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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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181.  怪談新耳袋 劇場版 《ネタバレ》 
全八話の短編で構成されているオムニバス映画。各話に関連性はなく、起承転結を有している物語から、シチュエーションの提示のみで終わるものまで様々です。気になったものだけピックアップしてみます。『約束』叔父の長期出張中に、豪邸の留守番をすることになった主人公。家主との約束は「呼ばれたら返事をすること」。確かに1日に1回、何処からか「○○さん」という女の呼びかけが聞える。もしこれがリアルな肉声だったら、怖すぎてすぐに逃出したと思う。でもくぐもった電子音のような響きゆえリアリティが無い。恐ろしい状況を受け流してしまう主人公の気持ちが理解できました。声の主のビジュアルも含めて、自分はコレが一番面白かった。『視線』は堀北の美少女ぶりが際立つ一編。暗いけど。物語はオーソドックスながら、“視線の怖さ”を感じることが出来ました。『ヒサオ』は烏丸せつ子の一人芝居。オチは想像できましたが、途中アンフェアなシーンが挿入されていたのが残念。影ならOKですが、実体を映してしまうのはダメだと思う。各話10分程度なので、サクサクと観られるのはイイですが、オチの無いものはちょっとモヤッとします。
[DVD(邦画)] 5点(2010-07-12 19:38:10)(良:1票)
182.  守護天使 《ネタバレ》 
寺島しのぶ、佐々木蔵之介、柄本佑は出色の出来ばえ。文句なしの見事な人物造形でした。俳優が本職でない日村や主演の竹山も持ち味を発揮してくれました。本作に見応えを感じられるのは、役者の頑張りがあったればこそ。これで脚本がスマートだったら傑作に化けたのではないかと。作品の体裁は、ラブサスペンスコメディ。ハラハラ、ゲラゲラ、最後にキュンがお約束。ところが、どうにもお話の波に乗れません。最初のつまづきは、竹山の恋に説得力が無いことです。“たまたま電車で見かけた気になる女子高生が、自分にも親切にしてくれた”だけでは、動機としては物足りない。現実逃避の恋愛だとしても、観客が彼を応援したくなる仕掛けが欲しい。サスペンス要素もイマイチです。連続女子バラバラ殺人なんて、コメディには荷が重い。汐里ちゃんが暴漢に拉致されてから居所を発見するまでの時間は長過ぎました。結果的に無事ならOKという話ではありません。手をこまねいていた時間は、自らの無力さを知らされる時間。辛いです。新聞配達員を捜索に使うアイデアは良いのですから、繋ぎの努力を主人公にさせて欲しかった。クライマックスは竹山がヒーローだと判明する場面。胸のケイタイはカラータイマー、被ったポリ袋はウルトラマンのボディの見立てでしょう。でも、ちょっと判り辛い。やはり芸人の正装は素っ裸。白ブリーフ一丁で勝負して欲しかった。そもそも何故竹山はウルトラマンが好きなのか説明が欲しい。自分の採点基準では4~5点相当が妥当。でも最後の最後で、うっちゃられました。「あの人は私の初恋の人です」。嫁の告白に涙しました。現実にはこんなクサイ台詞を吐く人などいない。でも物語的には、この台詞以外考えられない。難病の子供の守護者は汐里ちゃんで、汐里ちゃんの守護者は竹山で、そして竹山の守護者は嫁さんだった。みんな誰かに、護り護られ、恋し恋され、生きている。グッときました。終わり良ければ全てよしってことで。まあ結局は、寺島しのぶがオイシイところを全部持っていっちゃったワケなんですが。
[DVD(邦画)] 7点(2010-07-09 21:21:38)
183.  リベリオン 《ネタバレ》 
武道を融合させたガンアクション、それに服飾デザインも含めて、大ヒット作『マトリックス』の複製であることは、ほぼ間違いないでしょう。それにしても、このアイデアとセンス!オリジナルのマトリックスを遥かに凌ぐカッコ良さです。シビれました。感情抑制による社会支配という筋書きも極めてSF的でそそられます。ただ残念ながら、子供向け過ぎたと思う。理化学的に感情を封じられているはずなのに、出世欲は残されているのは何故?戦争放棄を謳いながら、格闘鍛錬に余念がないのはどうして?矛盾だらけです。実際、裏を返せば人間こそ矛盾の賜物だし、独裁政治や共産主義の批判でもあるのでしょうが、それにしても“あからさま”過ぎます。物語の体裁自体は理屈が通っていた方がスマートです。もっとも、この設定の粗さがB級映画マニアにはたまらんのでしょう。ハイ、たまらんです!
