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かっぱ堰さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1244
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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461.  誘拐少女<OV> 《ネタバレ》 
まず、見るからに低予算な上に娯楽性が全くなく、またDV男(妹尾青洸という役者)の顔を見たくないにもかかわらず最後まで出て来るのが不快なので、そういうのに耐えられない人は見ない方がいい。  内容としては極めて真面目な物語で、「大誘拐」のような痛快要素も全くない。要は父親のDVのせいで離婚した母親の娘2人(中高生)が、現状を打破するためにとんでもない行動を起こしたが、結果的には何とかなったという話である。 そもそもの動機は妹の復讐だったようだが、これはこの面で一歩先んじていた姉が収めたらしい。また学費は母親も納得の上で父親に出させることにしたと想像される。妹が自分は父親似ではないかと気にしていたらしいのは気の毒だが、しかしそこは姉が言ったように、自分で何とかしていくしかないという現実的な対処が見通されていたようである。少し困ったのはラストの一瞬で、姉妹の前面(カメラ位置)に誰かがいたかのような表情に見えたのが意味不明だったが、しかし適宜に解釈すれば、朝に意を決して出て行った姉妹が夜になって凱旋し、その時点ではもう父親からも母親からも距離をおいた一人の人間としての顔を見せていたと思えばいいか。 一方で、当のDV男も本来悪い人でないことが一応アピールされてはいたようだが、しかし本性の善悪がどうあれ威圧的・暴力的な言動が許されないのは当然のことである。こういう人間は一生治らないだろうから最後は孤独に寂しく死んでいくのが正しい結末だろうが、その前に学費を出させる必要があるので今すぐ死んでもらっても困るわけである。  ところで姉妹2人とその幼少時の2人がスターダストプロモーションの所属で、製作がSDPなので自社タレントのPR映画と思うが、その割に主演2人を可愛く見せることが優先されていないのはドラマ重視ということらしい。姉役の高橋春織という人は困ったような情けない表情が多く、美少女ともいいにくいが愛嬌があるとはいえる。また妹役の浅見姫香という人はとにかくきつい顔で、可愛いともいいにくいが美少女といえなくもない。とりあえずこの2人は印象に残ったので若手女優紹介の役目は果たしていたかも知れない。 ちなみにこの後に同じ監督の「恐喝少女」(2015)、「強盗少女」(2015)というのが制作されていて、「少女犯罪シリーズ」といわれているようだが特に見る予定はない(今回のがあまりに地味)。
[インターネット(邦画)] 5点(2019-02-08 23:21:46)
462.  わたしに××しなさい! 《ネタバレ》 
少女マンガ原作映画で、基本的にはラブコメらしい。 まずは題名に目を引かれるが、英題のMISSIONS OF LOVEというのが内容の端的な表現になっている。簡易なものから1、2と順に任務が課せられるが、3がこれだと最後はどこまで行くのかと思っていたら完遂しないまま放置され、その後は終盤で出た99が究極のミッションかと思えばそうでもなく、最後にまた3が復活していたのはお約束だろうが一件落着の印象を強めている。その後さらに99から桁がランクアップして一段上のステージに上ったようで、原作がどうだったのかわからないが(かなり省略があるようだが)これはこれでまとまった構成になっている。  物語としては、まず前半はテンポよくユーモラスに展開する。女子中高生向けに刺激的な要素を小出しにしてはぐらかして焦らして面白がる感じのようで、ポスタービジュアルもそういう趣向の一環と思われる。マンガっぽい映像表現も違和感がなく、主人公の部屋で机上に出現する少女(小説の主人公らしい)も楽しい。 後半になると男の暗い過去が明らかにされたりしてまたこういうやつかと思わされるが、終盤を珍しい感じのイベントで盛り上げて、ここで主人公の正体を皆に見せつける展開になるのが気分を高揚させる。続くラストのハッピーエンド感にもかなり嬉しくさせられてしまい、年齢性別としては明らかに対象外ながら、意外にも見てよかったと思わされる映画になっていた。 ちなみにweb小説原作の映画など素人レビュアーにクソミソに書かれそうだが、主人公にはくじけないで頑張ってもらいたい。  ところで主演女優はこれまであまり何度も見たことはなかったが、今回は洋風の顔立ちを生かした人間離れした美少女で、その上に冷徹な策士と恋に揺れる乙女とコメディエンヌの諸相を見せつけるので、結果的に玉城ティナという名前がかなり強烈に印象づけられた気がする。主人公はいつもこんな格好で外出しているのかという服装ばかりだったが、着ている本人の体型も含めて見栄えのする人物になっていた。 また「可憐なライバル」役の山田杏奈さんは、もっと内に秘めた黒いものがしみ出してくる感じかと予想したがそうでもなく、結局は素直で純粋な人物だったらしいと思わされたので大変結構である。「バッカみたい」のあたりは可愛らしい。 ちなみに高田里穂さん(編集者・川渕エリカ役)も長身で美形の人なのでもっと目立ってもらいたい。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-02-02 09:37:44)(良:1票)
463.  貞子vs伽椰子 《ネタバレ》 
