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ぐるぐるさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1305
性別 男性
ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/20066/
ホームページ http://w.livedoor.jp/mushokamondai/
年齢 51歳
メールアドレス gurugurian@hotmail.com
自己紹介 ♪わたしの小さい時 ママにききました

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ

 さきのことなど わからない


 大人になってから あの人にききました

 毎日が幸福に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるさ
 
 さきのことなど わからない


 子供が出来たら そのベビーがききます

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ
 
 さきのことなど わからない ケ・セラ・セラ~


(2010.4.16記)


現在、ダイエットちう。腹筋、割れてるでー。




力を入れると。

(2011.8.28記)


↑ホームページのリンクを「朝鮮学校無償化問題FAQ」に張り替えました。特に「パッチギ!」ファンは、見てね。




これからもよろすく。





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281.  スウィングガールズ
俺は、関口さんみたいな娘が好きだ。【ぐるぐる】さん 8点・・・・・・で、本当はレビュー終わりにしたいんだけど、そうゆう訳にもいかんな。えっと、「ウォーターボーイズ」を観た時は、嘘のつき方が中途半端に思えた(つまり、あんなに簡単にシンクロできるわけないじゃん、と思ってしまった)のだけれど、今回は嘘のつき方が(つまり話の展開)が豪快だったので(一度抜けた娘たちが時間軸を無視して楽器を購入し、演奏に加わるところとか)、素直に楽しいフィクションとして楽しめた。最後の演奏シーンで、拍手が表打ちから裏打ちになるとこが、良かったな~。自分も完全に聴衆の一人になってスウィングしちゃいました。それと、やっぱり関口さんが好きだ。
8点(2004-11-10 19:10:35)(笑:2票)
282.  ホンジークとマジェンカ
ありがちなおとぎ話、と言えばそれまでなんだけど、なんだか心に残る。冒頭に出てくるけど、これは「クロニクルには残らない、普通の人の幸福の物語」なんだな。素敵。
8点(2004-11-08 20:41:34)
283.  イン・ディス・ワールド
・・・なんか、さっきまで「・・・作品に登場する子供たちの笑顔が、唯一の救いだ」みたいな締めでレビューしようと思ったけど、やめた。そーいうのって、耳触りはいいけど、結局現在の大人としての責任を回避して、若い世代に押し付けてる気がするから。そんな簡単に救われては、いかんのだ。限りなくドキュメンタリーに近い形で撮影されたこの作品が観客に突きつけるのは「現状において、人間の命は平等ではない」という、極めてシンプルで、出来れば見なかったことにしたい、しかし歴然とした事実。こんな現実を目の当たりにして、何が言える?何が出来る?さあ。―――しかし、少なくとも我々の日常の些細な悩みのほとんどが、鼻クソ同然ということは、分かる筈。
8点(2004-11-07 19:16:03)(良:1票)
284.  スパニッシュ・アパートメント
