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アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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261.  ハンコック
予備知識なしで後半の展開を予測できた人がいたら超能力者ですね。私はシャーリーズ・セロンのファンなので歓迎でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-10-28 22:07:08)
262.  めがね
高校生のころ、大きな風景を目にすると、必ず長い間ぼーっと眺めていた。「たそがれる」という言葉はその頃は無かったけれど、まさにそれだ。当時は悩み多き高校生で、大きなものを目の当たりにすると、自分の存在が矮小に思えて、同時に抱えている悩み事がさらにちっぽけに思えた。自分を励ます手段でした。歳を重ねると共にそんな感じ方はしなくなったけど、相変わらず「たそがれる」のは嫌いじゃない。視界にしばらく風景を収めると、無意識に自分を取り巻く世界と、そこに個として存在する自己を感じます。あえて言うなら、個を相対化する効果ですね。少し視野が広くなる感じがします。この映画が「たそがれる」をフィーチャーしてくれたのは嬉しいんだけど、その中味には言及しようとしないところに不満が残る。まぁ凄く難しいことではありますが…。荻上監督はインタビューで「うちで飼ってる猫のおでこの匂いを嗅ぐとたそがれますね」と言ったらしいが、私に言わせるとそれは「たそがれる」では無い(笑)。こりゃまた映画のレビューになって無い。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-10-23 00:59:46)(笑:1票)
263.  エグザイル/絆 《ネタバレ》 
大人になった幼なじみがじゃれ合っている様と、裏社会のハードボイルドが同居している。冒頭、銃で殺しあいを演じた直後に、同じテーブルで仲良く食事をするあたりはまるで「うる星やつら」の世界観。恥ずかしげもなく堂々とそんな世界を見せるところが○。そして、描き方によっては陳腐で見れたもので無くなるところを、上手くまとめているところが◎。こいつら全員、愛しくなってしまった。自分が初めて香港映画に接したのはブルース・リーの時代だけど、随分と進歩したものだと思います。↓香港ノワールですか。確かに!
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-10-20 23:10:41)
264.  12人の怒れる男(2007) 《ネタバレ》 
オリジナルの「十二人…」が1時間半の枠に多くの情報をまとめたあげたこと対して、こちらは陪審員たちの事件に関係のない告白話が長く、とても間延びした印象を受ける。あのオリジナルと比べると大概の映画は間延びした映画になるんだけど、直接比べられてしまうのが可哀想ですね。今作は事件の真相に迫っていくというより、その告白の断片からロシア社会を見せることに重きを置いている映画であり、議題となる殺人事件のプロットは同じだけど、中味は全く違う映画と言っても良い。共産主義なんてクソ食らえ、というのが一般的なロシア国民の意見というところに、今さらながらちょっと驚いた。評決を無罪へ転じさせた後に、容疑者の少年のその後の生き方にまで思惑を巡らせるあたりはオリジナルを越えようとした試みで、その心意気は評価したい。でも、ロシアが抱える悩みを見せるためのベースに、この話を選んだことには疑問符が付く。少なくとも、オリジナルを観ている人の大半は何らかの不満を覚えた後に、正確な意味でのリメイクではないと気付くはず。その遠回りが勿体ない。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-10-20 21:42:27)
265.  落下の王国 《ネタバレ》 