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-07-06 21:39:38)(良:1票)
184.  アマルフィ 女神の報酬 《ネタバレ》 
織田がポリスに銃を向け、天海を逃がした件には疑問が残るものの、それ以外の脚本はそんなに悪くないと感じました。織田主演の映画の中では、上々の部類に入るかと。でもイマイチ物語に入り込めないのは何故か。“渋い”というよりは“辛気臭い”、“優雅”というよりは“カッコつけ”という作品の全体像。これは織田の演技が醸し出している雰囲気だという気がする。『県庁の星』でも感じた事ですが、彼の演技は観ていて楽しくない。当たり役の青島刑事、『振り返れば奴がいる』の司馬はホントにイキイキしているのに、どうしてなのか。キャラの色がハッキリしていない役には向いていないのかな?本作の場合は、輪をかけて天海が上手くありません。脇役は豪華なのに仕事を与えてもらっておらず勿体ない。キャスティングが上手くいっていないような気がします。配役が変われば、随分と印象の変わる映画ではないかと思いました。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-07-03 21:28:02)(良:2票)
185.  252 生存者あり 《ネタバレ》 
物語で起こる奇跡には2種類あると考えます。努力等を拠り所とし必然性を含むものと、そうでないもの。本作で提示される奇跡は、全て後者に該当します。いわゆるご都合主義。この奇跡で導かれる結末には真実味がありません。どんなハッピーエンドも“嘘っぱち”に見えてしまう。つまり観客の意識の中で、しおりちゃんは助かっていません。地下鉄構内ではぐれてしまったこと、プレハブから確実に非難させなかったこと、実に2度に渡りこの夫婦は子供を死なせていると言えます。もちろん両親を責めることは出来ません。過失といってもほんの僅か。しかし、その些細なミスで子供の命は失われる。親に必要なのは子供の命を守るための絶対的な使命感だと思う。何よりも、誰よりも、子の命を優先させること。必然的に命に順序が付けられます。廃駅崩落時の退避において、主人公はレスキュー隊員としては正しい判断をしました。ヘリからの救助を受ける際もそう。彼は我が子よりも怪我人を優先させようとした。レスキュー隊員の鑑だと思う。心から尊敬するが、親としてはどうなのでしょう。母親は訴える「救助を待っている家族はあなたたちに頼るしかないの」。ある隊員はつぶやく「女房子供を残して死ねるか」。指揮官は諭す「レスキューは全員が無事戻ってきて初めて成功なんだ」。どの想いも、どの考え方も間違っていません。でも全てを満足させるのは難しい。本作が出来の良い感動作ならば、素直に感動して終わりだったかもしれません。不出来だからこそ、本作が抱えるテーマの本質が浮き彫りにされているのだとしたら、下手な映画も悪くない。
[DVD(邦画)] 5点(2010-06-30 20:49:50)
186.  純喫茶磯辺 《ネタバレ》 
ブラマヨ小杉ではありませんが『俺の気持ちもてあそぶやん!』と大声で叫びたい気持ち。前半は小気味いいギャグを連発し観客の心のガードをガラ開きにさせておいて、中盤以降グイグイと監督お得意のエグいのを入れてくる。親父、娘、ヤリマンの切ない気持ちが入り乱れる修羅場の最中、わき腹をくすぐる『もしかしてあなた九州の人?いえポルトガル人です』を放り込んでくる監督の悪ノリぶり。もう、大好きだ!!もちろん意地悪いだけでなく、ちゃんと物語のツボを心得ているのもニクイ限り。田舎へ帰るというヤリマンからの手紙。親父はやせ我慢でそ知らぬふり。そこで一旦、代わりに娘を走らせておいて、(走るのはお前じゃないだろう!と観客に突っ込ませておいて)きっちり親父を走らせるお約束。くぅ~泣かせるねえ。でもこの恋を成就させないのが監督の流儀。心得ていますよ。1年後のシーケンスは本来ならいらない。でも監督は観客に甘い幻想を抱かせることはさせない。キッチリ落とし前をつけ、それでいて一歩前へ進ませる。純喫茶磯辺は失敗だった。当然の成り行き。でもだからと言ってあの喫茶店が無かった人生を考えてみると寂しい気がする。痛い経験も、恥ずい思い出も、死ぬ手前になりゃみんな同じ宝物。何も無いより100倍は得でしょうよ。誰の心の中にだって、純喫茶磯辺は眠っているんじゃないかな。とくに思春期あたりに。自分の場合は当分鍵を掛けておきますけども(笑)。それにしても監督は役者の長所を引き出すのが滅法上手い。宮迫は味出しまくりだし、仲や麻生の肩の力の抜け具合が絶妙でした。愛すべき人物に囲まれた物語は観ていて最高に気持ちいいです。楽しかった!(注意)本文中にあるヤリマンとは麻生久美子嬢のことであります。念のため。
[DVD(邦画)] 9点(2010-06-27 19:11:38)(良:2票)
187.  ハイキック・ガール!