題名からすると真面目な映画にはとても思えないが、既成キャラクターをネタにした悪ふざけに終わるわけでもなく、それなりにまともな邦画ホラーになっている。ストーリー自体が旧2作のハイブリッドだが、この2系列を最終的に統合するため白石監督オリジナルの「カルト」(2013)の要素を加えており、全体としては既存のホラー映画3つを組み合わせた形に見える。今回登場のハイパー霊能者は「カルト」の登場人物そのままでもよかったのではと思うが、そうすると真面目なホラーに見えないのでまずかったのかも知れない。 最後のぶった切り方は唐突かも知れないが、「カルト」からの連想でいえばこれも予想の範囲内とはいえる(どうせこんな感じだろうとは思った)。それにしてもこういう終わり方とすれば本体部分がよほど面白くないと困るわけだが、その本体部分が他からの借り物で独自性が感じられないことが自分としては不満足につながった。ちなみに問題のビデオがあまり凝った作りでなかったのは残念である。  ところで、この映画で両者の混合物ができてしまったのは個人的に喜ぶような話ではないが、VHSの衰退によって消滅の危機にさらされていた貞子が勢いを盛り返すためには、やはり今回のようなデジタルメディア化が必要だろうとはいえる。 ただ、これは伽椰子に関しても同じだが、これまでは呪われる条件を極めて限定的にしていたことで、その条件に合致してしまえば絶対逃げられない、という過酷さが成り立ち得ていた面がある。この映画のように野放図に動画が流れてしまうと人類が滅ぶとは言わないまでも、世間の反響が大きすぎてかえって拡散が妨げられる事態に至るのではないか。細く長く続けることが大事だろうと思うが、別に続編など期待しているわけではない。  [2019/2/2追記] 伽椰子編の主人公役は玉城ティナという人だが、どうもあまり可愛く見えるところがない。少なくとも「呪怨」シリーズは出演女優を魅力的に見せるというのが特徴の一つだったはずだが、この映画がその伝統を受け継いでいるように見えないのも不満足感につながっている。貞子編の方も、主演の山本美月という人はともかく佐津川愛美さんなどひどい顔ばかりである(本人がこれでよければ構わないが)。
[DVD(邦画)] 4点(2019-02-02 09:29:47)
464.  青夏 きみに恋した30日 《ネタバレ》 
少女マンガ原作映画だが、このポスターデザインでは写る方も見る方も恥ずかしくなる。 夏休みの話なので青空と雲・緑の山・渓流・海・ヒマワリといったそれらしい映像が満載で、主な撮影場所は山村とリアス式海岸が近接する三重県度会郡から志摩にかけてだったらしい。「ハートの入江」(度会郡南伊勢町)に近い山頂で主人公を捉えたカメラが引いて、後に隠れていた友人や周辺の山河が視野に入って来るところは映像的な見所だったかも知れない。  物語としては、序盤からいきなり感情問題で角を立てるので気分が引いてしまう。田舎の純朴な少年にしてもまるで本物のガキのようなのは呆れたが、よくある完全無欠のイケメンよりはリアリティがあるといえなくもない。少し感心したのは期間限定なのでキスしないという真面目な態度で、これはこの男の純朴さがいい方向に出たということか。2週間程度のラブラブ期間中もそれほどベタつかず、ラストで決着がついて初めてキスを一回だけというのがいわゆる爽やかな青春ラブストーリーの雰囲気を出している。 また最初に「運命」という言葉が出ていながら自分で未来を作る方に重点があり、特に主人公が自分だけでなく、相手の男まで引っ張って2人の未来を作ってしまう展開はなかなかいい。こうなるともう運命という言葉自体が意味を失う気もするが、そもそも若い連中にとっての運命など不確定な未来に対する不安の表れでしかないところを、この物語では未来への意思を固める補強材として使ったということかも知れない。 若手女優に引かれてまたしょうもない少女マンガを見てしまったかと思っていたら、けっこう正統派の青春物語だったようで悪くなかった。  キャストについては、葵わかなさんはさすがに少し大人っぽいが16歳の印象も出しており、制服姿は可愛らしいがすっきり整った顔の美しさが見えるところもある。またライバル役の古畑星夏さんは、最近見たのは制服女子高生ばかりだったが今回は本来の年齢に近い役で、くっきりめのメイクが大人っぽく、夏ということもあって露出の多い服装だった(胸とか脚とか)のが刺激的で新鮮に見えた。ちなみに古畑星夏さんのお母さんがこの映画を見て、あんたいつも可哀想ね、と語っていたというネット上の記事には笑った。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-02-02 09:29:44)
465.  TOKYO CITY GIRL-2016- 《ネタバレ》 
若い女性を主人公にして4人の監督が撮ったオムニバスである。前作「TOKYO CITY GIRL」(2015)は6話だったが、今回は話数が減って平均時間も長くなっている。  【LOCAL→TOKYO】 よくわからないが勝手に解釈すると、田舎には何もないと思って東京に出てもやはり何もないわけだが、田舎でもいいこと、やれることがたくさんあるとわかってから東京に出ればもっといいこと、もっとやれることがあるという意味か。 それにしても武田玲奈さんはいつでもどこでも可愛い人だ。友人(ともこ)役は見たことがあると思ったら芋生悠という人だったらしい。 【あなたの記憶(こえ)を、私はまだ知らない。】 心の欠落部分を埋めるために2人が過去の記憶を共有し、それが結果的に2人の心を結びつけたと思えばいいか。最後は特に言ってなかったが、主人公はあの店の常連になっていたと思われる。 主演は高見こころという人で、少し前に見た「ねこにみかん」(2013)から一転して地味系女子になっている。一方でケバめの後輩を演じていたのは意外にも入来茉里さんだったようで、役柄としては間違ったことを考えていても正しいアドバイスをする聡明な(適当な?)人物だった。 【幸せのつじつま】 かなり笑わされた(泣かされた)。当然ながらちゃんと辻褄を合わせるお話である。相手の男も真直ぐな感じでいい奴だ。 主演の飯田祐真という人はそれほど何度も見たことはないが、かなりの個性派女優かと思っていたら、今回は極端に可愛い方に振れている(それを期待して見たわけだが)。