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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2257
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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301.  なま夏 《ネタバレ》 
主演の三島ゆたかが素晴らしい。そのキャラクターはリアリティ満点です。誤解を怖れずに言えば、なんか自分を見ているみたい。(いや、やっぱ誤解しないで。)立ち居振る舞いから、その発想に至るまで、自分の中に彼がいないとは言い切れない。妙な親近感がある。キモイけど。主人公の恋は、彼女に盗聴器付のぬいぐるみを渡した時点で9割9分終わっています。さらに彼女を刺してしまった時点で100%アウト。もう恋が成就する可能性はありません。病室での束の間の交流もひと時の夢でしかない。バッドエンドは動きません。ですから、どうオチを付けるかに興味がありました。失恋を乗り越えて、主人公が一回り人間として成長するのを期待していたのですが…そんなに甘くはなかった。変態は変態のまま。病室のカーテンを隔てて、元カレと行為に及ぶ彼女の姿を目の当たりにして悶絶する主人公。しかも、そこで2人を止めるのではなく、自慰に逃げてしまうダメ人間ぷり。リアルを通り越して、なんかもう切なくて。涙目でした。「わかったから。もういいから」と慰めてあげたいような、殴りたいような。要するに自分もダメ人間ってことです。ただ彼の場合は、ダメ人間として一線を越えてしまった。ザッツ変態。“ブレイクスルー”は良いイメージですが、この場合は違う。突き抜けてあの世に行くくらいなら、とりあえず自己嫌悪でしゃがみこむほうがマシ。落ち着けば、また歩けるようになるかもしれないし。所詮、主人公とロリ顔巨乳の蒼井そらでは釣合わない。いやいや待てよ。彼女の実生活の彼氏ってハチミツニ郎じゃないですか。フィクションより現実のほうが遥かに夢がある。よく分からんけど、蒼井そらちゃんってイイ娘に違いないよね!
[DVD(邦画)] 7点(2007-09-19 18:27:57)(良:1票)
302.  ファム・ファタール(2002) 《ネタバレ》 
こういう味わいの作品は以外と少ないと思いました。いわゆる“アレオチ”では片付けられない。やり直しともいえる2度目の人生。主人公とその共犯者が難を逃れたのは、ある奇跡が起こったから。トラックの運転手に渡したペンダント、アタッシュケース、そしてカメラのレンズ。キーアイテムがフル活用されています。ここで重要なのは、その連鎖がまったくもって“しょぼい”こと。ただの光の反射ですもん。なのに、何故か感心してしまう。それは、ラストカットが美しいから。一枚の画の力で感動を“ねじ込まれる”ような感覚を覚えました。よく考えるとハッピーエンドとは言い難い。しかし何やら清々しいから不思議です。トラック運転手のおじさんは誠にお気の毒でした。主人公と共犯者がまんまと逃げ切ってしまうのも、本来であれば腑に落ちないはず。しかし主人公は、悪は悪でも極悪じゃない。そのあたりの描写は丁寧です。人を殺めたかどうかは、天と地ほどの差があるということ。ソックリさんの命を助け、(結果的に)善行を選択した主人公に幸運が訪れないほうが、スッキリしません。だからこの結末で納得できる。いい感じにキツネにつままれたようなお話でした。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-16 17:44:31)(良:1票)
303.  RETURNER リターナー
多くの有名、ヒット作品からエッセンスを拝借しています。特に宇宙人の造詣がまるっきり“アレ”なのには笑いました。普通の感覚ならば、あそこまでソックリにはしないはず。ですから、そこに監督の意思を感じる。パクリを公言した上で、観客に作品の判断を委ねているのではないかと。「パクッてますけど、なにか問題でも?」。監督の作品の出来に対する自信が伺えます。実際、面白かった。でもちょっとだけ後ろめたいかな。発泡酒でいい気分になっているような。中古車をローンで買ったような。実際、パクリか否かの判断は難しいと思います。それらしきものを全て否定してしまうと、作品は成り立たない。映画に限らずあらゆる芸術分野において、完全なオリジナル作品を産むのは至難の業です。何らかの形で先人の影響を受けているのが普通。このあたりは、個人の感覚によって判断するしかありません。自分の感覚だと本作はアウトですけど(笑)。でも邦画のアクションSFで、これくらいやってもらえれば上等。ですから点数はチョイ甘めです。ちなみに自分は発泡酒が好きですし、中古車も乗れればOK派。
