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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2405
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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【製作年 : 1940年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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21.  三つ数えろ 《ネタバレ》 
「誰が運転手を殺したのか?」は有名なエピソードですが、そもそも運転手はストーリーとどんな関係があるの? と、まあこういう穴が多すぎるのか単にこり過ぎただけなのか、とてもじゃないけど一回観ただけではストーリーが追えない困った脚本です。本作に比べれば、昨今の時系列がぐちゃぐちゃになった映画なんて可愛いもんですよ。 今まであまり意識していなかったのですが、本作のローレン・バコールは痺れるぐらい魅力的です。確かに演技は大根ですが、“The Look”と異名をとるあの視線はただ者ではありませんよ、彼女は。あと「アクメ書店(!)」の店員でボギーにフェロモンまき散らすドロシー・マローンも良かったなぁ。ハワード・ホークス映画に出てくる女性キャラは、独特の色気がある女優が多いので楽しいです。
[DVD(字幕)] 7点(2010-05-21 23:01:05)(良:1票)
22.  ヨーク軍曹 《ネタバレ》 
公開されたのは41年だけど米国が参戦したのは真珠湾攻撃をくらった12月、つまりまだ戦争状態ではなかった頃なので戦意高揚プロパガンダ映画と言うよりはキリスト教プロパガンダをメインとしたヒーロー映画とみるのが適切でしょう。まあルーズベルト大統領は何とかして大戦に参戦して英国を助けたいと苦心していた時期でしたから、製作するにあたって忖度というか裏工作があったかもしれません。そう言えばヨーク軍曹が凱旋してから世話をする地元テネシー州選出の下院議員はコーデル・ハル、すなわち当時の国務長官で日本に最後通牒ハル・ノートを突き付けたご当人、ストーリーテリング上は登場しなくても別に差し支えないキャラだったので、なんか意味深なものを感じます。 前半はまるで西部開拓時代の様なお話しです。1910年代でも南部の田舎ではここまで素朴な生活だったのかと驚かされます。ゲイリー・クーパーは当時すでに40歳、20代のアルヴィン・ヨークを演じるにはちょっと老けてるような印象ですけど、朴訥なキャラはクーパーに適役だったんじゃないでしょうか。アルヴィン・ヨークが若い頃はゴロツキの嫌われ者だったというのは意外でしたが、史実通りとはいってもそんな男が聖書通りに行動するような信仰を持つようになったとは驚きで、それこそ「神のなさることは理解できない」ですね。ここら辺の無理ゲー的な展開ですけど、ジョン・ヒューストンも加わっている脚本が丁寧なので、意外と納得できるのがなんか不思議です。でも厳密に言うと、アルヴィン・ヨークは良心的兵役忌避者ではなくて“信仰心から戦闘に参加するのに躊躇した人” という分類に入れた方が妥当でしょう。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-11-09 22:27:32)
23.  ハワイ・マレー沖海戦 《ネタバレ》 
それまで燻っていた円谷英二が齢40にして培ってきた特撮技術をついに華開かせた歴史的大作です。現在の眼では初歩的なVFXという冷めた見方もできますが、円谷は戦後『太平洋の嵐』で本作と同じ特撮カットに拘ってスケールアップした真珠湾攻撃を再現しました。その後『加藤隼戦闘隊』などの作品でその名を轟かせましたが、そのため山本嘉次郎ともども戦後は公職追放の苦難をなめることになります。■冒頭タイトルが流れると次に「後援 海軍省」「企画 大本営海軍部」というテロップが出ます。実はこの映画にはキャスト・スタッフが紹介されるタイトル・ロールが存在しません。これじゃあまるで海軍が製作した映画みたいですね。実際は真珠湾攻撃を報じる新聞に載った写真と数十秒のニュース映画の映像を観た撮影所長の森岩雄が、「これを映画化したい」と感じたのが事の始まりです。すぐに海軍省に出向き企画を説明して、そんな発想は欠片もなかった海軍から後援を取り付けたのが真相です。