2381. RONIN
子供が小さい時でデ・ニーロ観たさに万障繰り合わせて鑑賞したのですが、その甲斐がありませんでした。タイトル、キャラクター、展開、全てが思わせぶり。結末はお粗末。多数の有名人を広告塔に使用した悪徳商法の口上のような作品でした。個人的な思い出の部分に1点。 [映画館(字幕)] 1点(2009-09-20 12:10:35) |
2382. ブリット
子供時分の記憶が微かに残っていただけはあるカーチェイスシーン、緊迫感に握りこぶしを作って見入っていました。このシーンも含め全編に亘って漂う硬質な空気はマックィーン特有のものです。本作ではいでたち・身のこなし以上に目力が素晴らしく、恋人になじられた際の眼差し、チャーマースを撥ね付ける眼差しに惚れ惚れしました。脚本がどうにも拙く作品として4点が限度。残念です。 [DVD(字幕)] 4点(2009-09-19 23:39:13) |
2383. 地獄の黙示録 特別完全版
不完全な所を補う何かがあるのだろうかと6年前に観ました。慰安婦さん、カーツの如き仏人入植者からも何も観るべきところはありませんでした。だらだらだらだら時間をかけている愚劣さにオリジナルから-1点。 [DVD(字幕)] 0点(2009-09-19 13:15:40)(良:1票) |
2384. ザ・シークレット・サービス
ほぼ私が想像した通りだったひねりが足りない展開はいけません。しかし、マルコヴィッチのベストアクトと言える、映画史に残るような不気味な犯人がそれを補って見応えのある作品としています。 [ビデオ(字幕)] 5点(2009-09-18 15:47:54) |
2385. お吟さま(1962)
妻を持つキリシタン大名の高山右近と千利休の娘(実の娘ではない)吟。双方が思慕と倫理観の狭間で錐揉みする姿のみ描かれていれば辟易したことでしょう。しかし、秀吉・三成と千利休の確執が盛り込まれている事で奥行きの深い物語になっています。とりわけ千利休が示した娘に対する慈愛の深さ、宗匠としての巌の如き威厳。それぞれの神々しさは神の領域でした。結末の理不尽さ・非情さを際立たせる音楽、桃山文化(ですか?)の凛とした気品が漂う衣装も心に残る、一級の作品です。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-09-18 14:57:19) |
2386. コン・エアー
《ネタバレ》 暑苦しい、むさ苦しい、やかましい、馬鹿な犬ほどよく吠える、善悪ひっくるめたキャラクターが始終ドッカン、バッタンと大暴れ。その中で、女の子とのお人形遊びに怖くて震え上がりはしましたがブシェミに一陣の涼風を感じました。妻子のために人や街を破壊するのはこの手のアクション物にはつきものです。破壊の限りを尽くしめでたく再会というラストシーンは本作に相応しく「これでいいのだ」と言いたいところですが、ブシェミを野に放つなんて・・・怖すぎます。 [ビデオ(字幕)] 6点(2009-09-18 02:32:09) |
2387. にっぽん昆虫記
生きるためには誠実さや倫理観などクソくらえ。自身が味わった理不尽さを他人に味あわせ、しっぺ返しを食らう主人公が見せる食うか食われるかの生き様がタイトルに相応しい。虫けら並みの交尾であっても子孫を残せばよい、では世代が進むにつれて人間の質と民族の文化が退化していくのだと思います。本作が殊更に見せ付ける「生きる」が人間の力強さとして描かれている事がこの上なく不快でした。 [ビデオ(邦画)] 2点(2009-09-17 18:47:13) |
2388. 地獄の黙示録
共に戦争で頭がおかしくなっちゃった犯罪人カーツ、処刑人ウィラード。ミッション過程における、それぞれのエピソードをこれ見よがしな演出で描く事により戦争の「狂気」を際立たせようとしているのでしょう。チープな発想とリンジョウカンが噴飯モノです。そもそも戦争などどのような大義を掲げようと正気の沙汰ではない行為なのです。本作の「狂気」などその大義すらカケラも見当たらないという点での失笑・嘲笑でしかないウスッペラ~イものなのです。おかしな者同士の「どーにでもなれ」と言わんばかりのヤケクソ感漂う結末に、立ち見での鑑賞と相まってグッタリ・ガッカリした事は今も忘れられません。大枚をはたいて作り上げたという事ですが、桁違いの額の税金を使う本物の戦争に比べれば「愚劣」さも他愛ないと思えるところに1点加算。 [映画館(字幕)] 1点(2009-09-17 00:16:14)(良:1票) |
2389. ニュースの天才
《ネタバレ》 人情味があるだけでは上司は務まらない事を新旧二人の編集長が示しています。化けの皮を剥がされた小賢しい小僧のウジウジとした往生際の悪さに、チョロチョロするゴキブリをスリッパ片手に追い掛け回している時のように血圧が上がりました。これは役者の好演の部分もあるのでしょうか。しかし、本作が実話とは・・・したたかなのか、恥を知らんのか、唖然とします。 [DVD(字幕)] 3点(2009-09-16 00:09:03)(良:1票) |