[DVD(邦画)] 7点(2007-09-12 18:54:55)(笑:1票)
304.  デンジャラス・ビューティー
サンドラ・ブロックのキャスティングが絶妙。意外とこの役は役者を選ぶと思います。ブサイクでは勿論務まらないし、美人がその美貌を隠すのは難しい。美人にも見えるし、ブサイクにも見える“ふり幅”が必要になってきます。その点で、サンドラのバタ臭い顔はピッタリ。おめかしすれば、その美しさは際立ちます。逆にあれだけ下品に振舞えば、セックスアピールは消えて無くなる。ブタ鼻には笑ってしまいました。物語のほうは、予定調和でしたがまずまず。サスペンスの要素は低いですが、コメディとして笑えるポイントが多々ありで好印象でした。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-08 18:13:43)(良:2票)
305.  ニコラス・ケイジの ウェザーマン 《ネタバレ》 
主人公は、ウェザーマンとして成功しています。十分な収入も得ている。社会一般から見れば成功者です。しかし彼は自分のことを認めていない。カンペを読むだけの簡単な仕事で、お金をもらっていると自身を卑下している。そのことが私生活の問題にまで繋がっています。ファーストフードを投げつけられるのも同じこと。全ての原因は、彼の自信の無さにある。しかし彼はそのことに気付いていません。もっとも彼に同情の余地はある。彼の父親はあまりに立派過ぎた。息子にとって父親は超えなくてはいけない壁。そのプレッシャーはよく分かります。でも彼は勘違いをしている。彼は既に父親を超えている。彼よりも上手に天気予報を伝えられる人はいない。そのことは父親も指摘しています。普通のドラマであれば、彼が自信を獲得し、家族が再生するまでを描くでしょう。しかし本作は違う。家族は再生することなく、主人公も自信を得ることなく終了します。「消防隊の後ろだが、スポンジ・ボブの前だ」そう自分を慰めることで精一杯。ゆるゆるの現状肯定で終わります。感動はありません。でも現実はそんなもの。誰もが自分に自信を持てるわけじゃない。だったら、とりあえず今の自分を認めるところから始めるしかない。それでも一歩前進です。ヒントはアーチェリー。最初は娘の付き合いで始めたのに、いつの間にか腕を上げています。彼が「ハロー・アメリカ」に採用されたのも運が良かったからじゃない。継続は力になっている。息子のカウンセラーを殴りに行った彼の行動には、迷いがありませんでした。変化の兆しは見える。ドラマチックに変わらなくていい。ちょっとずつ変われればいい。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-07 18:31:21)(良:2票)
306.  カオス(2005) 《ネタバレ》 
『トランスポーター』シリーズで一躍名を上げたジェイソン・ステイサム。今、最高にセクシーでダンディーな中年男。彼の魅力はその渋い雰囲気と、格闘系アクション。本作では一方の売り、アクションをほぼ封印しています。しかし満足。彼には、佇まいでその場の空気を締める力がある。正直演技は上手くないような気がしますが、この雰囲気は役者として得がたい財産だと思います。今後も目が離せません。そのステイサムとコンビを組む新米刑事もなかなかいい。若者の青さと、ステイサムに負けない利発さを発揮しています。彼が後半の主役。24時間の間に彼が成長していく様は爽快でした。カオス理論を持ち出すのはいささか大げさだと思いますが、サプライズありの面白いお話でした。難点はステイサムがもはやビッグネームだということ。オチを悟られないようにするために、もう一工夫あっても良かったと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-05 00:08:20)(良:2票)