ちなみに他のエピソードでも特別出演として顔出ししているらしい。 【ひらり、いま。】 父親がイタい人物(相当上の世代に見える)かつ気色悪いオヤジなのでかなり引くが、娘と仲が悪いわけでもなかったらしい。引越先まで送って来た身内が去るときの心細い思いは遠い昔に経験している。 主演の増田有華という人はAKB48所属だったとのことで有名人らしい。この映画では少し素朴な可愛らしさを出している。  とにかく若い女性を元気にしようとする企画のようで、前作に比べてもハッピーエンドの印象が強くなっている。寓話的でリアリティに欠ける面もあるが問題にはならない。また男にとっては出演女優を見て和まされるという意義もある。物語的にも厳密な対象限定ではなく人間一般が共感できる内容で、東京のシティガールの話だからと田舎者が敬遠しなくていい映画だった。
[インターネット(邦画)] 7点(2019-01-27 08:28:09)
466.  TOKYO CITY GIRL 《ネタバレ》 
若い女性を主人公にして6人の監督が撮ったオムニバスである。東京のシティガールの映画など田舎者は遠慮すべきではないかと思ったりしたがあえて見た。  1「なんの意味もない」 なんの意味もないようでも、受け手の創造性が喚起されれば自ずと意味が生じる。これはある意味芸術かも知れない。 主演の青山美郷という人は別の悲惨な映画で悲惨な顔をしていたのを見たことがあるが(「人狼ゲーム ビーストサイド」(2014))、この映画では少しとぼけた感じながらも突破力のある女子高生をやっている。意外に感動作。 2「キッスで殺して」 大変申し訳ないが上司の言ったことが正しい(だいたい間違い)。主人公の本当の顔はラストでやっと明らかになる。 3「HOPE」 深刻な話だが、ここまで追い込まれて初めて達する境地に、20歳直前にして(幸いにも?)至ることができたということらしい。結末は不明だったが、そもそも人を不幸にして喜ぶタイプの企画でないことから自ずと知れる。それにしても比嘉梨乃さんは19歳にしては大人っぽい。 4「17歳、夏」 ひたすら下劣だが一応笑わせる。リスの交尾は珍しい。 5「EAST END」 題名はロンドンの東にあって、貧困層が多く居住することで知られている地域の名前(現在は再開発が進んでいるとのこと)。主人公は川の両岸に絶望的な断絶があると思い込んでいたようだが、別に「橋のない川」というわけでもなく(現に橋はかかっている)、要は自分で動けば事態は変えられるということだったらしい。ちなみに街の風景は主に京成立石駅周辺と思われる。 6「KOENJI 夢の寿命」 中央線の高円寺。新たな夢が見えたともいえないが、とりあえず生存可能限界を下回りそうになったところを間際で持ちこたえて、今度はアクティブな上昇局面に転じたということか。主人公は風俗嬢だが最後に見せ場のようなものがあり(街に憑いた不運の根源を打倒、さすが武田梨奈さん)、これがオムニバス全体の締めになっている。  エンディングの街頭インタビューを見ると、「夢」がテーマだったかのようでもあるが実際はそうでもなく、要は複数のエピソードに出る「愚痴聞き屋」というのがこの映画自体の立場だったのではないか。「夢」とまではいかなくても希望を語る内容ではあったかも知れない(4以外)。 ちなみにこの後「TOKYO CITY GIRL -2016-」というのも製作されているので併せて見るのが望ましい。
[DVD(邦画)] 7点(2019-01-27 08:28:08)
467.  宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海 《ネタバレ》 
総集編としては説明不足かも知れないが、TV版26話を一通り見た立場としては特に支障なく、イスカンダルを出発したところで本編が終わってしまったのも別に構わない。エキサイティングな(見たい)映像をもらさず手際よくまとめた映画になっている。 ただし一つ不満をいえば、この映画では異種族間でもわかりあえることが大きなテーマだったはずで、その意味では「マゼランパフェ」の場面が省略されていたのは非常に惜しいことである。恋バナまで再現しろとは言わないので、せめてナレーションの背景映像としてでも入れてもらいたかった。本編中にこれがあってこそエンディングのイラストで、一人でパフェを前にした山本玲との対比が生きるのではという気がするが、まあどうせ初見の人々にはわからないか。ちなみにそのエンディングでは、副総統のにやけ顔が何とも可笑しくまた嬉しい。  ところでこの総集編も悪くはないが、TV版の方は旧作世代としては大感動モノだった。今さら変えられない部分は多いにせよ、可能な限り現代の常識に照らして違和感を減らすよう設定を変えており、また旧来のヤマトファンのほかにも美少女好きのアニメファンや軍事ファン、またサイエンス・フィクション志向の人々にも目配りしながら極めて誠実に作られた印象だった。特に旧作のヤマトがガミラスを滅ぼしてしまったのに対し、今作では逆にガミラスの民を救ったというのは感無量である。大人の事情を勘案した上で若干の寛容さをもって見るなら、ほとんど文句を付ける気にもならない出来だった。 また映像面も満足のいくもので、結構な質量を持つはずの物体が意外に軽快な動きをするのが新鮮に見えたが、特にバラン星でヤマトが画面の端から端まで横切って駆け抜けていくのは非常に印象深かった。メカニックデザインもリファインされており、今になって初めてガミラスの駆逐艦が格好よく見えたほか、三段空母(四段?)の美しさも特筆しておきたくなる。ほかに新規要素としては三式弾の迫力も見どころで、これこそが戦艦、という感じだった。音楽は旧作の曲の多くが再現されているが、新作では大ガミラス国歌「永遠に讃えよ我が光」を聞くと忠誠を誓いたくなってしまって困る。 そういったことで映画の感想としては反則だろうが、ここは総集編というよりTV版に対する評価をそのまま点数にしておく。個人的にはこれが宇宙戦艦ヤマトの決定版である。  [追記] 上記の大ガミラス国歌「永遠に讃えよ我が光」にはなぜか日本語の訳詞がついているが、歌詞に字余りの箇所があるのがいかにも外国語の歌に日本語を当てたように聞こえて本当に感心する。ついでに地球側の歌「銀河航路」を聞くと「ケンタウリ」や「カイパーベルト」のところで、イスカンダルから技術供与を受ける前の地球の状況がうかがわれて興味深い。
