361. 主戦場
《ネタバレ》 B級スラップスティックコメディを観たかのようです。でも、このインタビュイーたちに向けられたカメラの画角を変えたその先の先に、豆粒みたいなマヌケヅラしたワタシがいるかと思うと怖いです。つまり、ワタシもこんなろくでもない世界の構成要素。笑うに笑えなくって、嗤うに嗤えない。 [映画館(字幕)] 7点(2019-06-05 19:24:33) |
362. ヴェノム
《ネタバレ》 そもそもアメコミってよく知らないからだと思いますが、その実写化を、「漫画の映画化」ってあんまり思っていませんでした。いや、原作は漫画でも、そこに大人のコクを加味するのがアメリカ映画(バットマンにしろ、スパイダーマンにしろ)のやり方なのだと思っていました。が、しかし。本作については、アメリカで人気のコミックをそのまま実写化したんだなってそういう雰囲気がありました。アメリカの子供もいってるんじゃないでしょうか?エディのイメージが違ったとか、ヴェノムはあんな声じゃないとか。 [DVD(字幕)] 4点(2019-06-03 23:04:19) |
363. 刑事コロンボ/溶ける糸<TVM>
《ネタバレ》 外科医が出てきて「溶ける糸」とくれば、縫合糸を使った殺人と察しがついてしまうじゃないかと思いきや、溶ける糸を使った手術の疑惑から物語が始まる。冒頭のゆで卵のシーンは、笑うところなのだと思いますが、ちょっと警部いい加減にしましょうよ、と思ってしまいました。激高する警部が見所かと思います。 [地上波(吹替)] 7点(2019-05-25 07:55:13) |
364. ボヘミアン・ラプソディ
《ネタバレ》 2時間強の時間をじっくり費やして、ものまねショーを見た気持ちです。聞き覚えのある有名な曲の誕生譚とともに見ながらですので、ワタシは十分に満足しています。しかしこの、とてつもなくシンプルな物語(仲間は家族だ、裏切りと再会、不治の病など)。ショーを堪能するためには、ピッタリでした。温泉場を巡っている旅芸人のショーの大がかりなヤツという評価です。繰り返しますが、十分満足はしています。 [DVD(字幕)] 8点(2019-05-19 22:36:59) |
365. 刑事コロンボ/別れのワイン<TVM>
《ネタバレ》 さまざまな本シリーズの犯人を見てきましたが、エイドリアンが最もコロンボに近い人物だったかと思います。偏執的で、なんかイチイチちょっと嫌味な感じで。女性に弱そうなところもそうですな。ですので、最後のシークエンスは、コロンボにしてもエイドリアンにしても、やっと分かり合える友だちに巡り会えたような、同じ病状の人を相哀れむような、そんなやさしい印象がありました。 [地上波(吹替)] 7点(2019-05-17 21:54:33)(良:2票) |
366. シュガー・ラッシュ
《ネタバレ》 あらかじめ、ひどいハンデ(甘いお菓子の世界)を観客に背負わせる設定の割には、見せてもらった感じはします。それはひとえに、ゲームセンターの裏側の世界がとてもよく出来ていただったからだと思います。ワタシは「パックマン」と「ストリートファイター」ぐらいしか知らないけど、ほかのゲームも知っている人は、相当面白かったんじゃないでしょうか。とはいえ、ワタシのとっては、背負わせられたハンデに胸焼けして、こんなもんです。 [DVD(吹替)] 5点(2019-05-09 21:46:05) |
367. 海底王キートン
《ネタバレ》 これは映画と言うより上質なコントでは、と思った前半。しかし、土族との戦いになってから、俄然面白くなりました。でも、なんで海底王? [DVD(字幕)] 5点(2019-04-30 09:32:33) |
368. キートンのカメラマン
《ネタバレ》 約3分30秒もやる、狭い更衣室のシーンが好き。ペーソスのあるキートンって珍しいんじゃないでしょうか。おすすめです。【追記】思い立って、消音で視聴しました。モノクロのくちびるが何か言っているのが聞こえます。正解だったと思います。キートンは、サイレントだから面白いのだと思う。 [DVD(字幕)] 8点(2019-04-30 09:26:34) |
369. クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん
《ネタバレ》 ワタシもだいぶくたびれてしまいましたが、子供らの父でもあります。よれよれの父であるワタシにとって、本作中の、年季の入ったお父さん立つのステレオタイプな取り扱いは、けっこうげんなりしたなあ。父親なんて、子供がある程度大きくなってしまえば、そもそも無用のものと思っています。ロボとーちゃんが身を引いたように、生身のとーちゃんも、いつかは子供のことは「世間」に任すしかないときが来るんだからな、と変な悪態をついておきます。 [インターネット(邦画)] 6点(2019-04-29 17:00:27) |
370. スペイン一家監禁事件
《ネタバレ》 ファニーゲームでは、「どうせ、あんたらの見たいのはこんな残酷なのだろ」って突きつけられているような、後ろめたさを感じたりしていました。しかし、本作。タイトルそのまんま。スペインの親子が、監禁されてひたすらひどい目にあう。何かを考える余地なく事態が進んでいく。ああ、ひどい。ああ、イヤだ。自分にこんなことが、起きませんように。つまり、自動車教習所で免許更新の時にみる教材ビデオみたいなんですよ。 [DVD(字幕)] 3点(2019-04-22 15:38:10)(良:2票) |
371. 華氏119
《ネタバレ》 トランプを前面に出したプロモーションをしていますが、そんな映画ではないのではないでしょうか?むしろ、ミシガン州知事の滅茶苦茶さの方が印象に残ります(オバマの振る舞いも含めて)。あと、民主党の自滅っぷりとか。トランプをアイコンとした、うんざりするアメリカの日々。電波少年のようなアポなし取材が魅力だったのですが、そういうのは減りました(例の水まきシーンのみ)。そんな本作に、マイケル・ムーアはもういろんなことを諦め始めているんじゃないかと、不安なんだ。 [DVD(字幕)] 6点(2019-04-18 07:43:12) |
372. オリエント急行殺人事件(2015)<TVM>
《ネタバレ》 あの皆さんご存じのオリエント急行殺人事件を日本版にするとこんな風ですよね。しかし、ここからが本当の三谷版です、とでもいいたげな、後編へ続くのシーンはかっこよかったです。そして残念なのは、本サイトの、1974年製作のイギリス版のレビューで、三谷版ができるのなら、タイトルは「踊り子急行殺人事件」にして欲しいと記述しましたが、そうはいかなかったことです。自分じゃちょっといいなと思ってましたので(えへ)。ちぇっ。なんちゃって。 [DVD(邦画)] 8点(2019-04-15 21:34:25) |
373. ラスト・デイズ(2013)
《ネタバレ》 何故だか分からないが、外に出ると死んでしまうという状況設定はよかったです。が、消化不良。観客に答え(何故こうなったか)を明示する必要はないと思います。しかし。制作側が何も答えをもっていないんじゃないかと邪推されてしまうのはどうなんでしょう。内と外の境目ってなに?おそらく地下駐車場から発進した車もダメなのに、窓の開け閉めはOKってどうして?免疫のあるオーストラリアにいる部族の状況を何故見せない?、とか。ああ、もしかするとこういう世界なのでは、と観客が何か考えることができないと、謎解きになりません。また、希望のあるラストもいいのですが、この状況であの子をあそこまで育てた物語(過程)の方がむしろ興味深いし、おっさん2人の道行きより観たかったと思います。 [インターネット(字幕)] 4点(2019-04-09 19:25:40)(良:1票) |
374. 妻は告白する