307.  ホステル 《ネタバレ》 
本作はラストの展開に尽きます。一般的なこの手のホラーは、殺人鬼から逃げきることが最終目的。多少相手に反撃しても、それはあくまで逃げるための手段。それくらい被害者の気力は弱りきっています。心が折れている状態。しかし本作の主人公は違いました。逃げる途中でも憎い相手を殺すチャンスを逃がさず、しっかり復讐。能動的に行動しています。これは良ポイント。ゾクゾクしました。やられっぱなしじゃ腹が立ちますもん。酷い目にあった挙句に、命が助かって有難いなんて変な話です。このあたりのフォローは良かったと思います。ただ、話題のショッキングシーンについては、全然思ったほどではありませんでした。やはりレンタル版ゆえ、大幅なカットが成されているのでしょうか。でも物足りないくらいで、自分にはちょうど良かったかもしれません。『ホステル』だとイマイチ雰囲気が出ないので、邦題は『地獄の竜宮城』に変えては如何でしょう。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-02 16:46:02)
308.  バッシング 《ネタバレ》 
主人公と彼氏のやりとり。「私が迷惑をかけた?誰に?」「みんなにさ!国中のみんなにだよ!」。この部分に問題の本質が隠されています。彼女の認識も確かにおかしい。でもより問題なのは彼氏のほう。彼は決して「自分が迷惑した」とは言いません。なぜなら迷惑していないから。問題解決のために日本政府が払ったコストも、元をただせば私たちの税金。だからみんなが迷惑した。理論上は正しい。でもそれは理論武装のための理屈。多くの人たちは、実感として迷惑していないと思います。彼女のせいで晩のオカズが1品減ったわけではない。もっとも彼の場合は、マスコミに追われて本当に迷惑したかも知れない。でもそれなら「オレは迷惑した」と言えばいい。彼は巧妙に、いや無意識に、主語を「みんな」に換えている。そこにバッシングの本質がある。彼が自分を主語にしない理由は一つ。責任を負いたくないから。自分ではない“誰か”の批判を請け負っているだけ。だから心が痛まない。父親の自殺も彼女のせい。だから私たちは悪くない…。本作は、現実に起きた『イラク日本人人質事件』にまつわる“バッシング”をモチーフにしています。でもあえてその背景に踏み込まず、一般的な事例として扱っています。それが作品の“惹き”を弱くしている。また、主人公が叩かれるに至った経緯を省略したために、悲劇のヒロインのような印象を受けるのもフェアではありません。でも日本という“村社会”の有り様はよく分かる。私たちは、子供の頃からどっぷりその社会に浸かっています。どうしたらイジメに遭わないで済むかに、心を砕いて生きてきた。「攻撃は最大の防御」は常職です。攻撃している間だけは攻撃されない。だからいつでも生贄を探している。いなければ、仕立て上げてでも。それが現実だと思う。でもそんな醜いことをしているなんて、誰も思いたくない。私たちは善人に違いない。しかし突きつけられて心が痛むのは、それが真実だから。私たちは自身の姿を見つめなくてはいけません。本作は自身を映す鏡にはなる。最後にひとつ。彼女には非があります。生き方は不器用。でもそんな人間でも受け入れてあげる社会であって欲しい。彼女が明日の自分の姿で無いとは、誰も言い切れない。
[DVD(邦画)] 7点(2007-08-24 18:23:35)(良:1票)
309.  レディ・イン・ザ・ウォーター 《ネタバレ》 
率直に言えば、随分とお手軽に映画にしたなという印象。わが子に聞かせるために監督自身が創作した御伽話がベースとのこと。確かにそんな感じ。基本的に思いつきのお話なので、設定のワキは甘い。「何故、海の精は命をかけて人間世界を変えようとするの?」「何故ナーフを襲う化け物がいるの?」子供に聞かれるとお父さん(監督)は困ると思う。「どうしてだろうね」と優しくかわすか「どうしてもだ!さっさと寝ろ!」と逆ギレするくらいしか無いのではないかと思う。ご都合主義のオンパレード。特に荒唐無稽な話を住民たちが信じていく過程を省略したのは手抜きだと思います。おそらく人心掌握もストーリーの不思議な力のひとつなのでしょう。でもそれならば、作中で説明するべき。