441. いまを生きる
個人的に,ロビン・ウィリアムスの饒舌すぎるマシンガントークは決して嫌いではありません。「ミセス・ダウト」や「ジュマンジー」など,彼の魅力を堪能してきたし,「フック」も悪くはなかった。だから,大いに期待して見ました。しかし,しかし,もっともっと破天荒な教師像を勝手に想像して期待した私が悪いのですが,割と理屈っぽいキャラクターだったので,少々退屈でした。若者たちが詩を味わうために洞窟(だったっけ?)に集ったり,ウィリアムスが夢中て゛フットボールに興じる場面等,見所は有るのですが,何か散漫な印象が拭いきれず,今一感情移入できずに終わった感があります。ロビンのベストは,今のところ「パッチ・アダムス(そう言や,ご本人が来日して,テレビに出ていました)」と「聖なる嘘つき」かな・・・・・。次は「グッドラック・サイゴン」を見ようと思います。 7点(2001-10-26 19:47:04) |
442. 天空の城ラピュタ
まさに上げ潮ムードの宮崎,といったところ。独自の世界観が斬新且つ新鮮であり,映像と久石譲の楽曲との融合も素晴らしい。しかし,何と言っても一番魅力的なのは,ドーラとその一味だろう。この延長線上に「紅の豚」のマンマユート団や空族連合が有るのだろう。翌々年の「トトロ」とともに80年代の宮崎アニメの集大成,とでも言おうか。今後の宮崎に,もうこうした作品は求められないし・・・・・。 9点(2001-10-24 19:11:13) |
443. U-571
個人的には,WWⅡものの戦争映画は大歓迎である。今時と言われるかもしれないが,デジタルな近代戦と違い,何かしら戦いの美学とか男のダンディズムなどといったものがそこはかとなく漂っており,見る者の胸を熱くしたものである。そういった意味でも本作品への期待はいやが上にも高まった。実は,最初ドイツ海軍が主役と思いきや,休暇中のダンスパーティーのシーン(「メンフィス・ベル」を思い出したのは私だけ?)が出てきたので米海軍と分かり,ちょっと拍子抜け。そして主役のマシュー・マコノヒーを見て少々がっかり。潜水艦の副長というよりSFアクションの悪役といった感じで,あまり感情移入ができなかった。ストーリーの進行は,緊迫感があって良かったと思うが,やはり潜水艦ものは,当然のことだが爆雷対魚雷にしかならない,と改めて感じた。今時珍しい骨太な男のドラマだったことは大いに評価したい。(登場した航空機は,イスパノエンジン装着のMe109EとPBYカタリナでしょうか?知っておられる方,教えてください。) 7点(2001-10-19 19:14:25) |
444. 007/ムーンレイカー
皆さんかなり手厳しい評価ですが,荒唐無稽極まりないのが007シリーズと考えると,ロジャー・ムーアではこれか「私を愛したスパイ」あたりがピークでは,と私は思います。スマートな身のこなしと笑いをとる気の利いた科白,そしてはちゃめちゃなアクション・シーン(宇宙空間でのシャトル対シャトルの戦闘シーンは笑える)。シリーズ中では,サンダーボール作戦とともに割と長い作品ですが,何も考えずに楽しく見れれば,このシリーズは当たりだと思います。よって目出度く8点進呈。 8点(2001-10-17 19:01:31) |
445. リオ・ブラボー
ジョン・ウェインの定番とも言うべきタフな保安官,少々青臭い見習いのお兄ちゃん,そして昔は凄腕だったらしいじいさま,と役者は完璧にそろった西部劇の古典にして最高傑作。20年近く前に,本作を皮切りに「エルダー兄弟」「勇気ある追跡」「オレゴン魂」「騎兵隊」「黄色いリボン」「誇り高き男」等々見まくった記憶がある。まだあの頃は,夜中に民放のローカル局で西部劇をやっていたんだよな・・・。 9点(2001-10-17 00:11:56)(良:1票) |
446. スター・トレック(1979)
「宇宙大作戦」,子どもの頃好きでした。カークにミスターカトー,そしてスポック。それらのキャラを見たさに映画館に飛び込んだのは20年以上前でした・・・。惑星連邦軍の敵であるクリンゴン星の艦隊が,膨大な発光量を持つ未知の発光体と遭遇するところからストーリーが展開していきますが,何かはまれないまま終わった感もあり,特撮効果が見事なだけに,やはり評価が難しい作品と思います。ジェリー・ゴールドスミスのスコアは,フルオーケストラに電子音響を見事に融合させた素晴らしいものでした。それにしても,ロバート・ワイズ監督とは・・・。確か「地球が静止する日」(超懐かしい!)じゃなかったっけ・・?違ったかな・・・。 6点(2001-10-16 23:57:09) |
