381. こころ(1955)
あの原作に映画化しようとすると、行間やディテールを埋め、エピソードを改変せねばならないのはわかるし、それは、相当うまくいっている。また、市川らしさが、随所にある佳作である。しかし、原作の重要なエッセンスであるサスペンス性は失われたうえに、私の好きな原作の冒頭のエピソードが改変されていたのは、すこぶる残念であった。40歳を超える森雅之が20歳代を演じているのにも無理があった。脚本和田夏十、撮影宮川一夫であったら、原作とは違った境地に達したような心持もする。 [DVD(邦画)] 6点(2009-09-06 08:36:03) |
382. タワーリング・インフェルノ
35年前に観ていたら、結構どかんときたと思う。きたと思うが、35年たったら、印象も薄れていただろうと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2009-09-05 02:48:51) |
383. スピード(1994)
この映画ができた頃は、まだ、サイコが目新しい面があり、映画全体によいスパイスを与えていたが、今見ると、ちょっと使い古された陳腐なプロットに感じられてしまう。これは、この映画のせいではないのだけれと。 [DVD(字幕)] 6点(2009-09-01 00:38:16) |
384. トゥルーマン・ショー
デカルト的懐疑やフッサールの方法的懐疑的な世界観として理解するのは、一歩手前の理解だろう。むしろ、安全安心な世界であれば、パターナリスティックで人工的であっても是か否かを問われているのだろう。そう考えると、いまの世の中が、トゥルーマン的自律性に欠けた人間を再生産しているような心持になり、剣呑となった [DVD(字幕)] 7点(2009-09-01 00:03:59) |
385. カノン
よくできているとは思うが、心動かされることはなかった。同時に、この映画に心動かされない自分に対して、少々、残念に思った。 [DVD(字幕)] 7点(2009-08-29 01:32:05) |
386. カルネ
「好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧」の最上位にランクされたので、観賞。ひきつけられる映像と興味深い内容だが、これだけで、高い評価をするほど、こちらの感性は高くない。しかし、この映画が、「好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧」の最上位というのは、どうもいばれない。とりあえず、カノンを楽しみにしよう。 [DVD(字幕)] 6点(2009-08-25 08:05:34) |
387. 貴族の階段
西の丸秀彦は、明らかに近衛文麿がモデルだろうが、戦争責任者の一人として攻撃されていたとしても、こんなエロおやじに描かれて同情する。いや、本当に、こんなエロおやじだったのかもしれないが。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-08-24 09:51:25) |
388. あの手この手(1952)
こういう罪のないファミリーものが、ラジオドラマから映画になった時代に、ノスタルジーを感じる。この時代には、とてもエキセントリックな場面設定とストーリーなのだろうけれど。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-08-24 09:39:02) |
389. アルカトラズからの脱出
脱獄モノというのは、それだけを主題にするとどうしても短調になりがち。それに配慮してか、この作品は、さまざまなエピソードを挿入しているのだけど、エピソードが、うまくからみあっていないので、心的風景や人と人のつながりが中途半端にしか描けていない。結果として、イーストウッドの演技力に何をみるかという映画になってしまっている。 [DVD(字幕)] 6点(2009-08-24 09:22:58) |
390. 女の中にいる他人
主人公の心的風景が全く伝わってこないため、感情移入以前の問題。最後の妻の行動だけが、納得感がある。タイトルの意味不明。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-08-23 12:38:54) |
391. トータル・リコール(1990)
映画そのもののでき、というよりも、デカルト的懐疑というか、フッサールの方法的懐疑の体感できる作品。そこが良い。 [映画館(字幕)] 7点(2009-08-23 12:36:41) |
392. エクソシスト
《ネタバレ》 想像以上にまじめな作品で、怖い、という感じは弱いものの、感心しました。ただ、聖水が水道水なのを見抜けないのは謎だし、日本語字幕が、相当いまいちなのが点数を下げる。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-08-18 09:14:40) |
393. 火垂るの墓(1988)
被害者の観点から作られた反戦映画は、限れた対象と限られた時間にしか力を持たないということを知ってから、こうした種類の映画を純粋な気持ちでみられなくなっている。この映画を含め、この種の反戦映画は、反戦のメッセージを除くと、映画としての評価は高くならないように思う。 [DVD(邦画)] 5点(2009-08-17 00:42:56)(良:1票) |
394. 戦場にかける橋
この時代は、戦争をこういう描き方をしても説得力があったのだろうか。ウォーデン達が、現地の美人にマンツーマンで世話をされてジャングルを移動するあたりも、今じゃあ、フェミニストでなくとも、鼻白む。最後のシーンは、当時としては、斬新だったのだろうけれど。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-08-17 00:02:01) |
395. パッション(1982年/ジャン=リュック・ゴダール監督)
相当難解なんではと構えていたけれど、割に、すっと入ってきた。終わり方も、いいですね。 [DVD(字幕)] 5点(2009-08-16 03:31:58) |
396. 新・刑事コロンボ/奪われた旋律<TVM>
コロンボが最初にエレベータに乗るときに、後ろに見える人はなんだろうか?単に撮影スタッフが映っただけ?だとすると、あまりにも、ずさんなんでは?これに代表されるように、無駄なシーンが多いし、殺しの動機が弱すぎる。唯一の救いは、黒のエチュードのときよりは、指揮がまともなこと。それでも、冒頭の指揮はひどい。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2009-08-16 03:29:43) |
397. 遠い空の向こうに
ストーリーや感情の交錯にややちぐはくなところがありますが、なかなか秀作と思います。煤のないお父さんの顔の色が、なんだか変でした。 [DVD(字幕)] 6点(2009-08-14 16:54:55) |
398. 新・刑事コロンボ/復讐を抱いて眠れ<TVM>
話がごちゃごちゃしている割には、つまらない展開とつまらなくて、肩すかしをくらったような落ち。殺したって、どこから漏れるかわからない話だし、あの程度の追及に降参せずに言い返す方法もあるだろうに。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2009-08-09 14:04:34) |
399. エリザベス
映像も美しいし、芝居も丁寧だし、観て得をした気になりました。 [DVD(字幕)] 7点(2009-08-08 14:21:40) |
400. インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
あらゆる設定が、ま、いいか、と思えるようなレベルを超越していて、はらはらドキドキした自分にすら自己嫌悪になる。 [DVD(字幕)] 4点(2009-08-08 14:10:36) |