ノーCG・ノーワイヤーでリアルアクションの魅力を世に知らしめたタイ映画『マッハ!!!!!!!!』同様、本作でも生身の格闘アクションが存分に楽しめます。ベースとなる格闘技は空手。やはり本物の空手家の動きは役者のそれとは一味も二味も違う。実戦空手の凄みを堪能しました。ただし演出は良くなかった。これでもかと反復される格闘シーケンス。同じ組み手を何度も見せられます。意図は判りますが、くどいと逆効果。スゴイものほどサラリと流すのが粋だと思う。エフェクトを使わなくても“魅せられる”レベルにあるアクションを誇っていただきたい。格闘シーンの素晴らしさに紛れていますが、物語の薄さはかなりのもの。ペラペラです。脚本はほとんど仕事をしていません。次回以降の要改善ポイントかと。『芸者VS忍者』の佃井皆美、そして本作の武田梨奈。邦画アクション部門に期待の新星が次々と現れてきたのは嬉しい限り。これからどんどん名前と顔を売って、お客の呼べる女優になってください。『芸者VS忍者』と同じく、+1点のおひねり込みで7点献上。
[DVD(邦画)] 7点(2010-06-21 20:48:04)
188.  スター・トレック(2009) 《ネタバレ》 
NHKで放送していたTVドラマが大好きでした。奇想天外な筋書きと素晴らしき人間模様、そして壮大な世界観に少年だった自分は魅了されました。トレッキーではありませんが、“スター・トレックは面白い!”という意識は心に強く刷り込まれました。その後目にした劇場版もTV新シリーズも(全部を観た訳ではありませんが)、全て“確実に”面白く、自分の中で『スター・トレック』は絶対的な価値を持つブランドとなりました。そこで本作。率直に言って最高でした。カーク船長、スポック、マッコイ医師…。耳慣れた名前を聞く度に、オリジナルメンバーの顔が脳裏を過ぎり、本作の若者たちの姿と重なって行きました。みんな若々しく、少しやんちゃな未熟者で、でも本質は自分が知るエンタープライズのクルーと変わりないように思えて、彼らの成長を想像するのが嬉しくて楽しくて。予備知識が無くても、十分に楽しめる質の高い映画には違いありませんが、『宇宙大作戦』を知る者にとっては、格別な仕上がりだったと思います。レナード・ニモイのキャスティング、そしてエンディングの懐かしのナレーション。シリーズファンに向けた心遣いを確かに受け取りました。サイエンス・フィクションよりもアクションエンターテイメント色が濃い点は、シリーズの赴きとは異なりますが、それも悪くないです。若いんだから、動かなきゃ。というか、スタートレックと名の付くものなら、なんでもOKってくらい信頼度はMAXまで上がっています(笑)。是非ともこの面子で劇場シリーズ化をお願いしたい。ナイスなサブキャラたち(サイモン・ペッグ&毒チワワみたいなヤツ)の活躍が観たいです!劇場鑑賞なら間違いなく10点でした。
[DVD(字幕)] 9点(2010-06-18 21:08:52)(良:1票)
189.  おっぱいバレー 《ネタバレ》 
“スポ根感動作にあらず、教師と生徒の信頼関係と教育論を説く映画なり”と言われれば、確かにその通りなのだと思う。でも、だからと言ってバレーボールがどうでもいいとは思わない。勿論おっぱいも。厳しい特訓と手に汗握る試合が無ければ物足りないし、妄想シーンでいいからおっぱいを頂戴したい。それでこそ、この恥ずかしいタイトルに価値が出ると思う。なつかしの歌謡曲+スローモーションのコンボでハイライトシーンをデコレート。確かに“感動的”ではあるけれど、本物でない事にすぐ気づいてしまう。何故なら感動の裏付け=説得力が無いから。あの子供たちがどんなに上達しようとも、2軍とはいえ強豪チームと互角に渡り合えるとは思えない。それほどまでにバレーボールでは体格がモノを言います。新加入の1年生だけでもいい。長身キャラを配する気配りが必要でした。彼に攻撃を任せて、その他は徹底してボールを拾い捲る。そんな戦法ならば(実際に勝てるかどうかは別にしても)説得力は生まれたと思う。説得力の欠如は、バレーだけでなくおっぱいにも当てはまります。