これは映像美を楽しむ映画でしょう。ベートーベンのシンフォニーをがっちりと受け止めて見劣りしない映像って、ざらにはない。「ザ・セル」もそうだったけど、この監督独特の表現は確かなオリジナリティだ。その中で、存在感を発揮している石岡瑛子の衣装美術には拍手を送りたい。少女の励ましが救いになって、生きることへの意欲を取り戻す青年はどうでもいい。最終的に銀幕の世界に(チョイ役で?)復帰できたようだけど、あのまま死んでいただいても、この映画の評価が変わることは無かったでしょう。だけど、エンディングに挿入されたモノクロのスタントマンの映像集には、心を打たれるものがあった。実際、この映画の青年のように障害が残りかねないケガをした人もいただろうし、大事に至ったことも多々あったはず。この映画が見せてくれた映像美の世界とは裏腹な、映画産業の成長と繁栄を陰で支えた仕事、というものに思いが巡り、原題「The Fall」(…落ちる人、堕落)の意味を改めて考えさせられた。 【2012/1/30 追記】衣装美術を担当された石岡瑛子さんが亡くなられました。今では日本有数のグラフィックデザイナーになったH氏と過去に一緒に仕事をしていたんだけど、そのH氏が駆け出しの頃の師匠(?)が石岡さんで、よく酒席で逸話を聞いた。充分に厳しい人に見えるH氏が石岡さんを語るときには「畏れ」が感じられ、創造に関してとことん厳しく強い人というイメージを抱かされた。NHKの追悼番組「プロフェッショナル」を観たがそのイメージ通り。一緒に仕事をする人たちの苦労を描いているところに妙に共感してしまった。創造と格闘し続けた凄い方でした。冥福をお祈りします。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-09-25 02:07:27)(良:3票)
266.  初恋(2006) 《ネタバレ》 
このタイトルと宮崎あおい主演、というスペックから想像する内容とは随分とかけ離れている映画でした。でも、裏切られたという事ではなく、ちょっと珍しいものを見せてもらった印象。時代は1960年代後半で、仲間はアングラ喫茶に入り浸っている不良さんたち。宮崎あおいはその顔に似合わず、ほとんど喋らない暗い少女で、犯罪に手を貸します。それが3億円強奪の実行犯という設定。犯罪者というだけでなく、それが日本中を揺るがしたあの事件です。こんな突飛な役どころの彼女を見た事が無かったという意味で新鮮だったけど、もうひとつ盛りあがりに欠ける。これは評価が難しいところで、脚本自体に奥行きが感じられないこともあるけど、彼女の演技にも奥行きを感じない。育った環境から来る薄幸さとか、男に焦がれる様子など、見せどころはあったと思うが、ガツンと迫ってくるものが無かった。同年に製作された『ただ、君を愛してる』の彼女がとてもはまり役だったことを考えると、今作は彼女向きのお話では無いのか、それともあの時点での彼女の演技力の限界か。劇中、ノーヘルでバイクを駆るシーンがある。その無防備さに一瞬ドキッとするけど、髪を風になびかせ走る開放感と宮崎あおいの笑顔が気持ち良く馴染んでいた。この映画で彼女がいい顔してると思ったのはあのシーンだけです。笑顔に限らず、どんなシチュエーションでも彼女らしい顔が出来るようになって欲しい。舌足らずですが、これエールです。ファンですから。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-08-31 23:57:12)
267.  GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊2.0
CGを使って描き直すことで絵がストーリーに馴染みました。オリジナルは、アニメで実写テイストを再現することを表現上の目標にしていたようだけど、どこか無理矢理な感があった。そんな強引さが無くなった印象です。人形使いの声も女性に変えられて、こちらも良い意味でノイズが無くなりました。しかも私が好きな榊原良子さん。凛とした声を出す声優さんでは、この方がナンバーワンですね。少佐役の田中敦子さんも同質の声の持ち主で、ラストの会話は聴き応えがありました。点数はリメイクの効果に対しての評価で、ストーリーの評価ではありません。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-08-31 22:53:41)
268.  サマーウォーズ 《ネタバレ》 
あの「時かけ」の監督の新作ということで、珍しく劇場へ行ってきた。おもしろいお話だけど、今作に関しては自分のことに置き換える部分が見つからず、共感して感動ってところまでは行けなかった。マイナスポイントもちらほら。スーパーコンピュータの冷却が滞った理由には、進行している事態の大きさにを考えると拍子抜けというより腹が立ったし、ばあちゃんが国家の中枢に電話して“励ましてるだけ”というのも違和感があった。電話の相手も忙しいと思うよ。仮想空間の人の繋がりとか、諦めずに頑張り続けるとか、そうすれば女の子も惚れてくれるとか、もちろん家族の絆とか、おまけに花札のルールとか(全然分からん)、色々と詰め込んでいるけど、どれもイマイチ強くない。設定が飛び跳ねすぎていたのかもね。話は脱線するが、この映画でいちばん感心したのは「縁側」の素晴らしさだ。家の内と外の境界を曖昧にする日本家屋特有の構造。その開放感には、外気との一体感、自然との一体感、世の中との一体感が含まれている。外側からは容易に覗けるし、声も掛けやすく、不要なバリアーを作らない。この映画の舞台に縁側を持ってきたことは、あの大家族のキャラを描写し、ストーリーを転がす上でかなり有効な小道具だった。このあたりの監督のセンスは買いです。