でもこれは昭和17年の年初のことで、海軍からは12月8日の開戦一周年に間に合うように製作しろというきついお達し。でもその公開日には、真珠湾攻撃した南雲機動部隊のうちすでに空母四隻は海の底で眠っていたというのは、不謹慎かもしれないが笑えない話です。■いざクランクインしてみると、予想外の苦労に見舞われます。それはロケや取材に対する現場部隊の非協力的な対応で、これはお役所特有の縦割り組織文化のせいでした。一番苦労したのは主役メカのはずの空母で、乗艦どころか外観を撮影することすら許されなかったそうです。でもなんとか苦労して原寸大の空母セットを造り上げましたが、試写をご覧になった事情を知らない海軍大佐・高松宮が「なんだこれは!日本にこんなフネはないぞ!」と激怒されたそうです。でも観てみるとけっこう雰囲気は出ていると思いますけどね、艦橋が左舷にあることから赤城のつもりでしょうが、外観はどちらかというと翔鶴型に近いという感じですね。■前半の圧巻はやはり主人公が志願する予科練での教育シークエンスです。霞ヶ浦の予科練で実際にロケしており、朝イチで訓練生が運動場に集合して体操するシーンは迫力すら感じます。この時動員された訓練生は四千人だったそうですが、終戦までに四千人の七割が戦死したというのは悲しいことです。■そしてクライマックスの真珠湾空襲、雲下に真珠湾が見えるというシーンでは、公開当時は観客から拍手と歓声が沸き上がったそうです。そりゃここまで来るのに一時間以上かかっており、前半の修身的ドラマや予科練シークエンスが長いのでみんな待ちくたびれてたんじゃないの(笑)。皮肉なことにアメリカ戦艦群のミニチュア製作は日本の空母よりよっぽど楽だったそうで、それは雑誌掲載写真やジェーン海軍年鑑などの資料入手が容易だったからです。魚雷命中時の水柱が高すぎる気がどうしても拭えないんですが、記録映像や目撃談から割り出して円谷がこの高さにしたそうで、拘りが凄いです。ただ当たり前ですが水は縮尺することができないので特撮表現は難しいですよね。この「水の特撮表現」は円谷の生涯のテーマとなり、遺作である『日本海大海戦』で完成の域に達します。■実は当初の企画ではあくまで『ハワイ海戦』であり、真珠湾攻撃がテーマでした。ところがシナリオ段階で海軍からのゴリ押しでマレー沖海戦も描くことになってしまいました。これはスケジュール的にもハードどころの騒ぎではなく、助監督たちに至っては山本嘉次郎を飛び越えて森岩雄に「公開を一カ月延期してください」と談判する騒ぎになったそうです。そういうわけでプリンス・オブ・ウエールズとレパルスの撃沈特撮シークエンスはわずか二日で撮影されました。このシークエンスではやたらテロップが多用されているのも、こういう事情でしょう。■こうやって見ると、海軍の「便宜は与えないけど、口は出す」の方針でガチガチのザ・国策映画という風になってしまっているのは否めないでしょう。同じスタッフの『加藤隼戦闘隊』と見比べてみるとその差は歴然です。一般的なイメージとは違って、プロパガンダ映画に関しては陸軍の方が頭は柔らかかったようです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-10-10 00:11:14)
24.  加藤隼戦闘隊 《ネタバレ》 
意外にも旧帝国陸軍は広報・プロパガンダに関しては海軍よりもはるかに熱心だったそうです。戦艦大和・武蔵やゼロ戦の存在は国民には秘密にされていたこともあり、実は戦時中に一般国民にもっとも知名度が高かった戦闘機は陸軍の一式戦闘機「隼」だったそうです。この映画はその一式戦闘機の部隊を指揮した軍神加藤建夫中佐の戦歴を描いた戦意高揚映画ですが、単なるプロパガンダ映画と斬って捨てるには惜しい詩情を持っているのは確かです。 この映画のどこが凄いかと言うと、陸軍省後援なんだから当然ですが本物の軍用機を惜しげもなく飛ばして撮影しているところです。そりゃ隼の飛行はたっぷり拝めますが、その他にも97式戦闘機や97式爆撃機、そして鹵獲したP-40やバッファローと言った敵側の戦闘機まで実機を使っているのには驚かされます。中でも眼を瞠るのはラングーン空襲のシークエンスで、隼に護衛された97式爆撃機に敵機が襲いかかるシーンは『空軍大戦略』でハインケルにスピットファイアが突っ込んでくる空撮シーンとそっくりなんです。私は『空軍大戦略』のスタッフもきっと本作を観ていて影響を受けたんじゃないかと推測しています。 藤田進の加藤中佐は彼の最大の当たり役だったことは間違いなく、九州訛りが抜けない独特のセリフ回しがいかにも部下思いで傑出した統率力の持ち主だった加藤建夫らしくて良いんです(もっとも加藤建夫は北海道出身なのであんな訛りはなかったでしょうけど)。 ラストはもちろん史実通り戦死して終わるわけですが、なんとそこは字幕一枚で説明してお終いと言う呆気なさ。その代わり最後の出撃にいたるまで、前夜の部下たちとの世間話や離陸直前まで還りの遅い部下を心配している様子などを10分以上見せるちょっと独特な撮り方をしています。でもそこには不思議な余韻があって、私としては気に入りました。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-11-24 21:41:42)(良:1票)
