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21.  バッド・ルーテナント
蛇といっしょに水の中で撮影に応じた俳優さんにのっけから同情した。ありえない・・・・・(涙)。ニコラス・ケイジの演技はセリフをしゃべっているようには見えない。この映画、本当に台本が存在するの!? あのナチュラルさには演技に感動すべきなのか内容にのけぞるべきなのか・・・・・・本当にアメリカって、こんなに巷でヤクがはびこってるの? 巨大なワニが仰向けにひっくりかえって片脚ブラブラには目をむいたけど、それ以上に強烈だったのが、ドラッグや酒、ギャンブル等の依存者がぞろぞろでてきて、「おかしいなあ、麻薬がらみの映画なんて今まで山ほど観てきたのに」 と不思議に思いつつ、何の免疫もできてなかった自分を再発見する始末。後半から視聴が辛くて、だるくて、「早く終われ!」 と何度も何度も時計を見た。なのに、点数をつけるとなると、不思議なことに・・・・・・
[DVD(字幕)] 8点(2014-10-09 00:31:11)(笑:1票)
22.  once ダブリンの街角で 《ネタバレ》 
女性の 「マチガイが起こるかも」 の一言の重さに、そして男性との約束をすっぽかした行為に驚いた。よくぞ紙一重で耐えたなあ、と感動・・・・・・。この寸前で身を引く潔さは、「源氏物語」の空蝉のイメージが頭の隅にすっときた。男性がやけになって怒りもせずに、彼女にピアノをプレゼントするサプライズも心憎いばかり。あのとき女性が身を引いていればこそ、2人は泥沼化せずに美しい思い出だけを残すことができたのだ。そう思うと、恋愛のかけひきは、まさにギャンブルに等しい。どちらの方向に進めば何が待っているか知れたものではないということ。幸せになるためには、常に何かを犠牲にしなくてはならず、その犠牲を最小限にするにはどういう選択をすればいいのか、恋人たちはいつも答えを探しあぐねる。この物語では、CDが完成した時点で2人の別れは自然の流れになっただろう。別れてこそ、収録されている音楽の価値が希少性を帯びて上がるというもの。男女関係を続けて思い出がCDからはみ出るようでは、この映画の中の「CD」という小道具が活きてこないのだ。ほろ苦くて寂しいけれど・・・・・・。
[インターネット(字幕)] 9点(2014-09-28 22:46:13)(良:1票)
23.  のんちゃんのり弁 《ネタバレ》 
昭和が色濃く残った、人情あふれる下町の新米バツイチ奮闘記。深刻になりすぎず、くだけすぎず、ちょっぴり辛めだけど暖かくて、全体的にバランスの取れた佳作。あの殴り合いのシーンを見て、あれ、この夫婦ひょっとしたら、お互いちょっと意識を変えたら案外まだ続くんじゃないかなと思った。のんちゃんのためにも小巻と元ダメ亭主とは完全に切れないでいて欲しいと思う。小巻の奮闘ぶりにこちらも元気をもらったが、この作品を見終わった後、離婚後もいい関係を続けている中年男女のハートウォーミングな映画を見てみたくなった。
[DVD(邦画)] 7点(2014-03-03 12:55:13)
24.  みなさん、さようなら(2003) 《ネタバレ》 
「あなたのことが大好きだよ」と、余命いくばくもない本人に幸せな気持ちをプレゼントしてあげる、お酒と料理を囲んで大勢で晩餐会、そういうことができる日本人がどれだけいるだろうかと、深く深く考えさせられた。ハグや握手など、人に触れる文化に乏しいシャイな日本人は、家族が人生のラストを迎えるとき、あの息子が父親に見せた愛情表現をいざ見せられるかというと・・・・・・。こういうシーンを見るたびに、いとも簡単に壁を越えてダイレクトに愛情を伝えられる欧米人が羨ましくなる。また、モルヒネで死ぬタイミングをはかるという演出がズルいというか悔しいというか羨ましいというか、この時間さえわかっていれば、どんな演出も間に合うし、粋な計らいも可能になるというもの。法的に許されないことでも軽々とクリアされているノリを見ると、この映画は「どんな主義を信奉していようがどんな過去を抱えていようが、細かいことは全部忘れて人生の終わりは平らな気持ちで迎えよう(あるいは見送ってあげよう)」ということを人間賛歌として伝えたいのではないかと思う。人づきあいが不器用で問題を多く抱えた人を全身で受けとめる姿は、本当に美しい。
