201. 恋する人魚たち
極度に誇張された思春期の女の子と極度に誇張された我が儘な熟女のコンビは、とてもコミカルなのに、観る女性に様々な事を考えさせる。自分で「いやだなぁ」と思っている自分の部分を、この二人がハッキリキッパリ演じていて、身につまされる。見た目は冴えないけど、完成された精神を持ったルーと、格好いいけど不完全なジョーの対比もまた、地味ながらよかった。シェールのスタイリングが、昔のバービー人形の様で素敵。 8点(2003-11-05 13:45:39) |
202. カッコーの巣の上で
《ネタバレ》 私もごく若い頃の一時期、精神的に変調をきたした事があった。その時私は「自分は精神がおかしくなっているフリをしているんだ」と思い込んでいた。それこそがまさにオカシイ証拠なのに。こういった狂人心理を、とてもよく表している映画だ。そしてあのラスト。ここは、見た時のコンディションや年齢によって、まるで違う解釈が出来る。一番最初に見た時は、マックがいい人に思え、看護婦が憎らしく、チーフの行動に深い友情を感じた。二回目に見た時は、自分の職務を全うしようとする看護婦も、かきまわすマックも、自殺してしまったビリーの弱さも、全てが愚かしく、ただ茫洋とした自分を演じ続け(彼の努力とストレスは並大抵ではなかったはずだ!)、虎視眈々と機会を伺っていたチーフだけが得をしたという事に、自分が置かれている社会の縮図を観るようだった。プロットも役者それぞれの演技も、音楽も構図も素晴らしいこの映画を、数年後三回目に観賞して、自分が今度はどんな感想を持つのかが、とても楽しみな映画でもある。 10点(2003-11-01 21:46:02)(良:7票) |
203. イナフ
「夫に暴力を振るわれたら、頑張って自力で状況打破しなさい」という安易なメッセージに、ウンザリしました。暴力夫から逃れるために、富豪の父親を頼ることができ、自分の仕事をうっちゃって子供をバカンスに連れて行ってくれる友人と、殺されかけてもコブ付きを愛してくれる元恋人がいて、たった一月のトレーニングで大の男を殺す程力を付ける事が出来る女性が、この世に幾人いるでしょう。家庭という閉鎖された小さな小さな組織の中で、じわじわと追いつめられて行く「妻」という立場の恐怖を、それを世間に向かって訴えることの難かしさを、この映画はひとつも描けていない。この映画を製作した人たちは、ドメスティック・バイオレンスというきわめてデリケートな問題を、遊園地のサバイバルゲーと同じ位置に引きずりおろしている。JLOの大根ながらも身体をはった演技にこの2点を。 2点(2003-10-26 23:22:08)(良:3票) |
204. デスペラード
バカみたいに人を殺しまくり、その癖いい人で、色男。もう映画じゃなくちゃありえない世界が良い。全てが(俳優音楽内容)濃い濃い濃いなのもイイ! この監督は発想の天才ですね。ヒロインのカロリーナがまたセクシーでキュートで強くて最高です。 9点(2003-10-23 15:30:02) |
205. ジョンQ-最後の決断-
とにかくアメリカ的な映画。疑問を抱かず、ただひたすらデンゼルに心を寄せてみれば、面白い映画。これだけデリケートな問題を、ヒーローものとして描ききってしまうアメリカって、ある意味すごいかも。 7点(2003-10-23 15:25:17) |
206. ルートヴィヒ(1972)
ごめんなさい。ヴィスコンティ大好きな私ですが、この作品は正直、金のかかった自己満足としか思えませんでした。美術や配役やカメラは、さすがの美しさ豪華さですが、彼の映画独特の「痛み」を、あまり感じることが出来なかった。それはルードヴィヒが、おかれた状況の中で常軌を逸していった人物ではなく、生まれつきの変人だったせいかもしれません。 6点(2003-10-22 15:52:52) |
207. ディスクロージャー
《ネタバレ》 例えば、妻を虐げる亭主関白は、女にとって不快な存在である。だからといって、旦那のパンツを箸でつまむような妻も、はっきり言って見苦しい。同じように、セクハラは勿論卑劣で、許されざる犯罪だけれども、男をセクハラする女は、ハッキリ言って見苦しい。この映画のデミは、とても美しく、鍛えられた肉体をしているから見られるが、これが強欲な中年のオバさんとジャニーズ系の男の子だったら、見るに耐えないはずだ。この心理をよく突いた、デミもマイケルも敗北するというラストは、なかなかに秀逸だった。つまりは男も女もセクハラなんかしちゃあイカンということです。 7点(2003-10-22 12:54:44) |