25.  海の牙 《ネタバレ》 
おそらく、この映画はもっとも初期の潜水艦映画になるんじゃないでしょうか。Uボートという設定で当時のフランス海軍の潜水艦の実物が使われていますが、名カメラマンであるアンリ・アルカンの見事なカメラワークが潜水艦の内部を余すところなく捉えています。ドラマとしては逃げ出すことのできない空間に閉じ込められた人間たちの密室劇みたいな展開で、まるでヒッチコックの『救命艇』をスケール・アップさせた様な感じでしょうか。南米に逃亡しようとしている面々も、ドイツ人、スウェーデン人、フランス人、イタリア人と多彩な顔ぶれで、始めから人間関係がうまくいきそうもないのは明白。ドイツ側の連中が殺し合いを始め(なんと味方の補給船まで撃沈しちゃう!)全滅したUボートに、最後フランス人の医師が見捨てられひとり取り残される結末はちょっと意外な展開でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-01 19:15:02)
26.  最後の突撃(1944) 《ネタバレ》 
名匠キャロル・リードが第二次大戦時に撮ったプロパガンダ映画ですが、なかなかの佳作です。戦時中は米英の映画監督たちも競ってプロパガンダ映画を撮っていますけど(ジョン・フォード、ジョン・ヒューストン、フランク・キャプラ、フリッツ・ラング、etc)私が今まで観た中では最良のプロパガンダ映画だったと思います。ちなみに最悪はスターリンが撮らせた『ベルリン陥落』で、トラウマになるほど凶悪な映画です。 さてストーリーは招集された市井の市民たち8人をこれまた予備役将校のデヴィッド・ニーヴンが一人前の兵士に育ててゆくというプロパガンダ映画の王道ですが、8人がけっこう個性豊かに描かれているので訓練場面ばかりですが意外と退屈せずに観れます。ニーヴンは実は俳優になるまでは士官学校卒業のバリバリの現役将校だったそうで、大戦が始まると英国陸軍に大佐の階級で復帰しています。大佐と言うと連隊長の階級ですが、さすがに実戦に出ることはなく情報部などにいたようです。軍に入って将校を勤めたハリウッドスターは多いですが、ニーヴンの大佐が最高位ではないでしょうか。北アフリカに送られた彼らはドイツ軍と激戦になって「最後の突撃」に赴くところでこの映画は終わるのですが、まるで第一次大戦のときの様にゆっくり歩きながら敵陣に向かってゆく姿は、日本軍の玉砕・バンザイ突撃とは違って「勝って生き残るんだ!」というしぶといジョンブル魂が感じられました。 フランス人酒場の主人役でピーター・ユスティノフが出演し共同で脚本も書いていますが、この人脚本家としてもなかなかの腕前だったんですね、感心しました。
[ビデオ(字幕)] 6点(2011-07-22 20:45:09)
27.  恐怖省
戦時中に製作された反ナチプロパンダ映画にしてはサスペンスの盛り上げ方が秀逸で、さすがラングと唸らされました。冒頭レイ・ミランドが迷い込むいかにも怪しげな雰囲気が漂うバザー会場の描写は、ラングのドイツ時代を思わせる映像です。ただグレアム・グリーンが原作者ですがちょっと脚色が雑なところが目だち、私立探偵や交霊術士の女性などいつのまにかストーリーから消えてしまうキャラがいるのは不満です。それにしても『恐怖省(Mnistry of Fear)』とは凄い題名ですな。
[DVD(字幕)] 6点(2010-10-29 21:36:46)(良:1票)
28.  飾窓の女 《ネタバレ》 