何でも「ファンタジーだから」で逃げられるものではありません。世界を変えるキッカケとなる“器”を、監督自身が演じているのも寒い。どんだけ自信家なんだと思う。完成度という尺度で本作を測るなら、決して褒められた作品だとは思いません。でも、自分はキライじゃありません。“大筋の”発想は結構好き。次々と役割に住人たちが当てはまっていく様は爽快だし、“世界を変えよう”というメッセージ性も悪くない。ですから、脚本だけ練り直してセルフリメイクしたら、上質なファンタジーに生まれ変わると思う。ストーリー役のブライス・ダラス・ハワードの透明感は相変わらず素晴らしい。そして何より本作を憎めないのは、もし自分が子供だったら、こんな面白い御伽話を聞かせてくれるお父さんを、大好きだと思うから。
[DVD(字幕)] 7点(2007-08-20 18:04:57)(良:2票)
310.  予言 《ネタバレ》 
三上博史の過剰な演技、血管の浮き出た顔はホラー向きだと思いました。酒井法子もこういう作品がすっかり板に付いたような。堀北も本来は影のある役でこそ本領を発揮するタイプ。小野真弓の地味目の顔立ちにも不幸が似合う。概ねキャスティングは良好だと思います。物語は、往年の名作オカルト漫画『恐怖新聞』からアイデアを頂戴しているとのこと。本作で示される恐怖新聞の法則は、“新聞に書かれている事実を変えてはいけない”。変えた場合は、災いがその身に降り掛かる。しかも単純に死ぬのではなく、時限の隙間(あの世とこの世のハザマ)をさまよう罰が与えられるようです。それはある種の地獄。見たくない悲劇を永遠に繰り返す。山本圭がそのことを証言しています。ですからラストに救いはありません。おそらく三上は、我が身を犠牲にして永遠に家族を救い続けるのでしょう。切なく、やるせない。本来であれば、感動系にシフトしてもおかしくないお話です。三上は命を賭して元妻を救っています。でも“あえて”その部分を、物語の焦点にしていません。もっと大切なことがある。最後に突きつけるのは、過去はどんなにあがいても変えられないという厳しい現実。“後悔先に立たず”です。ただし、逆説的なメッセージが隠されていることも見逃せません。悲劇が起こるまでの僅かな時間、三上は幸せを味わうことが出来る。彼はようやく家族の幸せに気付きました。恐怖新聞のせいで事故が起きたのではありません。誰だっていつ死ぬのか分からない。だから今を大切に生きる必要がある。本作はホラー。救いはありません。でも少しだけ優しい。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-08-16 17:59:15)(良:3票)
311.  ラフ ROUGH 《ネタバレ》 
原作は未読ですが、あだち充の作品世界は想像がつきます。「今どきそんな純真な若者がいるかよ」とツッコミたくなるような、ファンタジックな青春像。でもそれがいい。世界観は上手く再現されていたと思います。ただ原作を知らない自分でも、ストーリーが端折られていることは容易に想像がつきました。展開が唐突で流れが悪い。タイトル『ラフ』の意味を、キャストにまんま説明させてしまうのも芸がない。そして最大の難点が、もこみち君(以下もこ)のキャスティング。伝統的に日本のマンガ(とくにスポーツ系)の主人公には、ある“お約束”が存在します。星飛雄馬も、柔ちゃんも、ダッシュ勝平も、孫悟空もそう。主人公は体格的に恵まれていてはいけません。体格のハンデをものともしない勝利にカタルシスを覚え、等身大の人物像に共感する。その点、もこはどうでしょう。超イケメンでスタイル抜群。彼のどこに共感すればいいのやら(笑泣)。ライバルのお兄ちゃんと並び立つと、一層その長身ぶりが際立ちます。どうみても、もこの方が速く泳げそうですもん。この不具合は市川由衣にも当てはまります。長澤と比べると、あらゆる面で見劣りしてしまう。ライバルとしては物足りません。だがしかしッッ!!!全てのマイナスを吹き飛ばしてしまうだけの破壊力が長澤の水着姿にはある!よく分からないが有難い!拝んじゃう!市川の水着のお尻パッチンもメチャ良かった!個人的には華奢なくらいが好みだ!田丸のスレンダーボディも何気にイイ!大人の色香にゃかなわない!結局記憶に残っているのはそんなシーンばかりですが、満足度は高めです。ただお前がエロいだけだという批判も気にしないぞ!
