21. トランスアメリカ
キャラクター設定が明快だし、ロードムービーの中ではかなりはっきりしたストーリーがあるな、という印象。退屈で退屈でただひたすら景色がきれいなだけのロードムービーよりはいいんじゃないでしょうか。でも、主人公の母親との確執が、やけにあっさり処理されてしまったりとか、ストーリーをもう少し丹念に描けば深みが出たように思い残念。ま、このライトな感じがいいのかもしれないけど。トビー役の役者さんが特にうまかった! [DVD(字幕)] 8点(2008-03-24 22:17:35) |
22. ストロベリーショートケイクス
《ネタバレ》 包み隠さず女子をリアルに描いてあるね。女の私ですらコワかった場面がいくつかあるので、男性にはスリルいっぱいの映画かもしれません。ちひろは存在自体がウザいけど、特にコワいのは、彼にフラれた時にうかべる薄笑い。塔子が、食べ物と一緒に腹の底から吐き出す低い声も迫力ありまくり。このコワさのまま、秋代が、客の子を妊娠したのに菊池の子と偽って菊池に結婚を迫るって手もあったかも?!・・・と茶化しつつ、私も頑張ろうという気になってしまうから不思議。里子は最終的に職がなくなり神様も捨てられて不幸かもしれないが、そのキャラクター、いちばん羨ましい。あと、塔子が海岸で絵をみつけるところは、個人的にはなくても十分だったと思う。 [DVD(邦画)] 8点(2008-03-15 20:07:19) |
23. ゆれる
《ネタバレ》 突然キレるヒトが多い映画だなぁ。でもそのキレっぷりがさすが名優です。実際は・・・遺伝でこんなふうになるのかな環境要因かな。刑務所の面会室のシーンが、コマ割からセリフ、息づかいまで緊張してドキドキした。逃げるしかないけど自由な人生、土地や家屋はあるけど押し付けられた人生。どっちかっつーと、狭い世界の中で生きてきた兄の方が、やっぱりしんどそうだな。 [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-01-22 22:07:53) |
24. 恋愛適齢期
ダイアンがどんどんキュートになっていって、久々に見てよかったと思った映画。ジャックもそうだけど、コメディらしくやや大げさながら、ベースは自然体の演技でどんどん引き込まれる。視線や小さな動作、間で感情表現するから、繊細さが伝わってきてステキ。けっこう激しい?ラブシーンもあるけど、笑いにつつまれてるからヨシです。 [DVD(字幕)] 8点(2007-04-08 19:19:59) |
25. かもめ食堂
リラクゼーションムービーですね、全体が醸し出す雰囲気がよい。はじめは、北欧家具がたくさん見られるからいいな、と思ってたくらいだったけど。小林聡美と片桐はいりが二人で話すとき、声のトーンが似ていて驚いた。今までそう思ったことはなかったのに、波長を合わせていたんだろうか。音といえば、小林聡美がお店を歩く時に足音がちょっとせわしない感じだったかな、凛々しくていいんだけど。 料理してるときの表情がすごく温かくて、ちょっとだけこういう生活に憧れた。けどまあムリだけど。 [DVD(邦画)] 8点(2007-04-08 19:01:31) |
26. ホテル ビーナス
ちょっとキレイにまとまりすぎかも、本当に孤独ど真ん中なヒトは、途中でヒくような気もする…。孤独を知ってて今は幸せなヒトに、一番すすめたいノスタルジックな感じ。タップ好きとしては見応えあったし、音楽も映像もセンスがよく、数々の名セリフ、おまけに面白キャスト探しまでできちゃうところがいいんじゃないでしょうか。 [DVD(邦画)] 8点(2006-10-06 21:07:26) |
27. ロスト・イン・トランスレーション
ホームグラウンドでよく知っているはずの東京が、不安げに怪しく、でもとても美しく描かれていた。日本人が描く東京よりも、ずっと直接的でリアルだった。ラブストーリーとしても繊細で、いかにも映画みたいなコテコテしたラブストーリーが苦手な私には、とても好感持てた。 [DVD(邦画)] 8点(2006-10-05 23:26:35) |
28. ミッション:インポッシブル
軽い気持ちでレンタルしてみたけど、こりゃーなかなか娯楽な作品ですね。単純に、カッコいい。誰でも楽しめて間違いないでしょう。続編も見たくなる。でも続編より1のほうが良かったけど。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-06-29 02:20:09) |
29. ジョゼと虎と魚たち(2003)
《ネタバレ》 ラストシーンで、ちょっとおしゃれになったジョゼが石ころのように転がっている姿は、なんだか元気づけられた。ジョゼは強い。誰が強くて誰が弱いのか、結局はぜんぶ逆転したな。ツマブキの等身大でリアルな演技(特にラブシーン!)がよかった。 [ビデオ(邦画)] 8点(2006-06-29 02:10:05) |
30. パリ、テキサス
《ネタバレ》 もうちょっと旅の途中が長くてもよかったなあ。いろいろいいとこあったけど、特に主人公の顛末がすき。ここまでしてソレかよ!!って、余韻が残る。赤い車を尾行するとこのカメラもヨイ。子どものチョイ悪なユーモラスな一人遊びな感じも。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-07 02:57:29) |
31. アメリカン・ビューティー
