21. 大いなる陰謀
トム君の「政治家Q&Aコーナー」みたいなノリで、対テロ戦争で皆が思っている事を政治家にぶつけてみると、それなりに(一見は)立派な答えが返ってくるのが非常にらしくって面白かった。わかりやすい丁寧な作品だったと思います。 とどのつまりは「お前ら選挙いけ!そしてちゃんと考えて投票するんだぞ?」というレッドフォードの主張じゃないですかね。 [映画館(字幕)] 7点(2008-05-03 16:12:46) |
22. シルク(2007)
多分、作ってる方は本気で日本をリスペクトして作ってるんだろうな、とは思うのですが、やっぱり当の日本人から見てみると、何か勘違いされてるとしか思えません。喜ぶべきか、悲しむべきか、何とも微妙・・・。雰囲気だけは良かったんですけどね。 [映画館(字幕)] 5点(2008-01-29 20:42:51) |
23. いのちの食べかた
ナレーションやインタビュー、一切の説明が無いのがグッドです。「いのちの食べかた」なんていう明らかに作り手の意図とは違う題を勝手につけたことが腹立たしいくらい。 シュールな現実に、もはや笑うしかないです。これはもう「食」や「命」についてだけじゃなくて、人間って何だ?文明って何だ?自然って何だ?消費って何だ?と、もうありとあらゆる事についてのドキュメンタリー! [映画館(字幕なし「原語」)] 10点(2008-01-29 20:37:43) |
24. ペルセポリス
原作の絵がそのまま動くってだけではなく、アニメとしての面白さも十分に考えてあって、見ていてとっても楽しかったです(話の方は先に原作読んでましたので)。何も、イランってこんな国なのよってのを世界に発信するような作品ではなくて、ごく私的な、それでいて誰にでも通じる部分のある作品になってましたね。自分は自分らしく、なんていうある意味では安っぽいテーマを、嫌味無くサラリと描いてしまうセンスが凄いです。ロックとユーモアとちょっぴりの反抗心と、おばあちゃんのジャンスミンの花を胸にマルジは今日も生きているのでしょう。 この作品を見て、自分自身のアイデンティティーって何だろうな?なんて考えてみるのも良いんじゃないかと。 [映画館(字幕)] 9点(2008-01-29 20:29:04) |
25. ミルコのひかり
「輝ける青春」なんかの音楽を手掛けたミルコ・メンカッチ氏をモデルにした実話物。映画ファンなら観ていて自然にニコニコしてしまうんじゃないかと。「ニューシネマパラダイス」に引けを取らない作品でしょう。重い話ではあるけれど、決してわざとらしいお涙頂戴にはなってないのが良いです。ミルコら子供達が作る音の世界に私もすっかり魅了されてしまいました。 [映画館(字幕)] 10点(2008-01-29 20:15:44) |
26. サンシャイン 2057
《ネタバレ》 ここでは民主主義など必要無い、と言い切って俗っぽいエンタメではなく骨太なハードSFにしてしまったセンスは凄い。SF好きならどこかで観た事あるようなネタが多いですが、それを「らしさ」と見るか、「パターン」と受け取るかで評価は変わってきそうだ。下手に媚びて無いのが近年のSF物の中では珍しい感じがして好印象です。 [DVD(字幕)] 8点(2007-12-19 21:33:12) |
27. 白い馬の季節
《ネタバレ》 モンゴルと言えば遊牧民。ですが時代の移り変わりと共に、現実はなんとも厳しい状況なんですね。主人公はそんな時代の変化の波に乗り切れないとことん不器用な男。美人の奥さんの方がまだ適応力もあれば強さもある。その辺は男と女の違いかもしれないな~なんて思いながら見てました。厳しい状況はともかく、あんな何も無い環境の中でも人って生きていけるもんだんだな、なんて俗世にまみれた私は人の生活って一体何だろうね?なんて事まで考えてしまったり。 [映画館(字幕)] 8点(2007-12-19 21:08:00) |
28. 雲南の少女 ルオマの初恋
《ネタバレ》 ハニ族の棚田が圧倒的。私は今回初めて知ったので、まるでCGで作ったようなものが現実にあるんだな~って驚愕してしまいました。ただの甘いラブストーリーではなく、初恋だからこその苦い痛みって所まで描いてあったのは良かったんじゃないでしょうか。 [映画館(字幕)] 6点(2007-12-19 20:57:41) |
29. マリア
別に私はクリスチャンでも何でも無いのですが、観ていてなんだか心が洗われるような気分でした。教徒じゃなく、無知だからこそ思う事かもしれませんが、キリストが希望をもたらすのではなく、国政に苦しみ、疲弊した世界が望んだ希望がキリストだったのかなとか思います。羊飼いの、希望を待つ事こそが自分に与えてくれた天の賜物なんだってセリフが印象に残る。私は女じゃないので何とも言えませんが、出産時の苦しみとかも、その苦難の先に希望があるからこそ耐えられるものなんじゃないかな?なんて思ったり。 [映画館(字幕)] 8点(2007-12-19 20:50:48) |
30. レディ・チャタレー(2006)
英国の話の筈なのに、なんで仏語なのぉ?って所にさえ目を瞑れば、非常に良く出来た性愛文芸作品。凄い真面目に作ってあるので、変なエロ要素は皆無に近い。そちらを求める人には不向き。色眼鏡ではなく、文芸として観るべき。悪意の無い純粋さが故の行動、賛否は様々あろうが、それもまた人の姿なのだろうと思う。 [映画館(字幕)] 9点(2007-12-10 22:20:20) |