[DVD(邦画)] 9点(2019-01-22 22:20:10)(良:1票)
468.  狂々スタント狂想曲<OV> 《ネタバレ》 
こんなものを映画として扱っていいのかと思ったが、主要映画サイトに名前が載っており(レビューがついているかは別)、また福岡インディペンデント映画祭2011でグランプリ受賞(60分ムービー部門)などということが誇らしげに書いてあるので、世間的に映画扱いされているのは間違いないらしい。ただし決して真面目に見るものではないと一応書いておく。  外部情報によると、アクション関係の芸能プロダクションである「株式会社ワーサル」の自主制作とのことで、DVD特典に同社の「交通安全スタント」のイベント映像が入っているのは営業活動の一環と思われる。 監督や出演者も実際にアクション・スタント関係者らしいが、しかし「スタントウーマン」として出演する藤澤志帆という人は普通に女優であってスタントはやっていないと思われる。劇中でアクション演技をこなす場面はあったが、本人は「アクションもこんなにやったことがなかった」と言っていたのでこれ専門ということは全くない。ただし所属事務所のプロフィールを見ると、特技に「アクション、バク転」とは一応書いてある(2004年のTVドラマ「天国への応援歌 チアーズ ~チアリーディングに懸けた青春~」でも本人がバク転をしていたようだった)。 内容に関しては「4人のスタントマンを追った映像記録」と言っていたが要はフェイクドキュメンタリーで、見ているうちにこれはさすがにウソだろうという展開になり、最後に適当な理由で全員集めて、他の出演者も入れた5分程度のアクション(乱闘)場面を作って終わりになる。なおスタントの話として始まっていながら最後はアクション映画だったというのは話がずれている。  以上のどこが面白いのか自分としては説明できない(面白くないので)。見てよかったと思ったのは藤澤志帆さんが可愛い人で和まされることだけだったので、そこにだけ点数を入れておく。個人的には完全にこの人のPVだった。ちなみに前記イベントではMCをしていたらしい。
[DVD(邦画)] 2点(2019-01-22 20:59:47)
469.  天国への応援歌 チアーズ ~チアリーディングに懸けた青春~<TVM> 《ネタバレ》 
読売テレビのドキュメンタリーをもとにして日本テレビが製作した高校チアリーディング部のドラマである。ちなみに映画・TVドラマの「チア☆ダン」のチアダンスとは違うもので、映画の台詞で「誰かを放り投げたり」と言われていた方の競技ということになる。もとのドキュメンタリーは大阪府豊中市の高校の出来事だが、このドラマで見えた海や船溜まりのある風景は神奈川県三浦市だったらしい。 物語としては、前年に全国大会で優勝した際の部長が突然死去し、一度は意気消沈していた部員が奮起して、次の全国大会でまた優勝を果たす話である。「スポ根」ではなく「チア根」(苦しいことを楽しむ)だそうだが基本的には根性物で、当然ながら存在する選抜漏れの部員も含めて最後はそれぞれ得るものがあったという話になっている。劇中使われる「でーきーる」という掛け声はよかったかも知れない。  苦情としては、まず当初時点の低迷と最後の高揚の差を大きくしたいのだろうが最初の方を落ち込ませ過ぎで、本当にこんな悲惨な状態から全国大会優勝まで持って行けるのか怪しいものだという気がして来る。まあこういうドラマはだいたいそういうことになっている気はするわけだが。 またコーチを狂言回し的な役割にしていたらしいが成功しているとは思えない。いたる所でコーチの声でナレーションが入るが、まるきり当事者意識の感じられない観察とか論評ばかりでコーチの人格が疑われる。登場人物としても、自主性を重んじる建前らしいが部長や部員が苦しむのを眺めて放置するだけで、コーチの役割というものをどう考えているのかわからない。口を開けば皮肉か叱責か説教で、「練習の雰囲気が暗すぎる」とはお前のせいではないのかと言いたくなる。どうも「チア☆ダン」とあまりに開きのある人物像で呆れてしまった。  キャストについては当時注目の若手を揃えて人目を引く形になっており、3年生役は実際に全員が17~18歳くらいだったようで可愛らしい(今より)。撮影前には訓練でいろいろさせられていたようでご苦労様だが、どうせ若いから多少きついのは何でもなかろうと思ったりもする。個人的に人物+外見で一番いい役だと思ったのは主人公の親友(演・市川由衣)だった。ほか部長に指名されなかった瞬間の沢尻エリカの表情が好きだ。
[DVD(邦画)] 5点(2019-01-22 20:59:46)
470.  銀魂 《ネタバレ》 
原作は読んでいないが笑える映画ならいいかと思って見たところが大して笑えるわけでもなくかろうじて少し笑いかけてこらえたのは「てへぺろ」のところだけという有様でほかは橋本環奈の体形が気になってしょうがなかったという思い出しか残らず要は原作ファンが盛り上がるための映画だったのかと思いかけたところでネット上の評判を見るとどうもこのシリーズはイケメン揃いなことが売りになっているようでそういえば去年8月頃にうちの部署の女子が2を見に行きたいと言っていたのはそういうことだったのかと初めて得心がいってそれなら最初からムロツヨシも佐藤二朗も安田顕もどうでもよかったわけだと落ち着いた気分になったので大変よかったと思った。2は見ない。
[インターネット(邦画)] 4点(2019-01-19 08:58:25)
