381. アメリカン・ヒストリーX
台詞のインパクトと飾り気なしの演出で、かなり得をしている感じ。ドラマとしては、展開先にありきという感じで、少し弱いと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2007-11-18 20:05:33) |
382. ラスト・オブ・モヒカン
《ネタバレ》 走り方一つだけを見ても真剣に役作りを行ったことが分かるダニエル・デイ=ルイス先生のおかげで最後まで面白く見ることはできる。しかし、2人が恋に落ちる過程が不明(バックグラウンドがまるで違うのだから、もっと強烈な何かが必要なはず)、状況が変わりすぎで話のポイントがぶれすぎ(捕らえられて絞首刑目前という重大な危機の持っていき方が、あんな中途半端でいいの?)、マグアの過去が口でしか説明されていない(彼の英軍への敵愾心は、話の基盤をなす重要なファクターであるはず)など、作品としての詰めの甘さが目立ちまくっている。もっと壮大に発展できた内容だと思うのに、妙にこぢんまりとまとまってしまいました。 [DVD(字幕)] 6点(2007-11-11 00:53:09) |
383. ブロードウェイと銃弾
他のアレン作品に比べて、特段出来がいいとは思わない。どんなシーンでも、構成上明らかに不要な人物までがやがやと画面に映り込んでくるのが最初から最後まで気になった(したがって、当然、目障りで無駄な動きも増えてくる)。美術関係に+1点。 [DVD(字幕)] 4点(2007-11-09 04:13:15) |
384. ディック・トレイシー
ビーティが自分で主演しちゃったのがすべての間違い。本来は、楽しく単純でノリノリな話だと思うのに、彼が登場するたびに妙に真剣で重たい雰囲気が漂ってしまっています。もっと若くて間が抜けてそうな人にやらせるべきでした。過剰メイクも余計。 [DVD(字幕)] 5点(2007-11-04 04:11:52) |
385. 息子(1991)
三國連太郎の演技は指先の動き一つまで充実。原田美枝子様はいつどこで見ても魅力的。ケーシー高峰、浅利香津代、奈良岡朋子など、ごく僅かな部分にも最適な役者を配したキャスティングもなかなか。問題は、各登場人物が吐く台詞がどれもこれも説明的で興醒めすること。これだけの俳優陣と演出力だったら、何も言わなくてもいろんなことが表現できたと思うけどな・・・。せっかくの作品世界の価値を削いだ脚本家の責任は大きい。あと、サブタイトルの画面登場も余計。 [映画館(邦画)] 6点(2007-11-03 21:11:12) |
386. フル・モンティ
《ネタバレ》 いかにもイギリスなダメ人間奮起一番ドラマなのですが、他の同種ものに比べると、生活描写力も弱く、キャラクターも弱く、テンポも悪く、登場人物の「突き抜け度」も弱い。全体的に中途半端です。それに、ストリップって1回脱いじゃったら終わりなんだから、再生の手段としても弱いんじゃないのかな・・・。ラストの後、主人公たちがどうなっていくのかが、あまりイメージできません。 [DVD(字幕)] 5点(2007-11-03 14:55:04) |
387. ハーモニーベイの夜明け
ホプキンスが出した質問に対する第3の回答とか、本来はなかなか示唆的な話だとは思うのだが、肝心の映画としての内容が、大事なところは全部どこかからのパクリじゃん!いや、ここまで分かりやすすぎだと、逆にけなす気力もなくなってしまいます。制作者は、作っててこれはやばいんじゃないかと思わなかったんでしょうか。ジャングル走り回りで格闘シーンも頑張ったホプキンスに4点。 [DVD(字幕)] 4点(2007-10-15 00:47:16) |
388. バラ色の選択
《ネタバレ》 設定と邦題と主演キャストからして「摩天楼はバラ色に」の劣化コピーの予感が漂ってくるわけですが、実際本当にそのとおりで、しかもそこに「アパートの鍵貸します」のパクリみたいな展開がねじ込まれてくるわけですから、もう方向性がバラバラなわけです。大体、この種の話だったら、主演がマイケル君というのが間違いで、もっとぱっとしないもてなさそうな人を選ぶべきでしょ。ヒロインも、あんな普通のまともそうな美人ではなく、もっと王女様というか高嶺の花タイプの人にすべきでした。●と、文句を言いながらも、マイケル君のお姿と高速回転台詞を存分に鑑賞できるという点では大いに意味があるので、+1点。結局、ほぼ全部のシーンで出ていたのでは? [DVD(字幕)] 5点(2007-10-12 23:01:08) |