先生はおっぱい星人が目の色変えるお宝をお持ちでないといけない。実際のところ綾瀬は巨乳です。でも、物語上ではその表現が極めて弱いと感じます(せめて先生登場シーンは白ブラウスじゃないと!)。いろんな思惑があっての事と推測しますが、先生からお色気を排除したのは間違いでした。体裁は良いけれど、腑抜けた物語になってしまった。説得力とは、上手に嘘をつく力。すなわち観客を物語に向き合わせる技術。本作はその部分の意識に欠けていたと思います。(以下反省と謝罪)公式戦で不戦勝をあげた時のこと。「よっしゃ~!!これで最低でもブラおっぱいは頂戴したわ。いや、生パイは無理だとしても絆創膏一丁とかイケるんじゃね!てかむしろエロいわ。汗だくのォ~先生がァ~恥じらいながら~」と妄想全開でのたうち回ってしまったことを、ここに深くお詫びいたします。
[DVD(邦画)] 5点(2010-06-15 18:51:54)(笑:2票) (良:2票)
190.  ターミネーター4 《ネタバレ》 
映画ターミネーターシリーズの『1』と『2』で提示されたのは“未来は変えられる”という希望。一転『3』では“覆水盆に返らず”という絶望が描かれました。後味が苦く、また艶消しの意味合いの強い『3』ですが、前2作との整合性を考えるならば、この結末しか有り得なかったのも事実です。そこで、本作『4』。抵抗軍のリーダー、ジョン・コナーが父親であるカイルを助け出すというお話。ポイントは、ターミネーターワールドの現在進行形の時間軸で『1』よりも“前”に起きたエピソードだということ。つまり“過去は変えられない”という真理は本作にも当てはまる訳です。どんな経緯があるにせよ、結局カイルもコナーも助かるのは既成事実。そんな先入観を観客に持たれているのは、サスペンスとしてはハンディキャップと言えるでしょう。でも、そこはそれSF大作の一大ブランド『ターミネーター』だけの事はある。見応えのある娯楽作品に仕上げてくれました。ただ、もうこの手のエピソードはもういいかなと。大河ドラマの隙間は十分埋まりました。終幕のナレーション“未来は変えられる”に価値を持たせるにも、次回作は『1』よりも未来のエピソードを希望します。
[DVD(字幕)] 6点(2010-06-12 19:24:48)(良:1票)
191.  テケテケ2 《ネタバレ》 
(核心部分のネタバレあります。未見の方はご注意ください。)囲碁でAを打ってからBと打つべき局面で先にB、次にAと手順を逆にすることを「手順前後」と呼びます。これは、ほとんどが悪手です。結果的にAとBを打つのだとしても、その順番には意味がある。手順はモノの筋道であり、指し手の理念。冒頭で前作のヒロインがテケテケに殺されるのですが、これが酷い手順前後でした。“赤色の露見→テケテケに襲われる”と“テケテケに襲われる→赤色の露見”では意味が異なります。インパクトのあるのは後者。でもそれでは道理が通らない。案の定、前作で取得した重要なルール「赤色を身に着けていると襲われる」が本作では無視されてしまいました。これでは続編として立つ瀬がない。もっとも、そんないい加減なところも都市伝説らしいと言えますが、それなら伝説の面白解釈をもっと頑張って欲しかった。襲われる人間の名前に着目したのは良いとしても、肝となる「呪文を唱えると助かる」の解釈を放棄したのは失敗です。何故男の呪文は効かなくて、女子高生の呪文は効いたのか?是非真相を知りたい。仲村みうの上半身が不自然に起きていた時点で、その後の展開は予想されたものの、“何故そうなるのか”は不明。名前が似ていたから?それだけ?ちゃんと肉付けすれば面白くなりそうな題材なのに勿体ないです。前作に比べて殺戮シーンが増えたのはエンタメ的にプラスですが、被害者がみな無用心で緊張感が希薄なのはマイナス。さらに女子高生ボスの殺され方が一番のお楽しみなのに、どう殺されたのか判り難いのもマズかった。前作は「悪くなかった」、本作は「良くないな」という印象。「アートポート製作の2部作は右肩下がり」という法則が自分の中で出来つつあります。1作目しか観ていない『クレーマー』シリーズの2作目も確認のために観てみようかな(苦笑)