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-08-08 18:32:47)
312.  ランド・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
ロメロソンビ正統の系譜。描かれるのはゾンビが発生してから数年後の世界。人間は相も変わらず人間でした。完全に崩壊した世界においても、旧態以前の社会を形成している様は滑稽ですらあります。街が崩壊して逃げだそうとする資本家。そんな時でも後生大事に抱えているのはマネー。もうアホかと。ライブドアの株券よりも価値は無いのに。結局人間は何も学んでいない。考えることを放棄しています。それに比べるとゾンビは立派。ちゃんと進化している。先頭をきったオッサンの利発そうなこと。次の地球の支配者は、猿でもロボットでもなく、ゾンビではないかと思わせます。いや、もう既に支配者かもしれません。人間を襲いはらわたを食らう様は、まるで肉食獣の捕食風景のよう。不思議とグロいとは感じませんでした。イヤな奴はキッチリお仕置き。主人公の仲間は全員無事という筋書きは、ある意味ホラーのお約束を破っているとも言えますが、後味は悪くありません。うん、面白かった。
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-21 19:09:11)
313.  ヴィタール 《ネタバレ》 
博史と涼子。首を絞め合い、擬似の死を味わうことで生を感じ、同時につながりを確認する。相手が分からない。自分が分からない。分かるはずなのに分からない。それは見た夢を思い出せない感覚に近いのかも。記憶を失った博史。彼が涼子の体を解剖することになったのは必然だった。彼女を知ることは、彼女を通じて自分自身を知る作業でもありました。彼女の体の隅々まで観察する彼。体の仕組みを知ることで、心までも理解する。非科学的です。でもその感覚は分からなくはない。解剖はいわば死体との会話。いやSEXに近いか。その人の全てを知り尽くす感覚はそれ以上のものがある。博史の心の中で、生を謳歌するが如く踊る彼女。生きているときよりも活き活きと。そして深く交わる2人。彼女は今まで見せたことのないような、穏やかな表情を見せます。分かり合い、今を認識することで歩き出せる。「博史はまだまだ生きなきゃならないから」という彼女の言葉が胸をつきます。それが彼の妄想だとしても、希望を感じずにはいられない。さて、本作を理解する上で避けて通れないのが、“4本の煙突”の解釈。これが難しい。一見、工場の煙突。男性シンボルの象徴か。何で4本なのか。自信のある答えはとても出ませんが、自分の解釈は次のとおりです。煙突は献体(死体)焼却の意。(↓【トナカイ】様ご指摘のとおりです)。つまり4つの煙突は4つの死を表している。指し示すのは、作中で死が確認された涼子、中井教授、涼子の母。でも一人足りない。4人目は主人公と推測します。でも彼が亡くなっていたとは思えません。彼の場合は心の死。記憶喪失も言い換えれば、それまでの自分の死と言える。死んで、そして生まれ変わる。主人公はこの経験を乗り越えて、やはり医者を目指すといいます。希望は、COCCOのエンディングテーマと相まって、より強く光を増します。
[DVD(邦画)] 7点(2007-07-17 18:21:13)
314.  クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ踊れ!アミーゴ 《ネタバレ》 
クレしん映画史上おそらく最恐。世界観がお子様向けであるため、ちょっとしたホラー要素でも殊更怖いものに感じられるのでしょう。親がいつの間にか別人に入れ替わっている。幼い子供たちにとって、親は特別な存在です。生活の基盤であり心の拠所。ニセモノと疑いつつも、お母さんが好きだという風間くんの気持ちは切ないですね。普段は意識しない家族のつながりの大切さをクレしん映画はいつも教えてくれます。前半のホラー部分は上々。事態収拾に向けての流れも悪くない。ただ、「尺稼ぎでは?」と思われるような描写が散見されたのが惜しい。また、逃げ惑うこんにゃく人間たちを、子供たちが一方的に消去していく描写は、見ていて気持ちが良いものではありません。殺戮に見えてしまう。シューティングゲーム的爽快感を狙ったのかもしれませんが、的外れ。反撃してこない敵を倒したところで面白くありませんし。長州小力は完全にだだスベリ。素直にゲストは鈴木亜美でよかったんじゃないかと。ボスと女エイジェントとのサンバ対決は、相当シュール。でもこんなのも嫌いじゃありません。ボニーピンク風、受け口ヒロインの健康的なエロさに+1点。
[DVD(邦画)] 7点(2007-07-16 19:44:50)(良:1票)
315.  ソウ3 《ネタバレ》 