[DVD(吹替)] 8点(2014-03-03 00:19:51)
25.  マリー・アントワネットの首飾り
英語でフランスの史劇を見るのは辛いから、あえて日本語吹き替えで。首飾り事件を「ああ、こういう話だったな」と確認しながらの視聴だった。不満な点は、ナレーションが無粋で余計なお世話だったのと、全体的にセンチメンタルが過ぎたところ。いくらかドライに演出したら、救いがたいほど幼稚に見えた悪巧みも (実際にあった話というから、文句のつけようがないんだけども) 少しはピリッと引きしまったかも。あとは意外と楽しめた。芯が強そうでも悪になりきれない捨て猫のようなヒラリーのジャンヌも悪くなかったし、羽ペンやシーリングワックス、リボンで結んだ書簡など、当時の文房具の小道具類も目の肥やしになった。そして、実は何よりも王妃。ジョエリー演じる王妃は、アレクサンドル・クシャルスキなどの宮廷画家が描いた肖像画から抜け出てきたかと見まごうほど、アントワネットと雰囲気がそっくりで驚いた! 抜けるような白い肌に、瀟洒なドレス、立ち居ふるまいの上品さなど、目が釘づけに・・・・・・『ドラゴン・タトゥーの女』で北欧系の役も演じた女優さんだと知って納得。
[DVD(吹替)] 7点(2014-03-01 00:52:14)
26.  告発のとき 《ネタバレ》 
戦友を殺害後空腹を満たすという話が出たとき、殺人後にカニを食べたというオウム真理教の犯罪を思い出した。遠い昔の事件でも類似の話が出たら瞬時に思い出すほどの強烈な異常性だ。 『プラトーン』を見て戦争がいかに人間性を破壊するかを、『理由』ではいかに先入観が恐ろしいかを、『戦火の勇気』では恐怖心を克服することの難しさを学んだ。この作品においては、それらを併せてさらに愛国心とは何かを深く考えさせられた。さまざまなテーマが詰まっているのにこれらが見事に融和している上、謎解きの意外さあり、トミー・リー・ジョーンズをはじめ各俳優陣の真に迫った自然な演技あり、これ以上ない国旗の演出で締めくくられたラストありと、圧倒されるばかりだった。この映画では、敵国であったイラクを悪く描かず、むしろ身内側の人道的な問題点を潔く世に問うている、その姿勢が素晴らしい。自国の愛国心を促すようなプロパガンダ映画は、どこか慈善的でざらついた妙な違和感が残ってしまうものだ。 
[DVD(字幕)] 9点(2014-02-27 11:22:11)
27.  ボビー
かつて堂々たるニクソンを演じたアンソニー・ホプキンスが出演しているので驚いた。どんな心境で元ドアマンの役を演じたのか・・・。社会主義国、ベトナム戦争、人種差別、大統領選挙、重要なキーワードが次々と語られるたび、アメリカが国際社会の正義を定義づけるのに躍起になっていた当時の混沌ぶりを感じた。ことベトナム戦争に関しては、国を守るため愛国心から戦うというよりは他国へ干渉する戦いに参加させられるという、うんざりした国民感情がよく表れていた。いくつもの人生が語られていたが、不思議とどれもこれも一様に印象に残っている。
[DVD(字幕)] 7点(2014-02-25 12:58:41)
28.  女はみんな生きている
途中からリスベット・サランデル(『ドラゴン・タトゥーの女』)がゲスト出演してきたかと思った・・・・・・。
[DVD(字幕)] 8点(2014-02-24 10:56:44)
29.  アウェイク(2007) 《ネタバレ》 