389. 人妻(1999)
《ネタバレ》 前半は何とも安直かつ陳腐なメロドラマで、後半まったく別の話になってきたのはちょっと目新しかったのですが、それだとこの邦題は全然違いますよね(それに、収束部分はやっぱりありがちで安直)。グレッチェン・モルの脱ぎっぷりも報われていません。ジョセフ・ファインズの女たらしぶりははまっていて面白かったので4点。しかし、君は本来こんなB級作品に出ている場合ではないと思うが。 [地上波(字幕)] 4点(2007-10-07 03:04:58) |
390. 菊豆/チュイトウ
《ネタバレ》 前半は単純な構成ながら微妙な心理の綾があって良かったのです。また、色彩感覚も含めたラブシーンの官能性も印象的でした。ただし、後半、異様なほど陰湿な描写になってびっくり・・・主人公をあんなに豹変させる必要はあったのでしょうか。それと、あの子供は、あんな鬼っ子にしなくても、普通に表情のある無邪気な子にしておいた方が、ラストの意味合いが強調できたと思います。 [地上波(字幕)] 6点(2007-10-05 02:52:43) |
391. ワンダー・ガールズ 東方三侠2
《ネタバレ》 前作でトリオ結成に至り、今度こそ豪快に大暴れかと思いきや、何と最初の30分で、ほとんど壊滅状態みたいなとんでもない窮地に陥ってしまう!普通ならこいつはまず死なないだろ的なキャラも、容赦なくビシバシ抹殺される!しかも、それならばただちに3人組が団結して立ち向かうかと思ったら、あれやこれやでなかなか軌道に乗らない!いや、こんな掟破りの大ピンチはまったく予想してなかったので、びっくりしました。ナックル星人とブラックキングの連合軍に新マンが敗れ去ったとき以来の衝撃でした。とどめが、その後のシリーズ化を自ら全否定するかのようなあの渾身のラスト。何か、最初から最後まで、謎のような必然性のないテンションが暴走しています。とてつもないものを見てしまった気分です。 [DVD(字幕)] 6点(2007-09-27 00:26:19) |
392. ゴッド・アンド・モンスター
いろんな人間模様や人生の深さなどをたっぷり味わわせてくれる作品かと期待していたのですが、予想に反して、ボソボソした平坦な会話がほとんど最初から最後まで続けられるだけの内容でした。イアン・マッケランの存在感だけでもっているような作品。彼に5点。 [DVD(字幕)] 5点(2007-09-26 23:51:54) |
393. ワンダー・ガールズ 東方三侠
《ネタバレ》 美女三人組が正義の味方で大活躍する脳天気アクションかと思いきや、序盤は善悪をはっきり区別しないで進んだり、周辺人物の刑事や博士も今にも死にそうなほどの被害に遭遇したり、敵に誘拐された赤ちゃんや子供たちも容赦なく殺されたり(!)と、ストーリーの暗い部分もきちんと盛り込んでいるのが面白みを増していました。あんな「魔宮」がその辺の地下にあってどうする!とか、マギー・チャンのおみ足は意外と太かったとか、下らないツッコミ箇所も十分です。 [DVD(字幕)] 6点(2007-09-15 04:25:26) |
394. ハーレムのヴァイオリン教室
《ネタバレ》 「ミュージック・オブ・ハート」で描かれたヴァイオリン教室のドキュメンタリー版です(こっちが先ですが)。「ミュージック~」では、教室ができあがるまでとできあがってからが半々くらいの割合でしたが、こちらは後半部分がほとんどで、つまり教室の存在が有名になって、生徒たちが詰めかけるようになってからの状況を前提としています。つくり上げるまでの苦労や裏話の部分も見たかったのですが、その無名な頃の映像なんて誰も撮ってないんだろうから、仕方ないか(とはいえ、インタビューや資料撮影はできたと思うけど)。その代わり、日常的な指導の光景は、存分に見ることができます。「ミュージック~」ではメリル・ストリープが演じていたロベルタ・ガスパーリ先生の、叱るときは容赦ない、しかし決して感情を爆発させない、ヴァイオリンへの真剣さに満ちた指導は、教育モデルとしても参考になります。カーネギー・ホール公演の実際の映像も最後に登場し、いかに凄い光景だったかが分かります。 [地上波(字幕)] 6点(2007-08-31 01:22:30) |