471.  夏ノ日、君ノ声 《ネタバレ》 
映像的に見栄えのするところはある。乳白色がかった海辺の風景などは独創的ともいえないだろうが嫌いでない。場所は基本的に静岡県牧之原市だったようで、海の向こう(左手)に陸地が見えたのは伊豆半島だったということか。主題歌が書き下ろしだったらしいのも悪くない。  物語としてはありがちな難病物のパターンで、かつ素直に共感できる話にもなっていない。全体的には、主人公の男が地元に帰って昔の記憶を清算した上で結婚の決意を固めた話だろうが、本当にこれでふっ切れたといえるのか疑問が残る。昔の少女を抱き締めたと思ったら現在の幼馴染だったというのでは、最初から相手のことをまともに見ていたのか怪しいことになり、そこでいちいち殴られなければ目が覚めないのでは困ったものである。また箱に花マルを描いたのは昔の記憶への評価を示すものではあるだろうが、これが最終的に決着をつけたことの証拠だとも言いがたい。幼馴染は人生の選択を誤ったのではないか。 加えて主人公の男が全く好きになれない。古畑星夏さんに向かって何という口のきき方をするのかと腹立たしい場面が多く、それは幼馴染で遠慮がなかったからというニュアンスも最終的には出ていたようだが、自分としては幼馴染も病院の少女も両方の気持ちを大事にしてもらいたかったのに、うまくいったように見えないのはこの男がバカだからだと全部この男のせいにしたくなる。 そのほか、わざわざ批判的な観客向けに突っ込みどころを大量に用意したかのように見えるのは大変よろしくない。一応の社会人として気になることを書くと、看護師というのは出血して倒れている人間に手当もしないで帰れというのが普通なのか。かつては主人公同様の不良だったのかも知れないが、主人公が不良という設定自体がストーリー中で浮いて見える。  登場人物に関しては、病院の少女が変に顔を近づけて来るのが蠱惑的で、これで男がその気になってしまったのかとは思った。それまで人付き合いがなかったために距離の取り方がわからないのかも知れないが、あるいはネコがコミュニケーションで顔を寄せる習性を思わせるところもあり、そうすると無音で近づいてきて人を驚かす場面があったのもそういうことだったのかも知れない。主演の荒川ちかという人は子役時代からの経歴がある人で、今回は年齢なりの素朴で純粋な少女役になっている。終盤で初めて声をあげて泣いたところは少し泣かされた。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-01-19 08:58:24)
472.  おろち 《ネタバレ》 
監督・鶴田法男、脚本・高橋洋といえば明らかに邦画ホラーの構えだが、実際見るとふざけた怖がらせなどはなく、人間の心の闇を描き出そうとする極めて真面目な映画になっている。ただ白黒フィルムに写った女優の顔とか、少女が床に落ちた様子が「女優霊」(1995)を思わせるものはある(笑う女はいない)。 また開始時点が昭和25年で次は昭和44年頃かと思うが、映像面のほか人物の言動などでも年代がかった感じを出しており、舞台になった古めかしい洋館は昭和(戦後)の怪奇映画を思わせる。ちなみにまた後の時代に飛ぶのかと思っていたら最後までその時代で止まっていたが、原作の発表年代がそもそもこのあたりだったらしい。 そのような雰囲気はいいとして、物語的には昔のいわゆるメロドラマでも見ている感じでそれほど心を動かされない。まともな役者が熱演しているにもかかわらず心が痛いと思うこともなく、そうですかそれは大変でしたねとお愛想を言って終わりになるような感覚だった。また題名の主人公が意外に活躍しなかったのも不満だが、「やめなさい」と言ったところはかろうじて格好よかった。 その一方、エンディングで出た主題歌(柴田淳「愛をする人」)が少々古風ながら妙に心に刺さる曲で、これで映画全体の印象がかなり底上げされた感はある。映画に関しても、年代がかった物語のようで実際は人間の本質的なところを捉えていて、いつの世にも変わらないものが表現されていたのかも知れないと思い直したのはこの曲のせいである。監督は楽曲のタイアップがお嫌いかも知れないが(cf.「POV〜呪われたフィルム〜」(2012))、これを見れば必ずしも悪いことばかりではない。  なおキャストに関しては、まずは谷村美月嬢が可愛らしい(当時18歳くらいか)。この人も演技派だろうがナレーションは少し素人っぽく感じた。また姉妹対決では、個人的な好みの問題から中越典子さんを応援していたが、結局どっちがいい人ということもないわけである。この人には一瞬ほんのわずか色っぽい場面がある。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-01-12 19:32:13)
473.  死にぞこないの青 《ネタバレ》 
まず前半で重要なのは、理不尽な仕打ちにはしっかり対抗する構えを見せないと、相手がどこまでもつけ込んで来る恐れがあるということである。主人公はもともとコミュニケーション能力が不足だったのか、三度続けて適切な対応を怠ったことで集中攻撃されたようだが、しかしその後は焼却炉での反撃で迫害側の一部に打撃を与え、同時に教員の弱味も衝いた形になっていた。これを一定の勝利と捉えて、あとは川原で青いのが言ったことを心にしっかり持てばそれでもよかったと思われる。  しかし後半に入ってからは不満が多くなる。原作がどうなっているのか一応読んだところ(年少者向けなので読みやすい)、原作の筋立てを比較的忠実に追いながらも巧妙にアレンジを加えていたようだが、その変えた部分が不満の原因だったようである。 まず映画では、教員の家族関係の話を加えることで、教員もまた救われるべき者として位置づけていたらしい。しかしそのように同情を引く扱いにされてしまうと、そもそも教員たるものが児童を監禁し暴行を加えた上に殺そうとまでしておいて、本当は怖かったなどと泣きを入れれば許されるのか、という怒りがかえって誘発される(お前が死んで妹を泣かせろ)。 