201. フェイブルマンズ
《ネタバレ》 さすが!スピルバーグ! 単なる自伝風な映画にしない。 母親との微妙な距離を持ち始めるとこから、 このような母子映画は、初めて見たと感動。 そうだよね、母親の女性の部分を見てからの男の子の変わっていくとこなんか、 もっと映画になってもいいのにね。 そして、転校してからの学園部分。 天才とイジメはセットみたいなもの。 そして、突き抜けた経験をした者だけが描ける世界をスピルバーグが銀幕に展開するとこは見応えあり! ラストは、ドカンとジョンフォード! ザ・映画!なのでした。 [DVD(字幕)] 8点(2023-08-14 01:26:00) |
202. 柳生一族の陰謀
《ネタバレ》 いやぁ面白かった! それにしても、このラストは・・・(笑) 二度と使えない手のラスト。 むっちゃくっちゃ孤独な人、柳生宗矩。 自分のルーツ的な人たちまで抹殺することになってしまう。 でも根来衆と柳生一族の関係は定かではないらしい(ネット情報ですけど・・) イカス設定に痺れる。 お国と忠長の恋愛関係とか、 柳生の新陰流に対し、神影流の小笠原玄信斎を忠長の師範役にもってくるとことか・・ でも雪之丞はどこにいった? [ビデオ(邦画)] 8点(2023-08-06 02:49:39) |
203. きっと、うまくいく
《ネタバレ》 これは面白かった! かつ、最高のエンジニア映画。 また、出産のシーンで、学生全員の活躍が見られて、 とてもいいキャンパス映画でもあった。 休憩挟んでの第1部と第2部の構成もお見事! さすが映画大国インドの圧巻の作品でした! [DVD(字幕)] 8点(2023-08-03 00:56:36) |
204. ある男
《ネタバレ》 見応えある。 ラスト、一瞬、シャラマンばりのフェイクストーリー?と思わせるとこが面白い。 騙された? でもそうじゃない。詐欺師の柄本明が「本物」だからだ。 偽物の奥さんと一緒にいる妻夫木弁護士を看破していたからだ。 つまり、本物の犯罪者は、本物だってことなんだろう。 救いは、安藤サクラの言葉だ。 「真実」を知らなくても、実際平和だった私たちの幸福こそ真実じゃないかというセリフだ。 傑作である。 [DVD(邦画)] 8点(2023-06-29 22:58:04) |
205. カモン カモン
《ネタバレ》 モノクロの画面がアメリカ人の心象風景にマッチしていて、バンドデシネコミックみたいな味である。 子どもを描いた映画は楽しい。 本作は、感受性の高そうな少年と叔父さんの、楽しいお泊り会の様子を描いてる。 タイトルの「カモンカモン」は「先へ先へ」という意味である。 世の中、不安だらけの世界ではあるが、 確実に子どもたちは世に出てきている。 自信喪失の大人に対して、子どもたちの「さぁ未来へ行こう」という声の映画である。 何より、頼りなくても愛してくれる大人がいたら、 子どもは未来にはばたく。 子どもの予測不能な部分を 「我々は、母親に、社会や我々自身の最も厄介な重荷を押し付けている」という ジャクリーンローズ氏の本からの引用文が心に響く。 大人には理解できなくても、彼らの個性は、希望なのである。 [DVD(字幕)] 8点(2023-06-11 20:14:56) |
206. 戦争と女の顔
《ネタバレ》 戦争中の二人の女性。 ドラマが進むにつれ、二人の戦時下で置かれた、厳しい境遇がはっきりしてくる。 静かなテンポで進む骨太な話。 空虚な男を描く映画は多いが、ここでは空っぽな女性を描く。 話題になった漫画「戦争は女の顔をしていない」の原案が元らしい。 漫画も読んでみたくなった。 [DVD(字幕)] 8点(2023-05-27 23:54:58) |
207. 昼下りの決斗
《ネタバレ》 本作のペキンパー西部劇、素直に面白い! 日本の時代劇と西部劇は呼応するかのように面白い筋が生まれてる。 時には、西部劇の話を参考にすることもあろうかと思う。 この話は面白いのだが、なぜか時代劇にこれに似た話はない。 (女性のために闘うというのは、座頭市あたりにあるかもしれないが・・) 一つは、キリスト教がこの女の子のウブさに大きく関わっているからだろう。 日本は結婚も本人の意思でされるものでもなく、本作のようなストーリーは、無理なのかもしれない。 だけど、ラストの撃ち合いに、敢然と立ち向かう老ガンマン2人。 このカッコよさはただ事ではない。 これが時代劇で再現されてたら、しびれるのだが・・ [DVD(字幕)] 8点(2023-05-22 13:13:17) |
208. ブンミおじさんの森