[DVD(邦画)] 4点(2010-06-09 18:09:09)
192.  テケテケ 《ネタバレ》 
邦画ホラーは本当にハズレが多いので、この出来なら自分は及第点を付けられます。ただ、もう少し何とかならなかったものかとも思う。難点は後半部の脚本の粗さです。『リング』よろしく、テケテケの死の呪縛から逃れるため、解決策を模索する主人公たち。手をこまねいて死を待つのではなく、生き延びる努力をするから緊張感が生まれます。結構ドキドキしました。だからもう一歩、感情移入するための工夫が欲しい。問題解決までの道のりを丁寧に描いて欲しかった。棚ぼた方式で難問の答えが見つかったのではツマラナイです。テケテケが人を襲う理由もいまいちグッと来ません。都市伝説のオモシロ解釈もお楽しみの一つでは?グロテスクな殺傷シーンを極力抑え、クライマックスの“真っ二つ”にインパクトを与える演出プランは悪くありません。でも折角グラマラスな女優さんを血祭りにあげる訳ですから、その肉体的魅力を事前にアピールしておかない手はありません。真実ちゃんにはセクシーな衣装を着せてあげてください。下世話なところもB級ホラーには必要です。そういう意味では、もっとガツガツとスプラッターシーンを放り込んでも良かったかもしれません。予告編を観る限り、『テケテケ2』はそんな映画っぽいですが、同じアートポート製作の2部作・『制服サバイガール』を鑑みると、2作目の方の出来が芳しくない傾向にあるようです。(またもや仲村みうが主役級ですよ!)『テケテケ2』観ようか観まいか、悩むところですな(嘘)。
[DVD(邦画)] 6点(2010-06-06 19:09:03)(笑:1票) (良:1票)
193.  春との旅 《ネタバレ》 
他人の家を覗き見る感覚のロングショットに、揺れる心と重なる手持ちカメラ。段落ごとに背景が変わるロードムービーの特性も相まって、視覚的に観客を退屈させません。さらに役者は芸達者を揃えました。しかもその起用法が凄いです。名優小林薫をチョイ役で、しかも顔を映しません。なんと贅沢でしょう。徳永えりの役作りも深かったです。見応え十分。細部まで創り込まれた良質な映画を堪能しました。ただ難点があるとすれば、演者の芝居が“立ち過ぎていた”こと。リアリティを欠いた気もします。しかし、その“嘘臭さ”に意味がある物語だったかもしれません。主人公は我が身の置き処を求めて親類宅を訪ね歩く老人とその孫娘。これまで人生の意義を問う旅でした。血を分けた兄弟間の確執は長年積み重ねてきた産物。誤魔化しが効きません。だから痛いのです。そして遠慮がありません。どの兄弟の言い分ももっともでしたが、中でも長女の説教が一番心に響きました。“春の人生を犠牲にするな”この言葉の重さを、2人はどれだけ理解していたのでしょう。自分の我侭を理解しつつも、甘えを止められない忠男。そんな祖父から離れられない春。情はあって当然です。2人には積み重ねてきた時間があります。でも“支え合い”ではなく“寄り掛かり”では何時か潰れてしまいます。望まないなら辛くない。もがかないから痛まない。「こんなもんだ」と諦めてしまえば、人生は確かに楽なのだと思います。でも忠男がそれを望むのは烏滸がましいですし、春が悟るのは早過ぎます。自立して自分の道を歩いてきた長女には、2人の生き方が歯痒かったのだと思います。ところで、あの結末は希望でしょうか、絶望でしょうか。ポックリ逝ければハッピーエンド。寝たきりコースならバッドエンドとの見立てが妥当でしょう。顛末が明かされぬ以上、観客は望む結末を選べば良い訳です。現実的で切実な題材だからこそ、逃げ道が必要でした。この結末は監督の優しさ。そう理解します。ただそうだとしても、死ぬのが幸せって何なんでしょう。自分は、長女にこき使われながら慣れぬ薪割りに精を出す忠男の姿を思い描きたいです。泣きべそかきながら自分の夢を探す春を見てみたいのです。夢物語かもしれません。でも“10年以上前に別れた義理の息子の後妻(しかも美人!)が、初対面の年寄りと一緒に暮らしたいと申し出るファンタジー”に比べれば、慎ましいお願いじゃないですか。
