281. マイケル・ムーア in アホでマヌケな大統領選
言論の自由が国の命題とは聞いて呆れるアメリカのとある州でのバカバカしい争いを取り上げたドキュメンタリー。ほんとにバカバカしいが、よくあるゴシップ週刊誌のような面白さはある。それにしてもアメリカ人ってのはなんとも「信仰」と「理念」と「メンツ」を妄信的に大事にする人たちなのだろう…まるで子供の喧嘩である [DVD(字幕)] 6点(2008-04-17 01:44:29) |
282. シッコ
マイケル・ムーアのドキュメンタリーはいつも根拠に乏しく無理やりでしかも偏っていてほとんど評価できないが、今回はなかなか説得力がある出来。それほどアメリカの健康保険制度が誰の目から見てもどうしようもないものということか。この制度、国ごとに文字通り「天国と地獄」ほど違う。革命前・革命後ほどに違う各国の実体を、実体験と皮肉を中心に描いたドキュメンタリーは実に対比がはっきり出てわかりやすかった。決して先進ではない日本のそれが優秀に思えるほどのアメリカのそれ…共産主義とかではない、個別事項として最善策であっても絶対にノーマライゼーションのために犠牲を出そうとはしないアメリカ。共生の理念も併せ持たなければ生き残れないグローバリゼーションの中で孤立していくのは当然だ。 [DVD(字幕)] 9点(2008-04-17 01:33:30) |
283. 俺は、君のためにこそ死ににいく
別に自分は石原慎太郎の考えに否定的なわけではないが、戦争美化とかそんなのはどうでもいいんですよ。石原慎太郎の言っていることが全て史実だと仮定してもいいです。だからといって映画のストーリーを左翼への反論にする必要があるのか。大体、左翼以外の人間なら「常識」としているようなことまでいちいち主張せんで欲しい。そんなこといちいち反論しなくても誰も左翼の言うことなんぞ信じちゃおらんから!!いや、描くのはいいけど「主張」はいらん。いちいち鼻について全く楽しめなかった。しかも主張したいイデオロギーを盛り込みすぎてストーリー破綻してますよ芥川賞作家さん。映画なんだから少しは面白くしてください [DVD(邦画)] 4点(2008-03-31 07:17:14) |
284. あるスキャンダルの覚え書き
別にこれは特異なケースではないようで、孤独な老人っていうのはこのように友情を過信するケースが多いようです。身近な所でもこの前テレビ見ていたら同じ趣味を持ち幼少期から親交のある少年を「親友」と呼び、年齢差を考えると不自然なほど必要以上に深い仲であることをアピールする老年男性が出ておりこの作品を思い起こさせてくれました。それが暴走するとこういうことになるんでしょうなあ [DVD(字幕)] 6点(2008-03-31 06:58:21) |
285. 15ミニッツ
及第点のミステリー。デニーロのタイプキャストですな。とりたてて絶賛する部分も無いものの、ちょっと社会風刺も混じらせた脚本、予想外なラストとしっかりミステリーしており安定しています。普通に楽しめるのではないかと [DVD(字幕)] 7点(2008-03-31 06:52:21) |
286. ケープ・フィアー
さすがヒッチコックを崇拝するスコセッシだけあり古風だが丁寧につくられたミステリーサスペンスの力作。そして彼の素晴らしいパートナーであるデニーロ、通常狂気の犯人役なんてただそれだけで終わってしまうのに、彼の狂気犯人は本当は狂気ではないように見えてなおかつ狂気だから凄い。多くの観客は最後まで彼の良心を信じていたのでは…いつもの奇を衒いすぎてオスカーを取れそうで取れない作品より、地でいけるこのような作品のほうがスコセッシには合っていますね。ヒッチコックファンでもある私としては彼のような質の高いサスペンスが取れる監督にはもっとこの手の作品を作ってほしいと思っています。 [DVD(字幕)] 7点(2008-03-29 04:02:18) |
287. 恋に落ちたら・・・