31. サイボーグでも大丈夫
寒っ!復讐三部作のパク・チャヌクという事で、それなりに期待はしてたのですが、違う意味で痛々しい作品でした。「ベティブルー」だとか「アメリ」だとか、普通の人とはちょっと違うマイノリティなりの不器用な恋愛模様という面では観れなくも無いですけど、全体的なセンスがちょっと微妙すぎました。嫌いでは無いですけど、ちょっと評価はしにくい。 [映画館(字幕)] 3点(2007-12-10 22:06:45) |
32. スケッチ・オブ・フランク・ゲーリー
フランク・ゲーリーって・・・誰?と予告編のように知識が無い状態で観ました。エキセントリックなその建築アート(?)とは裏腹に、作品としては凄く普通のドキュメンタリーだったりするので、へぇ~こんな人が居るんだなって勉強にはなりましたが、それが面白かったかと言えば微妙な所。 [映画館(字幕)] 4点(2007-11-03 19:50:28) |
33. エディット・ピアフ~愛の讃歌~
《ネタバレ》 ゴメン、ピアフが野沢直子にしか見えませんでした(汗)エキセントリックで好感の持ちにくい人物像をそのまま描いてあるのはある意味凄い。困難を乗り越えた彼女の強さを賞賛している作品だとは私は思いません。孤独や歌に縋るしかない弱さをあえて描き、弱さを持った一人の人間として見つめる作品だったんじゃないかと。 [映画館(字幕)] 5点(2007-11-03 19:41:59) |
34. 図鑑に載ってない虫
面白いんだけどクドすぎ。「亀は意外と速く泳ぐ」が大好きなので、ここまで濃いものよりも、ちょっと変くらいの方が良かったかも。岩松了とかふせえり辺りの三木組もちょっとずれた人じゃなくってあからさまに変な人になっちゃってますしね。もうょっと薄味位の方が個人的には好みです。 [映画館(邦画)] 4点(2007-11-03 19:16:25) |
35. 大統領暗殺
少々不謹慎なフェイクドキュメンタリーではありますが、ただ話題性のみを狙ったものではなく、中身はメディア・リテラシーを問うような結構真面目な作り。権力側、それを伝えるメディア、受け取る側の我々一般大衆それぞれの問題。 何も暗殺されるのがブッシュである必然って無いような気もするけど、多分こういう賛否の分かれる作品に対してどういった反応を示すのか?っていう部分でも個々の裁量が浮き彫りになったりするものかと思うので、その辺りが本当の狙いなのかなと。 [映画館(字幕)] 6点(2007-11-03 17:51:43) |
36. ブレイブ ワン
《ネタバレ》 テーマとしては面白いけど、やっぱりあのラストは無いでしょう?話は良かったのにあれで全てが台無しです。エリカ様なら何をやっても許されるというのは万国共通なのか? 次回作では「法で裁けぬ悪を討つ、私は私刑執行人パニッシャーガール!」みたいな展開でもいかがですか? [映画館(字幕)] 6点(2007-11-03 17:36:23)(笑:3票) |
37. それでも生きる子供たちへ
まさかジョン・ウーに泣かされるとは。エンドテーマの「TEACH ME AGAIN」もまた涙を誘います。彼ら彼女らは可哀想な子供達だ、大人はそう言うし、それは何も間違いでは無いのだけれど、子供たちは自分は不幸な存在だ、なんて思ってるだろうか?ただがむしゃらに前を向き、希望に向かって突き進む。世界中の社会問題、この悲惨な現実を知って下さいと世間に訴えるだけの映画ではなく、そんな前向きな希望を感じとれる作品でした。良いです。 [映画館(字幕)] 8点(2007-09-25 20:47:07) |
38. 天然コケッコー
イマドキのジョシコーセーを描いた「リンダリンダリンダ」。今回は田舎のイモ中学生。まるで対極にあるような作品ですけど、どちらもそれぞれ違う独特の空気感があって、この監督上手いな~と思います。そよちゃんも大沢君も、他の子供たちもみんな可愛い。青春らしい青春の一歩手前くらい、その僅かな輝きの瞬間を上手く切り取ってある。なんだか見ていてとっても幸せな気分でした。 [映画館(邦画)] 9点(2007-09-25 20:32:27) |
39. ミス・ポター
文芸作品っぽく終始落ち着いたトーンなので、まるでどこぞの世界名作劇場でも観てるような感じでした。レニー、見た目はそんなに可愛くないのですが、醸し出すオーラが可愛いので、こういう作品には合ってると思います。30過ぎの独身女ってまるでブリジットの祖先かと思っちゃいましたけど。 誰でも知ってる有名な偉人でもなければ、歴史の陰で偉業を成し遂げた知られざる人ってのでもなく、世界一有名な兎「ピーターラビット」の作者ってのがなかなか興味をそそる面白い題材だったと思います。 [映画館(字幕)] 8点(2007-09-25 20:16:07)(良:2票) |
40. ドレスデン、運命の日
前作の「トンネル」もそうだけど、無闇に長い。色々な人を描きたいのはわかるけど、もう少しシンプルに作っても良いのでは?ドレスデン爆撃シーンは圧巻で良いのですが。戦争は政治家や軍だけにあらず、一番の被害者はそれに翻弄され、無駄に命を散らす一般市民。数年前からドイツ自身が描くドイツの歴史物映画が結構入ってきてますけど、その辺と同じく意義深さは感じます。 [映画館(字幕)] 5点(2007-09-25 20:01:36) |