395. 12人の優しい日本人
《ネタバレ》 まさかオリジナルより面白いとは思いませんでした。とにかく、12人の陪審員がいちいち「いるいるこんな奴」という人たちばかりで、ずれまくる論点やかみ合わない会話を聞いているだけで笑いが止まりません(何人か、人格を強調しすぎで浮いている人もいますが)。また、オリジナルの弱点であった証拠関係の細かさについても改善されています。衝突寸前の2人の立ち位置とか、かなり無理がある論証もありますが、被害者の酔った度合いとか、移動のルートや経過時間の意味とか、目撃者の位置関係など、実際にも重要である要素にもきちんと言及されています。ただし、製作者が自分の想い(祈り)を正面から具現化したオリジナルに比べ、こちらの方は技巧に走りすぎているというイメージは拭えず、その点ではオリジナルの方が上ですね。あと、1人ずつ出て行きながらそれに合わせて字幕を出していくラストの長回しは良かったです。 [DVD(邦画)] 7点(2007-08-30 00:27:30) |
396. 裸の銃を持つ男 PART2 1/2
予想通りの内容で悪くはないのですが、対象を環境問題がらみなんて真面目なものにしない方がよかったかも。雰囲気が合ってません。 [DVD(字幕)] 5点(2007-08-18 00:42:15) |
397. 薄れゆく記憶のなかで
《ネタバレ》 最初の説明的なナレーションとわざとらしい高校生活描写に、これはハズレ作品決定かなと思っていたのです。途中では、字幕翻訳が必要じゃないかと思うくらい聞き取りづらい台詞回し(ほとんど全員)に苛々していたのです。しかーし、それまでの伏線をふんだんに使った上に容赦なく切なさの底に叩き込んでくれるラスト20分で、一気に印象が変わりました。加えて、相当下調べをしたであろう気合の入ったロケーション撮影と効果十分な音楽をあれだけ全編にかぶせられたら、低い点はつけられません。ううっ。 [DVD(邦画)] 7点(2007-08-08 01:49:53) |
398. アイ・ラブ・トラブル
《ネタバレ》 中盤までの「出し抜こう合戦」はそれなりに面白かったのですが、後半、サスペンスの要素が変に重くなりすぎて、かえって平凡になってしまいました。この作品は2人の人間関係だけで十分笑いがとれるのですから、悪との対決の要素など必要最低限だけでよかったと思うのですが。ラストの部分も、肉弾戦や銃ではなくて、頓知と機転で乗り切ってほしかった。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-08-07 01:51:44) |
399. デトロイト・ロック・シティ
《ネタバレ》 たった1枚のチケットが神のような至高の輝きと重みを放つ、その感覚を知っている人であれば、この作品のすべてに共感できるはずです。ラスト、コンサートホールへの扉を、ドアマンがまるでタイタニックの一等客室のように重々しく開いてくれますが、もうそれだけで、どんなに登場人物が馬鹿だろうが、下ネタが炸裂していようが、演出が単純であろうが、低い点はつけられません。ところで、ディスコ軍団の車とのやりとりで、相手の女の子が吐く一言に「キッスもそのうちディスコに手を出すんじゃない?」とありますが、監督がキッスの大ファンであることは、この一言で分かります。 [DVD(字幕)] 7点(2007-08-01 00:24:01) |
400. ホワイト・バレンタイン
冒頭の文通にしろ鳩のやりとりにしろ、そのエピソードがそのまんま映像化されているだけであって、なぜそうなっているのかも描写されてなければ、前後にもまったくつながっていない。つまり、魅力的な設定や魅力的なシーンをいろいろ考えついてそのまま並べただけであって、その中で登場人物が「動いていない」のです。それでは、作品として楽しむことはできません。タイトルの意味も、大分無理矢理ですね。 [DVD(字幕)] 5点(2007-07-30 01:03:30) |