随所に映える赤が美しい。けど、そのせいでラストが予想できちゃった。まだまだ若造の自分には意味がわからないところがたくさんあったけど、それでもとても惹かれる。ケビンが恋心を思い出してから、どんどん強くなるのが楽しい。自信回復とか、力関係とか、ゲイと海軍さんとか、アメリカらしい映画だなあ。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-09-19 13:36:11) |
32. レインマン
ダスティンの演技のリアルさ、素晴らしかった!細部にわたって研究し尽くされていて「そんなんありえないよ」と言いたくなっちゃいそうなストーリー展開をカバーしてありあまる。景色もきれいだし、旅が進むに連れて二人の関係も進んでいくというロードムービーの王道要素がちゃんと含まれていたのも好み。そしてやっぱり、トムかっこいい♪ 8点(2004-04-08 01:23:36) |
33. ウエスト・サイド物語(1961)
ダンス&ミュージック、クール&マンボ!! 8点(2004-03-08 01:39:46) |
34. マグノリア
人物の設定が複雑だったし、172日向夏さんと同じでメッセージ性を感じつつよくわかんなかったから、2回見てどうにか落ち着いた。 で...群像劇って面白いなと初めて思った。天候が自分の力で避けようがないどうしようもないことなのと同じで、過去も自分の力ではどうにもならない。でもそれから逃げたり、ただ悔やんだりしてるだけじゃなくて、素直に今の気持ちを口に出してみたら?何が起こるかなんてわからない、悪いことのあとには結構いいことも起きたりするかもよ?そんなメッセージをもらったように思う。天才クイズ少年が歌の最後に"give up"と空ろな瞳でつぶやくところや、警官が最後に「許しが必要な者、ムショ行きが必要な者、その判断が難しい」というあたり、人間味溢れてて切なくgood。 8点(2004-02-22 17:06:14) |
35. ビューティフル・マインド
ラッセル・苦労すごい。オーバー気味かもしれないけど、歩き方とか、動き全体がぎこちないとか、細かいところまで研究したんだろうなって感じ。 実話が元になっているだけあって、物語全体にも貫禄があった。完全フィクションのご都合主義ハッピーエンドとは違って、感情移入でき素直に感動した。時々、カメラワークとか音楽とかがコテコテハリウッドっぽくてちょっとひいてしまったけど、質の高い作品としてヒトに薦められるなあ。 8点(2004-02-01 20:00:30) |
36. フィールド・オブ・ドリームス
父が観たいと言い出し、母と思春期の子どもたちも一緒に観に行った。家族全員で映画館に出向いたのはあれが最初で最後。父はもしかしたら泣いてたかもしれないけど、誰も映画の感想を口にしなかった。口にしたら壊れてしまいそうな、ナイーブなところに触れる大人のファンタジーだな、と思った。あと、スクリーンのむこうの季節は夏だったのかな、なま温かそうな空気の記憶がある。 8点(2004-01-29 01:34:17) |
37. いまを生きる
小学生か中学生のころ渋谷の映画館まで出かけて(註:田舎者からしてみりゃ、すごいことッス)大人びてる友人と一緒に観た。ラスト、異様に泣いた覚えがあって、大人になってから見直した。やっぱり泣いた。成長しても同じ映画の同じシーンで泣けるって、けっこう貴重。机の上に立ち上がる寸前、ドア越しに片づけしてるキーティング先生を見つめる生徒の視線が忘れられない。全体通しても、よくまとまってると思う。 8点(2004-01-29 01:13:49) |
38. ゴースト・ドッグ
外国映画で日本のことを知るのも変だけど、なんか武士道ってカッコよさそうだなーと思った。音楽のせいかな?あとこの映画で、カメラワークの面白さというものも知ることができた。 これを見てから一年以上経っても、忘れがたい雰囲気がある映画。温度が低い無機物みたいな抑えた感じがとても渋く感じられた。 8点(2004-01-29 00:18:16) |
39. テルマ&ルイーズ
20歳になったかならなかった頃に見たのかな。民放深夜で放送してて、目が離せなくなった。 見てる途中は、本当のイミが分かっていたとは思わない。「これってもしかしてブラピ...?」くらい(^^)でもラストまで見ると、ブラピの印象なんてふっとんでしまうくらいなんだ。衝撃、解放、すがすがしさ。 ロードムービーは成長ものだ、ってどこかの評論家が書いてたけど、ホントそう思う。 8点(2004-01-29 00:11:15) |
40. 桜桃の味
《ネタバレ》 2016年の再見時: 監督が亡くなった。ユーロスペースでの追悼企画で、初めてスクリーンで見た。平日夕方という中途半端な時間にも関わらず、さすがの満席。 黄色い砂埃と主人公の横顔に、眠気を誘われるのはやっぱり変わらない!でも12年前と違って、緑に満ちたラストの意味がなんとなくわかるようになっていた。難解な映画とされるものほど、時間を置いて見たときに自分の成長に気づきやすい。 2004年以前の初見: 画面いっぱいに広がる黄色い大地と砂埃、ひたすら静かに展開するテンポが好き。週末の昼下がり、ワールドカップも競馬もやってない時のNHK教育はなかなか侮れないなと思った。マニアックさも上乗せして高得点。 [映画館(字幕)] 8点(2004-01-29 00:02:15) |