[映画館(邦画)] 8点(2010-06-03 19:21:12)(良:1票)
194.  怪談(2007)
前半は好調。役者の技量も高く、落ち着いたテイストで物語は進んでいきます。とりわけ感心したのは、尾上菊五郎の存在感。あの色香、艶の在り様は流石としか言いようがありません。黒木、井上といったキレイどころが霞むよう。自分は男ですが、彼になら抱かれてもいいかなと。いや冗談ですよ。冗談。  ところがホラーの色調が濃くなるにつれ、次第にありきたりなホラーの様相を呈してきます。音楽の煽りとドッキリが主体の、いつもの中田節。CGまる解りの蛇が出てきたところで、一気にテンションが落ちました。落語が原作の時代劇ならば、それに合わせたワビサビの効いた恐怖演出を見たかったと思います。
[DVD(邦画)] 5点(2010-05-31 20:23:05)
195.  フィリップ、きみを愛してる!
あの雲を見て思った。やっぱ外国人のは俺ら日本人のとは違うなって。えっ、ちがわないの?
[映画館(字幕)] 6点(2010-05-28 21:45:45)(笑:1票)
196.  ICHI 《ネタバレ》 
女版『座頭市』と言うよりも、綾瀬はるか版『あずみ』といった印象。アイドル女優主演の女剣士ものです。綾瀬はるかをキレイに撮ろうという気配りが感じられました。ただしアイドル映画と捉えられるのが不本意なのか、ソフトレイプシーンの挿入等、清純なイメージを払拭する意図が窺えます。本格志向のアピールでしょうか。でも頑張る方向性が違うと感じます。まず意識すべきはチャンバラの出来。殺陣を何とかしないと。斬り合い全てがスローモーションでは技量が足りていない事がバレバレです。それに各剣士の力関係も気になりました。バランスが悪いです。例えば、獅童の戦闘力を100とするならば、綾瀬は70で大沢(覚醒時)は80くらいでしょうか。それなら綾瀬と大沢が協力して戦えば獅童に勝つのは必然です。2人が力を合わせても太刀打ち出来ないくらい強敵でないと、勝利のカタルシスは得られません。ちなみに、窪塚くんはいつものチンピラ風若者演技で時代劇にはそぐわないと感じました。
[DVD(邦画)] 4点(2010-05-19 21:05:40)
197.  ママ男 《ネタバレ》 
お人形は目が命。ラーメンはスープが命。ではコメディは何が命でしょうか。自分はキャラクターだと考えます。如何に魅力的な人物像を創りだせるか。設定と役者の技量がモノを言います。そこで本作。主演のジョン・ヘダーには邦題『バス男』での怪演の再現を期待したのですが、常識レベルのマザコン男像にいささか肩透かし。主要キャラであるセミナー親父と母親も存在感が薄くイマイチでした。矢口真理似のキュートな彼女は個人的にタイプなのですが、それ以外というと本屋の爺さんくらいしか際立っているキャラが見当たらない。もう1人か2人、主人公の相棒となる愛すべきお馬鹿キャラがいたら、大分印象は変わっていたと思います。主人公の決断ひとつで全てが解決してしまう物語は味気ないと思うものの、本作のテーマを考慮すれば致し方ないところか。過度な笑いを期待せず、ホームドラマとして楽しむ作品だと思いました。
[DVD(字幕)] 5点(2010-05-16 18:50:13)(良:1票)
198.  いのちの食べかた
人の命を繋ぐため様々な生き物の命を頂戴している場面を、傍観的に捉えたドキュメンタリー映画。ベルトコンベアーで流されて行く箱詰めのヒヨコたち。オートメーションで捌かれていく牛。命がモノのように扱われる様に胸を痛めつつ、私たちの生活はこのようなシステムの下に成り立っている現実を再認識しました。有意義な映画でした。ただ、見せ方に工夫が無かったことが残念です。映画に限らず、どんな作品も“相手に観てもらってナンボ”です。知ってもらうこと、感じてもらうこと、考えてもらうこと。それを相手に望むなら、それ相当の仕掛けは必要。ドキュメンタリー映画も例外ではないと考えます。本作は“観てもらう意識”に欠けている気がしました。