401. ハンバーガー・ヒル
あえてそうしたんだろうけど、多くは同じようなシーンの繰り返し、その中でじわじわと仲間が減っていく。敵がどこでどうしているのかもよく見えない。それは分かるのだが、だとすれば映画というよりも長尺の再現映像を見ているような気になってしまう。それにこの描き方だったら、名もなき1人1人の兵士を名もなき兵士のままにしてしまっていて、きちんとスポットを当てたとはいいがたいのでは? [CS・衛星(字幕)] 5点(2004-05-31 23:14:04) |
402. 仕立て屋の恋
退屈なシーンも多々あったのですが、全体的に、暗い話を上品な雰囲気でまとめており、心に残ります。 5点(2004-05-22 02:26:53) |
403. 黄色い大地(1984)
全体的に淡々と進んでいきますが、黄河の水位がいつの間にか上がっているかのように、登場人物の心理がだんだんと噴出していき、最後にはそれらが強力な迫力をもって描出されます。見終わった後には意外に心に残ります。 5点(2004-05-09 01:43:18) |
404. 殺したい女
《ネタバレ》 妻の誘拐を夫が大喜び、というところで出オチの感もあるのですが、その後も、いろいろネタを詰め込んで最後まで一気に引っ張っています。ただ、サイドストーリーの盗撮ビデオ云々のところがやたら凝っていて、その分、本筋が食われてもいます。誘拐犯の若い男女2人とベット・ミドラーの心の通い合い的な部分も、もう少し見たいところでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2004-04-26 02:50:31) |
405. フルメタル・ジャケット
前半の緊迫感は実に良かったのです。個人の背景や特徴はもちろん、本名すら描写の対象にしていないのが素晴らしい(唯一本名で呼ばれる人物は、逆に唯一人間性を保っていたということですね)。が、後半は前半とのつながりがなくて、何が表現したいのか分かりませんでした(あの程度の戦場の描写なら、ほかにもたくさんあります)。 5点(2003-12-13 02:14:22) |
406. キネマの天地
企画自体が「全員集合のお祭り」みたいなもので、ストーリーなどはあってなきがごとしである。寅さんシリーズのメンバーの起用も、あそこまで露骨にしなくてよかったのに、と思ってしまう。●と思っていたのだが、改めて見てみると、いくつかの箇所でスパイスが利いていて、それが作品の存在を維持しているのです。序盤の「たった一言の台詞」をめぐるやりとりとか、岸部一徳のすっと染みるような存在感とか、平田満が落とす暗い影とか、そして、「次のスターとはみんなで作っていくものだ」という視点とか。●ただ、結局は着地点はノスタルジックな指向に収束しており、それが同時に作品としての限界でもあったりします。 [映画館(邦画)] 5点(2003-11-09 13:28:44) |
407. 眺めのいい部屋
一つ一つの「絵」は限りなく美しいのですが、それが前後としてつながっていない。登場人物に行動の基本原理がないからです。つまり、映画というよりも、画集を一頁一頁見ているような気になります。まあ、今となっては、素直で真面目なヘレナ・ボナム=カーターとか、とてつもなくださいダニエル・デイ=ルイス(もっとも、その割に、存在感は無駄なほどある)が見られるというのは、貴重かもしれませんが。 [ビデオ(字幕)] 5点(2003-11-04 03:47:01) |
408. 大逆転(1983)
《ネタバレ》 ありえない設定なんだからもっと突き抜ければいいのに、中盤までは、妙なところで演出が律儀だったりして、テンポが弱まっています。一方、終盤の大反撃の部分は、(みんなが集結するところから含めて)やたらとんとん拍子に都合よすぎで、やっぱり変です。ただ、そんな中でも、ジェイミー・リー・カーティスの堅実な仕事ぶりは素晴らしい。この人物(オフェーリア)をもっと活用してほしいところでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2003-10-27 23:47:42) |
409. 星の王子ニューヨークへ行く
《ネタバレ》 基本に忠実なコメディで無難な出来なのですが、王様と庶民のギャップがもたらす笑いはもっと考えられたような気がします。あと、最後はきちんと自力で落としてほしかった。テーマ曲に+1点。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2003-08-19 00:39:07) |
410. 栄光の彼方に
青春ドラマのくせに、よく見ると話が異様に暗すぎ。登場人物も、ウジウジしていたり、陰険だったり、何も考えていなかったりする人が妙に多い。制作者は実は性格が歪んでいるのではないか。ラストの無茶さにもびっくり。 5点(2003-07-15 01:03:47) |
411. グッドモーニング,ベトナム
《ネタバレ》 脚本はロビン・ウィリアムスの当て書きなのか?と思うくらい、もうロビンが絶好調に喋りまくり。そこを見せる作品なんだから、そこはよい。が、DJシーン以外の部分は案外凡庸だったような・・・。特に、英語を勉強するために集まってる英語の授業で、ラジオみたいなマシンガントークをしてしまっては、いろいろな意味でいかんでしょ。喋りが本業の人間だからこそ、ああいうところでは「別の喋り」を見せてほしいものです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2003-02-17 00:00:17) |
412. 太陽の帝国(1987)
