチ撒け、オープンカフェに客ごと突っ込み、トラック転がすわ、車何台も吹き飛ばすわ、銃撃戦で民間人を巻き添えにするわ、もうやりたい放題。さすがフランケンハイマー。最近の若い監督には、恐らくできません。CG全盛のこの時代に、ここまでガチンコでやるのは、今時石原プロと彼くらいのものでしょう。いしかわじゅんの言葉を借りれば「レッツゴーバカおやじ」といったところでしょうか?スケールはだいぶ違いますが。しかし伝説のカーチェイス「フレンチ・コネクション」はウィリアム・フリードキン監督で、フランケンハイマー監督は2作目の方ですね。ライバル意識でもあるのでしょうか?スパイものによくありがちな過剰なハイテクもほとんど登場せず。ラストシーンで、ジャン・レノにズームするあのブレブレ感がもうたまりません。全く実に惜しい人を亡くしました。結局デ・ニーロは、CIAの人間だったということでいいのかな?しかしCIAがIRAのことに、そこまで首を突っ込むのかな?英国情報部ならまだ話はわかるが。あるいはIRAに雇われたということだろうか?いまいちよくわかりません。タイトルはクロサワに対するリスペクトらしいです。アクションというより、活劇という言葉が似合いますね。
[映画館(字幕)] 8点(2004-07-12 01:17:43)
14.  ミュージック・オブ・ハート
最初は「スクリーム」の続編かと思ったが、よーく見るとスタブ・マスクではなく、素顔のメリル・ストリープだった(藁)。最後の演奏シーンは圧巻。音楽映画はやはりこうでなくては。クラシックの有名バイオリニストに混じって、フィドラー(カントリーの世界では、バイオリンをフィドルと呼ぶ)のなんとかという人が出ていたのが、いかにもアメリカらしく、アメリカン・ロック・ファンの私としてはちょっとうれしい。ついでに、グロリア・エステファン(見ている時は気付かなかったが)とアンジェラ・バセット(もちろんティナ・ターナーのナンバー)あたりにも歌ってもらえば、もっと盛り上がったのに。ついでにウーピー・ゴールドバーグが修道女ルックで登場すれば完璧(藁)。冗談はさておき、いち音楽ファンとしては、音楽が人間の心を癒し、成長させ、社会さえも変革できる可能性を持っていることを示唆している点は、ひじょうに好感が持てる。子供たちだけでなく、主人公にとっても、音楽と子供たちが心の支えだったのだ。主人公が長男に「あたしは行かないでくれって頼んだのに、あの人は行ってしまったのよ。ヨヨヨ」と言うシーンは斬新、かつ印象的だった。
8点(2003-05-12 22:40:46)
15.  トゥルーナイト
ギア様の最高傑作!今度の役柄は何と、心に傷を抱えた放浪の騎士!お相手はうら若き王女様・ジュリア・オーモンド。そしてライバル(恋敵)はアーサー王・ショーン・コネリー。「プリティ・ウーマン」「愛と青春の旅立ち」をも超える超ハードなミッション。剣を振るい、愛を囁き、虜にしておいて、逃げ出そうと見せかけつつ、やっぱり舞い戻り・・・。こんな芸当はもはやギア様にしかできません。センスの良い衣装と、おとぎの国のような風景、そして目も覚めるような美しい映像美の中で繰り広げられる中世騎士物語は、もう最高にロマンティック。敵地に単身乗り込んで救出にこられた日には、ジュリアならずとも惚れてしまうのは当然。素朴かつお色気ムンムンなジュリア。貫禄のショーン・コネリー。この人がいると画面が締まる。そして騎士姿のギア様のアクションも冴え渡る。アーサー王伝説を斬新な発想で大胆にアレンジ、恋愛ものとしても、時代ものとしても実に個性的でユニークな秀作。もともと時代物はすきなので、華やかな甲冑やお城の背景だけ観ていても、個人的には楽しめた。あぁ、ギア様ぁ。
8点(2003-03-21 04:34:35)
16.  身代金
前半は何だか重苦しい展開だが、主人公が身代金を懸賞金に摩り替えてから、俄然面白くなる。誘拐事件に於ける、息詰まる駆け引き、犯人と被害者双方の、極限の心理状態が、リアルかつスリリングに描かれている。 犯人の動機や背景には一切触れていない点が、少々物足りないという人もいるかもしれないが、余計な部分を排除し、ひたすらに事件の経過を追うことで、緊張感が維持、増幅しているのだろう。ここで犯人のエピソードなどを挿入するのは、恐らく蛇足になるだろう。ストーリー至上主義のミステリーマニアであれば恐らく、純粋な営利目的の誘拐ではなく、実は怨恨による犯行で、犯人と主人公との間に何らかの過去や確執があり云々・・・、といった展開を求めるのだろう。この点で評価が割れるのかもしれないが、個人的にはこのリアリティに◎。犯人が電話で、H・G・ウェルズの「タイムマシン」を引用し、動機を語る場面は、犯人の金持ちに対する憎悪と逆恨みが、これでもかというほど滲み出ていて印象的だった。 まさに、手に汗握る大人のサスペンス。 主人公のモデルはもちろん、ヴァージングループ総帥のリチャード・プライス。そういえば、元空軍パイロットといえば、メル・ギブソンは「エア・アメリカ」でパイロットの役をやっていた。この元パイロットで、リスクを恐れぬ実業家という設定がとても生きている。
8点(2002-11-19 22:36:32)(良:1票)
