21. ティム・バートンのコープスブライド
《ネタバレ》 そもそも何であのカップルを初対面で嫌々ながらの結婚なんて設定にしたのか疑問。何の脈略もなく結婚相手として求めてしまうなんて展開にされてもね・・・。元々相思相愛のカップルという設定なら何の問題もないはずなのに、目先の面白シチュエーション(両家両親の思惑による計略結婚)に流されちゃってるのは脚本をたらい回しにでもされたからかしら。 それに詐欺師による転換部は取って付けた感じになってしまっている。この構成でもいいと思うけどもっと設定、語り口での配慮が必要。 [地上波(字幕)] 6点(2008-01-20 17:53:51) |
22. 北の零年
時代に翻弄された人々を安易な美談でまとめただけの内容。 [地上波(邦画)] 2点(2008-01-20 14:13:53) |
23. 電車男
《ネタバレ》 彼の行動は恋愛のイメージに基づいた自分本位なものに過ぎないので、ドラマの核は対話によるコミュニケーションを行なえるようになることなのだろうと思っていたのですが、単純に自分から動く勇気云々なんてところに着地させちゃうんですね。結果として求められるのは人間関係を築くことなのだから、論旨がズレてる。にもかかわらず、ご都合的にうまいこと事が運んじゃうなんて内容じゃ・・・。 そもそもこの話が始まるキッカケも、その後の展開も「動く勇気」によるものであって、既に克服済み。ならば焦点をそんなところに持っていくなんてあり得ない。 ただ、応援している側への影響は無難な処理だったと思う。こちらに2点献上。 [地上波(邦画)] 2点(2008-01-20 04:04:59) |
24. ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
《ネタバレ》 30分シリーズアニメの第一話を延ばしに延ばしたような内容。 故にバランスの悪さは感じる。 [地上波(吹替)] 5点(2008-01-19 17:51:58) |
25. パフューム/ある人殺しの物語
《ネタバレ》 幻想小説なんて銘打たれているものにありがちな世界観を披露しただけの作品。 何とか意味を見出そうとするならば、自己実現によって愛情の獲得が成せるなんてのは若造の幻想だって主張ぐらい。 しかし、それにしたって彼はどこからそんな発想を持ったのか描写されてないし、愛を欲していたなんてのも描写されてないわけで・・・(彼の境遇から察して脳内補完できるものの、同時に超人的な扱いもしているのでそれも難しい。やっぱりちゃんと描写しないと)。 個人的には主人公はどこかで「愛」という観念を知って、その「愛」という言葉を利用して自身の性的趣向による行為に言い訳しているような人物であったという方向に持っていった方がテーマとして魅力的だったと思う(こうするなら最中に勃起しているような描写が欲しい)。 それにナレーション頼りなんてのもどうしようもない感じ。 [DVD(吹替)] 0点(2008-01-18 09:41:09) |
26. ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記
謎解きは短絡的で、敵対者は茶々を入れる程度。 アトラクションとしての見せ所も前時代的。 直線的に突き進む内容にしては工夫が無さ過ぎる。 それに、先祖の汚名を晴らすなんて動機じゃ観客への説得力はないですし、ましてや感情移入なんて誘えるわけがないでしょう。 [映画館(字幕)] 2点(2008-01-18 02:28:17) |
27. 人のセックスを笑うな
《ネタバレ》 原作未読。 奔放な女性に振り回される若造とその彼に想いを寄せる女性、そのふたつの失恋を描くだけという内容で、然したるドラマはナシ。 おそらく原作ではキャラクターの内面描写や印象的な文章で魅力を発見することが出来るのでしょうが、そういったものを排す媒体に移すとすっかり中身のない代物になってしまうありがちな失敗(この映画を観た限りではそもそも原作の時点で内容はなかったように思えますが)。 それにしても、全てのカットが異常に長い。勿論それが意味を成す場合もあるのですが、殆どがただ長いだけに終わる。 それにこの意味深なタイトルの意図はどこにあったのでしょうか? 永作博美と松山ケンイチのくちゃくちゃした絡みはふんだんにありましたけど・・・。 [試写会(邦画)] 0点(2008-01-16 17:08:35)(良:1票) |
28. ブラックブック
《ネタバレ》 単なる戦争悲劇ものになってしまう内容をサスペンス展開でみせる内容にしたのには好印象なのですが・・・。 このプロットで山場となるのは真の裏切り者が示されたことでの危機のはずなのに、すんなりと逃げおおせてしまうのは何故なのか? これではサスペンス要素が単なる味付けに過ぎないものになってしまう。 [DVD(吹替)] 5点(2008-01-14 20:41:21) |
29. パンズ・ラビリンス
《ネタバレ》 非情な現実は逃避手段であった空想をも侵し、終いにはその中ですら裏切られてしまう救いのない悲劇。 そんな顛末にも拘わらず、気高い心を失わなかった彼女に拍手。 自分を恥じるような生き方をしなければ人は皆「天国」に行ける(自爆テロやってるような人にも言えることでしょうから、一概に肯定できませんが)。 宣伝ではファンタジーと謳われているものの、空想内容が幻想的なものだったということでしかないのでジャンル分けとして「ファンタジー」を用いるのは適切でないのでは? あの世界観は脈略がないので、すぐに空想なんだろうと察しはつくものの、ファンタジーという言葉に惑わさせて、この曖昧な世界も現実でしたなんて処理にしないでくれよと冷や冷やしながらの鑑賞になってしまった。 [映画館(字幕)] 7点(2008-01-14 14:08:35) |
30. めいとこねこバス