もちろん、脚色を要求している訳ではありません。例えばCSの某チャンネルで「○○が出来るまで」という15分ほどのTVプログラムがあります。トイレットペーパーとか自転車とか、商品の製造過程(工場のライン)をただ延々と映すだけなのですが、これが意外なほど面白い。作業内容を推理し、何が出来上がるのか予想します。トイレットペーパー1つにも人生がある。本作では、動物の話と植物の話がランダムに提示されるため、“命の流れ”が掴みにくい仕様となっています。結果、生々しさは抑制されていますが、散漫な印象を受けました。「生き物の一生」を意識させる編集で、観客を惹き付けて欲しいと思いました。従事者の食事風景も、箸休め程度の意味しか感じられずもったいない。牛の屠殺直後にハンバーガーを食べろとは言いませんが、食の意味を問う能動的なメッセージは欲しいと感じました。ちなみに自分は、マイケル・ムーアの近視眼的な主張を好みません。しかし、そのエンターテイメント性の高さは評価します。事実が持つ熱量にフィクションは適わない。ドキュメンタリーは元来、メチャクチャ面白いものだと思います。
[DVD(字幕)] 5点(2010-05-04 19:15:38)(良:1票)
199.  バンコック・デンジャラス 《ネタバレ》 
冷徹な暗殺者が、ある出会いをキッカケに人間性を取り戻していくヒューマンドラマ。主人公を変えたキーパーソンは、運び屋として雇ったチンピラと薬局勤めの女でした。彼らは主人公が今まで出合ってきた人間と何が違うのでしょう。おそらく何も違わない。違うのは主人公自身の内面の方。彼はバンコクでの仕事を最後に暗殺稼業から足を洗うつもりでした。その心の緩みが彼に自身の掟を破らせたのだと思う。初めて犯した暗殺ミス。彼は一貫してターゲットを「誰かにとっての悪人だ」と述べています。善悪の判断を要しない暗殺者らしいモノの言い方。彼は弟子が善人だという政治家を殺せませんでした。良心の呵責?いや、そうじゃない。そもそも彼は、善悪を判断する術を持ち合わせていません。単純に主人公は、弟子に軽蔑されたくなかったのだと思いました。自分をヒーローと信じる弟子の期待を裏切れなかった。どれもこれも実に人間らしい弱さの表れと言えます。一流の暗殺者にしてはメンタリティが弱い気がしますが、強固なダムも決壊したら脆いもの。主人公はずっと無理をしてきたのかもしれません。ラストの戦いで、素人相手に不覚を取ったのは、主人公がもう一流の暗殺者ではない証。相応しい最期だったと思いました。自分好みのストーリーなのですが、キャラクターが魅力に欠けるのが残念。ニコラス・ケイジは善人キャラの役者。主人公の心の変化に驚きを感じ難い。2人のキーパーソンも感情移入する要素がなく、影が薄いです。聞けば本作はリメイクとのこと。設定が微妙に違うオリジナルのタイ映画を観てみたいと思いました。
[DVD(字幕)] 5点(2010-05-01 18:42:38)
200.  アイアンマン 《ネタバレ》 
“遠足は遠足の準備のためにある”は、確かさくらももこ(ちびまる子ちゃん)の名言だけど、本作を観るとまさしくコレが当てはまります。“実戦は準備を楽しむためにある”。アイアンマンの製作過程が楽しくて楽しくて、仕方なかった。1号機は、悪条件下での製作というシチュエーションに燃えたし、2号機以降は丁寧な試作実験の繰り返しに痺れた。製作過程をつぶさに観ることで、スタークのアイアンマンではなく、僕のアイアンマンになっていく。ラストの決戦。上空で凍結した敵をコツンとやる快感!!こちとら、そんな欠点は克服済みなんだよ、と。アイアンマンスーツがボロボロになっていくのもタマラナイ。マジンガーZでもガンダムでも、最終回では壊滅状態。少年の心を酔わせた、あのヒロイズムが蘇ってくる。もう、アイアンマン、カッコ良すぎ。大好きだ!この際、物語の薄っぺらさなんて気にしません。フィギアも買います。遊ばせて。
[地上波(吹替)] 8点(2010-04-25 19:09:41)(良:2票)
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