447. レイダース/失われたアーク《聖櫃》
スピルバーグ全盛,そして今なお最高傑作と思う。所謂SF臭さが感じられず,血脇肉踊る冒険活劇として第一級の作品である。馬を疾駆させ鞭を振るうインディのトラックのチェイスシーンは明らかに「駅馬車」を彷彿させるし,ナチスを絡ませるのも面白い(あのへんてこりんな飛行機,何のつもりかな。ホルテンじゃないし・・・)。あの「レイダース・マーチ」を聞いて心を躍らせてから20年か・・・。 9点(2001-10-16 23:41:45) |
448. スター・ウォーズ/ジェダイの復讐
三部作中これが最も評判悪いですよね。Ⅳの衝撃やⅤの陰影に替わって,スピーディなストーリーの進行と熊の着ぐるみ(封切り当時,映画館ではイウォークのぬいぐるみが売られており,入り口には等身大の,槍を持ったやつが2頭いた),レイアがルークの妹という強引な設定,といったあまり芳しくない要素ばかり目立ち,どうも形勢不利は否めない。しかし,しかしですよ。あのエンドア星の森でのスピーダーバイクのチェイスに目を奪われ,イウォーク族を味方に引き入れた帝国軍との戦闘シーンやルークとベイダーの一騎打ちについ身を乗り出す思いだった方も少なからずおられることでしょう。3作以上作られ,ヒットした映画は少なくないでしょうが,一貫したストーリーを構成していて,これほど視聴者を魅了したシリーズはこれ以外存在し得ないでしょう。やはり並の映画じゃございません。 9点(2001-10-16 23:29:00)(良:1票) |
449. スター・ウォーズ/帝国の逆襲
三部作中マニアックな魅力では本作が一番だろう。雪の中巨大なウォーカーマシンで迫り来る帝国軍と防戦に手一杯の連邦軍。ヨーダとの邂逅。奇妙な空中都市とランドの裏切りに遭うソロ。そして「息子よ」。微妙な陰影を残し,次作への期待感をいやが上にも高めてくれる。計算づくとは知っていてもはまってしまった。ルークの手に,神経の通った精巧な義手が付けられ,渦巻き状の星雲を背景に連邦軍の宇宙船が次々と発艦していく。実に印象的なラストシーンとなった。 9点(2001-10-16 23:06:05)(良:2票) |
450. 6デイズ/7ナイツ
しかし,皆さんずいぶん点が厳しいですね。結構楽しめましたが・・・。確かに,お気楽で緊張感のない内容だったけれども,まさか,芸術的価値や文学性を云々する問じゃないし,それだけが映画の楽しみや価値では決してないし。まぁ,老けたハリソン・フォードを見る映画ですな。蛇足ながら,大戦中の日本機のフロートですが,迷彩色に塗られ,日の丸が描かれていて,97式・・とは認識不足。二式水戦のつもりだろうが(毎度のT34だろうし),フロートの数から言うと・・・(誰も気にしないか・・)。 7点(2001-10-10 18:57:22) |
451. 素晴らしきヒコーキ野郎
底抜けに楽しい作品。どなたも未投稿とは残念極まりない。人類初飛行から間もない時期,まだ大空に男のロマンが有った古き良き時代を,異才アナキン監督が衒うことなく描いていて清々しい。子どもの頃初めて見たとき,「日本の飛行機が来たぞー」の台詞にに驚き,乗っていたのが裕次郎でまた吃驚した,ということも懐かしい思い出である。蛇足ながら,劇中,スーザの行進曲「マンハッタン・ビーチ」が効果的に使われていた。 8点(2001-10-07 00:32:14)(良:1票) |
452. スター・ウォーズ
制作後24年。CG等の撮影技術の進歩はめざましいものの,未だにこれを越えるSF作品が現れていないのが現状である。若かった日々,胸踊らせて何度も見た思い出が,鮮やかな色彩を伴って甦ってくる。エピソード1を機会に特別版も見たけれども,ま,翼を開く場面のXウィングファイターの数が増えていた,といった細部の違いだけで,特に大きな相違は感じられなかった。それにしても,デススター編は,今見ても本当に血沸き肉踊る興奮が健在だ。ルーカスにとってもJ・ウィリアムスにとっても一期一会の作品だったのかもしれない。 10点(2001-10-07 00:20:13)(良:1票) |
453. けんかえれじい
私もこの作品の高橋英樹は好きです。今となっては到底見ることのできない,骨っぽい男の生き様が熱っぽく綴られていて,懐かしさと羨望が交錯します。目出度く8点献上。 8点(2001-10-06 20:50:19) |
454. グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
マット・デイモン演ずる悩める天才が,トラウマを抱えたロビン・ウィリアムズの精神分析医に対して,如何に心を開いていくか,というプロセスが最大のヤマ,と思いながら見たが,かなり唐突な感じがしたのが残念。同じような役柄が多くなっているロビン・ウィリアムズだが,個人的には決して嫌いではない。ただ,飽くまでもマット・デイモンを見るべき映画なので,ウィリアムズの魅力はあまり前面に出てこない。ウィリアムズを見たいのなら,「パッチ・アダムス」や「聖なる嘘つき」等をお薦めする。 6点(2001-10-06 20:29:17) |
455. きかんしゃトーマス劇場版 魔法の線路
個人的には,5分間のトーマスシリーズが大好きで,息子と一緒にずいぶん見ました。大いに期待して見たのですが,まあまあかな,といった程度なのが残念。私も,あの精巧極まりないミニチュアの世界とソドー島の風物,そして各機関車のキャラクターが好きなので(あの細部への異常なまでのこだわりは,如何にもイギリス的変態趣味-失礼!-の典型で,個人的には◎なのです),実写は少々?といった感じです。 6点(2001-10-06 19:56:19) |
456. カスケーダー
私もおバカ映画かな?と期待したのですが,見事に肩すかしを喰らいました。結構派手なアクションの連続とタフなヒーローに免じて7点献上。 7点(2001-10-05 23:55:13) |
457. カサブランカ
何年ぶりかで見ました。今見ても新鮮ですね。占領下でアメリカ国歌を演奏するトロンボーン吹き,ラストシーンでの男二人の会話,一つ一つのエピソードが実に魅力的でした。曲は,確かマックス・スタイナーでしたか。メインタイトルは,エキゾチック且つドラマティック,「ラ・マルセイエーズ」も自然に聞こえる名曲です。新しい録音だと実に聞き映えします。 9点(2001-10-05 23:45:55) |
458. 栄光のル・マン
「爆走2万哩」(超古)とか「グランプリ」とかモータースポーツ関係の映画はすぐ名前が出てくるくらいだから,決して多くはない。きっと専門的な知識・用語・技術等が多く,素材として扱いにくいのだろうか。極限状態に置かれた男の葛藤を描く点では戦争映画との共通項もあると思うが,もっともっと取り上げられるべきジャンルだと思う。徹底的にマシンのディテールを追ったカメラワークに,厳しいリアリズムの追求を見ることができるし,テルトルルージュからミュルザンヌ・ストレート(もしかしたら違う場所かも。自信はない)にかけてのアングルも魅せてくれる。メカニカルな素材の掘り下げこそ,この作品のテーマともいうべき,余りに過酷で非情な世界のリアルな再現なのか,と思った。そういう意味でも一般受けする作品ではない。安易なロマンスや取って付けたようなドラマとは全く遊離した世界である。 8点(2001-10-05 23:19:42)(良:1票) |
459. 銀河鉄道999
私も松本零士の映像化作品ではこれが一番と思います。「ヤマト」シリーズは,一作か二作で止めときゃ良かったし,個人的に期待していた「わが青春のアルカディア」も今二つだった。ストーリーの一貫性や無理のない各登場人物の絡みも良い。ただ,こうした松本作品の功罪は,アニメーション技術(特に映像美)の飛躍的な進歩と,それまで子どものもの,と思われていたアニメに色恋沙汰を持ち込むことでアニメ人口の拡大に多大に貢献すると共に,異常な感情移入を作中の登場人物に行う所謂二次元コンプレックス(通称アニメオタク?)を大量に生み出したことにある,などと思ってしまった。(そういう私もハーロックが好きでした。アルカディア号のプラモも作ったし,メッサーシュミットもハーロック仕様にした) 8点(2001-09-30 22:43:14) |
460. こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE
いい年して毎週日曜の夜7時を楽しみにしている。5年前にTVアニメ化が決定したとき,いったいどうなることかと危惧したが,5年の月日に慣らされたのか違和感無く見られるようになった。したがって,これほど映像化が似合う漫画は,今時そうあるまい。続編に大いに期待,である。 8点(2001-09-30 22:28:04) |