(本作及び前2作のネタバレを含みますので、未見の方はご注意ください。)アマンダには理念が無かった。“何かを犠牲にすることで命は助かる“というゲームの大原則を、前作から彼女は無視しています。彼女が設定するのは、脱出要件が存在しない仕掛け。言い方は変ですが程度が悪い。そこでジグソウはゲームを使って彼女に問うた。後継者としての資質を。「憎い相手でもルールはきちんと守りなさい。ゲームに勝ったならば、助けてあげなさい。」ここで大切なのは、”命のありがたみを知る“から”憎い相手を赦す“にゲームの勝利条件が移行していること。そこにジグソウの心の変化が見える。末期の癌患者である彼が、最初に意識したのが命の大切さ。いよいよ死期が迫ってきたことで、今度は赦しを求めたのではないか。何者かから(広義の)罪を、あるいは死への恐怖を、赦してもらいたい。死を目前にした人間の心理。”何者か“は一般的には神でしょう。しかしジグソウが赦しを乞うた相手は、ゲームのプレイヤーだった。彼らしい。ですからジグソウ自身も本作ではプレイヤー。“赦してもらうこと”が目的。真のゲームの主人公は、ジェフでも、女医でも、アマンダでもなく、ジグソウ自身。ここで忘れてならないのは、彼自身のゲーム開始要件が“アマンダがゲームに敗れる(女医を射殺する)”であること。彼女の性格を知り尽くしているジグソウならではの悪魔のゲームプラン。更に念入りにも彼は、ジェフを挑発している。挑発しなければ、おそらく首を切られずに済んだ。しかし憎んでもらわなくては、赦してもらうことも出来ません。もっとも、今までジグソウがしてきた行為を考えれば、彼が赦される道理がない。それを一番分かっていたのは、実は彼自身だった気がする。だから“あえて”挑発したのではないか。ところで監禁されていた子供は本当に死ぬでしょうか。赦しを乞う人間が罪のない子供の命まで奪うとは思えない。また前作でも人質の子供は、プレイヤーの選択とは無関係に開放されています。子供は助かると考えていいと思う。子供を殺してもジェフには恨みしか残りません。ジグソウは、“赦しの必要性”を最後の最後まで訴えたのではないか。ただし、ジェフが理不尽に妻を失った事実は変わらない。ここまでくると、ジグソウの行為は滑稽にしか見えません。そして虚しさだけが残る。
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-12 19:01:57)(良:1票)
316.  ハイテンション 《ネタバレ》 
「こういうホラーが観たかった!」と声を大にして叫びたいくらい面白かった。叫びながら逃げ惑ったり、安易に敵にアドバンテージを与える展開のホラーに辟易していただけに、ガッチリハートを掴まれました。ほんと面白い。男を仕留める瞬間は爽快感すら感じました。それだけにあのオチには腹が立つ。全てが茶番と化してしまいます。整合性も取れているとは言いがたい。でもタネ明かし手前まではホントに楽しめたので、結果的にはアリということで。満足満足。
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-07 19:26:32)(良:1票)
317.  サイレン FORBIDDEN SIREN 《ネタバレ》 
タネが明かされた瞬間は、正直ガッカリしました。何だ、結局妄想オチかと。でもエンディングを見ているうちに、考え直しました。鉄塔から落ちるまでに市川が目にしていたものは、全て手帳に感化された妄想との解釈が可能です。だだし、4回目のサイレン後の行動は、それでは説明がつかない。彼女が手帳の続きを見ていない以上、殺戮を始める必然性がありません。別の要因があるはずです。目まぐるしいカット割りのエンドクレジット。その中で異質だったのが『人魚伝説』のくだり。島民が人魚を食べて不老不死になった御伽話が,再度強調されます。人魚は英語で「SIREN」。人魚伝説は本物だった。市川(阿部)は、殺された人魚に成り代って、島民(の末裔)に復讐を果たしたという見方が妥当でしょう。赤い衣をまとった高橋真唯は人魚の霊。彼女の姿を目にしているのは、島外者である森本と市川だけです。それなら辻褄が合う。ただ腑に落ちないのは、高橋に足があったこと。それは人間である証。では伝説はデタラメなのでしょうか。いや全てがウソとは思えません。島民が若い女性をなぶり殺しにした事実はあったのかもしれない。島には偶像崇拝の風習があります。流行り病が引き金となって、集団凶行に及んだのではないか。魔女狩りと同じです。鏡に映るとDOGはGOD、LIVEはEVILに見えるように、島民の目に彼女はどう映ったのか。自分たちの行動を正当化するために人魚伝説は生まれたのだと思います。惨劇は人魚の呪いではなく、少女の恨みによって引き起こされた。彼女にしてみれば、島民は全て化物に見えたでしょう。断末魔に耳にしたであろう“サイレン”は、民衆の狂気の叫び声か。終始物悲しい表情の彼女が一瞬だけ浮かべる笑みに、震えます。