「エヴァとステファンとすてきな家族」もそうだったけど、こういう異文化交流モノ、好きです。原題は「スペインの宿=ごちゃまぜ」の意味だとか。さまざまな文化や価値観を持った人たちが、時には意見が衝突したり、場合によっては傷つけあったりしつつも仲良くなっていく・・・お、これはまるでここJTNEWSのようではありませぬか(笑)。人生の岐路に立った主人公のラストは、とっても爽やか。僕は留学したことはないけれど、地元を離れて東京の大学に入った頃のことを思い出しました。それにしてもセドリック・クラピッシュって、おちゃめな監督さんですよね。<蛇足>基本的にヨーロッパの事なんかなーんも知らんワタクシですが、何故か劇中に出てくる「フランス式」というスラングの意味は知っていた・・・問題だなあ。
8点(2004-11-05 18:43:57)
285.  
素直に良い作品だと思います。昔誰かが言ってたけど、人間の最後の大切なものって「記憶」なんだな、やっぱり。ただ、あえて文句を一つ。「別れた奥さんの顔が思い出せない」という設定なのだから、回想シーンであっさり奥さん(牧瀬里穂)の顔を出しちゃうのはどうか?せっかくだから回想シーンはずっと奥さんの目線で撮って、最後の最後に顔を出す、という風にしたら、もっと深い感動が生まれたんじゃないかな。うるさいお姑さんみたいなこと言うようですが。
8点(2004-11-05 18:35:37)
286.  彗星に乗って
これは凄い!ほとんどが書き割りのセット、バレバレの合成、後半に出てくる恐竜の一部は明らかに「パペットマペット」の牛くんカエルくんのごとき「ぬいぐるみ手袋」・・・ここまで聞くとまるでC級オマヌケSFを想像してしまうけれど、明らかにこの手法には「思想」が込められている。つまり「いくら本物っぽく作ったって、所詮映画は嘘なんだから、中途半端にリアルに作ろうとせず、観る者のイマジネーションに訴えかける映像を撮れば良いじゃん!」という、決意。その、ファンタジーの強さとはかなさを同時に表現するような手法は、CG全盛の今アンチテーゼとして作用するだけでなく、何ともおおらかで大胆で奔放!しかも、基本的には子供向けの話ではあるけれど、19世紀の西欧の植民地支配や軍国主義に対する皮肉も込められていて(そういえばこの作品はあの「プラハの春」のすぐ後に公開されているのだった)、大人の鑑賞にも十分堪えうる内容でした。凄いぜ、ゼマン。
8点(2004-11-05 18:25:11)
287.  A2
心地よい混乱と、そして感動が味わえた作品でした。当初オウムに対して反発していた地域住民が次第に信者たちと心を通わせていくところはとても感動的。個人的に横浜の右翼の人が非常に理知的だったので、ちょっとびっくり。それに比べると茨城の右翼は、ちょっと何だかなあってな感じだったけど。
8点(2004-10-31 19:07:56)
288.  フランク・キャプラのアメリカン・ドリーム
1997年にキャプラ生誕100周年を記念して作られた作品なのですが、非常に見応えあり。イタリア移民の子としてアメリカにやってきた少年時代、ひょんなことから映画監督デビューを果たしたこと、当時弱小映画会社だったコロンビアをメジャーに押し上げた数々の作品、プロデューサーハリー・コーンとの友情と確執、オスカー常連だった30年代の黄金時代を経て、「素晴らしき哉、人生!」以降のアメリカ社会とのズレ・・・などなど、まさに「アメリカン・ドリーム」を体現した彼の栄光と挫折(陳腐な表現ですが)が細やかに語られています。また、一般的に楽天主義・理想主義と言われた彼の作品の裏にある「暗さ」に対する洞察も鋭いものがあります。もちろん各作品に関する秘話・裏話も満載で、一度それらの作品を観た人はもう一度観たくなるのではないでしょうか。ただ、困ったことがひとつ。この作品には比較的初期の作品「奇蹟の処女」をはじめ、オスカーを露骨に狙って失敗したという「風雲のチャイナ」、アメリカの闇に切り込んだ「狂乱のアメリカ」、また政治の領域に深く踏み込んだものの当時の観客にはほとんど受け入れられなかったという「STATE OF THE UNION」など、こちらの食指を誘う作品が紹介されてるので、観たくて観たくてしょうがなくなってしまうのです。どうかこれらの作品もDVDで出して欲しいなあ。 
8点(2004-10-31 18:57:29)
289.  