デニーロとビル・マーレーが組んで、どれほど面白いラブコメディかと思えばなんてことのないラブストーリー。だったらデニーロとビル・マーレーの役柄逆だろ…十分面白い作品だが消化不良。これだけアクの強い役者が揃ってるんだからちゃんと練れば5年早くアナライズ・ミーを撮れてたはずだ。 [DVD(字幕)] 5点(2008-03-29 03:51:38) |
288. 幸せのポートレート
なんともナンセンスで引いてしまった。今のアメリカではこの手のラブストーリーも「アリ」なのか?ありえない… [DVD(字幕)] 4点(2008-03-29 03:41:22) |
289. プラダを着た悪魔
《ネタバレ》 ミランダが言うとおり確かにアンディとミランダは似ている。本人は否定したわけだがそれは「名門ファッション誌」が自分の全てであるミランダと、「名門一般紙」が目的であるアンディの「価値観」の違いに過ぎない。ミランダが言いたかったのはその自らの価値観に基づく行動原理と決断力。アンディは自分の仕事の為に誰かを犠牲にすることは出来ないと言ったが、最後は自らの目的の為に最も裏切ることに決意がいる「女王」ミランダの下を離れた。だからこそミランダは「今までのアシスタントの中で最も裏切られた」と言ったのだ。しかし自分とアンディが似ていることを自覚しているミランダは「彼女を採らなければ大馬鹿者だ」とアンディの決断を強く支持したのであった。ファッション業界の華やかさを背景としてテンポよく職業観とキャリアプラン、女性のキャリアについて考えることが出来るなかなか優秀な社会派作品となっている。問題は今の世界が実力のある女性にどのようなことを強いている世界であるかということだ。Queenの「Killer Queen」がバックグラウンドに流れそうなメリル・ストリープの圧倒的な存在感はさすがだ。あと個人的にはジゼル・ブンチェンの特異な美貌に魅了されたが…まさかその後トム・ブレイディと結婚するとは [DVD(字幕)] 9点(2008-03-15 22:50:14)(良:1票) |
290. ダイ・ハード4.0
相変わらず強い「イデオロギー」を持つ作品だが単純なのでサラリと流せて楽しめる。相変わらずの善と悪を二極化して悪を遠慮なく征伐していく現代版西部劇だが、シリーズのファンの期待にはしっかりと応える内容。1や2と大して変わらない感想ですね~。何も考えずに見ると凄く面白いですよ。2流アクションでは全く無いこれがエンターテイメント映画ってやつです。 [DVD(字幕)] 8点(2007-12-17 22:26:14) |
291. スパイダーマン3
え?悟空とピッコロ!?次はフリーザでも出てくるんだろうかと思ってしまった俺はドラゴンボール世代。いかにもアメコミだった作品が日本漫画のような伏線を張った凝ったストーリーに。1の時に感じた薄さを見事に解消した快作。アクションのできの良さはさすが。ここまで良いシリーズに仕上げてしまうとは、さすが後付けさせたら… [DVD(字幕)] 8点(2007-12-13 12:34:51) |
292. それでもボクはやってない
若干消化不良の感もあるがさまざまなエピソードをよくここまで纏めたもんだなと思う。ハリウッドもどきのスペクタクル大作などという邦画ジャンルには合わないスペクタクソ作品を乱発するよりもこういう映画にこそ邦画の存在意義と生き残る道があるんだと思う。シドニー・ルメットを最後にハリウッドでは途絶えて久しいエンターテイメント性を排除した社会派映画。こういうものの告発という役割も映画にはあったはずだ [DVD(邦画)] 8点(2007-12-13 12:28:28) |
293. アメリカン・パイ in ハレンチ・マラソン大会<OV>
遂にアダルト映画になってしまった。アメリカン・パイの名を借りた悪ノリ。単にエロ系の映画としてみた場合はコメディ要素もまずまずで及第点だがかつてのアメリカン・パイのしっかりとした内容と比較すると落ちる [DVD(字幕)] 4点(2007-08-29 09:24:18) |