[映画館(邦画)] 6点(2009-08-24 03:35:17)(良:1票)
269.  パコと魔法の絵本
日本にもこういう世界観をまとめ上げる人がいるんだ、というのが最初に来る感想。ストーリーに対する感想が最初に来ないことが残念です。お話を疎かにしているとは思わないけど、絵作りのセンスが突出し過ぎていて、自分はそちらに関心が行ってしまった。達筆の書家が書いた手紙みたいなものでしょうか。でも、いい映画ですよ。「ゲロゲーロ」が耳に残ります。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-08-19 23:30:30)(良:1票)
270.  Sweet Rain 死神の精度 《ネタバレ》 
生を受けたものは、いつか必ず死ぬ。小学生の頃に自分もいずれ死ぬことに気付いて、もの凄く怯えた。今もまだ自分が死ぬことに、正確な意味での実感はない。命とは「特別じゃないもの。でも、大切なもの」と富司純子が言う。生活の中に喜怒哀楽を積み重ねた末に、あの頼りなかった小西真奈美が富司純子のような骨太でいい顔をしたバアちゃんになるのなら、長生きするのも悪くないし、それこそが命の意味だろう。死を見つめるのではなく、とことん生を見つめて生きた末にある死は、命のなかに包含された概念になる。そう考えられれば、死ぬことへの恐怖が少し減る。これまでの、そしてこれからの自分の道程に、愛しさがプラスされた気がする人生賛歌ファンタジー。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-08-15 16:16:11)
271.  真昼ノ星空 《ネタバレ》 
仕事を終えて、ほとぼりが冷めるまで沖縄に身を隠している台湾の殺し屋青年が、コインランドリーで見かけた影のある中年女性に恋をする。台詞が少なく、テンポもゆっくりで、気を抜くと眠くなるような映画だけど、中年女性を演じる鈴木京香が、ミステリアスな雰囲気を醸し出していて持たせます。実は、鈴木京香はあまり好きな女優ではない。だけど、この映画の彼女はかなりイケてます。表情が少なく、生活に疲れて、だらだらと歩く。でも、とても色っぽい。坂道を下り始めた女性の色香を放出している。青年が気に留めるのも頷ける。ストーリーは、その青年を含めた複数の登場人物が片想いを連鎖させるような内容。沖縄の暑い日中と湿度を感じる夜、みんな薄着で普通ならもっと開放感があっても良さそうな情景の中で、それぞれの想いが行き先を決められずに浮遊する。爽快感なし。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-08-11 00:35:21)
272.  トラフィック(2000) 《ネタバレ》 
麻薬捜査を扱ったクライムサスペンスではなく、ドラッグが抱える問題を、出来る限り広い視点で捉えようとしています。勉強にはなる。でも答えを言っていないので、コメントしづらい映画です。辞書によると「トラフィック」は交通や運輸以外に、不正取引という意味があるらしい。その不正取引に関わる人々をほぼ網羅しているのだろう。「製造・販売」「捜査・取締」「購買・中毒」の3つの領域に分かれてストーリーが進む。みんな必死で、それぞれに理屈もあり、当たり前だけど相容れることは無い。内通や裏切りも恒常化している。検索レベルで調べたところによると、杓子定規な取締の強化は、ドラッグ流通の潜在を促し、犯罪性を深刻化させるとのこと。そんな分析から、一部のドラッグを解禁している国すらある。この手の問題は、ニッポンの高校生が飲酒・喫煙を止めないのと同じで、いくら手を尽くしても解決することはないというのが率直な意見。少なくとも、法律や取締では解消しない。ドラッグって、健康に気を使って嗜好品をやめることと同じで、最終的には個人の意思の問題じゃないだろうか。映画の感想になっていないですね…。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-08-08 00:26:51)(良:1票)