美術館短編に内容を求めるのはそもそも間違いで、美術館のいちアトラクションと捉えるのが正しいのでしょう、と納得せざるを得ないのが残念。 コネコバス、ネコ列車、ネコばあちゃん&お化けたち、という新キャラクターをお披露目させただけの内容。 まあ、メイを窮屈なコネコバスに乗せ、屋外を疾走する描写は、まさにアトラクションと呼ぶにふさわしいのですが、こんな内容で自社の財産(作品)を食い潰すようなことはしない方がいいと思う。 [試写会(邦画)] 1点(2008-01-14 13:11:15) |
31. コロの大さんぽ
《ネタバレ》 迷子になって町を彷徨う子犬とそれを案じる飼い主の女の子を並行してみせ、ぼんやりと再会させて、めでたしめでたしという内容。 小動物を見て可愛いという反応と女の子に同情させ、その顛末に安堵させるだけで物語とは言えない。 安易な作為だけが窺える出来。 [試写会(邦画)] 0点(2008-01-14 07:09:41) |
32. くじらとり
《ネタバレ》 空想で遊ぶ園児たちの様子を追うだけの内容。 映像としては、その空想を実体化させて描写。 みんなの作ったストーリーに納得いかない男の子が最後にこぼす「ぼくが行っていたらもっと小さいくじらを見付けてやったのにな」というつぶやきが愉快。 [試写会(邦画)] 4点(2008-01-14 07:04:15) |
33. ひつじのショーン
全40話からなる内容故に、各々の出来はピンきりですが、平均をとってもその水準は高い。 一話約7分、しかも台詞を排した内容でここまで楽しませてくれるなんて、さすがアードマンといった代物。 [DVD(字幕)] 8点(2008-01-14 07:03:23) |
34. シャンプー台のむこうに
《ネタバレ》 ドラマ構成は真っ当に施されているものの、勝敗はご都合的なものに過ぎないので減点せざるを得ない。 最悪そういった作家の都合による展開をさせる内容であったとしても、優勝させてしまっては白けるばかり。 決勝では負けたけどドラマは処理(解決)され、「次回は優勝を」と奮起する内容が妥当だと思う。まあ、母親に次回はないでしょうが、だからこそ「次回は優勝を」という言葉は希望の象徴のようになると思うのですが。 [地上波(字幕)] 5点(2008-01-13 15:23:41) |
35. ジェシー・ジェームズの暗殺
《ネタバレ》 テーマの確立が成されておらず、結局成り行きを延々と説明する内容になってしまった伝記物でありがちな失敗作。 「自分が想うようには想われない」という片想いの苛立ちが・・・というドラマでみせるのかと思いきや、あれやこれやと盛り込み散漫なものに仕上げた揚げ句に、ダラダラとナレーション進行でエピローグを披露する始末。もう、すっかり辟易。 [映画館(字幕)] 0点(2008-01-13 10:11:35) |
36. みなさん、さようなら(2003)
《ネタバレ》 メインは父子のはずでしょうが、彼らにはドラマはなく、あるのはヘロイン中毒娘の改心ぐらい(これも一過性の反応にすぎないでしょう)。 このダメ男の死に際をみて、どう生きるか見直してみては、という丸投げ的意味しか見出せない内容。 父親の態度の出自は「自分を試すようなことをしなかった」という言葉から窺い知れる「出来る範疇でしか動いてこなかった後悔」だったり、死を遠ざけて、あるいは一切死に接することなく育ったからのように思える。しかし、あの年齢でそんなことは単純にあり得ないでしょうから、どうにも不自然。客を納得させるにはもっと説得力ある設定を与えといて欲しい。 何はともあれ、やっぱり進路選択という時期の前に死と向き合うようなキッカケがあった方がいいんでしょうね。これぐらいの感想しかない。 [DVD(吹替)] 1点(2008-01-12 08:40:43) |
37. バニラ・スカイ
観ている間は単純に楽しめるものの、結局世界観披露にすぎない内容。 こちらをオリジナルより先に観ていたのですが、トム・クルーズの方がもてそうにも軽そうにも見えるので、役どころにははまっているんじゃないかな。 [DVD(吹替)] 4点(2008-01-11 23:04:39) |
38. 隠された記憶
《ネタバレ》 確かに解釈はいかようにもとれるけれど、あの親子のどちらかが関わっていたのには違いないわけで、それ以上の構造を披露されても観客にとっては大した意味を成さないだろう。 過去の出来事を根に持ったのか、はたまた興味本位(こちらは息子の場合限定)だったのか知らないが、受け取った家族にドラマが発生しない(脅えている様子しかうつしていない)ので、曖昧に構造を披露しただけの代物でしかない。 ただ、ラストカットの様子が一連の出来事の後に初めて彼らが接触したという解釈であるのなら恨みの連鎖(父の敵討ちとしてあの息子に何か仕出かそうとしている)という悲劇の表現として多少は有意義な気もする。 [DVD(字幕)] 3点(2008-01-11 20:19:16) |
39. 暗いところで待ち合わせ
あからさまに低予算なつくリ。 それを補うような演出や演技があれば救われるのですが、どちらもいまひとつ・・・。 優れているのは原作だけという出来なのが勿体ない。 原作は友人の勧めで買ってはあったのですが、読まず仕舞いでいた作品。 読み物としての方が圧倒的に楽しめる内容だと思います(どのシーンも読書体験の方が楽しめそうだなという想像が先に立ってしまって、損した気分になってしまった)。 [DVD(邦画)] 8点(2008-01-11 20:07:03) |
40. オーロラの彼方へ
《ネタバレ》 現在の息子に影響は及ばないというのは致命的な設定の崩壊なので、ある程度減点せざるを得ない。 それに目をつむればよくできているだけに残念でならないですね。 SFなら設定の補強で対応できそうだけど、このファンタジー設定ではどう修正すればいいものか・・・。 [ビデオ(字幕)] 6点(2008-01-11 05:37:42) |