201. チェ・ゲバラ/人々のために
社会・共産主義というと「言ってる事とやってる事が180度違う」「ファシズムが更に凶悪化して名前を変えただけ」というようなイメージですが、このキューバという国だけは「本物」と思える何かを感じます。少なくとも本気で各民族の自立を願って侵略国家アメリカと対峙し続けたという感じ。対峙どころかアメリカの陰に隠れて今も周辺民族への侵略・虐殺を平気で繰り返すどこぞの社会主義国家(中国)とは雲泥の差です。 映画は関係者による貴重な資料集という体裁ですが、これから映画で知ろうという人にはちょっと不向きかも。チェと名コンビのカストロがほとんど登場しないのが不思議。彼を抜きにしてキューバ革命を語っても片手落ちという気がします。 また一般民衆の映像が、気の無い表情で博物館を見て回る姿とか、マスゲームみたいなシーンしかないのもいかにも社会主義風でちょっと萎えました。 7点(2004-09-04 23:47:13) |
202. スクリーム2
犯人が意外性といい演技といい(三白眼ならぬ四白眼…)1より良かった気がする。ただ1のようにパーティの最中に人が減っていく…というようなワクワクする感じが無く、やたら陰鬱というのが難。続編って難しいですね。 6点(2004-09-04 22:13:22) |
203. スクリーム(1996)
いかにもホラーの王道って感じで面白かった。ただ犯人の正体は「クリムゾンリバー」の「あれ」にも匹敵する反則技では… 6点(2004-09-04 22:00:24) |
204. 彗星に乗って
《ネタバレ》 実写のSFファンタジーながら、特撮というより人形アニーメーションといった感じの独特のアーティスティックな感覚が良かったです。 彗星によって地球の一部がアルジェリアごと引き剥がされて宇宙を漂い、再び地球に戻ってくるまでの物語。地球に近づくに従って人々が再び諍いを始めるラストは、シンプルながら風刺が効いていて良です。 7点(2004-09-04 21:51:13) |
205. 女の都
《ネタバレ》 フェミニズムのパロディ映画。筋肉モリモリ女が奇声を上げてキンタマ蹴る練習をしてるのがコワかった・・・ 夢オチ映画ですが、脈絡無く変幻する話の展開とか、溢れんばかりのイメージ群とか、いかにも「夢」という感覚が心地良く素晴しいです。「81/2」冒頭シーンのノリで最後まで行ったという感じ。 実を言うと「夢」に安直な意味付けをするのはあまり好きではないんですが、この作品についてはあまり抵抗感は無かったです。この監督ならいかにも実際にこういう夢を見ていそうな感じ。 8点(2004-09-04 21:38:09) |
206. 座頭市(1989)
緒方拳が好演。こんなイイ感じの敵役になるとは思いませんでした。殺陣も痛快。ただ主人公の友達がいちいち殺されり不幸な目に遭ったりするのは、ちょっと無理矢理な感じがして残念。悲惨さは煽ればいいものでなく、砂糖と塩の塩梅をもう少し練っていたらもっと評価されていたと思う。 7点(2004-08-15 23:39:28)(良:1票) |
207. ターミネーター3
小松左京じゃあるまいし今さらあのラストはちょっと… 加速器ネタは上手いと思ったけど、最後のやられ方も説明不足。液体金属なはずなのに。「エイリアン」シリーズも3作目で失速したのを思い出しました。ただ前半のアクションが物凄いので点数やや高め。 7点(2004-08-15 23:16:54) |
208. 第三の男
ストーリーは取り立ててどうという事はないけど映像がとても良い。夜の石畳の街角、広大な地下水道、郊外の大観覧車…全編ECMのジャケットという感じ。 7点(2004-08-15 22:50:53) |
209. イギリスから来た男
アクション映画なのに静謐な感じが新鮮。映像もセンス良く楽しめました。 6点(2004-08-15 22:41:32) |
210. 精霊流し
主役は「精霊流し」という祭・行事。様々な人間模様で繰り広げられる苦悩が「祭」に収斂され、浄化され、再生される…古来からの「祭」や「行事」が持つ機能をうまく描いており好感が持てました。問題はテーマ曲を含め全体的に湿っぽすぎる事。そういう点もう少し祭の様子をじっくりと荒々しい部分も入れて描いてほしかった気も。「長崎の女子衆」カッコよかったです。松坂慶子は演技がどうこうと言う前に脚本に違和感を感じました。 6点(2004-08-15 22:18:16) |
211. 郡上一揆