[DVD(邦画)] 7点(2007-07-04 19:06:55)(良:1票)
318.  好きだ、 《ネタバレ》 
ポイントは顔の描写。序盤多用されるのは横顔の画。例えば宮崎姉。観客が見るのは、ほとんど彼女の横顔です。そこから見えない部分を想像するしかない。それは反対側の顔であり、正面の顔、そして心の顔。大切な人を失って少し増えた笑顔の理由を、私たちは想像するしかありません。瑛太の場合も同じ。彼の描写もほとんどが横顔です。横顔は、すなわちその人の半分。見せない部分がある。そこに心の壁を感じます。この2人と宮崎は少し違う。彼女も2人同様に横顔が多いものの、正面の顔を幾つか見せてくれます。半分ではなく全部をさらけ出している。その分彼女は少し強い。表情から読みとる彼女の心。口には出さなくても、彼女の振る舞いや眼差しから想いは伝わります。西島の場合も同じ。野波を助けたときの、加瀬に対する哀れみの気持ち。その想いは伝わってしまった。このときの彼は正面の顔です。大人になって強くなったということ。ただ、結果的に悲劇を呼ぶことになってしまいます。伝えたいのに、伝えられない気持ちもあれば、その気が無いのに伝わってしまう想いもある。なんて面倒なのでしょう。だからこそ、声に出して伝えることに意味がある。長い歳月をかけてやっと言えた言葉が、胸を突きます。それを口にしたのは永作。やはり女のほうが強い。“想い”に形はありません。色も匂いも質量もない。あやふやなものを頼りに、人は生きている。そんな曖昧な存在に形を与え、ときに色や匂い、重さを与えるのが言葉なのかもしれません。「好きだ、」はやっと辿りついた言葉。そしてそこから始まる。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-07-03 18:51:00)(良:3票)
319.  ターミネーター3 《ネタバレ》 
“作らなければ良かったのに”続編だとは思います。前作までの余韻を見事に打ち消しています。ただ、もし続編を作るなら、この結末しかなかったとも思います。B級でありながら優れた娯楽性を有した1作目、液体金属のCGに驚愕した超大作の2作目と比べるとさすがに厳しいですが、本作単独で観るならば十分な出来だと思います。初見はDVD、2度目はCS、そして3度目は地上波吹替え版と都合3回観たのですが、結末を知っていても楽しめる作品と言えそうです。こうなればいっそ、審判の日以降を描いた4作目も観たいです。
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-01 19:24:32)
320.  バックダンサーズ! 《ネタバレ》 
サクセスストーリーでありながら、障害を乗り越えていく感覚に乏しいのがツライです。苦悩は見えても、努力が描かれていません。解散したバックダンサーズが再び集う場面。彼女たちは「悔しい」と涙を流します。その想いは確かに伝わってきます。とくにサエコのブサイクな泣き顔が素晴らしいです。(基本的にカワイイから許される顔。彼女に比べると他の娘たちの泣き顔はまだ甘いかな。)彼女らが選択したのは、オーディションを兼ねたダンスコンテストに出場すること。イチからやればいい。ただ踊りたい。そう決断したのだと思いました。ただ、ここからの展開がいただけません。ステージ終了後、主人公は元マネージャーに訴えかけます。「私たちをなんとかして」と。彼女たちに他意は無いのでしょう。でもそれならば「私たちは踊りたい」が相応しいのでは。「なんとかして」という言葉からは、タレント意識が垣間見えてしまいます。落ちるところまで落ちていないから、這い上がる爽快感が薄いのです。最後のステージに向けて、サポート側の苦労はきちんと描かれています。でもその一方、彼女たちはほったらかし。レッスンに汗を流す姿をきちんと描くこと。丹念な描写の積み重ねが、最後の感動に繋がると考えます。正直、物足りません。でもキライってわけじゃありません。まあまあ好き。いや、はっきりと言いましょう。気に入りました!だって4人ともカワイイのですもの。平山は普通に可愛いし、サエコはギャル可愛いです。ソニンはマッチョ可愛いし、hiroはスピード可愛い。演技はイマイチでも許せてしまいます。主題歌の『いつか2人で』が何気にいいじゃないですか。劇中でバックダンサーズと陣内のバンドがセッションするシーンが、クライマックス以上にステキだったりします。
[DVD(邦画)] 7点(2007-06-29 19:03:23)(笑:1票)
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