21. モンティ・パイソン/人生狂騒曲
《ネタバレ》 85年生まれで、それまでモンティパイソンの存在も知らない僕でしたが、高校の頃になんとなくビデオを借りてみたら大爆笑!それ以来モンティパイソンが大好きになりました。 この映画はテンポもいいし、ナンセンスで皮肉たっぷりで僕は好きですが、人によって合う合わないが激しいでしょうね。僕的には人生の意味について語っている映画なのに、最後に人生について適当な一言で映画をしめてしまうのが最高にグッときました。「ああ、人生ってこんなもんだよなー」。 [DVD(字幕)] 9点(2006-04-09 03:38:24) |
22. 街の灯(1931)
僕が85年生まれなのが大きいと思いますが、散々パロディにされているし、何より時代も違うので、ギャグのシーンはイマイチ笑えません。笑いのセンスがあわないと、イマイチかもしれません。 しかし、ラストが秀逸すぎです。物凄くやりきれない気持ちになります。チャップリンの表情といい、見終わった後に印象に残る映画という点では右に並ぶものはないでしょう。 [DVD(字幕)] 7点(2006-04-09 03:31:37) |
23. 千年女優
《ネタバレ》 最後の一言が不評なようですが、僕はハッとされました。矢面に立たされることの多いナルシシズムですが、それを見事に擁護し、ナシシシズムをバッシングして、物質的なもの(人も含む)を賞賛する人達に、一撃食らわせる、見事な展開だったと思います。 ナルシシズムに生きる人生もありなのでは、いや、それこそ幸せなのではないか。求めるものが手に入る入らないは関係ない、それを求めて生きる人生そのもの自体が、幸せな人生なのではないか。手に入ってしまえば、もう追い求めることもなく、ただ老いさばらえていくのですから。「満月ではなく、その一日前の月が好き」と鍵の君が言っていましたが、それこそがこの千代子の生き方、そして監督の幸福についての思想を形容しているのでしょう。よくやった監督!! ・・・と、その点だけでみれば10点つけられるのですが、映画としてみると似た展開が多すぎて正直途中で飽きてしまうので7点です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-04-09 03:18:33)(良:1票) |
24. 椿三十郎(1962)
私が注目したのは三十郎という人物の描き方。良い人なのだけど、口が悪くて、不器用。『用心棒』や『七人の侍』の主人公はただカッコいい!って感じの人間だが、三十郎はそういった面があるせいで、人間っぽく、感情移入してしまった。黒澤監督お得意(?)の主人公の自作自演も面白かった。ただし、キャラクターや感情移入の面では前述の二つより上だけども、純粋なおもしろさは負けているような気がした。 [DVD(字幕)] 8点(2006-02-05 20:26:55) |
25. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
《ネタバレ》 これは日本映画の最高傑作の一つ。黒澤映画も何本も見た。伊丹映画も何本も見た。それでもなお言える。これは間違いなく日本の生んだ最高の映画だ、と。クレヨンしんちゃんという完成されたキャラクターを使って、ノスタルジーを完全に描ききっている。ストーリーはテンポよく進んでいくし、笑いどころも満載。そして圧倒的なノスタルジー。僕は1985年生まれで、万博やいわゆる「懐かしい昭和」は両親からしか話を聞いたことがないけど、あの圧倒的な懐かしさは何なのだろう。人の感情に懐かしさを感じるツボがあるのなら、この作品はそこを直撃した。完全にやられました。満を持して10点です。世界規模で見ても、この映画を越える作品はそうそう現われないだろうなぁ。。。 P.S.原監督、さっさとハリウッド行ってください。 [DVD(字幕)] 10点(2005-11-26 20:38:29)(良:1票) |
26. スーパーの女
スーパーという身近で、生活の基盤となっている場所の舞台裏をとてもうまく描いている。「あー、こうなってるんだ」「こうしてるんだ」が満載。ストーリーは「一風変わった」サクセスストーリー。テンポがすごくいいのがとても良い。しかしそれにもまして特筆すべきはキャラクターの描き方。主役の宮本信子と津川雅彦が愛すべきキャラクターとしてとてもうまく描かれているし、職人たちやレジ係の描かれ方も完璧。敵側の小悪党っぷりもなんか笑える。見終わった後にスカっとした気分になります。個人的には伊丹監督の作品で一番おもしろかった。見終わった後、ビデオ返すついでにに用もないのにス-パーによっちゃいました(笑) 「これリパックじゃないよなぁ…」と微妙にスーパーが信頼できなくなりますが(笑) [DVD(字幕)] 9点(2005-11-26 20:18:46)(良:1票) |
27. タンポポ
《ネタバレ》 群像劇が挿入されるが、ハッキリ言ってメインストーリーの邪魔にしかなってない。 どの話も結局最後までメインに絡まず、見終わった後「結局あれ何?」としか思えなかった。メインストーリーもベタベタで、大して面白くない上に、群像劇に話のテンポを邪魔されていまいち入り込めなかった。伊丹監督の作品は何本も見ているが、唯一おもしろくなかった作品。 [DVD(字幕)] 4点(2005-11-26 20:09:39) |
28. 十二人の怒れる男(1957)
低予算でここまで面白い映画がとれるのか!驚きました。ただ極端すぎるキャラが二人いるし、弁護士が無能すぎて、ちょっとリアリティがないのが難点かな。 [DVD(字幕)] 8点(2005-11-12 23:25:53) |
29. デイ・アフター・トゥモロー
CGは凄いけどそれだけ。大味で強引でつまらない。途中で何度も寝ようと思った。典型的なダメなハリウッド映画でした。 [DVD(字幕)] 3点(2005-11-12 23:12:37) |
30. ロスト・イン・トランスレーション
日本が舞台であるのが話題にあがりやすいが、この映画は叙情詩である。日本や東京はそれの舞台でしかない。異文化と孤独感(孤独ではない)を前に、主人公二人の間にあるのは友情なのか愛情なのか。言葉にはしがたい、とても繊細な感情。ソフィア・コッポラ監督はそんな繊細な感情を描ききっている。いい意味で末恐ろしい監督だと思った。 [DVD(字幕)] 8点(2005-11-12 23:00:20)(良:1票) |