また映画では、主人公と教員が対等な立場で和解したかのような演出になっており、これで父親の言った“話せばわかる”式の綺麗事がそのまま通った形になっているのが気に食わない。もし相手が単純に他人を虐げたい性癖の者であったりすれば和解しようなど有害無益であり、ここは実力で対抗したからこそ要求が可能になったというように、あくまでパワーバランス的な解釈でなければ納得できない。愚直に理解を求めていれば願いが天に通じるとでもいいたいようなのは戦前の発想か。 そのように、いわば“製作側の良心”のような改変を加えたことで、かえって自分としては毛嫌いするタイプの映画になってしまっていた。ちなみに主人公の姉を死なせたのはかわいそうだ。  なお出演者では谷村美月嬢が青い顔で迫力を出しているが、背景色との調和に配慮されていたようで特に違和感もなく、最後には清潔感のある姿もちゃんと見せていた。また子役では三吉彩花という人が出ていて、明らかに美少女だがかなりの変顔をしている場面があったりする。ほか知っている範囲では近藤真彩という人の顔も見えたが、広瀬アリスは誰がそうなのかわからなかった(目立っていたはずだが)。
[DVD(邦画)] 6点(2019-01-12 18:59:13)
474.  三十路女はロマンチックな夢を見るか? 《ネタバレ》 
宣伝写真の印象ではいわゆるギャング映画かと思うが、実際は堅気の主人公が、逃亡中の銀行強盗犯(男1女2)に同行する羽目になった話である。ロードムービー的なところがあり、場所としては房総半島をうろうろしているように見える(撮影は静岡県でもしている)。また最後に「大ドンデン返し」が用意されていることになっているので、見ようとする場合は事前情報を遮断した方が無難である。  その「大ドンデン返し」はそれ自体がけっこう複雑な構成になっているが、その一方で、メインの筋立ても複雑というか納得のいくものではない。 監督によるとテーマは「夢」とのことで、高校時代に一度それまでの夢を捨て去ったはずの主人公が、実際は納得できていないまま20代を過ごしてきたが、たまたま今回の事件をきっかけとして、30代なりにリニューアルした夢を手に入れたという話と解される。ただしその過程で主人公にも迷いがあり、隣部屋のオバサンが言ったような別の選択もあり得たのだろうが、題名への回答でいえば“見たが醒めた”ということだろうと思われる。 しかし、それにしても途中の行動の意味づけが不明瞭または両義的なため、見る側としては最後まですっきりせず、さっきのあれは一体何だったのか??という思いを残したまま終わってしまう。最終的な主人公の選択も唐突に思われたので、途中で表現不足になっていたところがあるのではないか。また、30代なりの夢を具体化したのがラストのイベントだったとすると、あまりに貧弱かつ今後の発展性も期待できないので落胆する。別に異動しなくても、前の部署でやっていたことがそのまま夢の実現につながるくらいの気持ち(この街の平和は私が守る!)が持てなければ、30歳を迎えてランクアップできたと言いがたいのではないか。 そのようなことで、個人的には「大ドンデン返し」だけで絶賛するわけにもいかない映画だった。  なお余談として、主人公の語っていた運動会の件は一般的な競争に関することであり、これを「夢」に関連づける必然性はない。また才能の有無を考えないという話は、結果的に才能のあった人間が後日談として語ることのような気がする。 ほかキャストに関して、武田梨奈さんは撮影当時25歳だったのに約30歳の役をやっており、そのせいか外見的にはさえない印象だった(演技は別として)。アクションはないが回し蹴りのようなのが1回だけある。
[DVD(邦画)] 4点(2019-01-06 18:59:42)(良:1票)
475.  海すずめ 《ネタバレ》 
愛媛県宇和島市の映画である。公式サイトによれば、宇和島藩主だった伊達家の第十三代ご当主が企画段階から関わったようなことが書いてあり、劇中でも本人役の出演者になっているが、これほど殿様が前面に出るのはご当地映画の新しいパターンかも知れない(蔵を訪ねた場面の演出には笑ってしまった)。主人公の名前(及び題名)の由来になったのも伊達家の家紋「竹に雀」だが、これは基本的に仙台の伊達家と同様でデザインを若干変えているらしい。 映画宣伝には「今でもお殿様が存在する珍しい街」と書いてあるが、ただし仙台の伊達家のご当主も現在は仙台市在住と思うのでそれほど珍しくない。ちなみにうちの地元の殿様は一貫して地元在住で地元貢献も多大なので宇和島伊達家には全く負けていない(石高も多い)。  内容としてはかなりいろんなものを詰め込んだ印象があり、そもそも主人公に自転車乗りと作家志望という2つの性格付けがなされているのでイメージが統一できない。ストーリーとしても「宇和島伊達400年祭」関連の文献探し(+島の高齢者)、主人公の作家としての成功と、図書館の自転車部門の存廃(+同僚の今後の生き方)の3つの話が並行しているように見える。主人公の台詞で「全てはつながる」と言っていたが、一応つないだようでいて個別に決着つけただけのようでもある。 この中で特に自転車の話を出す必然性がどこにあったのかと思うが、これは宇和島というより愛媛県として自転車関連施策を推進しているからではないかと想像される。宇和島市の図書館に自転車課はないだろうが、県庁には「自転車新文化推進課」というのがあるようで、そのように各方面の思惑がからんだ映画に見えた。  キャストに関しては、主演の武田梨奈さんは自転車をこいでいる健康的な姿と作家志望のキレイなお姉さんの二様が見られるほか、物憂げな顔でその辺を眺めているとか、眼差しに優しさを出しているあたりは女優の顔をしていて結構だ(アクションは全くない)。また上野優華さん(徳島県出身)は近年悪役が多い印象があるので、この映画で普通に可愛い(すごく可愛い)役だったのは安心した。岡田奈々さんはおっ母さん役だが今もかわいく見える。そのほか図書館の変人娘(演・佐生雪)にも少し注目したが、終盤に出たお姫様には結構驚いた(さすが宝塚/ちなみに愛媛県出身)。そもそも役柄の割に脚がきれいすぎると思っていた。