フィルム・ノワールと言うジャンルの定義のひとつに、「ノワールにハッピー・エンドはない」と言うのがありますが、本作のオチの様な凄まじいハッピーエンドではもはやノワールとは呼べないですね。脚本のナナリー・ジョンソンはあのオチには大反対だったのに、ラングが強硬に押し切ったというのが真相だそうです。でもラングは『スカーレット・ストリート』と言う同じ様なシチュエーションの作品をロビンソン・ベネット・デュリエのキャストで翌年撮っていて、そちらは正統的なバッドエンドで終わっているそうで、彼なりに本作のラストには後悔があったのではないでしょうか。 本作を語るにはどうしてもオチについてぶつくさ言いたくなるのですが、ストーリーテリング自体はヒッチコックに負けない技巧を見せてくれます。とくにジョーン・ベネットがダン・デュリエを殺害しようと部屋に誘い込み二人が丁々発止のせめぎ合いを繰り広げるシーンの緊迫感は、『イングロリアル・バスターズ』を思い出すというかタランティーノが引用しているくらいです。ラングはヒッチコックの最大のライバルだったんだなと再認識しました。 ちなみに私が鑑賞したのはカラーライズ版でどういう経緯で色つきになったか知りませんが、これははっきり言って愚挙ですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-10-28 21:44:37)(良:1票)
29.  ジョルスン物語 《ネタバレ》 
黒塗りメイクで歌ったことで知られるアル・ジョルスンの伝記映画です。厳格なユダヤ聖職者の家庭で育ったジョルスンは、旅芸人のエンターテイナーに類まれなる歌の才能を見出され、二人で全米を公演してまわります。ソロで歌わせてもらえずくさっていましたが、酔っ払って同僚が舞台に立てなくなったとき、黒塗りメイクで彼のふりをして舞台にでて初めてソロで歌ったことで運が開けるのです。映画はそれからのジョルスンのサクセスストーリーを駆け足で描いていきます。ジョルスンは世界初のトーキー映画「ジャズ・シンガー」で映画史上初のセリフ「お楽しみはこれからだ!」を発したことで有名ですが、この映画でもこのエピソードは当然再現されています。製作された1946年はジョルスンや関係者たちが存命中なので全体的にきれいごとすぎる内容なのが残念ですが、それを補って余りあるのがラリー・パークスの吹き替えをしているジョルスン本人の歌の数々でしょう。本当に素晴らしい歌声で、このジョルスン本人の歌声が聴けるだけでもこの映画を観る価値があると言えます。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-05-27 21:32:45)
30.  戦場(1949) 《ネタバレ》 
「バルジの戦い」に於いてバストーニュで包囲された「バンド・オブ・ブラザーズ」の米第101空挺師団を描いた作品です。ただその視点は限りなくミクロで、一分隊10人前後の登場人物の眼を通して物語は展開します。フランスでクリスマス休暇を楽しむはずだった彼らは、「ドイツ軍が攻撃してきた」と聞かされただけでアルデンヌの森に送り込まれます。末端の兵士である彼らには、戦況がどうなっているのかさっぱり分からず、ドイツ軍の砲撃にさらされながら雪降る森の中でタコつぼを掘って懸命に戦います。全編派手な戦闘シーンはほとんどなく、サスペンスになりそうな史実通りのエピソード(米軍に変装した独特殊部隊に遭遇したり、降伏勧告に来た軍使に“Nuts!〔馬鹿野郎〕”と師団長が返答して追い返したり)もありますが、脚本はあえてサラッと流しています。その分人物描写が的確で、戦場での日常がリアルに描かれていました。軍曹役のジェームス・ホイットモアはオスカーにノミネートされていますが、この人若い時からこんな顔してたんですね。とても30前とは思えないおっさん顔でした。
[DVD(字幕)] 6点(2009-04-20 21:23:25)
31.  空気の無くなる日 《ネタバレ》 
1910年(明治43年)に20世紀最初のハレー彗星接近がありましたが、日本では明治維新後初のハレー彗星との出会いだったわけです。約75年周期で地球に接近するわけですから現代人の感覚では生涯で一回もしくは二回は出会うことがあるイベントですけど、昔の日本人の平均寿命はまだ短かかったので、一度もハレー彗星を見ることなく墓に入る人が多かったと思います。当時は半端に科学知識が広まっていた時代にはなっていましたので、あやふやな情報が元になったパニックが日本でも一部の地方であったそうです。そんな史実をもとにした児童文学を映画化したのが本作です。 舞台は山奥の集落、平和に農業や牧畜を営む地区にハレー彗星接近の知らせとともにある情報が伝わります。彗星がもっとも地球に接近する七日後の4月20日正午、地球の大気が5分間消失するという驚天動地の新聞記事。なんでも彗星の長い尾が地球を包むのがその5分間なんだそうで、大気がその間彗星に吸い取られちゃうという説明だが、なんでまた大気が元に戻るのかはさっぱり謎。つまり5分間呼吸を止めていれば助かるという理屈なんだけど、校長先生や児童たちは一生懸命に洗面器の水に顔を突っ込んで挑戦するけど、そんなことできるはずがない。