いろいろ手を広げすぎて、収拾がつかなくなってしまった感じ。というより、撮りたいシーンがいくつかあって、それに合わせて脚本を考えたんじゃないかと思う。いくつかの映像は確かに印象的だが、全体としては、大人が無理矢理子供の目線に合わせたようなちぐはぐさが漂っている。 [映画館(字幕)] 5点(2003-02-05 23:43:50) |
413. マネキン
悪くない設定で中盤まではそれなりに楽しめましたが、主人公(男)がどうみてもあまり格好良くないのと、最後がドタバタになってしまったので大幅減点。 [地上波(吹替)] 5点(2003-01-24 00:45:45) |
414. ミッション
要所要所で出てくる「滝」の迫力には瞠目せざるをえないし、西欧諸国の他国侵略における暴虐ぶりをきちんと示した点も評価はしたいのだが・・・そもそも、導入部で行われる主人公による「布教」、それ自体がすでに1つの攻撃性ある行為ではないのか?という疑問は拭えない。また、デニーロが改心するまでのドラマに比べて、その後の描写が抽象的・観念的であるのも気になる。 [映画館(字幕)] 5点(2003-01-20 00:42:14) |
415. ハラスのいた日々
《ネタバレ》 中盤までがえらく年数飛ばしでたったか進んでいく。で、メインは何かというと、スキー場でいなくなったハラスが、後日戻ってきた、という、それだけ。そこに何かドラマがあるわけでも何でもない。いやそれだったら、別にハラスでなくても、犬でなくても、誰でも成立してしまうんではないの?しかもそこだけで30分くらいとってるし。というわけで、もっともらしい設定に比して、中身に欠ける内容でした。加藤剛と十朱幸代の安定の夫婦芝居で何とか保っている感じです。●中田喜子や東野英治郎や中谷一郎をカメオ出演レベルの使い捨てにしているのにも腹が立ちますが、本来、こういった周辺人物との有機的な重なりがあってこそ、ハラスという存在が浮かび上がるはずです。●あと、有森也実がエンドクレジットで「也美」になってますが、まさかチェックミスということはないよね。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2023-11-07 00:52:20) |
416. 猛獣大脱走(1983)
《ネタバレ》 動物園の猛獣たちが脱走して街中で暴れまくる!という、あまりにも単純すぎて逆に誰も考えなかったようなプロットを、堂々と実行しています。まあ全体のチープ感は拭えないのですが、それでも、これだけの動物を揃えて実際に撮影してしまう根性はなかなかです。後に某作品が「街中で暴れる動物大行進」をCGで作って話題になりましたが、こちらは実写ですよね?一方で、その辺に力が入りすぎたのか、脚本とか役者の演技にはかけらも配慮されていません。主演の彼なんかはのんき度100%です。シロクマが廊下を走るシーンで、誘導するスタッフの道具(エサ袋?)がしっかり写り込んでいるのもご愛嬌。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2023-08-21 01:27:31) |
417. 日曜日が待ち遠しい!
邦題から勝手に、ルンルンでハッピーなコメディを想像してしまっていました・・・。やたら怖そうなサスペンスがずっと続くのにびっくりしましたが、しかしそうであっても、全体的に同じようなシークエンスが繰り返されているだけであって、メリハリや解決がありませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2023-07-30 00:07:17) |
418. ミオとミラミス 勇者の剣
《ネタバレ》 割と冷たい扱いを受けている少年が、実は王様の血筋で、突然異世界に連れて行かれて、親友を相棒に勇者の剣を振るい、悪を殲滅する。いや、本当にまったくそのまんまです。小学生でも筋書を思いつきそうなくらい、ひねりなしです。ただその中でも、原色重視の色調とか、画面を一杯に使う構図とかが、北欧っぽさを感じさせます。そちら方面のファンタジーってあまり見る機会がないので、その意味では貴重かも。●で、最大のサプライズは、主人公の相方の少年が、まだローティーンだった頃のクリスチャン・ベールだということですね・・・。 [DVD(字幕)] 4点(2023-05-19 02:07:06) |
419. 螢川
《ネタバレ》 主演の坂詰君は、顔が老けすぎ(笑)。三國連太郎は風格がありすぎて、借金まみれのダメ親父には見えない。というか、危機に陥っても、秘めた実力でどうにかしそうにしか見えないので、ドラマにならない。恋のお相手の沢田玉恵ちゃんは、演技はそんなに上手くないのに、存在感がもたらす麗しさが絶品ですね~。で、作品としては、少年が見聞きするああだこうだがそのまま流れているだけで、面白みがありませんでした。最後に螢で何とかしようとしても、それだけでは無理です。奈良岡朋子が登場するくだりのみ、登場人物の心理の動きを感じました。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2023-01-26 00:34:41) |
420. ユーズド・カー
《ネタバレ》 道路を挟んだ2軒の中古車販売店の商売騒動!というあまりにもこぢんまりした設定が実に魅力的。さぞや馬鹿げた下らないネタがいろいろと、と期待したのですが、意外にストーリーが跳ねない。至るところで妙に深刻だったり真面目だったりする。終盤の中古車一斉大移動はそれはそれで壮観であり、むしろここから逆算したんだろなどと思いつつ、それでもやはり本来の作品世界とは合っていない。というわけで、妙に長く感じました。いえ、実際にもこの設定と内容で110分超えって、長いんですが。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2022-12-30 22:08:18) |