心がざわつく作品。当時、オウムという集団が凶悪犯罪を起こしたのはほぼ間違いなく、また新たな犯罪を起こそうとしていると思われたのは当然のことだ。だから公安による微罪逮捕なども、ある程度仕方のない事だとは思うし、そもそも社会の規範や現世での幸福を否定している団体が「人権」とか言うのも矛盾している、と思う。駄菓子菓子。後半に登場していた、オウムを「悪魔教団」と罵り、「オウムに破防法を適用せよ!」とヒステリックにアジってたおばちゃんにも感情移入することはできなかった。その意見の是非ではなく、「相手が絶対悪=自分が絶対善」と無邪気に(?)信じている様が、まるで「デビルマン」に登場する「悪魔討伐隊」を思わせて不気味なのだ(なので、もし映画「デビルマン」を観ようとしてる人にはこっちが断然お勧め)。まるで「フセインは悪だ!だからこの戦争は正しい!」と叫ぶどこかの大統領のようでもある。 そもそもオウム(アレフ)信者は、自分たちの集団が犯罪を犯したことを知りつつ在籍しているのだろうから、社会から白眼視されたとしても、それを甘んじて受ける責任と覚悟は必要だと思う。しかしだからといって社会がオウムに対して何をやっても許される、ということにはならない。大体歴史的に言っても宗教というのは外部からの迫害が大きければ大きいほど結束を強くし、信仰は深まる。彼らに「麻原(松本)が犯罪を犯したのは確かなのだから脱会して社会復帰しろ」というのは、例えばキリスト教徒に「人間はサルから進化した生き物で神が創ったのでないことは明らかなのだから信仰を捨てろ」と言っているようなものだと思う。結局まず彼らに対する「狂信的集団」という見方をひとまずやめて「オウムという信仰を持っている人々」という認識から始めないと問題の解決には至らないのではないだろうか。この作品のスタッフがオウム側に信頼され、ここまでの映像を撮ることができたのは、その認識があったからだと思う。 さて、最後に映画としてのこの作品に対して注文を一つ。この作品は、観る人が事件についてある程度の知識を有していることを前提に作られている。だからこれから若い人たちが予備知識なしにこの作品を観ても、よく分からないと思う。できれば事件に関する資料やコメントを入れた「再編集版」も作ってほしい。この作品は、そうするだけの価値がある、と思う。
8点(2004-10-28 19:04:37)(良:2票)
290.  誰も知らない(2004)
是枝監督という人は、そのドキュメンタリー的手法を用いて、いわゆる「物語」の枠組みからこぼれ落ちてしまうモノ(物・者)たちを画面に捉えようとしている作家だと思う。・・・と何だか偉そーな言い方をしてしまったけど、要は現実ってそんな起承転結とか、或いは良いモンと悪モンとか、分かりやすくなってるわけではないじゃん。それを強引に分かりやすい形で解釈しようとすると見えなくなってしまうものがある、と言いたいのじゃないかな。例えば・・・例えば、第二次世界大戦中のユダヤ人とか、或いはフセイン政権下のイラクの人々とか、そんじゃなかったら今の北朝鮮の人々でもいいんだけど、大体「悲惨」という風に思われてるでしょ。いや、実際悲惨だろうし、ナチやフセインや将軍様を正当化するつもりは毛頭ないよ?んでもさ、だからって人々が四六時中ずぅーっと悲しがってて良い事なんか一つもなかったか?っつったら、それも違うと思うんだよね。きっと悲惨な暮らしの中でも、ささやかな喜びとか幸せとか笑いとかあると思う。人間は弱いようで強いし、誤解を招くような言い方だけど悲惨な状況下にある人々を単に「かわいそうな人」と捉えるのってかえって失礼な気もするんだ。で、話を映画に戻すと、確かに現実に起こった事件も映画の中の出来事も「悲惨」だし、その罪を問われるべき人もいると思う。でも、そういう中でもおそらくあったはずの幸せとか喜び(別の言い方すれば、人としての「尊厳」)が、この映画の中には込められている、と思う。で、カンヌとかは別に関係なく、僕はこの映画、好きです。
8点(2004-10-27 19:57:21)(良:2票)
291.  ゴッドファーザー