《ネタバレ》 感性という言葉がある。 風土から生じるそれは、東洋の国にもある。 精霊や前世は何?ということを、それぞれの国で、人々は自然の中で考える。 それを感性というのだろう。 頭を無にして観ると面白い。 この監督の「メモリア」を先に観てたので、こんな作品だと分かってたので、本作は楽しめた。 この先、どうなるんだろうと思わず鑑賞すると、面白い。 ストーリーは、死んだ嫁が迎えに来るという話である。 そこで、昔、王女が自分の顔にコンプレックスを抱いてることを湖のほとりで泣いてるところを ナマズが彼女を抱いて、きれいにするというエピソードが入る。 ナマズとの性交のシーンが、エロスの極みである。 そして、死んだ嫁と抱き合った男は、死にに森に入る。 そういう話である(・・と思う) 終盤、この監督得意のSF仕立ての味付けも忘れない。 ファンが多いのも分かる気がする。 [DVD(邦画)] 8点(2023-05-16 01:13:51) |
209. リバティ・バランスを射った男
《ネタバレ》 弁護士とならず者が銃で決闘。保安官も頼りない。頼りになりそうなカウボーイは知らん顔。 筋だけでも最高なのに、ジョンフォード、相棒のジョンウェインと組んで、 見事な西部劇の終焉を見事、描いてる。 時代は、リンカーンの後、そして大陸鉄道の引かれる前。1860年代。日本では明治維新の頃。 もうクライマックスは、民主主義の危機みたいな展開で、手に汗握る。 その後のジョンウェインは、酒に乱れて、こんなウェイン、観たことないと思わせておいて、 ラスト、ズドンと決めてくれる男の美学。 スチュアートは、「スミス」でもそうだが、やはり東部の人って感じだよね。 だけど、ならず者に立ち向かうとこは、さながらケーリーグラントの「真昼の決闘」。 そういえば、スチュアートもどこかケーリーグラントの哀愁に似てるとこあんネ♪ [DVD(邦画)] 8点(2023-04-23 00:21:03) |
210. 続・夕陽のガンマン/地獄の決斗
《ネタバレ》 先に韓国映画の「グッドバッドウィアード」を観て、面白いと思ったら、 ここのレビューで本作が原案であることを知って鑑賞。 やっぱり元祖は違うね。面白い! セルジオレオーネ、いいですね~ 「ウエスタン」「夕陽のガンマン」も感心したけど、 本作も唸りました。 これだけ面白い筋なんだから、 日本の時代劇にも取り入れられてないのかな? 興味ある問題意識が出来た。 ちなみにルパンの次元は、イーストウッドだったっていうのは、気づきだった。 [ビデオ(字幕)] 8点(2023-04-07 11:12:17) |
211. グッド・バッド・ウィアード
《ネタバレ》 タイトル通り、いい奴、悪い奴、変な奴がメインに動く。 主人公は、変な奴で、これがラスト、どんな人か分かる仕組み。 朝鮮半島の上側の部分の大陸が舞台。だから西部劇じゃないんだが、 ハングルウエスタンという出来上がりデス。 もう軍やら阿片やら絡んできて、 それがアップテンポな演出で、矢継ぎ早に展開するのが、快感。 韓国映画って、ここまで来てるんだって驚きも・・ また隣の大陸で、暴れていたという馬賊を描いた映画としても特筆すべき。 博多には、馬賊のような、客から金をせしめて、奔放に遊ぶ芸者を「馬賊芸者」といい、 大正のころ、いたとされる。 映画にもなっており、京マチ子主演で映画化されている。(未見) [DVD(字幕)] 8点(2023-04-02 19:59:09) |
212. 丹下左膳(1952)
《ネタバレ》 トーキーになって悪声で悩まされた俳優は数多かったらしいが、板妻の声は大好き♪ どんな無理な場面も板妻なら許せちゃう。 刀なしであんなに生き延びられるなんて、と思うが、板妻なら説得力があるね。 現代の時代劇はリアリズムに走り過ぎのきらいがあるね。 もっと伸び伸びやっていいんじゃないかなぁ・・ そして淡島千景さんがきれい。 レビュー読んでたら、「リボンの騎士」のモデルとな!? うんうん、うなづけます。美人だもの~(惚) 先に同じ松田監督の同素材のリメイク丹下左膳を観てたので、 ストーリーがすんなり入ってきました。 リメイクの方が、子役のこととか分かりやすかったし、壺の秘密が捻っていて、面白かった。 でも板妻だから、本作も好き♪ [DVD(邦画)] 8点(2023-03-01 00:05:48) |
213. ベルファスト
