341. マン・オブ・スティール
《ネタバレ》 レベル1:生身の人間。割れたガラスの上を走ったら血だらけ… 痛くて痛くて泣きたいよ。これは「ダイハード」。レベル2:ロボット。銃弾を浴びるくらいへっちゃらだけど、液体金属野郎にはズタボロにされた。顔の皮膚組織が半分剥がれ、片腕はもげ、串刺しにされて機能停止。これは「ターミネーター2」。レベル3:宇宙人。今度は「ドラゴンボール」。ピッコロとの戦いでは心臓近くを貫かれ大量出血、さらに両手両足も使えなくされてしまった。ラディッツ戦では命を落とし、ベジータ戦では最終的に鼻くそをほじる力も残っていなかった。レベル4:クリプトン人。あまりにタフ。殴られても蹴られても地面に叩きつけられても、かすり傷一つ負わない。タフすぎて、ビルの破壊など映像でどんな事を表現しようと意味を持たない。スーパーすぎて感覚が麻痺。ありがたみが無くなっちゃったのだろう… 途中で飽きてしまった。これではCGの見本市ではないか。でも6点つけるのはバトル以外が結構面白かったから。驚異的な能力で人助けをしてもヒーローになるどころか気味悪がられる。案外、現実の世界ではそんなものかもしれない。最近流行りの「悩むヒーロー系」としては楽しめた。豪華キャストだしね。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-07-13 15:41:54) |
342. 風立ちぬ(2013)
人は生きる時代を選ぶことは出来ない。「創造的人生の持ち時間は10年」という言葉が出てきたが、堀越二郎氏の10年があの無謀な戦争に突入していく時代と重なったのは不運でした。夢でカプローニ氏と語り合ったように美しさのみを追求できる世界は、そうでない世界より素晴らしい。しかし、この映画はどんな時代であろうと力を尽くして生きるべきだとも言っている。また、それを批判したごく一部の人に対して宮崎駿監督はきっちり反論した。これは気持ち良かった。菜穂子との再会から始まるメロドラマはやや冗長に感じてしまったが、トータルでは高く評価したいと思う。作画についても一言。世界ではCGアニメが主流になったと言ってもいいのだろうが、ジブリは手描きにて細部まで動かしまくってる。特に震災のいくつかのシーンには驚かされた。やっぱりこういう手の込んだ仕事ってちゃんと凄みとして伝わってくるものだなー。圧巻。 [ブルーレイ(邦画)] 8点(2014-07-01 19:15:17) |
343. パシフィック・リム
気づいてしまった。自分にはロボット愛も怪獣愛も無いことに・・・。ガクリ [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-06-28 19:30:22) |
344. 世界にひとつのプレイブック
《ネタバレ》 まず双極性障害については詳しくは知らない。その上で、作中の言葉を借りて「クレージー」と言わせてもらうが、二人がクレージーな面を見せていた前半はかなり面白かった。出会いからダンスを始めるまでの間、いろんなことがあったけど、二人の空間は独特で先の展開も読めなかった。この前半が好きだ。一方後半は… 親父さん発端で盛り上がりを見せるけど、主人公は普通になっちゃった感が…。平凡なラブストーリーの範囲内、そしてハッピーエンドで締めくくる。何故だろう? ちょっと調べてみたらデヴィッド・O・ラッセル監督には同じ障害を持つ息子がいるらしい。現実の厳しさを描いて終わる映画もあるけど、そんなことは監督が一番よく分かってるんだな。それよりベタでも主人公を幸せにして、希望を見せたかったのだろう。そう思うと後半の物足りなさも受け入れられる。いや、むしろ愛があって良い。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-06-09 19:53:09) |
345. ボディ・スナッチャー/恐怖の街