ここ何年かで急に映画を沢山観るようになって、んでレビューもいっぱい書いたけど、普通の人でも題名は知ってる、というような名作・ヒット作を、実はあんまし観てないのです。とゆー事でDVDも最近レンタルされ始めたし、井筒監督も「オトナの映画」として推薦してるしってことで「題名は知ってるけど観たことない」この作品を観てみました。むーなるほど、こーゆーお話だったのね。最初すげー優男(やさおとこ)に見えたマイケルが、運命から逃れられず、「ドン」としての風格を身につけてくさまが凄かったです。ちなみに僕はラストのエンドロールまでマイケルを演じてたのがロバート・デ・ニーロだと思っていたのだけれど(何か声が変だなーとは思っていた)、こんなことがバレてしまったらレビュアーとして恥ずかしいので、内緒ね。
8点(2004-10-27 19:32:11)(笑:1票)
292.  變臉~この櫂に手をそえて~
なんだよちくしょお。孤独な老人と、何度も売られた薄幸の少女って、何てずっけえ(注:茨城弁で“ずるい”の意)設定なんだあ!しかも見え見えのお涙頂戴なストーリー展開、意ー地やけンなあ、全く(注2:意地やける=茨城弁で“腹が立つ”の意)・・・泣いちゃったじゃないか。真面目な話、演出はベタベタだし、最後に将軍が改心するところなんかご都合主義もいいとこだあ、とか思うけど(深読みすれば、今でも官僚・役人の腐敗が横行しているという中国に対するアンチテーゼなのかもしんないけどね)、なんだかんだいって「自己犠牲を厭わない情愛」ってやつには弱いのだ。困ったもんだ。
8点(2004-10-27 18:28:51)
293.  ドラムライン
確か中3の頃、学校で机をどこどこ叩くのが流行ってました・・・えっと、口で説明するのは難しいのですが(かといって鼻で説明するのももっと難しいのですが)、要は五本の指やら裏拳やら肘やらでいかにリズミカルに、しかも見た目カッコ良く叩くかっていうのでみんな競ってた気がする(クラスの結構かわいい女子がこれにハマッてて、内心ちょっとひいてた。今思うと、何故男子も女子もあんなんに熱中してたのか、よく分からんのだけれど・・・)。別にちゃんと調べたわけじゃないけど、人類の歴史で初めて登場した楽器は、きっと打楽器なのではないだろうか(だってほら、ゴリラも胸をドラミングしたりすんじゃん)。何と言うか、リズミカルに物を叩く音っていうのは、人間の非常に原始的な野性を刺激するような気がする。よく、ブルース・リーの映画を観終わって映画館から出てきた人がみんなアチョアチョやってるとか、高倉健の仁侠映画を見終わって映画館から出てきた人がみんな肩で風切って歩いてるとか聞いたことがあるけど、きっとこの映画を観終わって映画館から出てきた人はみんな机とか壁とか膝とかをどこどこぽかぽかやってたんじゃないだろうか。ちなみに僕はDVDで観たけど、エンドロールのとこで知らず知らずの内に膝をぼこぼこしてました。うむ、久々に「観る映画」ではなく「体感する映画」を味わった。できれば映画館で観たかったぞ。
8点(2004-10-27 18:18:32)(良:2票)
294.  ペパーミント・キャンディー
うろ覚えなので細かい数字とか間違っているのかも知れないけれど、確か二十歳を過ぎたヒトの脳細胞は一日一千万個死んでいるのだそうだ。ひょっとするとその中で記憶やある種の“感受性”も、消えていくものなのかも知れない。人間が生を営む上で「忘れる」ということ、あるいは「慣れる」ことは必要でもあるのだけれど、でもやっぱし忘れちゃいけないこと、慣れてはいけないことってあるんだな。昔ブルーハーツもそう言ってた。ブルーハーツといえば「ラインを越えて」という歌でこんな歌詞があった。「生きられなかった時間や/生きられなかった場面や/生きられなかった場所とか/口にできなかった言葉/あの時ああすればもっと今より幸せだったのか?/あの時こう言えばもっと今より幸せだったのか?(細かいとこ間違えてるかもしれん)」まさに、この映画を歌ってるみたい。取り戻せない時間の残酷さよ。
8点(2004-10-22 18:56:16)
295.  特別な一日