終盤のつじつまの合わし方には驚かされた。何もかもピースがうまくピタッとはまって、まさに「こう来たか!」という感じ。優秀な外科医と、悪事に手を染める医師が応酬するセリフにも工夫がしてあって、医師に対する間違った先入観を視聴者に抱かせるよううまく誘導させている脚本は、さすがだと思った。 ただ、2つだけ大きな違和感があった。  1つは、あれだけ患者が痛がっていれば血圧は不自然なほど急上昇するだろうになあ?という疑問。手術中、血圧の変化に気づかないドクターなんているんだろうか??? なんといっても術中覚醒している患者は心臓が疾患なんだから、モニターで何らかの異常が見つからないはずなかろうに・・・・・・ここら辺が不自然で、「この先生、胸を切り開く時点でさっそく医療ミスか?」と不安になった。  2つ目は、ラストの医師のもっともらしいつぶやき。しでかしたことが悪質きわまりないのに、優等生ぶりな反省の言葉にどっちらけ。4件も医療訴訟を起こされてることを考えたら、まさに正真正銘のヤブ医者だ。いっそ、本気で手術して失敗したら、罪に問われることなく完全犯罪が成立したのではと嘲笑ってやりたくなる。  最後に、主人公であるクレイトンに深く同情する。手術する数時間前には、新妻も、親友も、母もいたのに、やっと生還してきたら「そして誰もいなくなった」状態。不用意に肋骨は折られるし、手術前に突き放した母からもらった心臓で生き延びるなんて・・・・・・罪悪感なしで生きていけるんだろうか・・・・・・なんて哀れな余韻に浸っているところへヤブ医者の独白がかぶってきて、くどいようだがほんと腹立つ!
[DVD(吹替)] 8点(2013-10-25 01:10:31)(良:1票)
30.  ゼロの焦点(2009) 《ネタバレ》 
戦後という混乱期にあって、男も女も変身願望を持ち、生まれ変わりたい、過去を消して、新しく生きなおしてみたいという人々の悲願が悲しい。佐知子が提案した、一度死ぬという「儀式」に乗ってしまう憲一の気持ちも分からなくもない。作品のタイトルの「ゼロ」は、まさしく過去のない、擬似的なスタート地点を表しているのでは? 無理やり過去をむしり取って、ゼロの位置に立ってみる。しかし、その場所は、実は意外にもストレスのたまる、罪悪感まみれの、とんでもない立ち位置なのだ。まるで、虫めがねのレンズで光を集められ、じりじりと焦げていく紙の一点のように。運命に翻弄される3人の女性の哀れさが涙を誘った。一方、男たち(鵜原兄弟)のふがいなさは・・・・・・。 挿入歌「Only You」や主題歌「愛だけを残せ」については、せっかくの余韻を撹拌しているとしか思えない。特に「愛だけを残せ」は、雄叫びのような歌声で、凪いだ海にそぐわないこと甚だしい上に、「ゼロの焦点」の世界にどっぷり浸かった歌詞で、さすがに満腹になる。(みゆきさん、ごめんなさい。単独で聞く分には全く問題ないです!)
[DVD(邦画)] 7点(2013-07-20 01:50:25)(良:1票)
31.  ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 《ネタバレ》 
エリカを始めとするミレニアムのスタッフたちのふがいなさに仰天した。ロシアのスパイが絡んだ公安関係のネタを追ってるのに、脅しのメールが数通届くぐらいで動揺するとは、絶句もいいところだ。モンスターペアレンツの「殺してやる」という類のクレームですら対処できないんじゃないかと皮肉りたくなる。ちなみに小説の中の彼らは、命がけでやばい橋も渡るし、敵にひるむことなく問題提起に奮闘している。もし原作者のスティーグ・ラーソンが存命でこのヤワなミレニアムを見たら、どれほどがっかりすることか。 また、サブタイトルの「狂卓の騎士」は「円卓の騎士」をもじっていると言われている。ミカエル1人が勇ましくても仕方がないのだ。原作を読んでいる鑑賞者ならこれでもいいのだが、先入観なしに観る人のためには、やはり映像を主体とする手法で、もっと明確に筋を組み立て直すべきだったと思う。つまりリスベットを救わんとする仲間たちと敵グループの2大勢力をくっきりと浮かび上がらせた上で、ガチンコ勝負をさせるべきだった。本作ではいかにも未整理でばらばら感が否めない。「ミカエル」「リスベット」これらの名のもとに騎士たちが結託を強めてこそ、たとえ2人が離れていても鑑賞者は安定して観ていられたと思う。
[DVD(字幕)] 7点(2013-03-28 23:37:57)
32.  ミレニアム2 火と戯れる女 《ネタバレ》 
