21. 続・猿の惑星
地底人の奇妙なメイク、テレパシー、やたら迫力がある賛美歌。なぜオカルトホラーへ走る必要があったのか。前作はまだ社会的なメッセージがあったと言えなくも無いが今作はただのSFオタクの妄想レベル [地上波(吹替)] 5点(2005-11-07 18:43:09) |
22. ルパン三世 カリオストロの城
アニメの質は文句のつけようも無いし話の内容も面白い。ルパンをほとんど見たことが無いので違和感も感じない。ドライな所もありながらも相手への敬意と強固な信頼で繋がれた仲間(敵としての銭形も含め)の描写が素晴らしい。下手なスパイ映画など超越している。本物のルパンはこれよりさらにドライな空気らしいので、他のも見てみたい [DVD(邦画)] 9点(2005-08-31 17:15:25) |
23. トラ・トラ・トラ!
真珠湾攻撃を日米双方の立場から書いた合作映画。どこまで史実であるかは別として真珠湾にまつわる諸説に興味がある人間には面白い映画である。真珠湾爆撃の迫力は期待ほどではなかった。 [DVD(字幕)] 7点(2005-08-28 07:55:04) |
24. タクシードライバー(1976)
社会に対し根拠の無い故に解消もできない怒りを覚えた若者が犯罪に走り民衆もそれを支持してしまうといういわゆるアメリカンニューシネマ。実際にこの映画に触発された精神病患者がレーガン暗殺未遂事件を起こすのだが…今となっては映画というより思想自体が古臭く世代が違う自分にははっきり言って理解しようがない。社会も病んでいるのかもしれないが、それが犯罪を、それも殺人を犯す理由にはならない。病んでいるのは犯人である。見所はデニーロと、当時13歳というジョディ・フォスター、二人の天才役者の演技くらいか [ビデオ(字幕)] 4点(2005-08-28 07:42:08)(良:2票) |
25. 戦国自衛隊
そもそもタイムスリップがなんらかのこじ付けすらなくストーリーが立っていない。戦国武将のイメージも一般とはかけ離れていて時代考証もおかしくバック・トゥ・ザ・フューチャーのように客の「興味」に応えるシーンが皆無である。ストーリーも一本調子のドンパチ合戦で一体何がやりたいんだか…これだけ面白いプロットでよくもまあこんな駄作が出来上がること。 [DVD(邦画)] 1点(2005-08-27 17:31:07) |
26. JAWS/ジョーズ
サイコを見た直後ということもあるが、サイコと音楽の演出技法や映像の使い方など類似点が見られる。単なるパニック映画ではなく「海の殺し屋」が主役の殺人スリラー映画的感覚が観客を惹きつけるのだろう。そして主役があくまで人間である殺人鬼ではなく能力の底や行動様式(生態)を我々があまり知らないサメであるということがスリルを倍増させている。ジュラシックパークのように次々と登場人物を殺すのではなく、タイミングの巧さで恐怖を煽るのも見事。(両方スピルバーグだがw)見る前の疑問はなぜ単なるサメの映画がスピルバーグの代表作になりえるのか。見て納得。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-08-27 17:19:28) |
27. 地獄の黙示録
ジャングルのクルーズはアナコンダとかのほうが迫力はあるし、ベトナム戦争映画としてはプラトーンが秀逸で、評判ほどいい映画とは思わなかった。特にカーツ大差が出てきてからは退屈で脚本に問題あり。むしろ評価されるのは撮影手法とか技術、演出のほうだろう。 [DVD(字幕)] 5点(2005-08-27 16:47:00) |
28. ゴッドファーザー PART Ⅱ
前作の続きであるマイケルのドン就任以後のストーリーと、マイケルの父ビト・コルレオーネの物語をクロスさせながら描いた大作。この映画の魅力は前作のレビューに書いたので割愛。 [DVD(字幕)] 10点(2005-08-24 21:16:51) |
29. ゴッドファーザー
長編小説の映画化であるが「ストーリーテリング」が全て。天才的な巧さ。 例えば初めの葬儀屋アメリゴ・ボナセーラの懇願シーンだけでドンの権力、性格、ファミリーの構造全てがわかってしまう。 一見華やかな結婚式シーンの中だけでソニー、フレドの性格、トムの仕事、マイケルの立場といった重要な事柄を説明じみること無く華やかなままに全て伝えてしまう。 そして華やかな結婚式のシーンの後にジャック・ウォルツの恐怖のシーンを挟みファミリーのやり方を衝撃的に実践して見せてくれる。 全てのシーンが「ストーリーテリング」の役割を果たし、しかも無駄が無く面白い。 セリフの無い「間」であってもそれはただの間ではなく何かを意味しているのである。 だからこそ長い映画でも全く長さを感じさせない。 小説の映画化とはこうやるのだという完成度で、小説を超え、そして映画という枠組すらも超えているとすら思わされる歴史的な作品。 [DVD(字幕)] 10点(2005-08-24 21:16:05) |
30. 狼たちの午後
《ネタバレ》 次第に犯人に同情的になっていく人質達や、犯人を熱狂的に支持する野次馬たちがいかにも権力に卑屈に反発するこの頃の低俗な社会イデオロギーを醸し出す実話に基づいた映画。飛行機を要求し海外へ逃亡しようとする点でよど号事件と被るが、この事件では犯人の片方を強行に射殺、もう片方には重刑が課せられた。この強行さはよど号事件をまんまと成功させ日本人連続拉致事件の足場を作ったり、浅間山荘事件で犯人を生かしておいたばかりに「超法規的措置」を許しその後の日本赤軍テロに結果として加担した日本警察も見習うべきところがある。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-08-24 21:07:30) |
31. アルカトラズからの脱出
《ネタバレ》 映画の限りではあまりにもうまくいきすぎたようで、大脱走のような山あり谷ありのドラマではない。舞台も警備が厳重な以外はよくある普通の刑務所で、欠点がある映画ではないが特に高く評価する点も無い地味な映画である。まあ面白いことは面白い [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-08-24 16:13:28) |
32. 王子と乞食(1977)
原作はハックルベリー・フィンやトム・ソーヤーを書いたアメリカ児童文学の大作家マーク・トウェインの名作。アーネスト・ボーグナインはじめチャールトン・へストン、ジョージ・C・スコット、レックス・ハリソンらアカデミー賞俳優が揃った異様に豪華な「脇役」陣には驚いた。このキャストを見る限りかなり気合の入ったエンターテイメント大作だったんだろうが、どうでもいい些細な原因に起因する理不尽な本格格闘がやたら多く、どうも一昔前の大作風で安っぽさ(B級臭)を作ってしまっている。が、やはり原作が名作なだけあってストーリーラインは素晴らしいし、当時の英国の雰囲気などよく描かれた社会派ドラマの範疇の映画にはなっている。いかにもアメリカ人的な、王室・貴族文化をはじめとする英国に対する皮肉がキモ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-08-14 06:04:17) |
33. スティング
本来クライム映画とは相容れない軽快な音楽に乗って話が一転、二転、三転、四転していくテンポの良さと面白さ。細かい所まで練り上げられた登場人物と、復讐も殺しではなくあくまで詐欺で満足なんだという潔い世界観が秀逸。その詐欺手法の数々。実際に行われている詐欺手法を集めた本からの引用だそうだがよく考えるなあ。ゴッドファーザーなどの重厚なギャング映画とは対を為す、万人受けするエンターテイメント映画 [DVD(字幕)] 9点(2005-08-05 11:26:32) |