何事につけ鈍感な自分には、熟年男女の心の機微をちゃんとつかめてるかどうか大いに怪しいのだけれど、そんでもこの作品がものすごく丁寧に作られているのは、分かる。冒頭の流れるようなカメラワークから始まって、垂れ下がってしまう電灯やボタンで作った絵など、小道具の巧みな使い方(小道具といえば、あの手動のコーヒーミル、欲しいなーって思った)、さり気ない台詞や表情で見せる登場人物の心の動き、なんと言っても名優二人の名演技(実は「ひまわり」で初めてソフィア・ローレンを見た時は「うわっ、怖い!(ソフィアファンの皆様、ごめんなさい)」と思ってしまったのですが、この作品で見た彼女は、とても綺麗に思えたのでした)。ラスト、アントニエッタがガブリエレから貰った「三銃士」を戸棚にしまい、電気を消して床につくシーンは静かな感動を呼びます。あと、この作品は(それが主眼ではないのだろうけど)当時のファシズムの文化的・風俗的な影響、あるいは何故ファシズムが人々に支持されたのかということも描かれていて興味深かったです。人は時に、不安定な自由よりも統率の取れた抑圧を求めてしまうものなんだな(別にファシズムを肯定するつもりは毛頭ないけれどね)。【かーすけ】さんも仰るとおり、年を重ねてから観るとより感動できる作品だと思うので、10年後位に見直してみたいです。<追記>決して宣伝ではないけれど、先日この「知られざる名作」のDVD発売を知った僕はすぐさま近所の二軒のレンタルビデオ店にリクエストした。一軒は「発注したらお知らせします」と言ったきり音沙汰がないが、もう一軒の方は先日ちゃんと入荷してくれた。偉いじゃん、ツ○ヤ。 
8点(2004-10-22 18:12:13)(良:1票)
296.  ディープ・ブルー(2003)
当たり前の事だが、地球上の全ての生き物は食って食われる、という食物連鎖の宿命から逃れられない。「食べる」すなわち「生きる」とは他の生き物の命を貰っている、という事なのだけれど、スーパーに行けば既に加工済みの「食料」が溢れていて、自らの命の糧となるモノの命を絶つ、という行為をしないで済んでいる現代でその事を自覚するのは難しい。この映画ではそういった、我々が忘れてしまいがちな事実を突きつけてくる。登場する生き物たちは食う方も食われる方も必死で、一般に「美しい」とされるサンゴですら、自らの存亡を賭け、必死の戦いを日夜繰り広げている。時に目を覆いたくなるようなシーンもあるが、食う方、食われる方、どちらが良い、悪いということではない。それが「生きる」ということなのだ。毎日大量の「食べ残し」を「ゴミ」として排出する飽食社会に暮らす人間が、子クジラの下あごと舌だけを食らうシャチを「残酷だ」などと果たして言えるのか?この作品は決して「癒し」の映画などではない。我々に「生きる」事の何たるかを突きつける作品だ。
8点(2004-10-15 18:16:51)(良:1票)
297.  トラック野郎 度胸一番星 《ネタバレ》 
例えば、スイカに塩をかけるとより美味しく感じられるように、料理では甘味を強調するためにわざと少量の塩味を加えることがある。また、香水を調合する際にはわざと「臭い」匂いも加えて、良い香りを際立たせることもあるそうだ。何が言いたいかというと、よく言われる「笑いと涙」にも同じことが言えるのではないか、ということ。つまり、ただ感動的なものを感動的なものとして描くのではなく、そこに「笑い」の要素を加えることで、感動がよりいっそう引き立つのではないか、と思うのだ。本作で主人公桃次郎は例のごとく限られた時間(つまりスピード違反しないと間に合わないってこと)で積荷を運ばなくてはならなくなる。疾走する一番星(桃さんの乗ってるトラックね)、彼を逮捕しようとする警察、それを阻止しようとする仲間のトラック野郎たち。作中のクライマックスである。しかし、、、ここで桃次郎のトラックの助手席に鎮座ましますもの、それは「たぬきの焼き物」なのだ。それは分校の子供たちが学芸会のために一生懸命製作したものだが、タヌキはタヌキ。だがあろうことか、このタヌキこそがすなわち「スイカの塩」となり、私はとめどなく溢れる涙を止めることができなくなってしまうのである(ニガ笑)。思えば、この「トラック野郎」シリーズではこういった「スイカの塩」がいたるところに散りばめられていた。第二作「爆走一番星」でも疾走する一番星には、愛する彼女が好きだという太宰治の言葉「生まれてすみません」のプレートが飾られている。アホだ(笑)。しかし、泣けるのだ。この感覚はひょっとして全ての人に分かってもらえるものではないかもしれないのだけれど、きっと僕がこの偉大なプログラムピクチャーにひきつけられる理由は、こういうところにあるのではないか、と思う。 