[DVD(邦画)] 5点(2019-01-06 18:59:40)(良:1票)
476.  女忍 KUNOICHI 《ネタバレ》 
忍者の映画だが、口で伊賀だ甲賀だというばかりでスケール感が全くなく、登場人物のいる場所以外に世界が広がっている感じが全くしないのは低予算なのだろうから仕方ないと思うしかない。しゃべり方が現代語っぽいので、序盤で登場人物が手に持ったものを見ようとしたときにまさかスマホではないだろうなと思った。 設定としては伊賀国の住民が近江国甲賀郡で女人狩りをしていることになっており、どちらかというと伊賀が悪者だが、甲賀の方も特に善玉ということではないらしい。忍者物であるから史実度外視でどうでもいいのだろうが、三重県伊賀地域と滋賀県甲賀地域の住民の皆さんはこういうのを見てどう思うのかと一応思ったりはする(今も戦っているのか)。なお女人狩りの従事者はあらかじめ去勢されるというのは徹底していて少し感心した。去勢されても家系が代々続くのは主に次三男が従事させられるからだと思われる。まことに非人道的だ。 話の展開としては、単純に主人公が大活躍して男を全員殺せば済むのだろうと思っていたら終盤で意外な展開があったりして、さすが映画であるからには少しひねってあったらしい。最後の大殺戮が映像化されていなかったのは落胆したが、そこは低予算なのだろうから仕方ないと思うしかない。悲しげな青空を見ながら終わりである。  なお自分としては武田梨奈さんがアクションをやっている映画を初めて見た。このとき満19歳で可愛らしくもあるが、宣伝文句にある「哀しみを湛えた瞳で敵を見据え」というあたりの表情は今一つな感じもした。また自分としては別のところで見た藤澤志帆という女優(紫の人)にちょっと注目していたが、劇中人物としては乱暴な扱いをされているので可哀想だった。そのほか冒頭の母親役で鵜飼真帆という人が出ていたようで、慣れない鍬の作業はお疲れ様に見える。どうもアクションに関心がないので女優の顔ばかり見てしまうが、ちなみにエロい場面は特になかった。
[インターネット(邦画)] 4点(2019-01-06 18:59:38)(良:1票)
477.  ママレード・ボーイ(2018) 《ネタバレ》 
原作は90年代の少女マンガとのことだが、127分間これを見続けるのはちょっと厳しい。前半は個別のエピソードをただ並べた感じで、後半は長々しいので早く締めろという気分になる。ちなみに主人公女子の「やだやだやだ」というのが気に障って黙れ!と言いたくなった。本当にこういうのは向いてない。 基本設定が荒唐無稽なのは突っ込まないとしても、自分としては特に主人公男女があくまで互いに執着する理由が全くわからない。それより「あとでな」と京言葉で言っていた女子(演・山下永夏?)と親交を深める方がいいのではと思った。また親友のエピソードが主人公のストーリーにどう関係するかも不明だったが、これはたとえ禁断の恋でも一途に貫くようあらかじめ勇気づける趣旨だったのか(案外そうか?)。 自分としては当然antiイケメンなので、こういう場合は幼馴染を応援したくなるわけだがそれが通らないのは普通にしても、この幼馴染が恥ずかしいことをやらかして捨て台詞を残して消えてしまってそのままだったのはみっともない。また元カノも一人で激しく思い込んでいるのを観客に嘲笑されるために出て来た感じだったが、そういう原作ではそれぞれ一定の存在感を持っていたと思われるキャラクターがぞんざいな扱いをされているようなのは気の毒だ。 なお室内も屋外もそれぞれに見栄えのする映像ができていたようには思う。海岸の場面で、犬と一緒に遠方を歩く人物がいたのは芸が細かい。また楽しい旅行がスマホの外枠で表現されるのが時代の反映だとは思った(何で門司だったのかは不明)。  キャストに関しては、優希美青さんが大人っぽくなっていて(「ちはやふる 結び」より)女優としての貫禄も少し見えたのは結構なことだが、年齢が倍近い男とのキスシーンはちょっとショックだ。正直これはマイナス要因だ。また遠藤新菜という人は、少し前に別の変な映画で変な扮装をしてものすごく変な役をやっているのを見たが、今回は少し洋風顔のカワイイ系美少女で安心して見られた。そのほか、わざとかも知れないが題名の男とその父親の身長差を目立たせすぎではないかと思った。
[インターネット(邦画)] 4点(2019-01-01 16:21:51)
478.  一週間フレンズ。 《ネタバレ》 
まず前半は年少男子向けライトノベルのような感じで、愛すべき善良な男によるほのぼの系の物語になっている。友人男女も善人でコメディ部分も素直に笑えるので、主演の名前だけ見てまたこれかと敬遠しなくてよかったという気にさえなった。ちなみに自分としては幼馴染の女子(演・高橋春織)が大好きだ。 しかし後半になって邪魔な転校生が現れると、なぜか少女マンガ原作映画っぽくなって気分が引いてしまう。心地よかった世界に何でこういうドS王子のようなのを出さないと気が済まないのかと呆れるが、ヒロインもあっさりそっちの方になびいてしまい、もともと好きなタイプでない(女優が)こともあって見る側の気持ちも離れてしまった。  さらにラストの展開も全く納得できるものではない。返却図書には確かに大泣きさせられたが、もともと主人公の男が友達友達と言い続けていたのはあくまで恋人関係を目指してのことだったはずで、ここであらためて友達になったとしても元彼=今彼が存在する限り、いわゆるこれからもいい友達でいようねというような意味でしかない。こんな結末では屈辱的だろうが、あるいはこれはもしかして恋愛感情などより男女間の純粋な友情が尊いと訴えている映画だったのか? それは幼馴染の女子を悲しませてまでやるようなことなのか。 