294. 7月24日通りのクリスマス
舞台はクリスマスだが映画の内容も日本人のクリスマスで例えることができる。表面上だけで、ご都合主義で、無意味に装飾され、中身が無く薄っぺらい。クリスチャンでもない多くの日本人がそうであるようにクリスマスが何であるかという本質を理解してないのと同じで、この映画は演出や、ストーリー、登場人物の行動まで全て表面上ばかりで全く中身が無く、そして何も見えていない。現実なんてそんなもんだと言いたいのだろうか。そんなもの映画である必要はないだろう。映画中で度々少女マンガを小バカにしたような表現が見られるが、「映画NANA」に対しての出来の違いだけでもはっきり言える。少女マンガのほうが数倍面白い。 [DVD(邦画)] 3点(2007-08-24 00:24:48) |
295. RONIN
カーチェイスが見所。カーチェイスだけを取ってみればTaxiなどよりも出来は良いかも知れない。しかしストーリーが複雑で結局何が言いたいかよくわからなかったので減点。デニーロも全く生きていない [DVD(字幕)] 6点(2007-08-21 08:29:50) |
296. ターミネーター
ボディビル世界王者という異色の経歴を持つ主演男優、SF、低予算、本来B級映画であったはずのこの映画がここまでの作品に仕上がった。ジェームズ・キャメロンとシュワルツェネッガーのその後の成功も当然で、賞賛に値する。ダイ・ハードもそうだが多少無茶なストーリーで破綻しかけていても作り手にある種の一貫したポリシーがあればどうにでもなるという例。あまりにしつこいターミネーターと、あからさまなピンチの演出にイラっとくることもあるが、これだけ一貫してると単にホラー的と納得することもできる。SFとしてはあまり話しがグチャグチャしてなくわかりやすいのも好ポイント。 [DVD(字幕)] 7点(2007-08-18 18:17:18) |
297. ナイト ミュージアム
決して駄作ではない非常にバランスの取れたファミリー映画でヒットするのもうなずけるが、いつものようなベン・スティラーのコメディを期待したファンは少し消化不良だろう。綺麗に纏めすぎてコメディとしてのキレも、深みも面白みも一歩足りない。 [DVD(字幕)] 6点(2007-08-18 18:08:23) |
298. 阿修羅のごとく
内容はドロドロ、ゴテゴテだがとっつきは良い現代の日本のテレビドラマを象徴するかのような内容で向田邦子がテレビドラマ界に与えた影響を感じさせる。いかにも連続ドラマ向けで、映画に纏めると内容は優秀だが盛り込みすぎて着地点が見つからなくなった大学生のレポートのよう。2時間に纏めようというのは少し無理があるのでは。 [DVD(邦画)] 6点(2007-08-15 18:50:29) |
299. NANA2
前作はいい所で切れて上手くまとまった感じだったが今作は中途半端。漫画の映画化としてはそれほど悪くも無いが1本の映画として見ると完成度が低い。未完結の漫画をギリギリまで追ってしまってはダメでしょう。しかもこれで完結というのだからどうも消化不良。楽曲に関してもTAKUROのバラードは好きだが、世界観には前作のHydeのほうが近い。 [DVD(邦画)] 6点(2007-08-15 18:24:19) |
300. ミュンヘン
ユダヤ人であるスピルバーグはこれまでどうしてもユダヤ人の側を肯定し、敵を悪とする映画を多く作ってきたがこれはイスラエル側からも非難の声が上ったように必ずしもそうとは限らない内容。このような事件を今更描いただけあって満を持してというさすがの出来で久々にスピルバーグが「映画」を作ったという感じ。それでいてエンターテイメントに仕上げてしまうのは見事だ。 [DVD(字幕)] 8点(2007-08-08 16:57:32) |