2390. 怪談(1964)
色彩が言葉に表し難い素晴らしさであり、容赦ない厳しさと幻想が混ざり合った光景が、触感にまで迫ってきます。そして、登場するそれぞれが抱く無念の計り知れない深さも胸に押し寄せてきました。スタッフが作り上げた極上の舞台で豪華役者陣が入魂の演技を見せる。相乗効果が傑作を生み出しており、映画という文化の良さを実感させられる作品です。肩透かしを受けた四話目が割愛されていれば満点でした。 [映画館(邦画)] 8点(2009-09-15 00:12:48) |
2391. おくりびと
《ネタバレ》 故人とそこに居合わせる人々の悲しみや怒り等全てを慮り受け止める。いぶし銀の仕事ぶりをいぶし銀の演技で魅せる山崎努はさすがであり、本木雅弘も意外と好感が持てました。それにひきかえ広末涼子の演技の拙さは相も変わらずで明らかなミスキャストです。加えてくどい音楽、知人・肉親を送るであろう予感通りの展開であったことが残念でした。 [DVD(邦画)] 4点(2009-09-14 02:08:56) |
2392. スラップ・ショット
物語の背景を成す、不況、身売り、夫婦の関係の描かれ方が解り辛くイライラが募りました。それを大好きなアイスホッケーのゲームシーンで発散させたかったのですが、反則の妙を超えた単なる集団の殴り合いに白けてしまい、決勝戦の決着のお粗末さにとどめを刺されました。ポール・ニューマンなので1点加算としました。 [DVD(字幕)] 3点(2009-09-11 00:04:59) |
2393. コマンドー
天下御免、ご意見無用の暴れっぷりに相応しい肉体美に惚れ惚れします。ベネットとの対決は個人的にシュワルツェネッガー作品のベストバウトです。 [地上波(吹替)] 6点(2009-09-09 02:23:27) |
2394. プレデター
見えない敵にハラハラさせられ高まった決着への期待が、見えてしまった時点で崩れ去りました。個人的に「大山鳴動してわたり蟹一匹」と呼んでいる作品です。 [地上波(吹替)] 3点(2009-09-09 01:31:50) |
2395. 嫌われ松子の一生
愛し、愛される事が生き甲斐の松子。目を覆うような壮絶さも生きている証。求める事を一切放棄した後の生ける屍状態にこそ、歳がさほど離れていない私は胸を衝かれ、身につまされるものがありました。後味の悪さこの上なしの最期の遂げ方に一気に点数が下がりました。酷過ぎます。腸が煮えくり返りました。 [DVD(邦画)] 4点(2009-09-06 21:26:36)(良:1票) |
2396. グロリア(1980)
溢れる男気(?)の中にザラついた胸中が透けて見えるグロリアが同じようにザラついた街並に映えており、期待通りのジーナ・ローランズでした。しかし、他のキャラクター、展開、結末、音楽に観るべき点がなく、NY下町ルポルタージュ番組ならともかく映画作品としては期待外れの粗悪品でした。敬愛する彼女にプラス3点としました。 [DVD(字幕)] 4点(2009-09-05 22:53:58) |
2397. にがい米
過酷な労働であるにもかかわらず、ジメっとした悲惨さが漂っていない所に好感が持てました。一方で2組の男女の心模様から感じ入るものがなく、余韻の残らない作品でした。 [DVD(字幕)] 4点(2009-09-02 18:17:24) |
2398. カジノ
ニッキーとジンジャーのこれ以上内無い程の浅はかさでもって巻き起こすしょうもない騒動に味わいは皆無で、監督特有の暴力描写も薄汚さしか感じられず辟易。デ・ニーロは二人に翻弄されるばかりで何時もの凄みはなくガッカリ。観れば分かるのに、いちいちナレーションをつけてくれる「ご配慮」は失笑モノ。俳優が熱演するほどに薄ら寒さが募り、冗長さにもウンザリ。監督のお粗末さを痛感した作品です。 [DVD(字幕)] 3点(2009-08-30 14:44:28) |
2399. 赤線地帯
「夢の里」の人間模様。遊郭モノにありがちな、殊更おどろおどろしく描かれる男女の絡みや同性の取っ組み合いはありません。そのようなものが無くとも、個性がそれぞれ際立っている五人から共通して「生き抜いてやる」意志を感じた見応えのあるドラマでした。ですから、ゆめ子には何としても快復して欲しいと思うのです。余韻が残るラストシーンの演出が見事です。 [DVD(邦画)] 7点(2009-08-28 15:02:21) |
2400. 花咲ける騎士道(1952)
起承転結、良く練られたストーリーがテンポ良く展開し、大団円(ちょっぴり強引ではありますが)で幕を閉じる。理屈抜きに面白く、小粋な会話も楽しめた活劇に満足しました。 お父さんに飛び乗られてグラついた馬は「あ痛たた~、もぅ・・」と思った事でしょう。 [DVD(字幕)] 7点(2009-08-28 14:12:10) |