17.  セイント 《ネタバレ》 
バル・キルマーの演技はまあまあ楽しめた。特に詩人に扮した時の、マジなのか冗談なのかよくわからないナルシスティックぶりがいい。しかしシューの方が、どうも終始ヘラヘラとして、緊張感がないのがいただけない。それに悪役の御曹司も、演技が上手いとは言い難い。以前テレビで観た時は、ロシア以後のシーンが丸々カットされていたので、今回初めて観たら、何だか取ってつけたような感じになっている。モスクワのアジトで、カメラを介して話していたのは、米大統領なのかな?硬派でサスペンスフルなストーリー展開に、軽妙でおしゃれな泥棒映画の雰囲気をブレンドし、セイントの心の闇を絡めて、そのどれもが中途半端に終わっているという実に稀有な作品。さすがにセイント自体のキャラクター設定は魅力的なのに、勿体無い。しかしこのB級感も含めて、結構嫌いな作品ではないのだ。ロジャー・ムーアは、以前テレビでセイントを演じた縁でカメオ出演したそうです。そっちの方が面白そうだ。
[DVD(字幕)] 7点(2008-01-12 02:24:32)
18.  ストリートファイター(1994)
実は結構好きなんです、これ。今でもテレビでやってると、ついつい見てしまうのですよ。しかし著しく評価が低いのです。そもそも内容から言って本作は、ゲーム好きなキッズ向けの作品だと思うのですが、ゲーム好きの大きなお友達が、真面目に観賞して、評価を不当に貶めているという気がするのです。いやいや、ちびっこ向けでも多少無理があることはわかっています。安っぽいセットに、ださい衣装に、Bクラス俳優の大根演技は、キッズにとっても失笑ものでしょう。しかしゲームの設定に、独裁者のテロリスト、国連軍やステルス艦をぶち込んで、人質救出ものに仕立てた脚本は、見事というべきでしょう。何せ私なんて、人質救出というだけでアドレナリンが噴出して、萌えまくりですからね。ヴァンダムが演説をぶちかまし、上司の命令を無視して、ステルス艦に乗り込んで救出に向かうシーンなどは、もう感動的ですらあります。こういうベタベタぶりがたまりません。カイリー・ミノーグというのがまた、よくわからないけど絶妙なキャスティングです。独特の開き直りと、常人離れしたセンスと、突き抜けた爽快感が実に気持ちいい良作である。ゲームを知らないのが幸いしたか。
[映画館(字幕)] 7点(2007-07-13 03:33:10)(良:1票)
19.  エアフォース・ワン
当時流行りの飛行機ものと、大統領ものをミックスして、エアフォース・ワンを引っ張り出したアイデアは、微笑ましくも感心する。ほんとによくいろいろ考えるものだ。しかしこの監督にしては安っぽいと言うべきか、それともよくぞここまでまとめあげたと言うべきか、迷うところではある。大統領がテロリストと取っ組み合って、ハッチの縁にぶら下がって、その後ろで飛行機がドッカーンと爆発炎上してと、怒涛の展開と、暴走するヒロイズムで、一歩間違えればギャグにしかならないところを、ぎりぎりのところで踏みとどまっているのは見事としかいいようがない。この点はやはり斜に構えず、正面切って作品に挑んだキャストとスタッフの実力によるのであろう。にもかかわらず、この緊迫感の欠如は如何ともしがたい。特に後半の詰めの甘さと、安っぽいCGには萎える。トム・クランシー原作映画でジャック・ライアンを演じていたハリソン君であるが、小説の方では、本当に大統領になっているのだ。そういうわけで、ライアンが大統領になったような気がして、途中で訳がわからなくなった。グレン・クローズがサインを拒否するシーンがいいですね。「CSIラスベガス」のブラス警部が大活躍してるし。911以降では、こんなお気楽な作品はもう製作不能であろう。そう思うと郷愁すら感じる。
[DVD(字幕)] 7点(2007-02-06 02:44:12)
20.  ランダム・ハーツ
シドニー・ポラック監督らしい渋い一作。ワシントン、マイアミのハイソな景色に、デイブ・グルーシンのムーディな音楽がよく似合う。サスペンスというのは論外だと思うが、大人のラブストーリーとしては、それほど悪くないと思う。ストーリー、キャラクターともにかなり控えめなので、もう少し映像美と叙情性を追及した方が良かったかもしれない。少々煮え切らない。不倫の真相を知りたがる刑事に、忘れようとする女性議員。これが果たして男女の違いなのか、立場の違いなのか、本作からは判断不能。ハリソン君の気持ちはわかるが、女性の方はこういうものなんでしょうか?亡き妻への複雑な思いに、議員への愛が加わるというかなり微妙な男心を、ハリソン君の演技に期待するのは野暮でしょう。しかし二人でタンゴを見ている時の表情は最高におかしい。それにしても飛行機事故というのはもっと悲惨なものだと思うが、まあ本題と関係ないのでこれでいいのか。航空会社の社員も大変だなあ。遺族の待合室で日本語が聞こえたような気がするが、誰も突っ込んでない。もしかして幻聴か?
[地上波(字幕)] 7点(2006-05-11 02:19:32)
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