日本史上最大の農民一揆といえば…痩せて干からびた農民、鋤や鍬を持ち暴発する群衆、引きずり回される城主、炎上する城…という一大スペクタクルを想像していましたが…全然違いました。暴力的なシーンといえば直訴反対派との小競り合いくらい。でもこれが実際だったんでしょうね。「虐げられた悲惨な江戸時代の農民」というイメージがいかに想像の産物であるかがわかります。考えてみれば、訴えた側だけでなく訴えられた側(役人)も吟味の上同等に処罰されると言うのは、同時代の他国の封建制と比べても驚異的に公平な制度なんですね。 ただ映画としてはやや地味すぎという感じは否めず残念。映像はとても美しい。知り合いの郡上出身のおばあさんが「風景といい人情といいあの辺の感じがよく描けている」と絶賛してました。 7点(2004-08-15 21:46:07)(良:1票) |
212. 裸のランチ
原作の内容を再現する…ではなしに、原作が執筆された状況や作者の妄想を描く事によって原作世界を間接的に表現している…という感じ。「映像化不可能」と言われる実験的小説を映像化する事について面白い手法だなと思いました。 ただ「麻薬とアート」というテーマとかクリーチャーを多用したビジュアル面とかは個人的にいまひとつ新鮮味は感じなかったです。モロッコ・ロケが実現していたらもっと視覚面で面白かったかも。 6点(2004-08-15 21:24:06) |
213. レリック
博物館や図書館というのは一種の広大な迷路。着眼は良し。もっと閉ざされた空間にしてその中を逃げ回る…という話であればかなり面白かったと思います。狙撃隊が出動したりして、やたら大騒ぎなパニックものになってしまった事が残念。 6点(2004-07-20 23:01:25) |
214. ELEVATED(エレヴェイテッド)
《ネタバレ》 ラストのスプラッタな展開や安っぽいショートショートのような落ちは微妙ですが、そこに至るまでの緊迫感はかなり見応えがありました。只者ではない片鱗を覗かせる「CUBE」監督の好短編。 6点(2004-07-20 22:22:47) |
215. トラック野郎 度胸一番星
千葉真一のイキがいい、夏樹陽子が色っぽい、片平なぎさが瑞々しい…主役の菅原文太、愛川欽也の名演技も含め、この頃はホントいい俳優がゴロゴロ居たんだなぁ…と思いました。ほんのチョイ出の菅井きんの豪快な高笑いや藤原釜足の驚いた演技も、何とも味があって素晴しいです。 本作はシリーズ中唯一実った恋なんですね。それをああいう形で失い、最後の爆走に繋がる…という流れは、シンプルながらとてもイイ感じでした。 8点(2004-07-20 22:14:50) |
216. トラック野郎 望郷一番星
子供の頃見た記憶がおぼろげにあるんですが、今見ても充分面白いのにビックリ。流石かって「寅さん」と並んだ人気シリーズだけはあります。本作と「度胸」が特に出来が良かった感じ。考えてみたら一種のロードムービーですね、これ。 7点(2004-07-20 22:03:37) |
217. 豚と天国
《ネタバレ》 金持ち、普通、貧乏人…平行して語られる三者三様の生き様が、最後にお墓で結びつく。 「お墓に入ればみんな一緒」ではなく、「お墓の形状」から「死に対する考え方」もが階級によって違うのだ…というラストは面白い。 安直な人道主義を振りまく男が試練に立たされてあっけなく崩れ去っていったり、普段粗暴な少年より理性的な少年の方がいざとなると残虐であったり、色々人間観察が巧みだなぁ…と感心させられました。 リアルな描写ながら、唐突に「えっ?!」というようなシュールなシーンが登場する感覚は、流石、南米文学に共通するものがあります。 7点(2004-07-20 21:35:24) |
218. カナディアン・エクスプレス
堂々たる風格のサスペンス映画。新味はないけど安心して楽しめる感じ。大峡谷を縫うように走る列車の情景が美しいです。 7点(2004-05-29 23:42:30) |
219. ミッドナイト・ラン
この映画見てロードムービーが好きになりました。渓谷のシーンは大画面ならではの迫力。ラストのアッサリとしたほろ苦い味わいもなんとも言えないです。 8点(2004-05-29 23:37:39) |
220. フロム・ダスク・ティル・ドーン
オモロイ。内容を知らずに見たかった… エンディングに現れる巨大な遺跡(?)、あの広大な空間を逃げ回ってくれたらもっと良かったです。 7点(2004-05-29 23:07:00) |