208. ホーム・アローン
普通に面白いです。こういう映画を見ると、アメリカ人のこういうセンスって卓越してるなぁと感心。 7点(2003-10-21 21:01:22) |
209. ベイブ/都会へ行く
すごくあざとい動物映画。ただ退屈。皆の名演技にこの点を! 4点(2003-10-21 19:40:28) |
210. ドラえもん のび太とアニマル惑星
漫画は日本が世界に向かって誇れる数少ないもののひとつ。その代表がドラえもん! これは子供に是非見せたいアニメです。 7点(2003-10-21 19:36:11) |
211. ゴースト/ニューヨークの幻
恋って素敵・・・とうっとり見た中学生の頃。大人になって見たら「はぁ~?」という点が多々あった。それでも中学時代、色々な事を考えさせ、夢を見させてくれ、滅茶苦茶デミに憧れたこの映画を、結局わたしは好きです。 8点(2003-10-20 23:16:43) |
212. ウェールズの山
良い意味でも悪い意味でも、まさしくディズニー映画です。カメラが良い! ほの若いヒューが良い! 邦題をなんとかお洒落にまとめてほしかった。 7点(2003-10-20 13:43:41) |
213. ロリータ(1962)
エロい映画を想像していたら、ほのぼの系でした。どちらかというと滑稽なかんじ。ハンバートといいロリータといい、渋いし可愛いんだけど、濃厚なかんじがしないキャラクターなので。ロリータの「八方美人だけど深入りされるのはイヤ」というのは、まるで今時のギャルみたいで、こういう感覚っていつの時代も変わらないんだなぁと思いました。さすが! と思ったのはやはりキューブリックの画面の見せ方。これと音楽が良いので、長くて同じ事の繰り返しが多い内容なのに、飽きずに見る事が出来ました。 7点(2003-10-20 13:33:35) |
214. ライフ・イズ・ビューティフル
他の方も書いていますが、見ている間は「ギャグがつまらん」とか思いながら、けっこうだるいのですが、エンドロールで涙が止まらなくなります。こういう映画こそが、後々まで心に残るのでしょう。焦点をしぼって深く描いているヨーロッパ映画の良さがあります(ハリウッドの感動ものは、あれもこれも詰め込み過ぎていて苦手)。前半一時間を半分に縮めて、後半をもっとじっくり描けばなお良かったのに。子供の可愛さはピカ1です! 7点(2003-10-20 09:56:23) |
215. スパイキッズ
話はお子さま向けですが、様々なもののデザインが面白く、童心にかえって楽しめました。こんなパパとママだったら最高。 7点(2003-10-17 13:23:55) |
216. モーリス
共感もしないし名画だとも思わないしはっきり言って好きな映画じゃないけど、出ている男の子が綺麗で、アイボリー作品特有の英国節が堪能出来て、こういう映画があるっていうことに意義はあると思う。 6点(2003-10-16 09:17:23) |
217. 幻の城/バイロンとシェリー
まだとてもお綺麗(!?)だった頃のヒュー映画。隠れた傑作。幻想的な映像と詩的な台詞まわし、ハリウッド映画にはない淡々としたストーリー運びに魅せられます。 10点(2003-10-16 09:15:07) |
218. 菊豆/チュイトウ
見ていて脳みそが溶けそうでした。素晴らしい作品であるとは思いますが、繰り返しみたい作品ではありません。これって日本と中国の合作だったんですね! 意外。 6点(2003-10-15 14:55:25) |
219. 情婦マノン
白黒映画なんて・・という私の考えを一掃してくれた怪作。プロット、キャスト、ストーリーが現代の映画にも全くひけをとらない鋭い感性が伺えて、この監督にただただ驚嘆するばかりです。マノン・レスコー演じたセシル・オーブリーが超はまり役で、ファムファタル映画の真骨頂。永遠の名作のひとつだと思います。 10点(2003-10-15 09:55:59)(良:1票) |
220. ナイアガラ
モンローが大好きなのですが、この映画の彼女はちょっと・・・ストーリーは今見るから古めかしいですが、オンタイムで見ていたら案外面白かったのかも。 5点(2003-10-15 09:50:13) |