すると空気がつまった自転車のチューブを使えば5分間を耐えられるというアイデアが広まるが、チューブや浮袋みたいなものは全て地主が買い占めてしまう。かくして地主一族以外の村民は、地球最後の日を粛々と迎えることになります。 プロレタリア作家である岩倉政治が書いた原作は子供向け寓話の形をとっていますが、痛烈な資本主義批判が込められています。貧しい生活だが清らかに生きる農家の一家と対照されるのが、チューブを買い占めて一族だけで独占して生き残ろうとする冷酷な地主階級というわけです。この原作は戯曲化され、昭和の日教組全盛時代には各地の小中学校で児童生徒を使って上演されていました。実は小学校高学年のときに小生のクラスでも学芸会の演目にされ、校長先生の役で生涯ただ一度(今のところ)の舞台に立ったのは懐かしい思い出です。ウン十年ぶり映像作品として再会を果たしたわけですが、小品ながら映画としても結構良く撮れています。冒頭でハレー彗星の接近が特撮アニメーションで解説されるわけですが、東宝のスタッフやまだ駆け出しのうしおそうじが関わっているのも興味深い。左翼臭もそれほど露骨ではなく、地球最後の日を迎えるように死を受け入れて彗星接近の瞬間を待つ村人たちの様子もしっとりと描かれていましたね。フィクションとはいえ、海外の映画ではこういう人類滅亡の危機では暴動や略奪が起こる(まあ現実でもそうなるでしょうね)のが定番ですけど、死に向かって悟りきったように対処するところも日本人的なリアルさかもしれません。もちろん結末はハッピーエンドですけどね。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2023-10-03 22:20:22)
32.  雷撃隊出動 《ネタバレ》 
湿っぽいストーリーなので現在の視点からはまるで反戦映画の様に捉えられがちですけど、まあこれは普通に戦意高揚プロパガンダ映画だと思います。帝国海軍の雷撃機部隊をメインに据えていますが、そもそも海軍航空隊は43年以降は華々しい勝ち戦はほぼ皆無、さすがに実話での景気が良いお話しにはできなかったんじゃないですか。すでに特攻隊が編成されたという事が大々的に新聞等で報道された後ですからねえ。 迷彩された甲板やゼロ戦の部隊番号からして、空母瑞鶴とその航空隊が撮影に参加していることは明白で、貴重なフィルム映像資料となっています。おそらく時期としてはマリアナ沖海戦からレイテ沖海戦までの間でしょう。円谷英二の特撮は戦争末期ということもあってスケールダウン感はぬぐえませんが、雷撃機に正面から撃ち込んでくる高額処理された曳光弾には、さすがに迫力がありました。 公開時にはレイテ沖海戦に惨敗して瑞鶴も海の藻屑と消えて連合艦隊は実質的に壊滅していたのは有名ですけど、撮影中もさすがにスタッフは戦争の行く末が危ないことは実感していたんじゃないかな。現代人としては理解しがたいところがありますが、当時の日本は軍部も国民もいわば“滅びの美学”というようなものに憑りつかれていたような気がします。劇中でも「米国は人命の損失がいちばん堪えるから、10人殺してひとり戦死すれば勝てる」なんてセリフがありましたが、実際には殺すどころか敵艦に近づくことすらできずに一方的に撃墜されていたのが現実です。こういう心理状態にまで追い込まれていますので、ラストで敵艦隊壊滅の代償で雷撃隊が全滅しても製作側も観客もちっとも反戦的なメッセージというふうに受け取ることはなかったはずです。 興味深いことに、ナチス・ドイツも戦時中プロパガンダ映画をけっこう製作していますが実際に進行している戦争を題材にしたものは皆無、反ユダヤ主義プロパガンダや明るいコメディ調の軽い娯楽映画が大半なんです。終戦間際になってナポレオン戦争時代のプロイセンの戦いを再現した大作映画を製作したぐらいで、徹底的な現実逃避が貫かれています。これは映画プロデューサーとしても有能だった宣伝大臣ゲッベルスの方針で、国民に鞭だけじゃなく飴をしゃぶらせることを忘れないナチスらしい政策でした。そういうところを比べると、日本の軍部は幼稚というか馬鹿正直なんですね。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2022-11-24 22:03:52)
33.  聖処女 《ネタバレ》 