《ネタバレ》 これはちょっと理解できない。裁判中に関わらず、オロカな振る舞いをし続ける「奥さん」と幸田。アホかとしか思えないのは、ワタシはまったく「奥さん」の魅力がわからないから。イヤ、惚れたはれたの渦中にいれば、多少強引な展開もむしろそんな風に振り回されたいのかも、と思いますけどね(アホですよね)。しかし、2019年、この手のオンナ、無茶苦茶めんどくさっ、ってもう世間では共通認識になっています(多分)。幸田も責められるべき所はありますけど、オトコの勤め先に、ずぶ濡れで来て、薬で死ぬなんて、いやいやこの「奥さん」だいぶたち悪いですよ。なんか、取り返しつかないくらい自分に酔っていますよね。【追記】なんか、「近松物語」を思い出しました。 [DVD(邦画)] 3点(2019-03-29 22:00:00) |
375. 刑事コロンボ/忘れられたスター<TVM>
《ネタバレ》 ワタシにとって、コロンボ最高傑作です。劇中流される「ウォーキング・マイ・ベイビー」がちゃんとカッコいいのがいいです。凡作のコロンボなら、被害者の睡眠薬の服薬量が2倍であるだけでも、奥さんと犯人として自白させそうだけど、諸事情で安易な終幕を迎えないのがいい。あと執事が最後まで、執事としての矜持を崩さないのもいい。ワタシ、かつて、コロンボはシリーズトータルで10点だけど、個々の作品は平均6点と書いたことがありました。結局、うまいテレビドラマであって、それ以上の高揚感はないという意味でした。本作についても、初見時(10数年前)観たワタシは、それほどの感慨もなく、ただ面白かっただけだっただけでした。しかし。年齢を経て老いを知ることで、また評価が変わりました。やさしい映画だ。それでいて、さりげない。 [地上波(吹替)] 10点(2019-03-23 21:15:02)(良:1票) |
376. 肉弾(1968)
《ネタバレ》 「不思議惑星キン・ザ・ザ」を観たときの感想を思い出しました。なにか、メッセージ的なものがあるように見えるのですが、その実(じつ)、何もいってない。少しどうにかなってしまった人の心象風景のような殺伐としたシーンが続き、正直困惑。そして、そのまんま。オラは、こんなの好きじゃないよ。 [DVD(邦画)] 2点(2019-03-18 15:35:00) |
377. 山のトムさん<TVM>
《ネタバレ》 ホームランを狙って作っているとは思えない。一定のファンのための手堅いヒットというやつではないでしょうか?たとえこの暮らしにリアリティがないにせよ、いつものメンバーによるファンタジー。「ゆうパック」は定着しているが、携帯やパソコンがまだ普及していないころの話。昭和の終わりぐらいの舞台設定だと思います。女性編集者のくだりが、あまりに紋切り型なのが欠点ですが、まあ、ワタシは好きです。なぜだか、こう言うのがちょっと恥ずかしいけど。 [インターネット(邦画)] 6点(2019-03-17 07:56:20) |
378. スパイダーマン:スパイダーバース
《ネタバレ》 これは、ルパン三世シリーズにおける「GREEN vs RED」のような扱いの作品なのではないのでしょうか?本筋スパイダーマンシリーズから少し脇にある、外伝的な物語。それでいて「キックアス」的なヒーローの成長譚もあり。だらしないスパイダーマンってのもいいですよね。【追記】なお、MX4Dでの鑑賞でしたが、あまり3Dな感じがなく(ワタシ、目が悪くなった?)、座椅子の振動などもむしろ画面に集中しにくくて、ちょっと邪魔でした。採点には反映しませんけど。 [映画館(吹替)] 7点(2019-03-13 20:36:36) |
379. YUKIGUNI
《ネタバレ》 思ってたんと違うという印象です。小林薫のナレーションによる、カクテルにまつわる大人のおしゃれ噺だと予想してたのですが、日本海側の演歌的なお話でした。こたつに入ってるみたいな塩梅の良さです。【追記】鑑賞後、「雪国」を呑みに行きました。昭和な味わいでした。いろいろと裏切ってくれる。 [映画館(邦画)] 6点(2019-03-06 21:27:08) |
380. 刑事コロンボ/ロンドンの傘<TVM>
コロンボは、いわゆる、近頃話題の「発達障害」なのではないでしょうか? 「殺人処方箋」のレビューでも申し上げましたが、一連のシリーズは、彼の病状の物語ととらえると、どこか腑に落ちます。 [地上波(吹替)] 5点(2019-02-25 15:12:25) |