ミレニアム1~3すべての原作を読んだ後鑑賞。あの長い話をどう編集したのか見ものだった。各エピソードの取捨選択に納得できて、「さすが」 という感じ。原作にほれ込んだ人が、映像化を楽しむ目的で見る分には充分楽しめる。なつかない山猫のごときリスベットが、かつての上司ドラガンや、親友のミリアム、恩人のパルムグレンに対して、少々びくつきながら上目づかいに相手の出方を伺っているのが、かわいくてしょうがない。ドラゴン・タトゥーをしょいながら、髪をぴんぴんにひっつめ「近寄るな!」オーラ全開だった彼女が、背中を丸めて「・・・怒ってる?」とニャンコになっているのだから、それだけでもう全部許してあげたくなってしまう(笑)。 蛇足ながら1つ。「火と戯れる女」というタイトルに疑問をもつ人もいるのでは。リスベットが戯れているのは他人のPCの中身なのだから、実は火よりもよっぽど危ないのだが。
[DVD(字幕)] 8点(2013-03-28 23:32:02)
33.  ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 《ネタバレ》 
ハリウッド版の後で鑑賞。ハリウッド版のリスベットの方が、動きに無駄がなくてキレがよく、眉がないので表情が読み取れない分、危険度も存在感も上回ってて好きなのだが、ミカエルとリスベットが二手に分かれてする調査内容など、煩雑なストーリーをより良く理解できたのは、こちらの方。またノオミのリスベットは、目が神経質に、細やかに動く。目の動きだけで、的確で合理的な判断や決断をぱぱぱぱっと切り替えているのがわかり、いかにも頭のいい女性なんだろうなぁ、という印象を受ける。ミカエルとの相性もマッチしていて、自然に無理なく鑑賞できた。
[DVD(字幕)] 7点(2013-03-28 11:16:52)
34.  イーオン・フラックス(2005) 《ネタバレ》 
最初の方で、唐傘をさしているエキストラが見えたとき、あれっ、もしかして和風テイスト?と思ったら、どんどんエスカレートしてきて、こまかい敵キャラがぞろぞろ出てきた時点でもはや「科学忍者隊ガッチャマン」のオマージュ作品としか思えなくなった。日本への愛を随所に感じるのだが、見ていてテレが入ってしまい、有難いけどもう少し外してくれた方がよかった。 また、シャーリーズ・セロンほか女性たちのアクションが細かく切れていて、一連の動きを通しで見せてくれないので、スタントを使っているのではと少し興ざめだった。潜入や逃亡のスキルは見どころ満載なのに、攻撃には時限爆弾やショットガンなどが主流なのも、ちぐはぐな感じだ。たとえば脱獄するイーオンのユニークな技を前半で見せていながら、大詰めに至って現代劇のような撃ち合いはおかしいだろう。始終いろんなものがアンバランスに見えたのが残念。
[DVD(吹替)] 6点(2012-10-26 13:52:05)
35.  おとうと(2009) 《ネタバレ》 
姉はきっぱり否定したが、再婚を考えるほど好きな人がいたに違いない。それに気づいていた弟も、実は人一倍傷つきやすいタイプだったのではないか。姉は母のような母性愛で弟を愛し、弟は姉を母のように大好きだった・・・・・・これがこの作品の要だと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2012-07-07 22:30:59)
36.  善き人のためのソナタ 《ネタバレ》 
悪役が次第に心変わりして人を助ける話に弱い。決して感情を顔に出さないヴィースラー大尉だが、意気消沈しているクリスタを励まし、恋人たちの危機を救い、2人が愛と信頼を回復しているさまを確認して、自分が冒した冒険の成果に酔いしれる。シャンパンのコルクが弾ける音に耳を痛打され、体制批判を繰り返す劇作家たちの言動に、「こらえろ」「みのがしてやる」とぶつぶつつぶやき、彼らの部屋が捜索される際には気をもみながらハラハラする。こんなかわいらしいおじさんが、泣く子も黙るシュタージ関係者とは驚きだ。無表情の彼の心情をどこまで視聴者が汲めるか試すような、決して饒舌ではない脚本の素晴らしさに舌を巻く。また、劇作家が自分の生活を盗み聞きしていた体制をクズと呼びながら、その実行犯に対して謝意を示すという複雑で繊細な心理を、この映画はとてもしなやかに、粋に描いている。人を許すこと、愛に生きること、人のために、自分のために生きることの尊さ等が、『善き人のためのソナタ』というラストの「書名」に収れんされていく…。 (「ソナタ」とはあるが、これは音楽、演劇、小説を問わず、あらゆる芸術の象徴として選ばれた言葉ではないかと思う)