現在でも有名な『ルルドの泉』を発見(?)した『聖女ベルナデット』の史実を映画化した作品です。前に書いたレヴューが『モンスター』だったので、お口直しということで。なんせあなた、『聖・処女』ですよ邦題が、良く恥ずかしげもなくこんな邦題をつけたなと感心します。お話は、貧しい家に生まれたベルナデットという娘が、彼女にしか見えない『貴婦人(聖女マリア)』のお告げで掘り当てた泉が奇跡をおこすというものですが、それは真面目に直球勝負で描いています。冒頭に、『(この物語は)神を信じる者には説明不要であり、信じない者には説明も意味をなさない』などという超強気なテロップが出てくるのには驚きました。この種の映画がアメリカで製作されるときは、教会のチェックが非常にうるさいそうで、そのせいもあるのか上映時間も二時間半を超す長さです。つまり、丁寧に詳しく撮られているということですが、テンポが悪いとも言えます。ジェニファー・ジョーンズは美しすぎてとても田舎のねえちゃんには見えないのが難点ですが、その清らかな演技は後のオードリー・ヘップバーンも顔負けです。時代は1858年の事件なので、医師や科学者が奇跡を解明しようとする努力も映しますが、この映画はそういう謎解きの様な視点は薄いのが特徴です。ルルドの町の検事をV・プライスが演じていますが、奇跡を信じず体制側の人間として科学的に解明しようと努力するも、泉を観光地として売り出そうとする市長や知事に嫌われて左遷され、最後には癌になって天罰が下るという可哀想なキャラでした。大戦の真最中にこんな題材の映画が製作されるところがアメリカと言う国の底力なのでしょうが、カトリック教会からの出資も相当あったのではと推測してしまいます。
[DVD(字幕)] 5点(2010-02-18 01:56:54)
34.  G.I.ジョー(1945) 《ネタバレ》 
第二次世界大戦のアメリカ人従軍記者で、ピュリッツアー賞を受賞したアーニー・パイルが主人公です。彼は北アフリカ戦線でロバート・ミッチャムが率いる部隊に配属され、その後彼は部隊とともに転戦し、イタリアのモンテ・カッシノ戦でロバート・ミッチャムが戦死するまでを描いています。一応アーニー・パイルが主人公なのですが、映画はアーニー・パイルの眼に映った兵士たちの群像劇になっています。派手な戦闘シーンはほとんどなく、陣地や塹壕での兵士の描写がメインで、一般の兵士の不安・怒り・喜び・悲しみが伝わってきます。ロバート・ミッチャムが押さえた演技で好演しています。アーニー・パイルはその後沖縄戦取材中に伊江島で戦死します。映画が公開された1945年にはすでに亡くなっていたのですが、作品中でそのことに触れていないのがちょっと奇異に感じました。GHQは戦後接収した東京宝塚劇場を「アーニー・パイル劇場」と名づけて彼を偲びました。
[DVD(字幕)] 5点(2009-05-01 21:39:45)
35.  燃ゆる大空 《ネタバレ》 
皇紀2600年記念として製作された陸軍航空隊協力の国策映画で、戦前の空戦映画としては随一の超大作であります。公開されたのが1940年ですからまだ一式戦闘機隼は登場しなくて、固定脚の97式戦闘機が主役です。物語は陸軍少年航空兵の養成風景から始まり、その少年航空兵と教官たちが中国戦線で活躍しある者は戦死してゆくのが大まかなストーリーになります。全篇の半分近くが訓練シーンになるでしょうか、本作の製作意図自体が一般国民向けの航空隊へのリクルート映画の様な位置づけみたいなので、まあ当然の結果です。血沸き肉踊る空戦映画を期待していた自分としては、ちょっと肩すかしのような感じもしました。後半の空中戦シーンは、中国機も複葉戦闘機(95式戦闘機)を使ってほとんど実写で撮っていて迫力はかなりのものです。でもなんか物足りなさを感じて違和感があったのですが、なんと私の観たCS放送版はオリジナルよりも30分も尺が短かかったんです。たぶんストーリーの辻褄はあっているんでしょうが、カットされたフィルムはおそらくもう存在しないんでしょうね。 『翼の凱歌』『加藤隼戦闘隊』と並んで陸軍航空映画三部作となるのですけど、本作が軍国色がもっとも強い感じがしました。落下傘降下してゆく敵パイロットを撃てなかったと告白する航空兵に、「そいつを殺しとかんとまた戦闘機に乗って上がってきて、今度はお前がやられるぞ」と教官が諭すシーンがあるんです。深刻でなく軽いトーンで撮られているんですが、これって実は航空戦でのタブーなんですね。降下しているだけで降伏したわけじゃないので捕虜殺害にはならないでしょうけど、これを命令として強制した国はどこにもありません。こんなセリフが出てくる戦争映画は初めて観た様な気がしますし、検閲を受けているわけなので陸軍上層部は命令としては出さないけれど奨励しているということになるでしょう。ゾッとしてしまいました。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2014-02-27 21:41:45)
36.  翼の凱歌 《ネタバレ》 