個人的感覚でいえば、ヒロインなどはもうあっちの世界に行ってしまった人物でしかなく、卒業とともに記憶の底に押し込めてしまえばいい相手である。返却図書は墓標のようなものとして、いわば故人を偲ぶ感覚でヒロインを泣かせておけば済む。主人公の男には今回の件を、努力が成果につながらなかった失敗体験、または「無理」な状況でも相手を動かした成功体験として整理して今後に生かしてもらいたい。悪い奴ではないのでこれから必ずいいことがあるはずだ(数学の教員もそう思っていたはずだ)。ちなみに幼馴染の女子にもこれからいいことがあるに違いない。  そういうことで最後に残念感を残す映画だったが、ちなみにキャストに関しては、古畑星夏さんが今回はかわいい感じで出ていて、結果的に悪人でなかったのも安心したが、最後にどうなったのかわからないのは不満が残る。また伊藤沙莉という人はどこに出ているのかと思っていたら、忘れ物を取りに来た声でやっとわかった(「リア充」のところは聞き逃した)。さすが端役でも重要なところを押さえている。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-01-01 16:21:49)
479.  オオカミ少女と黒王子 《ネタバレ》 
少女マンガ原作映画なのでストーリーにはほとんど乗れない。口の悪い男が心に隠している優しさをわかってあげられるのは自分だけ、という状況に憧れる女子中高生が世間には多いのだろうが、個人的には最後まで男が横柄な口のきき方を通していたのが不快で、素直にものが言えずにぶっきらぼうなのと侮辱的な物言いとは話が違うだろうと言いたくなる。キスも「好きだ」も形式でしかなく、男が主人公に首輪を与えたのも犬から人間の奴隷に昇格した程度の意味としか取れなかった。  しかしそれとは別に、見た目としては動的な映像表現とか色彩感とか見栄えのする景観とかに目を引かれるので意外に退屈しない。特に最初のタイトル直前のところで、主人公がどこかの街中(建替工事前の渋谷パルコ南側)で男を追いかけて写真を撮って逃げて来るまでの流れが印象的で、ここは何度も見返してしまった。すれ違う人々の中には一瞬顔を向けて見る人物のほか、カメラの手前で急に横に方向転換した女性(後の人物も続いた)、バッグの中を手で探りながら歩いて来て役者とカメラの間を困惑気味にすり抜ける女性などもいたが、例えば壁面表示を見るふりをした役者の後に何気なく同じように立った男女は仕込みではなかったのか。また後の場面で「鬼!」の直前に、前方の橋の上を歩く人々の姿が途切れたのも意図したことではないかと思った。 キャストに関しては、2016年の製作当時にこの主演女優(とその親友役)が少女マンガ原作映画の女子高生役などやるような状況だったかと思うわけだが、主演女優はもとが童顔なので外見的にそれほど違和感もなく、また登場人物としても人格に一定の深みのある愛すべき人物像ができている。これが否応なくストーリー展開に説得力を加える方向で作用しており、最初から批判的な目で見ていた立場としてはちょっとやられた感があった。  そのほか雑感として、恭也という名前をチョーヤの梅酒と同じアクセントで言っていたが最近こういうのが東京で流行っているのか。また神戸の場面で川崎重工業の造船所が見えたのは少しよかった(だから何だということはない)。ちなみに個人的に最近注目している武田玲奈さんが同級生役で出ていて、明らかに端役だがそれなりの顔をしてみせていた。
[インターネット(邦画)] 6点(2019-01-01 16:21:48)
480.  のぞきめ 《ネタバレ》 
原作付き映画は原作の劣化版でしかないことが多いので、映画から見てしまって損した気分になるのを防ぐため、今回も原作を先に読ませてもらった。もしかするとこの映画でも、原作でいう「ホラーとミステリの融合」を目指していたのかも知れないが、実際見ればまあ普通のホラーになっている。 映像化という面では、表題のモノに憑かれるとどうなるか劇中でも説明はあったわけだが、実際は主にその辺の隙間から覗く形になっており、これでは菊地あやか主演「隙間女 劇場版」(2014)とどこが違うかわからない。まだしも地面の目の方がホラー映画の映像表現として受け入れやすいが、何にせよもう少し、じっと見られている圧迫感を即物的でなく表現すると面白かったはずだ。 それでも中盤まではおおむね黙って見ていられる内容だったが、終盤に入るとかなり羽目を外してしまった感がある。自分としては原作を読んでいる最中も何となく「八つ墓村」をイメージしていたわけだが、この映画では見た目もあからさまに1977年の映画を意識していてかなり興醒めだった。またラスト近くで原作者のフルネームと原作本の実物を出していたのもやりすぎである。 結果としてはかなり微妙なところだが、原作のおかげもあって「クロユリ団地」(2013)などよりはましだったという点数にしておく。  ところで主演の人物には個人的に全く関心がないが、この人の叫びというより唸り声は独特で、こういうホラーは初めて見た気がした。それより自分としては最初の犠牲者の彼女役の女優(入来茉里さん)に注目していたが、この人がなりふり構わず走って逃げる様子は可哀想だが可愛らしく、見ている側としても何とか助けてあげたくなる。ほかデビュー直後は馬鹿にしか見えなかった白石隼也も格好良くなっており、まことに隔世の感がある。 そのほか完全に余談だが、最初の犠牲者が通っていた大学の場面で、実在の麗澤大学(千葉県柏市)が実名そのままで出ていたのは少し驚いた。最初の映像は「生涯教育プラザ」の建物から図書館を見たところのようである。またついでにいえば、「総名井ダム」(これは架空)を検索していた場面で「ダムカード」の記事が出ていたのは現代日本の世相を反映していて面白い。
[DVD(邦画)] 5点(2018-12-31 22:56:24)
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