《ネタバレ》 宇宙植物?による静かな侵略を描いた映画。乗っ取られた者が増え多数派を形成すると、少数派を危険分子として弾圧し始める…。主人公の「侵略は始まってる。次は君らの番だ!」という叫びは冷戦の真っ只中だった当時においては、とても身近なものとして感じられたことだろう。しかし、寝て起きたら乗っ取られているという設定はやや面白みに欠ける。複製がオリジナルに直接手を下すなりした方が怖いだろうし納得もいくのだが、侵略は加速度的に進むことを表し、絶望を見せるという意味では良かったのかな?。いずれにしても面白い映画ではありました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-06-03 20:15:38) |
346. ツナグ
《ネタバレ》 <原作未読>う~ん。あまり好きな映画じゃないな…。単刀直入に言って佐藤隆太&桐谷美玲のパートが無駄すぎる。だって、そういうのは遠藤憲一&八千草薫パートでやったじゃないですか…。ツナグの紹介用エピソードを本題の後に長々繰り返してしまった印象です。あぁ、女子高生パートを本編と定めてガッツリやってればな~。あれは面白かったのに。この3点は戦慄の「伝言」に捧ぐ。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2014-05-24 23:31:55) |
347. ヒッチコック
《ネタバレ》 特別面白いとか、特別感動的だとか、そういう事はなく、いわゆる凡作だと感じたが、すこぶる良いシーンが一つあった。苦労の末「サイコ」を完成させ、いよいよ最初の上映。例のシャワーシーン… 外から見守るヒッチコック監督は音楽とともに自然と体が動いてしまう。狙い通りかそれ以上の観客の反応にさらに動きが大きくなる。それはまるで指揮者のようであり、踊っているようでもあった。そしてあの満足げな表情。これが映画を作る喜びなんだな~としみじみ感じた。こういう素晴らしい場面が一つでもあれば観て良かったと思える。時間の無駄だったとは思っていない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-05-22 18:13:50) |
348. ダンス・ウィズ・ウルブズ
《ネタバレ》 圧巻の大自然の中でインディアンと交流し友情を育んでいく物語は素晴らしかった。また、この部分が本作のほとんどを占めているので評価としては大方満足ではあるが、最後はちょっと残念。ジョン・ダンバー中尉は命の危機に直面したインディアンのもとから去っていく。もちろんこれにはちゃんとした理由があるのだが、冴えない表情もあってか中尉が弱い男に見えてしまう。そしてここで映画は終了。えっ!?「聞く耳を持つ白人」が居ようと居まいと、その後どんな行動を取ったかが重要なのに、そこが描かれることはなかった。史実とフィクションの狭間で難しさがあったのかもしれない。あるいは時間的制約のせいかもしれない。でも、友を救うためにやれるだけのことはやった。全力を尽くした。という描写が無ければこちらとしても不完全燃焼に終わるということです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-05-16 19:01:32) |
349. 人生劇場 飛車角
《ネタバレ》 <原作未読>「時代劇の東映」が「任侠映画の東映」に変わるきっかけとなった作品だそうで、さすがに面白かった。この手の映画はほとんど見てこなかったから断定的には言えないが、恐らく後の作品に比べて暴力性は控え目なんじゃないかな。だからか見やすい感じがした。映像もなかなか凝っていて上質。時代設定は大正時代で、その古い町並みに鶴田浩二、高倉健、佐久間良子、そして月形龍之介がよく映えること。死ぬほど好きな女を不幸にしてまでやらなきゃならない事がある…。そんなやくざの悲哀を描いた傑作。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-05-09 22:38:59) |
350. 嫌われ松子の一生