陸軍省協力で撮られた戦意高揚映画なんだけど、驚くべきことは監督があのバリバリ左翼の山本薩夫だと言うことでしょう。この人も戦争に負けるまでは普通の日本人だったということなんでしょうね。共同脚本ですが黒澤明も加わっていますが、どのパートが黒澤担当なのかは皆目見当がつきませんでした。前半30分は入江たか子とそのひとり息子、そして夫とともに殉職した飛行士の息子の三人のいかにも戦前的な親子情愛物語風の展開です。やがて入江の息子は戦闘機の士官パイロットに、もう一人は中島飛行機のテスト・パイロットになって一式戦闘機隼のテストをすることになります。兄である士官パイロットは温厚で沈着冷静、義弟のテスト・パイロットは無鉄砲と言うキャラ付けにはいかにも官尊民卑な価値観を感じさせられるところです。隼の実機を使った飛行シーンはなかなか貴重で、その軽快な運動性がよく理解できるようになっています。ラストにはサービス・ショットですが鹵獲したB17爆撃機を使って空中戦まで見せてくれてもう垂涎ものです。 民間人がヘマをしたのを賢い軍人が正しく判断を下して隼の開発に成功した、という風にお話は進むのですが実はここに大きな欺瞞があります。史実では一式戦闘機隼は頭の古い陸軍にその開発コンセプトが嫌われて、一時は不採用・開発中止がほぼ決定していたのです。それが海軍の暴走で太平洋戦争が勃発、航続距離が長い戦闘機が必要になってあわてて隼を戦場に出したらこれが大活躍したというのが真相なんです。なんせ開戦時には20機ぐらいしか隼がなかったというから呆れたお話です。もちろんそんな事情は一般国民は知る由もなく、こうやって映画にまでして“手柄は我がもの”としちゃうんですから厚かましいにもほどがあります。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2014-01-22 20:15:04)
37.  深夜の告白(1949) 《ネタバレ》 
『深夜の告白』と言いましてもビリー・ワイルダーのアレとはまったく関係はございません。もっともワイルダーの方は44年製作で日本では53年に公開されていますので、本作の方が元祖『深夜の告白』ということになります(あくまで邦題だけの話です)。中川信夫の新東宝移籍後の第二作目になるそうです。このころの新東宝はまだ発足したてのころで、最初に東宝のロゴが「東宝配給」という文字とともに映されるぐらいの時期です。この頃の新東宝はもちろんあの大倉貢とはまだ何の関係もなく、本家の東宝も顔負けのまじめな映画ばかり製作していました(実は黒澤明の『野良犬』も当時の新東宝配給です)。 さて、中川信夫推しのわたくしとしてはこの滅多に観れない一編なのでちょっと期待して観たのですが、正直言わせてもらうと面白くもなんともない凡作でした。戦時中に背任横領の嫌疑をかけられて謎の失踪をした軍用機製造会社の社長が実は横浜のスラム街で名前を変えて生きていた、まるで『第三の男』を彷彿させるプロットはちょっと期待しちゃうんですがね。当然この失踪劇には隠された陰謀や策略があって、新聞記者の池辺良がそれを暴いてゆくという展開だとふつう誰でも考えますよ。それがいつまでたってもサスペンスにならず、けっきょくベタなメロドラマでしたって終わり方をされちゃあ、もうがっかりです。社長役の小沢栄(若いころの小沢栄太郎です)はこのころから老け役が上手くてまるで後年の東野英治郎みたいだな、と感心したらなんと東野英治郎ご本人もちょこちょこ悪事を働くわき役で出演してました(笑)。彼はほぼ実年齢通りのキャラでしたが、この人も志村喬と同じで若いころから風貌が全然変わらなかったみたいです。 出演者みなけっこうしっかりした演技を見せて中川信夫の演出手腕の確かさは再確認できましたが、いかんせん脚本があまりに古臭くて陳腐すぎです。よく考えてみると、終わってみれば嫌な奴はいても誰も悪人じゃなかったという、ありふれた結末でした。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2018-10-06 22:50:51)
38.  透明人間現わる 《ネタバレ》 