[DVD(字幕)] 10点(2012-03-13 10:34:19)(良:2票)
37.  フローズン・リバー 《ネタバレ》 
一方は車を盗み、一方は家に発砲する。激しくエゴをぶつけ合った女性2人が、いつか互いに自己犠牲を申し出て、単なる相棒だったはずの相手の窮地を救おうとする。奇跡を起こしたのは、凍った川の上で置き去りにされた1人の赤子だ。死んだと思われた赤子が生き返り、動き始めた。思えばあれが、ほろ苦くもささやかな希望をにじませるラストを暗示していたのかもしれない。生の原点は母性を激しく揺さぶるものだ。母性は、過酷な現実に追い詰められていてさえ、自分以外の人間に愛を与えられる力を持つ。その究極のエネルギーに深く感動させられた。 
[インターネット(字幕)] 9点(2012-01-10 00:03:24)
38.  バベル 《ネタバレ》 
4つの物語の共通事項は、主要人物たちが、突然思いもかけぬ絶望の淵に立たされること。バベルの塔は、建設中にいきなり人々の言語が分かれて意思疎通ができなくなり、工事が中断された忌まわしきオブジェだ。元々人々は同じ言葉を話す同一文化人だったが、突然予期せぬ災難に遭い、世界各国へと放浪を余儀なくされる。聖書のこのエピソードを考えたとき、この作品のタイトルの巧みさに舌を巻いた。幸せを求めて挫折し、孤独な魂を抱えて放浪せざるを得ないという人間の性は、正しくバベルそのものだ。また、4つの国をまたいでグローバルな視点をうながすことも、安易にインターネットを用いていないのが気に入った。国と国とが連携するとき否応なく時間がかかること、インフラの整っていない地での絶望的な医療や、見はるかす大自然の脅威などで、地球という惑星の大きさをずっしりと重く感じることができた。
[DVD(字幕)] 10点(2011-02-18 23:35:21)(良:1票)
39.  親切なクムジャさん 《ネタバレ》 
前半と後半で全く違う映画を見たような気分。(特に後半は韓国版『オリエント急行殺人事件』)。石鹸や漂白剤を使っての楽しそうな?殺人ぶりや、沈黙の食事中にいきなり始まる性交、リンチ前のレインコートの着用などブラックジョークが満載。でも、娯楽性とシリアスな面がしっくりかみ合わずにごちゃごちゃと描かれているから、母性愛や遺族の苦しみなど、映画の肝心のメッセージがストレートに心に響かず、「う~ん・・・気持ちはわかるけど・・・・・・」程度の共感がやっと。ストーリー、キャラクター、表現方法、その他なにもかももう少し整理して、ナチュラルに描くことはできなかったのかと思う。
[インターネット(字幕)] 6点(2010-03-29 16:10:41)
40.  つみきのいえ
同じ年よりもの、家族の絆、時の経過を描いたものでいえば、同じくアカデミー賞を受賞した「岸辺のふたり」の方が勝っていると思うが、水の底に沈んだ昔の記憶というテーマが意表をついていて面白かったし、ほろ苦かった。何より独居老人の切なさは、きれいごとではなくぞっとするほどだ。ナレーターがなくてもいいのは、おじいさんがセリフをいう必要がないからで、それこそが実は一番不幸なことなのだ。こういう環境にいるお年寄りが、たとえば久しぶりの知人と1日ゆっくり話をしたら、その翌日はのどが枯れて声が出ないことがあるということなど、若い人はどれくらい知っているだろう。
[DVD(邦画)] 7点(2010-03-22 23:40:04)
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