《ネタバレ》 <原作未読>悲劇×喜劇×ミュージカル×映像美で傑作誕生。圧倒的中島哲也ワールドに酔いしれた。映像美とは言っても、世に言う名画のそれと違い、不自然なまでの色鮮やかさと「オズの魔法使い」やディズニー作品のパロディに、暴力・セックス・微グロが入り乱れた映像に気品は感じられない。そこで社長の言葉が思い起こされる。「女の子なら誰だって白雪姫やシンデレラ… そんなかわいいおとぎ話に憧れるもんさ」「たった一度の、一回きりの人生なのに、おとぎ話なら残酷すぎるぜ」。そうか。どんなおとぎ話でも主人公はハッピーエンドを諦めてはいけないのではないか。この演出はそう言いたいが為だと思えた。もちろん、あんな死に方はバッドエンドに決まってる。でも、廃人と化していた松子がもう一度生きようとした事実。またその決意の中には妹がいたこと。そしてそれはラストシーンの感動に繋がっていく。悲惨な人生だったことは否定できない、しかし残ったのは後味の悪さではなかったことに、この映画の凄さを感じた。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-05-04 15:49:02)(良:2票) |
351. 舟を編む
《ネタバレ》 <原作未読>これが辞書作りか…。いくら商売でやってるとはいえ地道な作業を十数年、場合によっては二十年以上続けていく必要がある。しかも、新しい言葉が生まれては短いスパンで消えていく現代において『大渡海』のような野心的な辞書の編纂は気の遠くなるような挑戦。もはや伊能忠敬級ではないかと…。自分は仮に主人公と同じだけの知識を持っていたとしても、こういった仕事には関わらないだろう。気が狂ってしまう。加えて割に合わないと思うのはこれだけ苦労して辞書を作り上げたところで大金が手に入るわけでも、世間から称えられるわけでもないこと。だからこそ彼らに光を当てた本作は面白さ云々を超越した価値がある。…と言うとまるでつまらなかったかのようだが、そうではない。「マジメって、面白い」が上手く表しているが、ちゃんと面白い映画でもあり、最終チェックが終わったときの喜び・感動なんかは見た目こそ地味だけど、ハリウッド映画でよく見かけるNASA職員たちの派手な「YEAHHHHHHHHH!」にも全然負けてない訳ですよ。世の中にはもっと賞賛されて然るべき人たちがいることを教えられた映画。辞書は大切に使わなきゃな。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-04-25 18:09:54) |
352. ルパン三世 princess of the breeze 〜隠された空中都市〜<TVM>
「幸せをたずねて 私は行きたい。いばらの道も 凍てつく夜も 二人で渡って行きたい。るる~♪」という訳で「炎のたからもの」(ただし英語版)をEDで流すくらい「カリオストロの城」を意識した作品になっている。それはそれでいいと思うけど、出来上がったものが「カリオストロ」の超絶劣化版だから困ったもの。ストーリーにしても、アクションにしても心躍らされるものが全く無く、キャラクターデザインまで不安定というおまけ付き。質の低下が叫ばれて久しいルパンTVSPだが、今回も汚名返上とはならず。 [地上波(邦画)] 2点(2014-04-20 16:57:25) |
353. 名探偵コナン 絶海の探偵
《ネタバレ》 海上自衛隊が協力したという事もあってか硬派な作りは好印象。しかし、何か足りない気がしたので考えてみると「恨み」成分が皆無だった。スパイはただのスパイだし、片腕が無い死体についても殺人どころか恐らく業務上過失致死ですらない。テレビシリーズはすっかり観なくなっちゃったから最近はどうだか分からないけど、「名探偵コナン」は犯人が動機となった恨み辛みをぶちまけるシーンが見所の一つだと思うので。腕時計や名刺の伏線回収はこなれた感じだけど、これにも「電波時計は受信専用だろ」っていう冷静なツッコミもあるようだ。 [地上波(邦画)] 5点(2014-04-19 12:01:31) |
354. 別離(2011)
凄い…。宗教的な面も上手く取り入れ、活かしてはいるが、柱は普遍的なテーマであり、世界中の映画祭で高く評価された事実がそれを表している。人は皆、時に嘘をつきながら生きてきた。その嘘によってむしろ事態が悪化したり、誰かを傷つけ罪悪感に苛まれたり、正直に言えなかったことを悔いたり…。ここまで深刻ではないにせよ、身に覚えがある感覚。だから多くの人がこの映画に引き付けられるのだろう。こんな人間ドラマが見たかった。ありがとう監督。そして俳優たち。素晴らしい映画です。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2014-04-17 17:33:54)(良:1票) |