273.  手紙(2006)
犯罪を犯した人とその家族は切り離されて捉えられるべきなのに、なぜあのような偏見を持って接する人がいるのか。百歩譲って、犯罪者の親はその育て方の非を指摘されて然るべき場合もあるだろう。しかし、兄弟が非難されることは無いはず。そんなお題目を掲げても、現実に差別は存在するし無くなりはしない。人の心の奥の方には、他人の不幸を喜ぶ気質が備わっているように思える。この映画は、会長さんの言葉が端的に言い表しているように、差別や偏見の非を訴えると云うよりは、それとの付き合い方を諭す内容だった。それは分かりやすく、とても現実的で前向きな意見だと思う。が、自分が潔癖すぎるのか、主人公が被る不条理を見過ごせず、消化不良な感覚が残った映画でした。しつこいけど、人は根本的には「個」として存在しているはず。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-08-07 02:34:08)
274.  コンナオトナノオンナノコ 《ネタバレ》 
二人の女性主人公の日常に存在する虚無感を丁寧に抽出してはいる。この映画に関する限り、彼女たちの自己実現とは、やり甲斐がある仕事を適度にこなしながら子供を育てること、のようです。彼女たちの相手の男が魅力の無い奴らだったこともあるけど、夫は居ても居なくても良い。でも、子供だけは必須らしい。結果だけを見れば「私たちは負け犬じゃないわよ」ってストーリーです。さらに「私たちもいろいろと悩んだ末にこうなったのよ」と言いたいみたいです。私は♂なので「勝手にやっとくれ」って感じです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-07-24 19:01:27)
275.  アキハバラ@DEEP 《ネタバレ》 
オープニングで@DEEPの面々の職業と年収がタイプされるところが興味深かった。なんて言ってたかなぁ…「ネット社会の肉体労働者」的な形容をしていたけど、確かにその通りですね。この10年ほどで急速に普及したインターネット環境を作っている人たちの労働条件は、ほとんどが苛酷で低賃金です。なので、ナカゴミから超高額の提携オファーを断ったときに、ホントかよと思いました。課金されないソフトで遊ばしてもらったネットの海への恩返し、というような理屈でした。その感覚に実感がないから、よく分からない。自分の乏しい知識では、ネット系のビジネスは媒体や利権を扱わない限り、決して楽にならない。ストーリーの動機部分にケチをつけてますが、彼らの20年後を心配しての意見ってことで…。映画としては面白かったですよ。弱者が団結してデカイ奴にひと泡吹かせるって、楽しめるテーマです。山田優が可愛いです。それが格闘をやってるという設定がよろしい。しかも、そこそこ様になってるし。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-07-20 00:40:41)
276.  光州5・18 《ネタバレ》 
ごく最近と言っても良いくらいの時期に、隣の国でこんなに愚かなことが繰り広げられていた、という事実がショックでした。高校時代にニュースは見てましたが、死人が出るほどの大規模デモ、くらいの認識でした。軍隊が市民に銃を向け、引き金を引く。しかも、隊列を組んで雨あられと銃弾を浴びせる。自分の常識では軍隊が介入するような騒乱には見えず、一方的な虐殺です。その一斉射で終わるのではなく、まるでゲリラを掃討するように殺人を続ける軍に対して、市民が武器を取るという流れがこれまた異常でした。国際世論も当時はあまり機能していなかったのか…? 映画としては、軍隊の介入に至る過程を描いた前半は秀逸ですが、後半に特定の人物の心情に寄り過ぎて全体が見えなくなったことが残念でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-07-07 23:13:41)
277.  ペルセポリス 《ネタバレ》 
