361. すべての些細な事柄
淡々とした日常に光をあて、沈んだように見える病者の一瞬の輝きをカメラは逃さない。しかし、それも些細な事柄でしかない、という撮影者の視線に、静かな感動を覚える。 [DVD(字幕)] 7点(2009-09-25 08:57:25) |
362. ホスピタル・アラート
サスペンスとしては、普通のサスペンスだが、あまりに露骨に役回りが決まっているので、誰が犯人で誰が悪者かがわかってしまう。最女医クレール・キャセイ役の主演女優が美しいが、そもそもなんでマークが彼女を病院に呼び寄せたのかが分からないので、大幅減点。後の病院の爆発の映像があまりにチャチ。 [ビデオ(字幕)] 5点(2009-09-25 08:54:00) |
363. 運命の逆転
最初はなかなか盛り上がるのだが、ストーリー上のあいまいさと、明白さが、区別つかないうちに、終わってしまって、製作者が意図せぬあいまいさの湖に沈んでしまった。こういうタイプの映画は、もう少し、説明的なほうがありがたい。それにしても、オスカーとっている演技に言うまでもないことだが、ジェレミー・アイアンズはうまいなあ。 ところで、この映画のタイトルは「富の裏側」と「運の反転」をかけているのであって、「運命の逆転」って訳すと、なにがなんだかわらかないのでは? [DVD(字幕)] 6点(2009-09-22 11:13:11) |
364. 精神
当然、「すべての些細な事柄」を意識したと思うが、延べ30日約70時間分の撮影で、この素材を取り扱おうとするのは思い上がりも甚だしい。診察風景、赤裸々な本人の語り、制度への不信・不満と、一つ一つが断片的で表面をなでているにすぎない、凡庸な映像集。一般の方向けの啓発的なドキュメンタリーとしての意義は認めるが、それなら30分にまとめてNNNドキュメンタリーにでもすればよい。比較するのも申し訳ないが「すべての些細な事柄」が100分であれだけの世界観が広がっているのに、これは、135分も座らせて、何も残らない。監督自身がこうした世界に触れたことがないゆえの、ロッキングチェア的な視点からつくったものだろうか。それにしても、あれだけ赤裸々に語ってもらうと、関係者も存命中で、傷つく人もいるだろうし、そうした配慮はできているのだろうか…そんなことまで、気になった。 [映画館(邦画)] 3点(2009-09-20 22:47:56)(良:1票) |
365. ルナ・パパ
こういうのは嫌いじゃないんだけど、もうちょっと統一感があったほうがよいね。 [DVD(字幕)] 7点(2009-09-19 14:05:06) |
366. エミリー・ローズ
怖がらせようと思って作ったのではなくて、まじめに作ってしっかり演じられた佳作だと思います。…しかし、私にはこの映画、恐ろしく怖かった。なんで怖いのかわからないくらい、とにかく怖い。この怖さに、プラス2点。 [DVD(字幕)] 8点(2009-09-17 00:46:12)(良:1票) |
367. 妹の恋人
もうちょっと病気をリアリティをもって演じると、もっと魅力的な作品になったはず。ジュリアン・ムーアはうまいと思う。 [DVD(字幕)] 5点(2009-09-16 10:05:34) |
368. 紅の豚
ひたむきさ、みたいなものがないと、ジブリの魅力は半減だ。 [DVD(邦画)] 5点(2009-09-12 09:02:06) |
369. E.T.
いい歳して最近見たんですが、いい歳して最近見る映画じゃないことは断言できます。 [DVD(字幕)] 4点(2009-09-12 08:51:46)(良:1票) |
370. フィールド・オブ・ドリームス
トゥルーマンショウ、エヴァンゲリオンと連続してみたので、違和感がなさすぎて、感動も関心もなかったです。 [DVD(字幕)] 5点(2009-09-09 21:02:39) |
371. ブレイン・デッド 死霊の晩餐
これを観てから1年くらい、これがピーター・ジャクソンの『ブレインデッド』だと思ってました。こんなやついないだろうな。エロぶりと頭のはじけぶりは、よくできているというか、笑えるというか、脱力するというか。…点数つけるのがなやみます。 [DVD(字幕)] 5点(2009-09-06 10:49:16) |
372. こころ(1955)
あの原作に映画化しようとすると、行間やディテールを埋め、エピソードを改変せねばならないのはわかるし、それは、相当うまくいっている。また、市川らしさが、随所にある佳作である。しかし、原作の重要なエッセンスであるサスペンス性は失われたうえに、私の好きな原作の冒頭のエピソードが改変されていたのは、すこぶる残念であった。40歳を超える森雅之が20歳代を演じているのにも無理があった。脚本和田夏十、撮影宮川一夫であったら、原作とは違った境地に達したような心持もする。 [DVD(邦画)] 6点(2009-09-06 08:36:03) |
373. タワーリング・インフェルノ
35年前に観ていたら、結構どかんときたと思う。きたと思うが、35年たったら、印象も薄れていただろうと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2009-09-05 02:48:51) |
374. スピード(1994)
この映画ができた頃は、まだ、サイコが目新しい面があり、映画全体によいスパイスを与えていたが、今見ると、ちょっと使い古された陳腐なプロットに感じられてしまう。これは、この映画のせいではないのだけれと。 [DVD(字幕)] 6点(2009-09-01 00:38:16) |
375. トゥルーマン・ショー
デカルト的懐疑やフッサールの方法的懐疑的な世界観として理解するのは、一歩手前の理解だろう。むしろ、安全安心な世界であれば、パターナリスティックで人工的であっても是か否かを問われているのだろう。そう考えると、いまの世の中が、トゥルーマン的自律性に欠けた人間を再生産しているような心持になり、剣呑となった [DVD(字幕)] 7点(2009-09-01 00:03:59) |
376. カノン
よくできているとは思うが、心動かされることはなかった。同時に、この映画に心動かされない自分に対して、少々、残念に思った。 [DVD(字幕)] 7点(2009-08-29 01:32:05) |
377. カルネ
「好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧」の最上位にランクされたので、観賞。ひきつけられる映像と興味深い内容だが、これだけで、高い評価をするほど、こちらの感性は高くない。しかし、この映画が、「好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧」の最上位というのは、どうもいばれない。とりあえず、カノンを楽しみにしよう。 [DVD(字幕)] 6点(2009-08-25 08:05:34) |
378. 貴族の階段
西の丸秀彦は、明らかに近衛文麿がモデルだろうが、戦争責任者の一人として攻撃されていたとしても、こんなエロおやじに描かれて同情する。いや、本当に、こんなエロおやじだったのかもしれないが。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-08-24 09:51:25) |
379. あの手この手(1952)
こういう罪のないファミリーものが、ラジオドラマから映画になった時代に、ノスタルジーを感じる。この時代には、とてもエキセントリックな場面設定とストーリーなのだろうけれど。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-08-24 09:39:02) |
380. アルカトラズからの脱出
脱獄モノというのは、それだけを主題にするとどうしても短調になりがち。それに配慮してか、この作品は、さまざまなエピソードを挿入しているのだけど、エピソードが、うまくからみあっていないので、心的風景や人と人のつながりが中途半端にしか描けていない。結果として、イーストウッドの演技力に何をみるかという映画になってしまっている。 [DVD(字幕)] 6点(2009-08-24 09:22:58) |