355. ボディ・ハント
この映画はかなり早い段階で秘密を明かしてしまうので、この先どうなることかと思ったけど、ちゃんと二段階の構成になっていて、核心部分が明らかになったとき一応ぞっとできたので及第点です。その後はお決まりの流れといったところだけど暗闇での演出は良かったと思う。懐中電灯の調子が悪いのにもちゃんと意味がある訳だ。サブキャラでは警官が頑張ってくれたけど、事態を把握した時点で応援を呼ばなかったのは初歩的なミスでしょう。主演ジェニファー・ローレンスについては決してカワイイとは思わないものの、あのムチムチした体はいい。そういう点も含めて(?)暇つぶし程度にはなると思います。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-04-15 23:34:17)(良:1票) |
356. WXIII 機動警察パトレイバー
駄作と聞いていたため意外に楽しめてびっくり。この内容で「パトレイバー」を名乗る意味については首を傾げる部分もあるが、レイバーや後藤さんたちが出てこないよりは出てきたほうが嬉しいんであって、プラス思考で捉えることにした。お隣の国の某モンスター映画にも影響を与えたのではないかと思われる怪物の不気味さもなかなかのものです。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-04-08 22:34:15) |
357. 機動警察パトレイバー
《ネタバレ》 2作目、3作目に比べテレビ版・OVA版の雰囲気を多分に残している劇場版第一作。方舟での大暴れはいかにも特車二課といった感じ。一方で1989年にこのテーマでこのクオリティの映画を作り上げていることには驚く。コンピューター音痴の自分にとっては今見ても難しい。遊馬もシゲさんも凄いなー。見応えがあって面白かった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-04-08 22:33:21) |
358. 機動警察パトレイバー2 the Movie
渋くてカッコイイ! <2014年4月、さらに1点upで8点に修正> [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-04-08 22:31:20) |
359. 幸福のスイッチ
《ネタバレ》 ジャパネットたかたの高田社長がさんまのまんまに出演したとき「『売れた→儲けた!』では長続きしない。買われた方の笑顔を想像をしながら売っている」みたいなことを言っていた。そのときは「随分カッコいいこと言っちゃってまあ」と冷めた目で見ていたけど、この映画を観た後では、まんざら嘘じゃないのかも…と思える。お父さんの仕事はきつくて、理不尽さに涙が出たりもしたけど、同時にモノを売る喜びや、やりがい、働きがいといったものも見つけた怜。お父さんはあなたのために頑張ってきたんです。だから感謝しましょう。ってだけじゃなく、働くとはどういうことなのか、という部分を前向きに描けている点が気に入った。スローなテンポが得意じゃないのと、なんとなく映像に深みが無いので点数としては6点で。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-03-26 18:34:16) |
360. ドラゴンボールZ 神と神
《ネタバレ》 <特別版>どういう風の吹き回しか久しぶりにDB復活。簡単に言えば寿司の販促ビデオだったわけだけど(違うか)、破壊神ビルスは原作+劇場版のどのキャラクターとも違ったタイプだし、悟空でも倒せなかったことにより箔が付いたんで、ゲームに目玉キャラとして登場するんでしょう…。まあ、プリンごときでキレて地球を破壊するというのはあまりに小さいし、そんな奴に対し悟空が敬意を持って接するのは気に食わないわけだけど、楽しい&ほのぼのした感じを目指したと思われるので、こういうキャラもありかな。ネタキャラ化したベジータや悟飯は笑わせてくれる。あと、ピラフ一味が懐かしい。センスの良いEDも含めて6点。 [地上波(邦画)] 6点(2014-03-23 15:35:36) |