《ネタバレ》 時は1960年後半。ハリウッド映画の盛んな頃である。 廃れる町、アイルランド。 市政への不満からか、暴動が起きる。 その不満分子と、前向きに町から出ようとする父親の対決でクライマックスを迎える。 家族の連係プレーと警察のおかげで難を逃れる。 そして、この事件を機に町から出ることに反対だった妻も、出ることに賛成する。 想いの詰まった町での、ラストダンス。 これが美しい思い出になるであろうことは想像できる。 シェイクスピア劇のケネスブラナーの自伝的作品であろうか・・ 場所がアイルランドといい、アランパーカーの「アンジェラの灰」を思い出した。 作家を輩出する町には、特徴があるみたいだ。 [DVD(字幕)] 8点(2023-02-19 22:19:41) |
214. さがす
《ネタバレ》 いやぁ巧いなぁ。 タイトルの「さがす」も、冒頭の失踪シーンを心配する娘からの描写ではじまり、 妻のことがあってからの本当のお父ちゃんを探し出したラストで終わる。 見事な作品。 佐藤二朗も弱さがありそうなキャラで、殺人犯につけいれられそうな感じが出てて、見事なはまり役。 主演男優賞をあげたい♪ 島の事件があってから、幸せが訪れたかのような終盤。 あれ?これでいいの?観てる側は、そう思う。 そこに、娘がまた大きく存在感を出す。 凄いです。 凄い監督だと思います。 [DVD(邦画)] 8点(2023-02-18 21:29:00) |
215. 国定忠治(1946)
《ネタバレ》 さずが!国定親分の子分は粒ぞろいですね。 お松さんとの別れのシーンは、歯を食いしばって観ました。 映画を観て、歯を食いしばるなんて、中々ないですよぉ。 歴史を知っているから、ラストがたまらない。 赤城の山にこもるまでを描いた映画でした。 板妻がばっちりはまり役! [ビデオ(邦画)] 8点(2023-02-12 01:23:25) |
216. 無頼漢(1970)
《ネタバレ》 いやぁいいね!篠田時代劇! 「おりん」「写楽」「満開の桜」につづいて、この作品を観ました♪ もうね、タイトルからして、捻りなんだよね。 無頼漢って、丹波哲郎だったってとこがね。 普通、仲代って思うでしょ? しかも話のベースが山中さんの傑作「河内山宗俊」なんだよね~ 時代劇にあまり詳しくない人は、こっちを先に観ることをおススメします。 どういう人かって分かる方が、話も面白くなるから・・ (ネットで無料で観られますよ) 黙阿弥の原作がどの部分かも興味あるね。 古典を広げると、ここまで芳醇な世界が広がるんだね。 面白いです♪ [DVD(邦画)] 8点(2023-01-22 18:45:04) |
217. 酔画仙
《ネタバレ》 画人をとり上げた映画は、有名なのは「美しき諍い女」。 これは1枚の絵を完成させようとする映画だった。 他にも「燃える女の肖像」がある。 これは男のような女を見事にキャンパスに収めて見せた。 この映画は、実在の画人「張承業」の一生を描いたものだ。 劇中、スラスラ描かれる絵は、どれも息をのむ。 絵も映画も見応えあって、素晴らしい作品だった。 鷹に追われる小鳥の群れの絵が、自分的には一番好きだった。 ただ、悩み苦しんで、人生の集大成の作品が最後、我々に 見せてもらえればもっと良かった。 [DVD(字幕)] 8点(2023-01-08 10:51:43) |
218. 流浪の月
《ネタバレ》 終わってみれば、大きな愛の物語。 純愛ものです、これは! なにかに書いてあったのですが、 「少女は子どもの顔した大人」 なるほど、至極名言! [DVD(邦画)] 8点(2023-01-04 18:40:32)(良:1票) |
219. 動く標的
《ネタバレ》 面白い! ポールニューマンの魅力を全部出し切れてないが、 このシリーズは、当時の映画人に光を与えただろう! 最初は、女たらしが武器の私立探偵か、と思ったが、とにかく頭が切れる! それがポールニューマンのルックスにピッタシなんですね~ でもデジャブがある。 そう刑事コロンボは、これがベースになって創られたシリーズものではないのでしょうか!! 先にコロンボを見た後の世代ならではの、デジャブですなぁ・・ 崖っぷちのカーチェイスもカリオストロを思い出しました。 [DVD(字幕)] 8点(2022-12-03 00:14:48) |
220. トップ・ハット
《ネタバレ》 なるほど。気づきの多い映画だった。 モンキーパンチのルパンⅢ世って、フレッドアステアがモデルだったんだね、とか。 ラ・ラ・ランドは、この映画の公園の主人公たちの踊りだったんだね、とか。 https://www.youtube.com/watch?v=rnkxQY8FUnk ストーリーも軽妙で楽しい。 女性がアステアとその友を勘違いして、嫉妬して、他の人と結婚しようとする。 さぁどうなる? クスクス笑ってしまうコメディ。 [ビデオ(字幕)] 8点(2022-11-25 13:55:28) |