本作が日本で初めての「透明人間もの」映画みたいですが、出来はひどいものです。公職追放に引っかかって東宝を離れていた円谷英二が特撮を担当したことでも知られていますが、大映は本作を最後に円谷との契約を切ったので、円谷英二最後の大映特撮映画となりました。監督・スタッフや出演俳優陣は時代劇の人たちが多く、どうも脚本からして現代劇らしくないところがあります。主演は時代劇の大スター月形龍之介で、私は現代劇に彼が出演しているのを始めてみた様な気がします。もっとも龍之介以下出てくる俳優がみなセリフが時代劇調で芝居をするので、なんかいい歳した大人の学芸会を見せられてる様な気分になりました。そして意外な(?)活躍を見せるのが水の江滝子(つうか、彼女のことを知ってる人いまどれだけいるでしょうか、ましてNHKの『ジェスチャー』なんて)で、人気スターである自分のセルフパロディの様な役がらです。案外本作は水の江滝子の人気を当てにしたアイドル映画として企画されてたかもしれません(演技ははっきり言って素人並みですが)。原案には推理作家の高木彬光が関わっているのでストーリーはミステリー風にはなっていますが、「誰が透明人間になったのか」と言うトリックが映画としてのルール違反を平気で犯しちゃってるのには呆れてしまいました。 まあ考えてみれば、もし大映が円谷英二をそのまま専属にしていれば、日本の、いや世界の映画の歴史が変わってしまっただろうな。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2010-11-05 01:00:18)(良:1票)
39.  虹男 《ネタバレ》 
『虹男』と言えばDVDのパッケージにも使われているゴムのように身体が伸びる不気味な男がフューチャーされたスチール写真が有名ですが、はっきり申しましてこの映画にはこの不気味な男はもちろん「虹男」すら登場しません。ほとんど詐欺です(笑)。パートカラーながら邦画で初めてカラー映像を使ったとして映画史上に名を残している作品です。原作は推理小説の大家だった角田喜久雄の新聞連載小説だそうです。人口の虹(なんじゃ、そりゃ?)を研究している科学者がいまして、その博士の周辺でおきる謎の連続殺人事件というのが基本的なストーリーです。お話しはほとんどがその博士の自宅で起こる事件なのですが、その自宅がいかにも本格推理小説らしくおどろおどろしい洋館なので笑っちゃいます。被害者たちはなぜだか殺害される直前に虹の幻覚を見るのですが、その幻覚だけがカラーなのです。オリジナルのカラー映像は失われていて、いま観れるのは関係者の記憶をもとに復元したものだそうですが、単なるスペクトル分光の映像みたいなものが1カット5秒ほど映されるだけで、あまりにもチャチなのであっけにとられてしまいました。殺される役者たちの「虹男だー」と絶叫する芝居がまた臭くて時代を感じさせます。メスカリンが混入した飲み物が幻覚をおこさせるという説明ですが、そもそも犯人が何でそんな手の込んだことをするのかは謎です(笑)。いちいち説明するのが難儀なのですが、簡単に言うと江戸川乱歩の『少年探偵団』シリーズみたいなムリやりなプロットとトリックだと思います。唯一の取り柄はあの伊福部昭が音楽を担当していることで、けっこういい雰囲気でした。 いくら終戦直後の製作とはいえ、これでは怪作と言うほかないですねえ。なお一部の資料では円谷英二が特撮を担当となっていますが、本作には関わっていないみたいです。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2010-10-18 23:03:59)
40.  ベルリン陥落 《ネタバレ》 
実はこの映画、ソ連初のカラー映画なんだそうです、占領したドイツのアグファ社から接収したカラーフィルムが使われたというところがまたソ連らしい。ソ連という国は、歴史的な出来事を映画にするのが得意でしたが、敗戦直後のベルリンで撮っただけあり、本作も伝統に背かない堂々たるものです(NHKの『映像の20世紀』で記録映像とともに本作のベルリン・シーンが使われてたぐらいです)。スターリン・ヒトラーの二大独裁者のそっくりさんぶりは見もので、とくにヒトラーは俳優の熱演もありますがほんとそっくりです。スターリンは顔を造り過ぎたせいか表情があまり動かず、まるで蝋人形が動いて喋ってるみたいで不気味でした。 この映画のすごいところは史実に忠実なのは、「ソ連にスターリン、ドイツにヒトラーという人がいました。ヒトラーはソ連に攻め込みましたが、最後はソ連がベルリンを陥落させ、ヒトラーは自殺しました」ということだけで、後はねつ造と偽善のオン・パレードに終始していることです。あの有名なスターリンがベルリンの空港に降り立つシーンはもうほとんどSFの世界で、「世界最凶のプロパガンダ映画」に相応しく観たらトラウマになること間違いなしです。「映画って、ここまで政治の道具になれるんだな」というのが率直な私の感想です。
[ビデオ(字幕)] 0点(2011-10-30 20:42:45)
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