イランの女性が主人公の自伝的アニメーション。イスラム革命からイラン・イラク戦争へと続く混迷の時代と青春期が重なる。少女時代は、好奇心旺盛でイタズラ好きでロック大好き。イスラム圏の人たちも米英の音楽を聴くんだ、と妙なところに感心。というか、自分の中東イスラム社会に関する認識はその程度に浅い。情勢の変化で思想や言論が統制されると両親の勧めでドイツへ留学。留学先の自由な気風に触れて、そこに同化しようとするが馴染めず、自己嫌悪に陥り、自分を見失って放浪生活を送る…。というと、とてもハードに聞こえますが、アニメーションの優しい語り口ですんなりと観れました。留学先で彼女を苦しめたものは宗教観や民族の自覚で、西洋文化と自国文化の狭間で揺れ動くあたりがテーマ的には山場になっていると思います。母国意識が希薄なニッポン人の自分が言うのもなんですが、他国の文化を模倣しようとしても、彼女の中にそれらを受け入れる土台が無い限り、全て素通りして虚無感ばかりが募っているように見えました。お国によってアイデンティティの形成のされ方は異なるんだなぁと感じた次第。まぁ、難しいことは抜きにしても、イランの人たちの日常生活が女性の等身大の目線で見られたことは意義深かった。アニメーションが、重い時代背景を陰惨に見せないことに一役買ってます。ちなみにペルセポリスって、世界遺産に登録されているイランの遺跡ですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-06-16 08:08:38)
278.  ダーウィン・アワード
私はハリウッド製のコメディがあまり好きじゃない。ハリウッド映画でひと括りにするのは正しい姿勢ではないが、笑いの質という視点でくだらないものが多いのは確かだと思う。だけど、これは良かったですね。馬鹿な死に方をする奴らがたくさん出てきて、ホントに馬鹿なんだけど、馬鹿にして笑うというよりは、人間って仕方ねぇ生き物なんだなぁ~、というペーソスを感じさせる笑いに昇華している。上手いと思いましたよ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-06-10 03:42:07)
279.  スター・トレック(2009) 《ネタバレ》 
トレッキーとは言えないけれど「宇宙大作戦」のファンです。なるほど、と思いました。これまでのことに矛盾せずに、これからの展開に最大限の自由度を残した作り方でした。ファンなら若かりし頃のカークやスポック、マッコイ、その他の主要クルーの物語は是非観たいと思うもの。そこは期待に応えている。彼らの出会いのストーリーが、それぞれのキャラを大事にしながら描かれています。さらにカークが生まれると同時に父親が死んだり、バルカンの母星が消滅したりで「宇宙大作戦」とは違う時空のお話になっている。つまり、今後の展開は「宇宙大作戦」をなぞる必要がない。まぁ、このシリーズらしいご都合主義とも思いますが、自分は歓迎です。若返った彼らの物語が観たいので…。本編に戻ると、カークのやんちゃぶりにびっくり。もうガキ大将ですな。主人公はこれくらいでなくっちゃ。そのカークとスポックのファースト・コンタクトがコバヤシマルのシミュレーションだったというストーリーが泣かせる。主要クルーは、オリジナルの面影を感じる苦心のキャスティングだと思いましたが、決定打はスポックでしょう。似てる。そして、まさかと思いましたがスポック@レナード・ニモイまで登場させて、しっかりとバトンタッチを済ませました。難を云うならカメラワーク。動かしすぎです。若い人はああいう絵が好きなのかもしれないけど、もう少し落ち着いて見させてくれ、と言いたくなった。ともあれ舞台はできた。新しい「人類に残された最期のフロンティア」を巡る冒険譚に期待します。
[映画館(字幕)] 6点(2009-06-03 07:03:10)
280.  メゾン・ド・ヒミコ
鑑賞中から色んなことを考えさせる映画でした。自分はカミングアウトされた経験もないし、ゲイバーもあまり好きな場所ではないので縁が薄い世界です。正直、自分にもキモイという感情があって、その対処に困っている。映画では、女性とゲイの友情は成立したように見えたけど、ノーマル男性とゲイの関係はいじめを伴った拒絶で終わっている。悪ガキがひとり目覚めたようだったけど、仲間入りしなければ理解できないってことなのか。今作のテーマではないと思うが、そのあたりにもっと突っ込んで欲しかったです。余談だけど「もしも世界が100人の村だったら」というサイトには「89人が異性愛者で11人が同性愛者です」と書かれている。その比率は自分の実感よりかなり多い。自分が義務教育を受けていた頃のクラスには、確率的に3~5人は同性愛者がいたということになる。普通の企業なら、ひとつの課に一人、かな。でも、そんな実感が無いのは、やはり当人たちがひたすら隠しているということなんだろうね。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-05-24 23:33:35)
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