8点(2004-10-13 16:49:48)(良:1票)
298.  金髪の草原
犬童一心監督初の長編商業映画である本作(多分)は、確かに技術的な面などで未熟な点も多いのかもしれない。しかしぼくは、あの、ピンク色のクレープ屋の車が洋風の屋敷に突如現れるシーンに象徴される「日常にファンタジーを“割り込ませる”」犬童監督の感性が、たまらなく好きだ(この感性は、「ジョゼと虎と魚たち」におけるジョゼの登場シーンにも現れている)。一方で彼はささやかな“日常”も、実に丹念に描く(なりすが日暮里の家に持ち込むぬか漬けが、その良い例だ)。ファンタジーを単なる逃避的な夢物語として扱うのではなく、且つ日常をただの退屈なものとして扱うのでもなく、両者を絶妙なバランスで調和させるその手腕はもっと評価されてしかるべきなのだ!とぼくは信じてやまない。そして忘れちゃならないのが、ヒロインを演じる池脇千鶴。不幸にも(?)普通の意味で「可愛い」彼女は、ともすれば「アイドル」的に見られがちだが、そのフィルモグラフィーを見れば、彼女が単なる「カワイイ女のコ」ではなく、しっかり「女優」としての道を歩んでいるのは明白。彼女はひょっとして「21世紀の夏目雅子」たりうる存在なんじゃないか・・・とぼくは本気で思っています。
8点(2004-09-29 19:37:48)(良:1票)
299.  雨月物語
溝口健二初体験でござんす。いやあ、JTNEWSにお邪魔して以来、それまでだったら絶対に手を出さないような作品を沢山紹介して頂いて来たのですが、溝口作品はずっと手を出さずじまいでした。だって、何か「日本の様式美」だとか「幽玄の世界」とか「秀逸なカメラワーク」とか、オッカナイ言葉で語られてるんですもの。おまけに「溝口見ぬ者は人にあらず!」みたいな事を言うオッカナイおぢさまもいらっしゃるし(ニガ笑)。ということで今回勇気を振り絞ってレンタルしたのですが(ちなみにこの作品を選んだのは一番時間が短かったから・・・あ、そんな怖いカオしないでぇ)、なんつーか、腹にズンとくる作品でした。むっつかしい事はよく分からんけど、映像も音楽も緊張感があったし、かと言って重苦しいだけの「お芸術」作品ではなかったし。ここで描かれている戦国時代の荒廃と虚無は、少し前に日本が経験していた戦争の影響も大きかったんだろうなあ。偶然だけど少し前にTVでアフリカの紛争についての報告を見ていたので、ちょっとそれと重なっているように感じました。やっぱし戦争は社会の狂気の産物で、尚且つ個人に狂気をもたらすのだ、と改めて思った。
8点(2004-09-28 18:52:54)(良:2票)
300.  ぼくは怖くない 《ネタバレ》 
はじめに■其の一:以前、姪の一人がまだほんの幼い頃、「ねえ、“せんそう”って何?」と聞かれてドキッとした事がある。未だ“戦争”という言葉を死語に出来ない、自分を含めた世の中に憤りを感じる■其の二:どうやら最近知り合いの中学生がいじめに遭っているらしい。本人は詳しい事を語りたがらないが、ただ一言、「世の中、間違ってる」。それに対して自分は「そうだよ、間違ってるよ。水が低い所に流れるのと同じ位当たり前に、世の中は間違っている。だからそれに対抗する術<すべ>を手に入れなくちゃ、いけないんだよ」と答えた。というかそう言うのが精一杯だった■其の三:最近若い人がよく使う「ありえない」という言葉。僕はあれが大嫌いだったのだが、この作品を観ながら「確かに、若者や子供の視点から観ると、世の中は“ありえない”事ばかりなのかもしれない」と思った■<本題>:グロテスクな話である。しかしそれ以上に世界はグロテスクな様相を呈している。無垢な子供の視点から観ると、それがいっそう浮き彫りになる。あの村の大人たちは矛盾と不条理と欺瞞み満ち溢れた「オトナたちの世界」のメタファーなのかもしれない。 
8点(2004-09-06 16:40:24)(良:1票)
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